【レビュー】4社の新料金プランで使う5G対応SIMフリースマホ『Xperia 1 II』レビューまとめ
「携帯電話料金は4割引き下げる余地がある」と発言し、昨年9月に公約に掲げて総理に就任されたのが現在の総理大臣 菅総理ですが、まさかそういうのがこんなにスピーディーに実現するとは思っていなかったというか、今や当たり前になってしまった3,000円以下で使えるスマートフォンの新料金プラン。
この春から5G通信エリアも一気に広がってきていて、新料金プランと5G通信の波が一挙にやってきた感があります。当店でも数回にわたってご案内してきた新料金プランですが、今回は5G通信に絡めて全てのモデルについてまとめてレビューレポートをお届けしたいと思います。
最新モデル「Xperia 1 III」の発表があったばかりですが、お手頃価格で5Gが楽しめるソニーストアのSIMフリースマートフォンについて、改めて紹介します。
こんにちは、店員佐藤です。
先週、ソニーストアからSIMフリーXperiaのユーザーアンケートが届きました。我々、ユーザーがメーカーさんから届くメールで購入製品についてのアンケートに協力することがあるかと思いますが、その結果がこうして公開されることはあまりありません。販売店にいると、たまに新製品の導入の際に以前の機種のデータとして目にすることはあるんですが、一般に公開されることはそれほど多くないと思います。
その結果が上記なんですが4月に「Xperia 1 II」のユーザーさんにお答えいただいた結果がそうです。
「ahamo」「povo」「LINEMO」「Rakuten UN-LIMIT IV」など、3月中旬頃から新料金プランのサービスがスタートしたばかりなんですが、なんと37%もの方が、スタートして1ヶ月も経っていない新料金プランで利用しているってすごくないですか!?
通常の料金プランや、従来の格安SIMプランなどのユーザーさんも74%いらっしゃいますが、これが3月上旬時点だったらもっと比率が上がっていたんでしょうね。(ちなみに足すと100%を越えますが、これはデュアルSIMで2枚挿しができるモデルのため、2つのサービスを併用していると推測されます)
その「新料金プラン」ですが、簡単に設定できたかというアンケートには脅威の93%の方が簡単にできたと答えています。
今までキャリアの窓口に行ってスマートフォンを購入している方がほとんどで、通信設定をすべて窓口でやってもらっていた方には「自分でスマートフォンの通信設定をする」というのは未知の領域の話になってしまいそうで恐怖を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、超簡単です。
元々、特定のキャリアで使われるモノ、という縛りがないソニーストアのSIMフリーモデルの場合、すべての通信事業者のデータを持たされているので、先にWi-Fi接続をしておいて接続設定をダウンロードしておけばSIMカードを入れるだけで使える様になります。
新料金プランを利用しての満足度も高いようで、最もご意見が多い「回線の自由度が高い」の69%というのもうなずけます。というか。これらの方々はしっかりと「SIMフリースマートフォン」のメリットについて理解をされて購入されているということになるかと思います。
どういうことかというと。。。キャリアで販売しているスマートフォンは回線の自由度が低いんです。
ちょっと難しい話になりますが、これを知っていないと「なぜSIMフリースマートフォン」が新料金プランに必要なのかわからないのと、キャリア販売のスマートフォンで新料金プランを選んで引っ越したら通信状況が悪かった、とか、全然使い物にならなかった、ということが起こります。
できるだけわかりやすく紹介しますのでお付き合いください。
■SIMロックとキャリア版スマートフォンの対応周波数の話
さて、従来はドコモ、au、ソフトバンクといったキャリアの窓口で通信サービスの契約と一緒にスマートフォンを購入していたかと思います。「SIMロック」という言葉もどこかで聞いたことがあるかと思うのですが、それはキャリアで購入したスマートフォンを他社の通信サービスで利用できないようにする仕組みでした。
スマートフォン本体と通信料金をセットにして購入していただくことでスマートフォン本体を見かけ上、低価格で販売するため、通信サービスを他社で契約されてしまうとキャリアで負担しているスマートフォン本体代金が回収できなくなってしまう、という事情があったんでしょうね。
そこでこれを是正するため現在は「SIMロック」と呼ばれる制限は依頼することで外せるようになっています。手続きを踏めばドコモで購入したスマートフォンをソフトバンク回線で使うコトができます。
ですが、制限がかかっているのはそれだけではありません。各、通信会社によって通信に使っている電波の周波数帯が違っているんです。
docomo | au | SoftBank | 楽天 | |||
ドコモ、ソフバンのメインバンド | Band 1 | 2.1GHz | ◎ | ◎ | ◎ | |
楽天のメインバンド | Band 3 | 1.7GHz | ◎ | 〇 | ◎ | ◎(自社) |
ソフバンのプラチナバンド | Band 8 | 900MHz | ◎ | |||
Band 11 | 1.5GHz | △ | △ | |||
auのメインバンド | Band 18/26 | 800MHz | ◎ | ◎(au) | ||
ドコモのプラチナバンド | Band 19 | 800MHz | ◎ | |||
Band 21 | 1.5GHz | △ | ||||
各社プラチナバンド | Band 28 | 700MHz | 〇 | 〇 | 〇 | |
Band 41 | 2.5GHz | △ | △ | |||
Band 42 | 3.5GHz | △ | △ | △ |
.
こちらの表はキャリア毎に使っている周波数帯をまとめたものになります。携帯電話はひとつの周波数ですべての通信をしているわけではなく、高速通信をしやすい高い周波数帯と、建物の中など入り組んだところでも電波がつながりやすい低い周波数を組み合わせて通信しています。
各社二重丸になっている周波数はメインバンドとして主に使っている周波数で、それ以外の○や△の周波数で補って通信をしているわけです。ソフトバンクを例に取ると地上ではBand 1とかBand 3を使って高速通信をするんですが、地下街に入るとBand 8に切り替えて安定した通信をする、などとなります。
後から登場してきた「楽天モバイル」などはBand 3のひとつの周波数しかもっていなくて、自社回線が使えないところはauのBand 18を間借りして使っているという特殊な使い方をしているところもあります。
この「Band 18」がキモなんですが、この周波数を使っているのはauだけで、ドコモもソフトバンクも利用をしていません。なので、ドコモとソフトバンクで販売している携帯電話はBand 18が使えないモデルを販売しているんです。
と、いうことは楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT IV」に引っ越そうとしてドコモやソフトバンクで使っていたスマートフォンにセットすると、楽天の自社回線の通信エリアであれば通信ができるのに、地下街や建物の中、まだ楽天の基地局がない地方や山の中では通信ができない、ということが起こります。楽天の回線を使える端末はauの端末と、楽天の端末だけということになります。
そして、こちらは「Xperia 1 II」のキャリア版と、ソニーストアで販売しているSIMフリーモデルの対応周波数の一覧です。ソフトバンク、楽天からは発売されていないので、ドコモ、auとの比較になるのですが、モデルの対応周波数はこんなにも違います。
Xperia 1 Mark II | SO-51A | SOG01 | XQ-AT42 | ||
docomo | au | ソニーストア | |||
ドコモ、ソフバンのメインバンド | Band 1 | 2.1GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
楽天のメインバンド | Band 3 | 1.7GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
ソフバンのプラチナバンド | Band 8 | 900MHz | 〇 | ||
Band 11 | 1.5GHz | 〇 | |||
auのメインバンド | Band 18/26 | 800MHz | 〇 | 〇 | |
ドコモのプラチナバンド | Band 19 | 800MHz | 〇 | 〇 | |
Band 21 | 1.5GHz | 〇 | 〇 | ||
各社プラチナバンド | Band 28 | 700MHz | 〇 | 〇 | 〇 |
Band 41 | 2.5GHz | 〇 | |||
Band 42 | 3.5GHz | 〇 | 〇 | 〇 | |
5G | n77 | 3.7GHz | 〇 | 〇 | 〇 |
n78 | 3.7GHz | 〇 | 〇 | 〇 | |
n79 | 4.5GHz | 〇 | 〇 | ||
n257 | 28GHz |
.
ソニーストアのSIMフリーモデルはほぼ全ての周波数に対応しているんですが、キャリアモデルでは自社使用回線の対応のみとしていて、キャリアの垣根を越えて通信サービスを利用しようとすると、電波がつながらない、というシーンが多くなる、というわけです。
SIMロックを解除しても、物理的な電波周波数のロックがある、というわけです。
ドコモのギガホライトを低価格で利用するために毎月3GB以内の通信量に気をつけていたけど、今度から20GBまで気兼ねなく使えて、月額2,728円で利用できるLINEMOにしてみよう!を、ドコモで買ったXperia 1 II「SO-51A」で使おうとすると、ソフトバンクのプラチナバンド「Band 8」が使えないので、建物の中などでのつながりが悪くなる可能性があります。
各社から発表されている新料金プランですが、自由に選ぶならソニーストアの「SIMフリースマートフォン」がオススメな理由がこれなんです。
■新料金プランを実際に設定してみよう!
当店ではすでに「ahamo」「povo」「LINEMO」「Rakuten UN-LIMIT」などの新料金プランについて、それぞれのサービスを個別にテスト加入して、すべて設定を試しています。
「APN」設定など、キャリア毎に違うモバイル通信のアクセスポイントなどは全て先に設定されているので自分でそうした難しい設定をする必要はありません。
どのキャリアもSIMカードを入れるだけで使える様になります。
ちょっと細かい話をすると。。。
「設定」>「ネットワークとインターネット」を開くと、ここに「インターネット設定」という項目があります。ホームネットワークなどでWi-Fiに接続されている状態でここをタップすると、最新のインターネット接続についてのデータをダウンロードしてくれます。
これをしておけば、今後出てくる新サービスなども設定無しで使える様になるかと思います。
ちなみに、こちらはahamo契約のドコモSIMカードを挿している状態でAPNの選択画面を出したところです。これらのAPN情報はすべて自動でダウンロードされて設定されていました。該当のSIMカードを挿すと自動で選んでくれるのでユーザーがこの画面を見る必要もありません。
こちらはソフトバンクの「LINEMO」を挿した場合の画面です。「ahamo」同様に特別な設定はなく、SIMカードを挿すだけでデータ通信も通話もショートメッセージも利用ができるようになりました。
「Rakuten UN-LIMIT」だけはちょっと特殊で通話の際に「Rakuten Link」というアプリを使わないと通話料がかかります。なので、Rakutenの場合はアプリインストールが必要になるんですが、送られてくる初期設定の用紙にわかりやすく日本語で説明があるので、それに従ってアプリをインストールして設定すればOKです。
下記に各社の新料金プランの実際の設定詳細をレポートした記事のリンクを掲載しますので詳細をご覧になりたい方はご覧になってみてください。
そしてこれらの4キャリアの新料金プランについて、通信エリアについてですが「nPerf」というフランスのアプリを使うと可視化することができます。
このアプリはユーザーさんが起動してスマートフォンを持ち歩くことで地図上に電波強度を記録してくれるというもの。利用している全世界のユーザーさんのデータを集計してマップに表示してくれています。使っているユーザーさんが日本では少ないモノで完全なマップにはまだなっていませんが、大まかな「実際の通信エリア」を無料で観ることができます。
埼玉から新橋へ通信している私もこのアプリを通勤時に利用していて、可能な限りいろいろなルートで通勤して電波測定しているんですが、そのマップで4キャリアを比較して見るとこんな感じです。
まずは1都3県のおおよその通信エリアです。ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の順になっていますが、楽天は自社基地局のみの通信エリアです。auのローミングエリアについては表示されていないので、実際に通信ができるエリアについてはもっと広いんですが、月間5GBまでの利用に制限されるauローミングなので、この自社基地エリア外で使われる方は要注意です。
こちらは東京駅~新橋駅周辺の電波マップです。ちょうど画面の中心あたりが有楽町駅、銀座周辺でソニーショールーム/ソニーストア銀座があるのもこのあたりになります。
色分けがありますが紫は5G通信が出来たポイントになっています。見てみるとおわかりになると思うんですが、ドコモもauも5Gの通信エリアは「点在」している感じで、使ってみるとなかなか5Gの電波をつなぎ続けることができません。auの「povo」については5G通信のサービスは8月開始を予定していると言うことで、現時点ではpovoでは5G通信ができないのですが、ahamoの5G通信の速度計測がなかなかできないんです。
ところがソフトバンクの5Gエリアは線状につながっているところが多く、実際に試してみても現時点ではドコモの「ahamo」よりもソフトバンクの「LINEMO」の方が5G通信はしやすい感じがします。
こちらは「彩湖」という東京と埼玉の県境にある荒川の遊水池のあたりです。画面右下は東京都で画面左上が埼玉県になります。
普通の4G通信については「ahamo」も「povo」も「LINEMO」もさほど遜色なく使えるのですが、楽天だけはこうした県境に来ると、やや微妙。楽天の自社回線の基地局が増えてきたところでauローミングはやめていて23区内はすでに昨年秋から地下街以外は終了していると聞いています。
我が家も楽天のマップをみるとすでに自社基地エリアに入っていてauのローミングが止められているみたいなんですが、おかげで我が家の玄関を出てから駅につくまでは通信ができなくなってしまいました。駅まで行くとつながるんですが、東京都と埼玉県の県境ではそういうのが起こりがち。マップを見ても通信ができないグレーのラインが多数残っています。
1GB以下の通信量なら料金0円ということで、まだ契約を続けていますが、エリアによってはこういうことが起こるので要注意。使ってみないとわからないですね。
上のマップを見るとドコモのマップだけ紫のエリアがあります。
まだ山手線の周辺でしか5G通信エリアが作れていないau、ソフトバンクに比べて、ドコモだけは関東全域で紫のポイントが広がってきています。
5G回線を都内に集中配置しているのがソフトバンクで、関東圏に分散させて広く配置しているのがドコモ、という感じです。
こちらは東京都と神奈川の県境になる相模湖周辺です。完全に山間部になるんですが、こうしたエリアだとauの方が電波のつながりが良い、というのも実際に試してきました。このときは「LINEMO」の回線がなかったので試すことができませんでしたが、ソフトバンク回線が富士山の山頂までつながっているみたいなので、それなりに山間部でも接続の良さはあるみたいです。
楽天モバイルのマップはなにもマーキングがありません。私もこの周辺の山歩きをしたときに楽天モバイルの回線を使ったスマートフォンを持ち込んでいますが、記録が取れていませんので、このあたりは電波取得をした人がいない、ではなく、楽天の電波は飛んでいないことになります。auローミングが使えるんですが700MHzと周波数の低い、距離の飛ばない電波帯を使っているので山間部には極端に弱い、というのが楽天モバイル回線になるかと思います。
それと5G回線についてですがドコモの「ahamo」、ソフトバンクの「LINEMO」ともにXperia 1 IIの5Gに対応していて、5G通信が今でも可能になっています。auの「povo」については8月頃から5G通信のサービス提供をはじめる予定となっているので、あと3ヶ月ほどすると使える様になるかと思います。
楽天モバイルの5G回線はエリアが極端に狭いのと、Xperia 1 IIについては楽天5G通信に非対応となっているため、現時点ではエリアに入っても5G通信はできません。
各社新料金プラン5G通信サービス現況 | |
ドコモ「ahamo」 | 広いエリアで利用が可能 |
au「povo」 | 8月よりサービス提供開始予定 |
ソフトバンク「LINEMO」 | 都内23区にエリア集中 |
楽天「UN-LIMIT IV」 | Xperia 1 II 非対応(現時点) |
5G対応の「Xperia 1 II」を使って、超高速通信の5G通信を試してみたい! という方はソフトバンクの「LINEMO」を1ヶ月だけ契約する、というの手かもしれません。
ちなみに、これらの新料金プランのサービスの解約についてですが、入るのも簡単ですが、解約するのも簡単です。
各社サービスのサポートページにて解約方法を探して申し込みをすれば、瞬時にサービスが終了します。サービス期間はどのサービスも毎月1日スタートで、契約月についてだけ日割り計算されますが、あとは1日をまたぐと、基本料金がかかります。
月の途中で解約しても基本料金はそのままかかるので、解約するなら月末近くになってから行うのがお得だと思います。
サービス加入すると送られてくるSIMカードですが、こちらも「povo」と「LINEMO」についてはSIMカードの返却義務がありません。「ahamo」と「rakuten UN-LIMIT IV」については解約後にSIMカードを郵送返却する必要があるんですが、「povo」と「LINEMO」は本当に簡単に辞められます。
解約方法 | SIMカード | |
ahamo | ホームページから即時解約 | 返却必要 |
povo | ホームページから即時解約 | そのまま |
LINEMO | ホームページから即時解約 | そのまま |
Rakuten UN-LIMIT IV | ホームページから即時解約 | 返却必要 |
たった1ヶ月だけの契約で辞められる電話回線は使い方次第ですごく便利。
当店ではイベント開催時にお客様との連絡用に携帯電話を1回線用意していたのですが、そういうイベント毎に「povo」とか「LINEMO」を契約して使うという事も可能。
お子様のいらっしゃるお客様からは幼稚園なり小学校に通っている間だけ必要な学校との連絡用の電話番号があると便利、という話もありました。
うちも車の車検が近く、乗り換えるとしたらいくらで今の車を買い取りしてもらえるか、よくある「一括見積もり」サイトを利用してみたんですが、目安がわかれば良いだけなのに業者さんに一斉に連絡が行ってしまうんですよね。メールか電話で連絡をしますとのことでしたがメールで返事が来たのは2通だけで、申し込みをした翌日には100本近い電話がかかってきました。
なにかTwitterでバズったときみたいなフィーバーぶりだったんですが、入力したのは今回試しに使っている「LINEMO」の番号だったので、これも今月末で使わなくなる電話番号になります。LINEMOがなかったら大変な事になっていたというか、こうして使い捨てできる電話番号があったので試すことができたんですが、いろいろ、利用しがいがあります。
■2回線同時に利用ができる「デュアルSIM」について
こうして一長一短がある新料金プランも2つ同時につかえれば、というのがあると思いますが、ソニーストアのSIMフリースマートフォンはデュアルSIM仕様と言って、2枚のSIMカードを挿すことができます。
こちらは「Xperia 5」のSIMトレーになります。
キャリアモデルだとここにSIMカードとマイクロSDカードを載せて本体にしまい込むんですが、ソニーストアのSIMフリーモデルの場合は、マイクロSDカードの代わりに2枚目のSIMカードを挿すことが可能。
1枚のトレーに2枚のカードを入れることができるんですが排他利用でマイクロSDカードか、2枚目のSIMか、どちらかを入れることができます。
キャリア版のXperia 5は内蔵メモリーが64GBになっていて、写真データや音楽ファイルなどを多く取り込むとメモリがパンパンになりますが、ソニーストアのSIMフリーモデルはメモリ倍増の128GBを内蔵しています。最初からマイクロSDカードを64GB追加してある状態なので、よほど多くのデータを持ち歩くのでなければマイクロSDカードの追加は必要なく、2枚の通信SIMカードを入れておくのもありなんです。
Xperia 1 IIの場合もキャリア版は内蔵メモリー128GBですが、ソニーストアのSIMフリーモデルは256GBに増量されています。ハイレゾ音源のライブラリーを大量に持ち歩きたいとかいうので無ければ、256GBもあればもうマイクロSDカードでの増設は必要ないかと思います。
2枚のSIMカードを入れておくことのメリットですが、いろいろあるかと思います。
会社から支給されている通信回線と、自分のプライベートの回線を使い分けたり、私のように「楽天モバイル」という通信エリアに不安のある回線を使う際に、エリアの広いドコモ回線と2つ入れて通信料を安くするのに使ったりすることも可能。
特に山間部などに行くときは楽天の自社回線は全然当てにならないし、auのBand18も都市部では助かりますが山奥では電波が捕まえられず、そういうときはドコモ回線の「ギガホライト」を使う、という利用方法があります。
20GBまでの通信が利用できる新料金プラン「ahamo」と楽天モバイルの組み合わせなら、5分以上の通話になりそうな時だけ「Rakuten Link」を使う、ということもできます。(Rakuten UN-LIMIT IVは、月1GB以下の通信量なら0円で通話料は専用アプリを使う分には無料)
私は楽天モバイルの回し者でもなんでもありませんが、メイン回線の他に、なにかトラブルがあった時用に「Rakuten UN-LIMIT IV」をオススメしまくっています。
なお、ソニーストアのメールでも案内が掲載されていました。
Xperia 1 IIユーザーさんの実に3割の方がSIMカードの2枚挿しをしているとのこと。
キャリアモデルではできなかったことの一つなので、デュアルSIMでの利用がしたくてXperia 1 IIを購入されている方も多そうですね。
2枚のSIMカードですが切替は簡単です。
設定メニューから「ネットワークとインターネット」を開いて、SIMカードの設定を開くと、そこに「データ設定」や「通話の設定」というのがあります。ここをタップしてそれぞれ、どちらのSIMカード(通信サービス)を利用するか選ぶだけです。
データ通信中にRakutenの通信が不安定なのでドコモに自動で切り替える、とかの機能はついていないので自分で切替をする必要がありますが、通話について、かかってきた電話はどちらの通信サービスに設定をしていても両方とも受けられます。ここでの設定はあくまでもどちらのサービスで「発信するか」の選択だけです。
通話の都度、選択をする、というオプションもあるので2枚のSIMカードを使い分けたい方はそういう方法もあります。使ってみると特に不便は感じないかと思います。
■5G通信とWi-Fi 6による高速テザリングの話
5G通信が可能な「Xperia 1 II」ではテザリングもできます。
さっき思い出したんですが、まだキャリアでのSIMロックが行われていたときは、格安SIMを挿して使うとテザリングができなくなる、という制限なども作られていました。
ソニーストアのSIMフリースマートフォン「Xperia 1 II」ではそうした制約はなく、また「ahamo」や「povo」などの通信サービスにもテザリングの制約はないため自由にPCとWi-Fi接続してのテザリングができます。(USB接続、Bluetooth接続でのテザリングもできます)
しかも、最新モデルの「VAIO Z」ならWi-Fi規格の最新バージョン「Wi-Fi 6」での利用ができるんです。
こちらはVAIO ZとXperia 1 IIをWi-Fi接続したときのプロパティです。「説明」という項目の所に「Wi-Fi 6」という文字が読めると思います。
これは従来、802.11nとか802.11acとか呼ばれていたものの最新バージョンの802.11axを指すモノになります。従来の802.11nはWi-Fi 4、802.11acはWi-Fi 5と呼ばれて単純化されて呼ばれるようになっています。
VAIOでは、最新モデルのVAIO SX14/SX12からWi-Fi 6対応が始まり、今年の3月に発売になったVAIO ZもWi-Fi 6対応になっています。Wi-Fi 6対応ルーターと組み合わせた時に威力を発揮するんですが、Wi-Fi 5と比較したときにスピードが上がっているのは2.4GHz帯の方になります。もともと5GHzを使っていた方はルーターを交換してもあまり恩恵はなかったのですが、モバイル通信だと話が変わってきます。
ご存じの方も多いと思いますが、モバイル機器の場合、5GHzでのテザリングは制限されていて使えないんです。5GHzは気象レーダーや人工衛星で使われている周波数帯に近いため、屋外での利用を禁止されていて、利用できる場合も電波の発射方向に制限がかけられるものとなっています。
モバイルルーターやスマートフォンなどの携帯機器で5GHzでのテザリングができるものはない、ことになっています。日本では。
なので、高速でのテザリングはかなわないところなんですが、VAIO Z、Xperia 1 IIともにWi-Fi 6対応になっています。試してみたところ、本当にWi-Fi 6での接続ができたというわけです。
こちらは我が家の周辺で実測したモノになります。こちらは5G通信+Wi-Fi 6で接続したときの速度測定の結果です。
こちらはXperia 1を使った4G通信+Wi-Fi 4での結果です。
本当はもっと高速通信ができるかと思ったのですが、我が家の周りの5G通信のスピードがあまり出ていなかったからなのかも。字が小さくて読めませんが、Xperia 1のWi-Fi 4ではリンク速度(送受信)「144/144 Mbps」だったものがXperia 1 IIではWi-Fi 6でリンク速度(送受信)「287/219 Mbps」になっていました。
まだ、過渡期で5G通信のエリアが点在しているだけの状況ですが、エリアが広がってくるとこの恩恵は相当あるかもしれません。我が家も今は玄関側しか5G通信ができないんですが、ドコモのエリアマップを見ると7月末にはリビング側も5G通信エリアになるみたいなので、もしかするとマンションインターネットの有線LAN回線よりも、5Gテザリングの方がスピードが出る様になる可能性もあります。
こうしたSIMフリー&デュアルSIMモデルは、従来も海外からの輸入モデルを使えば利用できないこともなかったのですが、輸入モデルの場合は国内でのサポートが一切受けられません。
自己責任で輸入して使っても、一度壊れてしまったらそれまでで、有償での修理も受け付けてもらえなかったのですが、今回はソニーストアがメーカー直販として販売しています。普通に修理サポートも受けられるし、購入時にサポートプラン「Xperiaケアプラン」に加入すれば保証を受けることも可能。
従来も「Xperia J1」などの廉価版モデルのミドルクラスのソニーストア販売があることはあったのですが、最上位機種の最新モデルが扱われるのはこれが初めてです。
まさに至れり尽くせりで「SIMフリー」の「デュアルSIM」のフラッグシップスマートフォンが買えるチャンスです。
これが菅総理の推進した「携帯電話料金は4割引き下げる余地がある」の結果が出たときとタイミングを合わせて登場するなんてジャストミート感がハンパではありません。
新料金プランの「20GB」も、そんなに通信しないよ、という方にはあまり魅力に感じないかもしれませんが、これが知らず知らずのうちに自分で通信量がかからないサービスしか利用をしてこなかったから、というのもあるんですね。月に3~5GBしか通信をしていなかった方にしたら20GBはほぼ無制限容量に感じられると思います。
通信し放題になったら、どんなサービスを利用しようかな?と、考えるの楽しいですよ。
4割下がった通信料金と、より便利で高品質なスマートフォン生活を送れるソニーストアのSIMフリースマートフォン「Xperia 1 II」で5G通信を是非、楽しんでみてください♪
Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 II (XQ-AT42) |
ソニーストア価格: 118,800円+税 |
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発売日 | 2020年10月30日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
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