【レビュー】ベイパーチャンバー威力炸裂「Xperia 1 VI」の動画連続撮影テスト
6月21日から出荷がはじまる、ソニーストアのSIMフリースマートフォン「Xperia 1 VI」の実機レビューですが、今回は新しくなったカメラアプリを使っての連続撮影時間のテストをしてみました。
Xperiaシリーズで初めて搭載したベイパーチャンバーを使って放熱効率を上げているという話ですが、ゲームプレイだけではなく、4K動画撮影時にも威力を発揮しまくるのは間違いありません。Xperia PRO-Iや先代のXperia 1 Vなどと動画の連続撮影時間を比較してみました。
これを見て驚くと思います。放熱性の高さは”α”を超えているかもしれません。
こんにちは、店員佐藤です。
ベイパーチャンバーをシリーズ初搭載で、これによって放熱効率がさらにアップ、ということになっています。
プロセッサーの発熱を小さなボディでどうやって放熱させるのかというと、熱伝導性をボディ全体で良くして、一カ所で熱を持つのではなく全体がホカホカするようにする、というのがベイパーチャンバーの働きになります。
ペルチェ素子とかではないので、これで本体が冷える、というわけではありません。中は空洞になっていて、そこに液体を封入。熱の高いところで気化して熱の低いところで液化してというのを中で循環しているそうです。
寺田倉庫の特別体験会やソニーストア銀座で現在開催しているタッチ&トライイベントで分解モックが見られますが、それの一番の見どころ、ベイパーチャンバーはそんな働きをするパーツ。
これはゲームプレイの時も効果が高いと思いますが、それよりも動画撮影時に威力を発揮しそう。
デジタル一眼”α”でもありますが、4K動画撮影をしていると本体が熱を持ってきて発熱のために熱停止をします。撮影開始から熱停止までの時間を今回は数モデル用意して試してみました。
ちなみに、これは予備知識ですが、従来モデルでは「Photo Pro」という写真撮影のアプリを動画モードにすることでも撮影出来たし、ビデオ用に「Video Pro」というアプリを使うことでも撮影ができます。
画面左が「Photogrpy Pro」の動画撮影モードで、画面右が「Videograpy Pro」です。より詳細な動画撮影設定ができるのが「Video Pro」ということになるのですが、このアプリによっても動画撮影時間って変わる事が今回わかりました。
どうやら顔認識による瞳AFやトラッキングAF、手振れ補正の機能などでも電力消費が変わるようで、今回はそれも明記して比較しています。
なお、撮影中ですが、発熱が大きくなってくると画面左の様なメッセージが出て手持ち撮影はしないように注意を促してきます。そしてそのまま撮影を続けると画面右のメッセージが表示されて撮影が停止するという流れになっています。
カメラのことをあまりよく分かっていない方とかで「熱暴走」と言う方がごく稀にまだいらっしゃるんですが(^^;)、本当に熱暴走するとカメラやスマートフォンは壊れます。それよりも全然温度の低いところで、人間の手が低温やけどしてしまう可能性があるため、その前にカメラが発熱防止のために自動停止する、という機能になっています。
今回のテストでは撮影開始から熱停止して記録された動画ファイルの撮影時間をカウントしています。(一番正確に測れるので)
しかし、輝度1.5倍+サンライトビジョンの威力は絶大です。昼間、直射日光が当たるところでXperia 1 V(写真上)とXperia 1 VI(写真下)を比較してみるのですが、見え方がもう全然違います。
Xperia 1 IVの時に輝度が1.5倍になり「見やすくなった?」と言われても「まーまー」という答えしか出来なかったんですが、Xperia 1 VIのサンライトビジョンは見え方が全然違っていて、まるで”α9”の時みたいな感じ。あのときはEVFでしたが光学ファインダーと比べても遜色ない明るさだ!というのを説明していましたが、それが液晶画面で実現した感じ。
見比べてみると入口左側の壁面がXperia 1 V(写真上)では黒く潰れていますが、Xperia 1 VI(写真下)では明るく見えています。こうした暗部を持ち上げて見せる、というのをサンライトビジョンがしてくれています。
特別展示会では明るいライトの下で動画を見たり写真を見たりしていましたが、実際の直射日光下でカメラ機能を使っているときにサンライトビジョンを使うと、もっと感動すると思います。
今のところ、屋外での体験会はないので、これを味わうのは製品版が皆さんの手元に届いてからですね。Xperiaでの写真撮影、動画撮影がもっと楽しくなると思います。
ということで、今回は最新モデル「Xperia 1 VI」と、2023年モデルの「Xperia 1 V」「Xperia 5 V」そして2021年発売の全面基板フルボディモデル「Xperia PRO-I」で比較をしました。
条件を揃えるため、それぞれのモデルは充分に気温に慣らしてからテストしています。さらに下記の通り、誤差が出る可能性のあるところはすべて手動設定に切り替えています。
- 画面輝度 自動調整オフで最高輝度設定
- 通信機能はWi-FiもBluetoothもオフ
- 起動アプリはすべてオフ
- 気温は26度前後
Xperia 1 VIは輝度1.5倍のサンライトビジョン全開状態になるので、もっとも不利になりそうなものですが、結果的には動画連続撮影時間はもっとも長いモデルになっています。
まずは、もっとも厳しい条件の4K 120Pの連続撮影テストから。
結果はこちら。
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 5 V | Xperia PRO-I | |
撮影条件 | 新カメラアプリ 120P |
Video Pro 120P |
Video Pro 120P |
Video Pro 120P |
録画時間 | 26:30 | 9:59 | 14:02 | 6:59 |
.
よっぽどのことがないとスローモーション素材にするための120P撮影を長時間撮影することはないと思いますが、もっとも負荷のかかる状態でのテストでご覧の結果です。
画面輝度はそれぞれのモデルが最大輝度にしているわけですが、Xperia 1 VIだけ猛烈な長さの連続撮影が可能になっています。2位のXperia 5 Vの約2倍もの時間の撮影が可能。
こうして見てみるとディスプレイの4K解像度というのが発熱面でもかなり負荷になっていたように見えますね。(Xperia 1 VIとXperia 5VはFHD+です。Xperia 1 VとXperia PRO-Iは4Kディスプレイ)
なお、カメラアプリは変更になっていて、Xperia 1 VIは3つのカメラアプリが統合された新カメラアプリになっています。それ以外のモデルは「Video Pro」と「Photo Pro」と、動画撮影時には2つから選択が可能。
Xperai 1 VIのカメラアプリは動画撮影時もPhoto Proに近い画面イメージになっているので、一応、Photo Proの動画撮影もテストしてみました。4つのスマートフォンを同時に撮影テストしています。Xperia 1 VIで先ほどより時間が短くなっているのは誤差です。
それでいて、総じてPhoto Proで撮影した方が撮影時間はやや長めになるようです。(Xperia PRO-IはPhoto Proに120P撮影の設定がなく30P固定になるため30Pでの撮影になりました)
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 5 V | Xperia PRO-I | |
撮影条件 | 新カメラアプリ 120P |
Photo Pro 120P |
Photo Pro 120P |
Photo Pro 30P |
録画時間 | 24:16 | 10:12 | 13:52 | 13:58 |
.
Photo ProとVideo Proでさほど差は大きくありませんが、Photo Proの方が若干長めなのは、こちらの方が画像処理が少ないからなのかもしれません。瞳AFやトラッキングAF、手振れ補正機能を使うと、発熱が大きくなるそうですので、違いがそうやって出ているのかも。
あとは30P撮影のXperia PRO-Iが連続撮影時間が2倍くらいまで伸びました。120P撮影がかなり負荷になっていることもわかりました。
ということで、Xperia PRO-I以外のモデルで30P撮影をするとどうなるのかテスト。
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 5 V | Xperia PRO-I | |
撮影条件 | 新カメラアプリ 30P |
Photo Pro 30P |
Photo Pro 30P |
Photo Pro 30P |
録画時間 | 1時間以上 | 1時間以上 | 1時間以上 | 16:11 |
.
またまた誤差が出ていますが、4K /30P撮影の場合、Xperia 1 VIでもXperia 1 Vでも1時間以上の撮影ができます。途中で高熱注意のマークも出てきていません。
ただ、ボディ本体が全然発熱していないわけではなく、Xperia 1 V、Xperia 5 Vともにかなりホットな感じになっていて、熱停止警告寸前くらいまで温度は上がっていました。これ、手持ちで撮影するのは危険かもしれない、というレベル。
Xperia 1 VIはベイパーチャンバーの威力なのか、全体にホカホカはしていますが、明らかに1段階、発熱は少ない感じでした。非接触温度計でボディの温度を測ると、Xperia 5 Vと比べても2~3度ほど低め。放熱についてはやはりかなり有利に働いているようです。
なので長時間の動画撮影をするときは30Pなどフレームレートを下げると、撮影時間はのびます。どのモデルででも。
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 5 V | Xperia PRO-I | |
撮影条件 | 新カメラアプリ 60P |
Video Pro 60P |
Photo Pro 60P |
Video Pro 60P |
録画時間 | 1時間以上 | 27:36 | 1時間以上 | 11:20 |
.
最後は60Pでの撮影テストです。10年前に4K動画撮影がデジタル一眼”α”で始まった時は24Pと30Pしかフレームレートの選択ができず、シネマライクということで24Pを重宝していましたが、今はスムーズな動きで撮れる60P撮影も主流になってきているのではないでしょうか?
私も昨年あたりから60P撮影をすることが増えてきています。ベイバーチャンバー+FHD+ディスプレイによる省電力動作のおかげでXperia 1 VIなら60P撮影も長時間撮影が可能なようです。
ということで、4K動画のフレームレートごとの大体の撮影目安はこんな感じになります。
Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 5 V | Xperia PRO-I | |
4K 120P撮影 | 25分くらい | 10分くらい | 14分くらい | 7分くらい |
4K 60P撮影 | 1時間以上 | 27分くらい | 1時間以上 | 11分くらい |
4K 30P撮影 | 1時間以上 | 1時間以上 | 1時間以上 | 16分くらい |
.
テストしたのは26度前後の気温だったので、真夏の炎天下とかのテストではありませんが、冬場の寒い環境下というわけでもありません。
動画撮影時の目安にしていただければ幸いです。
ベイパーチャンバーの威力、絶大でした。
さて、ついでなので最新の「Xperia 1 VI」のオーダーレポートもお届けします。
本日「Xperia 1 VI」の納期表示に追記があり、大人気のスカーレット/RAM 12GB/ROM 512GBモデルが納期延長になりました。販売店に入ってきた情報によると5月28日までに注文確定していれば発売日お届けになる見込みで、5月29日以降のオーダーの場合は7月下旬以降のお届けになるそうです。
本日時点での当店経由でのオーダー状況は下記の通りです。
オーダーいただいた全てのモデルの集計をした結果ですが、本日時点での本体カラーのオーダー割合は上記の通りで、なんと、半数以上が「スカーレット」カラーに集中しています。
もしかして、スカーレットカラーがなかったらXperia 1 VIのオーダー数って半分くらいにしかならなかったんですかね!?(^^) Xperia XZ Premium以来のレッドカラーの本体でここぞというタイミングで登場するのがソニーレッド。
そういえばVAIOでもRed Edtionが登場した時は話題になっていました。
なお、こちらは相当前の話になりますが、ソニーが「BRAVIA」のブランドを立ち上げたときはレッドカラーをブランドイメージにしていて、ブラビア携帯が登場した時は真っ赤な携帯電話本体が発売になったことがあります。私もBRAVIA欲しさに飛びついた経験があり、ソニーレッドというとBRAVIAのイメージもあったりします。
昨日も夜になるまで「スカーレット」カラーのオーダーばかりで結果、7割がスカーレットカラーのオーダーになっていました。スカーレットの512GB仕様で購入された方、昨日までなら発売日お届けになる見込みですよ。
そして、選べるRAMとROMの容量ですが、本日時点での集計では上記の結果になっています。スカーレット人気のおかげでフルスイングスペックの「RAM 16GB/ROM 512GB」仕様の人気が下がってしまっている気がしますが、思えば、今回のモデルで本体価格20万円の壁を破っているんですよね。
メモリ容量 (RAM/ROM) |
ボディカラー | 発売日 | ソニーストア価格 | |
SIMフリー モデル |
12GB/256GB (Low spec) |
ブラック、 プラチナシルバー カーキグリーン スカーレット |
6月21日 | 189,200円 |
12GB/512GB (Mid spec) |
204,600円 | |||
16GB/512GB (Hi spec) |
ブラック カーキグリーン |
8月23日 | 218,900円 |
.
Xperia PRO-Iが198,000円で登場しスマートフォンが20万円に迫る価格で登場。その後、Xperia 1 IVが174,900円、Xperia 1 Vが194,700円での発売となりギリギリ20万円を超えない価格設定になっていました。(キャリアモデルはこの時に20万円を超える価格になっていました)
SIMフリーモデルで20万円を超えるモデルはどのタイミングで出るだろうと思っていたら、そうか、今回はメモリー搭載が選択できるので「189,200円~」となっているんですが、SIMフリーモデルのフルスペックモデルである16GB/512GBモデルは218,900円で20万円を悠々超えていたんでした。
オーダー数がMidスペックの12GB/512GBが多いのはスカーレットカラーの理由だけではないかもしれないですね。
なお、RAM容量が16GBに増量されたのはXperia 1 IVからです。Xperia PRO-Iまでは12GBだったんですが、16GBになった機種を使ったときの感動は大きかったです。私の様なヘビーユーザーにとっては同時起動のアプリが10個以上あるもので、それに耐えてくれる感が絶大。一度、体験してしまうと16GBメモリーからは逃げられないかもしれないです。(^_-)
そしてスマートフォンの「Xperia」にはソニーストアお得意の延長保証サービス「ワイド保証」などの用意がありません。代わりに「Xperia ケアプラン」という有償の保証サービスを用意していて、年払い5,500円か月払い550円かの2通りで加入するサービスが用意されています。
ワイド保証と違って無償修理にはならないのですが、修理代上限5,500円で何度でも修理の利用ができます。通常の落下破損によるディスプレイの修理代が2~5万円ほどかかることを考えると一度利用しただけで元が取れます。
また1年に2回までという回数制限がありますが、修理不能の本体を交換するサービスも利用ができます。機種により交換費用は決まっており、現時点では下記の価格になっています。
Xperia 1 VI(RAM:16GB/ROM:512GB) | 26,000円(税込) |
Xperia 1 VI(RAM:12GB/ROM:512GB) | 24,000円(税込) |
Xperia 1 VI(RAM:12GB/ROM:256GB) Xperia PRO-I |
22,000円(税込) |
Xperia 1 V / Xperia 5 V | 20,000円(税込) |
Xperia 1 IV /Xperia 5 IV | 18,000円(税込) |
.
ケアプランに加入されている方は6割以上です。そのうちの約85%が年払いに設定されています。年払いであれば1年使ったところで、加入継続するかどうかの判断ができますからね。年払いなら月々458円相当です。
購入時にしか加入できないサービスですので、せめて購入から1年は入っておこう、というのが良いかと思います。
★ソニーストア「Xperia サービスナビ」のご案内はこちら
スカーレットカラーの12GB/256GBが、今ならまだ発売日お届けで購入可能です。こちらも初回入荷分がなくなるのは時間の問題かと思います。(スカーレットカラーの256GBモデルと512GBモデルのオーダー比率は大体1:3くらいです)
動画撮影性能が爆上がりの「Xperia 1 VI」です。是非、このモデルで2024年の夏を切り取ってみてください。
Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 VI (XQ-ES44) |
ソニーストア価格: 189,200円~ 税込 |
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発売日 | 2024年6月21日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
1年残価設定 クレジット |
月々のお支払い 7,900円(1回目のみ8,300円) 12回お支払い総額 95,200円 13回目 94,000円(※ 商品返却時はお支払いが不要) |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
Style Cover with Stand for Xperia 1 VI XQZ-CBEC |
市場推定価格: 4,950円 |
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発売日 | 2024年6月7日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
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