【コラム】自作のウォークマンオリジナルケースを作ってみよう
昨年から大ヒットのストリーミングウォークマンA100シリーズですが、個人的にオリジナルのソフトケースを作ってみました。
ソフトケースを作ったというよりは既製品の「CKS-NWA100」に自分でスキンを貼って改造したというものなんですが、その作り方を紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
昨年秋に発売されたウォークマンの40周年記念モデルで同梱されていた初代モデル「TPS-L2」をかたどったオリジナルソフトケースなんですが「これ、もったいなくて使えないよねー」という話を何度したことか。
店頭でこちらのオリジナルケースだけ取り寄せができないか、というお問い合わせも数えられないくらいいただいています。一応、当店で調べはしましたが、部品番号まで判明したモノの、さすがにパーツ出荷はされていないため取り寄せもできないし、価格も調べられませんでした。
私も個人的に買わせていただいて、ウォークマンA100を毎日の通勤に使っていますが、このTPS-L2型ケースは、もったいなくて利用ができずにいます。別途「CKS-NWA100」を購入して、そちらを普段使いにしています。
TPS-L2型ケースの予備が手に入れば、躊躇無く使えるんだけどなー。。。ということで、ないなら自分で作ってしまえ!
ということでプロジェクトを発足。構想3ヶ月、制作3日で完成しました。
その一部始終を紹介したいと思います。
まずは作図なんですが、こちらは元のTPS-L2ケース自体をスキャナーで読み込んで、それをプリントして使えばいいや、ということで作業を進めていました。店員よねっちにお願いして成形してもらおうと思ったら、全部イラストから起こしてくれることに。
Webで検索してある程度画像が揃ったので「TPS-L2」と並んで人気のある2代目モデル「WM-2」についてもデザインしてもらいました。
これを「布プリ」という生地に直接プリントできるシートが販売されているので、顔料インクプリンターでプリントします。
熱転写のプリント用紙などもあるんですが、ノリが残ったり耐久性がやや弱い、などのコメントがあり、最終的に一番評判の良さそうな方法を調べて辿りついています。
他の方法を試していませんが、やや色のりが薄くなるので元の画像で色を濃いめにしてプリントしました。
写真は最初のテストプリントで、やや色が薄めなんですけど、この後、色の濃いバージョンでテストを進めています。
まずはこの初版でうまくソフトケースに貼り付ける事ができるかテストです。
「布プリ」はこうして下地にベース用紙が貼ってあるので、ここから剥がして使います。剥がすと生地はかなり薄めです。下地の透過は避けられなさそう。
ここに布用のボンドをソフトケース「CKS-NWA100」に塗っていきます。やや強力なボンドで、速乾性もそこそこあるのですが、瞬間接着剤ほどではありません。何度か貼り直したり調整をすることも可能。
テスト用のケースに使っているのは私が今まで通勤でつかってきたオレンジのケースです。下地の色が一番派手なものになっていてあまりよろしくないのですが、ま、これでどれくらい下地が透けて出てくるかテストするには良いかも。
シワにならないように貼ってみるのですが、なるほど、かなりオレンジの地の色が出てきます。またケースのサイズに合わせてただ切っただけの布を貼ると、角がけばついてしまって見た目に格好悪いことに気がつきます。
見るに見かねた店員よねっちからのりしろを作って、周辺は折り返して処理することを勧められてその通りにします。
こちらは「WM-2」を一旦、剥がして、再度、貼り直した「TPS-L2」です。二度目の貼り付けなのでヨレヨレになっていますが、まー、大体の雰囲気はつかめました。
折り返しで貼っているところはこんな感じ。マチはそれほど大きく取らなくてもボンドが強力なのでしっかり張り付くこともわかりました。
しかし、このヨレヨレ感はどうにかならないか、布が薄すぎてまっすぐ貼れなくて、と悩んでいたら、またまた店員よねっちからアドバイス。「接着芯地」というものを教わりました。
100円ショップで速攻で買ってきました。これをアイロンでプリントの裏から貼り付ける事で型崩れしにくくなるのと、生地の補強にもなります。
さらにベースにするソフトケースもブルーとグリーンにすることで裏地が透けてもおかしくないものにしておきます。
ということで、材料はすべて揃いました。
本番の制作開始です。
こちらは今朝の話。自宅で接着芯地をアイロンで妻に貼り付けてもらってきました。写真ではちょっとよれていますが、これでかなりピンとするようになっています。
ちなみに、カセットの窓を自分でくりぬいて、カセットが回っている画面を見られるようにしたかったんですが、カットがすごい難しく断念。
ソフトケース「CKS-NWA100」の中は厚紙でできているので、カッターを使えば切り抜くことはできるんですが、かなり厚みがあります。レーザーカッターなどがあれば上手くいくのかもしれませんが、身近にこれを上手く切り抜く術がありませんでした。
断面の後処理も難しそうですしね。
ということで、予備の「TPS-L2」を作るべく、裏打ちされたプリント生地をハサミで切っていきます。
今度はブルーのソフトケースにボンドを塗って貼っていきます。
こうして、曲げながら布を貼らないと突っ張ってしまってフタがしまらなくなります。フラップを閉じた状態にできるように貼るのがコツです。
あとはノリしろ部分をボンドを貼りながら内側に折り返して完成です。折り返して指で押さえていると1分くらいでかたまってくれます。固着するまで時間的にゆとりもあるし、失敗してもやり直しながら作れます。
ということで、完成した「TPS-L2」の自作オリジナルケースがこちらです。
色もかなり近いところまで寄せられたと思います。(実際の見た目にはもうちょっと自作のものの方が明るい色に見えます)
ちょっとジーンズっぽい感じで良いでしょ!?
そして、こちらは店員よねっちが貼ってくれた「WM-2」です。
実はこちらの方が欲しかったという話もあります。40周年記念モデルのデザインが発表された時も複数のお客様から「WM-2」もやってくれたら良かったのに、というお声はありました。
大ヒットしたブレイクスルーモデルはこちらなので、カセットウォークマンで思い浮かべる方はこちらの方が多いかも。デザインも40年も前のモデルとは思えないほど洗練されています。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、布の質感もあり、これはなかなか。
いつか、ソニーさん本家から、WM-2デザインのソフトケースが発売されることを祈りつつ、しばらくはこの2つの自作オリジナルソフトケースでウォークマンA100シリーズを使いたいと思います。
今回の自作オリジナルソフトケースに使った材料はこちらです。
接着芯は100円ショップで買ってきたので、ご紹介のものとは違うものになります。片面接着の厚手というものを私は使っていますが、それほど厚い生地ではありませんでした。
肝心のデザインの部分を自分で作っていなくて店員よねっちに頼ってしまいましたが「WM-2」の半分までは私が自分で作っています。時間をかければ自分でも作れたかな。
ということで、自宅オリジナルウォークマンソフトケースの作り方案内でした。自分で作ると愛着もひとしおです。
是非、チャレンジしてみてください。私も資料が揃ったら、マイファーストウォークマン「NW-20」のケースに挑戦したいと思います。
【追記】
当店のお客様からリクエストをいただき、この手作りウォークマンケースの作り方教室をやってくれませんか?というコトだったので、2020年2月22日の14時からワークショップを開催しようと思います。ここでこっそりと告知案内をします。
ソフトケース「CKS-NWA100」を含めて材料はこちらで全て用意します。参加費用は3,300円(税別)で、オリジナルデザインのウォークマンケースをお作りいただけます。デザインを自作される方は当店から下地になるpsdファイルをお送りしますので、2月19日までに返送していただきます。当店でご用意しているデザインでお作りいただくこともできます。
ワークショップではプリントして接着芯の裏打ちをした布生地を用意していますので、ご自身でカットしてボンドで貼り付ける工程をお楽しみいただきます。
ワークショップのご参加を希望される方はこちらからご応募ください。
【ワークショップの開催は終了しました】
ウォークマンAシリーズ NW-A100 シリーズ |
ソニーストア価格: 32,000 円+税~ |
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発売日 | 2019年11月2日 | メーカー商品情報 ページはこちら |
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延長保証 | 3年ワイド:4,000円+税 3年ワイド/5年ベーシック:2,000円+税 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回分割払手数料0%キャンペーン |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典 |
ウォークマンA100シリーズ 専用ソフトケース CKS-NWA100 |
ソニーストア価格: 3,300 円+税 |
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発売日 | 2019年11月2日 | メーカー商品情報 ページはこちら |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典 |
【さらに追記】
お客様が本物のWM-2を持ってきてくださいました。当店の手作りオリジナルケースと奇跡のコラボ写真です。
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masayan24196
2020年2月13日 @ AM 11:48
3Dプリンタが使えれば、こうしたものでも作れるんでしょうけどね。ボタン類は別パーツにすれば塗装するのも簡単になるし…SONYロゴはエッチングで…
…手間だけど、出来れば面白そうです。
tecstaff
2020年2月13日 @ PM 3:48
3Dプリンターを貸してくれるところなどがあるので、対応するソフトの使い方を覚えて作ってくれる方と是非、知り合いになりたいところです。w ウォークマンの開発者さんの方ではそういう遊びをしていてレジンで上部のボタンなどを再現されていました。当店では当店でできる方法で遊んでみました。