【レビュー】『Xperia 1 VII』のウルトラHDRで撮りまくってきた「春の尾瀬ヶ原」
新発売の「Xperia 1 VII」ですが個人的に最大のウリは「ウルトラHDR(Ultra HDR)」だと思っています。というか、規格の存在を知った半年前からXperiaで使いたくて仕方がなかった機能がついに実装され、もう普通に撮れるようになってしまいました。
早速、Xperia 1 VIIを持って、大好きな尾瀬ヶ原に行ってくることができました。ウルトラHDRで写真撮りまくってきましたので、今回は撮ってきた写真、全部「ウルトラHDR」で掲載して旅の様子を紹介したいと思います。
ウルトラHDR表示に対応デバイスで是非、このblogエントリーをご覧ください。非対応デバイスでも普通にXperia 1 VIIで撮影してきた写真をSDRでもご覧になれますので、どうぞ。
こんにちは、店員佐藤です。
なんか、昨年も発売されたばかりのXperia 1 VIを持って尾瀬ヶ原へ出かけてきた気がしますが、今年も同じ事をしてきてしまいました。ですが、今年はひと味違います。写真は全部Xperiaで撮ってきたものしか使っていないのと、なんせ、今回は全部「ウルトラHDR」フォトです。
対応デバイスでご覧いただくと「なに!?この写真!! キラッキラしてるんだけど!」と、驚いていただけるんじゃないかと思います。
ということで「ウルトラHDR」について紹介するときは、毎回ご説明させていただくんですが、今回も「ウルトラHDRって何?」というお話しから。
新発売の「Xperia 1 VII」のカメラアプリですが設定メニューを開くと「ウルトラHDR」という項目があるかと思います。昨年まではなかったスイッチでXperia 1 VIIではデフォルトでオンになっていて、機能を知っている方も知らない方も「ウルトラHDR」で写真を撮っていることになります。
「ウルトラHDR」というのは、Android OS 14から対応した新しい画像規格です。フォーマットは通常のJPEGファイルと同じように読めるのですが、対応機種で開くと「ゲインマップ」というもう1枚別のレイヤーが読み込まれて、HDR写真として表示することができるようになっています。
今まで普通に呼ばれていた「HDR」写真というのは複数枚の撮影をして輝度の明るいところは暗く、輝度の暗いところは明るく画像編集して狭い輝度差のところに広い輝度の画像を表示させる、ということをしていました。やり過ぎると「塗り絵」みたいになるんですが、それと「ウルトラHDR」は違います。
ウルトラHDRは広い輝度差の映像をそのまま広い輝度差で表示させる技術になります。
こちらはAdobe Lightroomで開いた「ウルトラHDR」のデータになります。右上にヒストグラムがありますが、赤枠のところはSDRの枠を超えたHDR領域で、普通だったら真っ白にしかならないところに映像信号が書かれていることになります。
この画像で白が飛んでいるところがあるんですが、本来はそこにも雲の映像はあるんです。それを「ゲインマップ」というもう1枚別のレイヤーで表現するのがウルトラHDRです。
こちらはオプションで「HDRを可視化」したところです。水色になっているところがSDRでは白飛びしているところで、ウルトラHDRでは映像信号が残っているところになります。
ウルトラHDRの良いところは、対応デバイスで表示するとHDR表示されるんですが、非対応デバイスの場合も通常のSDRのJPEGファイルとして表示出来るところ。
対応するデバイスはAndroid OS 14以降のHDRディスプレイ搭載スマートフォンです。ソニーのスマートフォンではXperia 1 IV、Xperia 5 IV以降のモデルが対応します。あいにくXperia 10シリーズはHDR対応になっていないので非対応デバイスになります。
対応デバイスを使ってChromeブラウザ、もしくはGoogle フォトのアプリを使って表示するとウルトラHDRの画像がご覧になれます。
Windows 11も対応しており、Chromeブラウザ、もしくはEdgeブラウザを使って、HDR対応ディスプレイで、このblogを表示するとウルトラHDRでご覧になれます。
その他、instagramとAdobe Lightroom、ThreadsがウルトラHDRに対応していて、Xperia 1 VIIでもこれらのアプリが使えるようになるはずなんですが、まだ今日の時点ではアプリの対応はしていないようです。
今日の時点でXperia 1 VIIで出来るのはカメラアプリでウルトラHDR撮影する事と、Googleフォトアプリで閲覧することまでになります。ただ、Google フォトアプリの編集機能はすでにウルトラHDRでの編集に対応しています。Xperia 1 VIIで撮影した写真をGoogle フォトで補正してもウルトラHDRで出力されます。
今回、尾瀬に持って行って、いろいろ風景をスナップ撮影してきましたが、もう撮っているその場で写真データが今までにないリアル感で撮れるので感動しまくってきてしまいました。
その様子を写真で紹介します。
さて、時間は先週の土曜日の深夜になります。19時過ぎまでお店の営業をして、閉店後に自宅へ帰って、その足で車に乗り換えてすぐに出発。夜中の1時頃に「尾瀬戸倉」という尾瀬の入口にある駐車場まで行ってきました。
尾瀬はマイカーで入山することができなくて、尾瀬戸倉の駐車場からバスで入山します。朝の5時30分にバスが動き始めるので、それに乗って出発です。
この日は駐車場が満杯に近いほどの人出でした。朝5時から並んでいたのですが乗れたのは3台目のマイクロバスです。
朝の6時過ぎに鳩待峠というバスの終点までやってきました。
いつもの風景が広がります。右手に見えるのが休憩所で売店や食堂などがあります。
そこのお向かいにはなにやら新しい建物が作られていて、今年の秋にオープンする新しい休憩所になるようです。昨年も工事していましたが、だいぶ形になってきました。
なので、今まで利用してきた休憩所ももしかして、これが最後になるのかも。変わらぬ景色だったものが、来年から変わってしまいますかね。
尾瀬ヶ原まではここから山道を下って50分ほどのところになります。
さぁ、頑張って歩いて行きましょう。
Xperia 1 VIIのカメラはオートのままで全部撮っています。ウルトラHDRですが、シーンによって使い分けられているみたいで、たとえば、上の写真はフォーマットは「ウルトラHDR」で記録していますが、それほど輝度差はないので1枚撮影した、ほぼSDRに近い輝度の写真になっています。
こちらの山桜の撮影は背景に明るい空があり、思い切りウルトラHDRになっています。こういうときは撮影しているときには気がつかないんですが、同時に複数枚の撮影をしているのか、あきらかに輝度差のあるデータになっているようです。
全部が全部、キラキラ写真にはなりません。カメラが自動で判断して撮影してくれます。
歩くこと50分で「山ノ鼻」へ到着します。人通りの多い木道のすぐ横にキャンプ場があって、ハイカーさんから見ると、こんな人通りが多いところだと落ち着かないだろうなー、とか思われるでしょうけど、実際にはハイカーさんがここを通るのはバスに間に合う時間だけ。夕方の15時を過ぎると人気が全然なくなり、すごく落ち着いた雰囲気になるんです。
何度かテント泊したことがありますが、泊まらないと見られない風景がたくさんあるんです。お泊まりできた方、いいなー。
と、ここで買ってきたお弁当で腹ごしらえです。これから20kmくらい歩くことになるので、エネルギーを入れながらテクテクと歩いて行きます。
尾瀬の良いところは、こうした休憩所に水場がかならずあること。持ってきたペットボトルはその後、水筒になって役に立ってくれます。
当たり前ですがゴミは全部持ち帰りです。
山ノ鼻には研究見本園という、クルッと回ってこられるミニ尾瀬ヶ原なエリアがあり、ここを歩くだけでも満足できてしまうかも。
白く見えるのは水芭蕉です。こんなにたくさん咲いているのを見られるのは10年ぶりくらいかも。今年は良い時期に来られました。
さぁ、尾瀬ヶ原に旅立ちます。ここから尾瀬ヶ原横断の旅。約8km、3時間の旅の始まりです。
尾瀬ヶ原の向こうに見えるのは日本百名山のひとつ、燧ヶ岳です。ここは燧ヶ岳が地糖に写る「逆さ燧」というところ。フォトスポットです。
振り返るって見えるのは「至仏山」です。あそこの麓のところから歩いてきました。
ここは「水芭蕉群生地」という案内があるところで、ここも有名なフォトスポットです。尾瀬の紹介写真とかを見ると、大体、ここからの景色になります。
こんな風に水芭蕉がたくさん咲いているところ見たかったんですが、今年は見られました。
Xperia 1 VIIのカメラアプリに搭載されている「48MP」モードで撮影しました。Xperia 1 VIIのメインカメラ24mmは通常は1200万画素センサーとして動作するのですが、48MPモードを使うとピクセルビニングという4ピクセルを一つにまとめる技術を開放してくれて4800万画素センサーとして動作してくれます。
4800万画素と言えば、”α1 II”並みですよ。しかも48MPモードでも「ウルトラHDR」で記録してくれます。
この写真だけ見ると、もう”α”で撮るよりも綺麗に見られるんじゃないかと。
こんな逆光状態のところもウルトラHDRで撮影すると雰囲気がばっちり伝わってきます。
いやー、良いですねー。スマートフォンで撮影してスマートフォンで見るだけの写真としては、Xperia 1 VIIのウルトラHDRって大感動大会を巻き起こします。
ウルトラHDRフォトはXperia 1 VIIが初ではなくGoogle Pixel 7でも撮れるんですけどディスプレイの性能差なのか、こんなに綺麗に見えないんですよ。
高輝度ディスプレイ+サンライトビジョン+Powered by BRAVIAのおかげで、こんなにウルトラHDRが綺麗に見えるんだろうなー。
Xperia 1 VIの時から、”α”で撮影したRAWデータやXperiaで撮影したRAWデータからウルトラHDRに現像して表示したりして遊んでいましたが、そのときと比べると、あまりキラッキラにはならないというか、かなり自然に見える輝度差に抑えているというのも好感触。
これだとウルトラHDRの仕組みをご存じない方は「なんかXperia 1 VIIの写真って綺麗!」で終わってしまいそうな気もするんですが、それはそれで楽しんでいただければ良いのかも。
今回の折り返し地点になる「見晴」が見えてきました。いつのまにか、遠くにあった燧ヶ岳の麓です。
可愛い水芭蕉はここまでずっと咲いています。群生地以外のところで、こんなにたくさん見られるのは初めて。
「見晴」に到着しました。以前、当店の撮影ツアーでやってきてお泊まりした弥四郎小屋です。懐かしいですねー。ここの玄関の上のところのペントハウスに泊まらせてもらったんでしたね。
ここにはたくさんの山小屋が密集していて、賑やかになっています。まさに湿原の中のオアシスです。
さぁ、折り返して帰るんですが、少し遠回りして東電小屋に向かいます。
Xperia 1 VIIのテレマクロ撮影もテスト。テレマクロ撮影もウルトラHDRでの記録に対応しています。
写真はショウジョウバカマという花だそうです。昨年はヒメシャクナゲをたくさん見かけましたが、ほんの少し時期がずれるだけで見られる花の種類が違うんですかね。
タテヤマリンドウです。Xperia 1 VIIのオーキッドパープルに近い色かな!?
非常に小さな花なんですがXperia 1 VIIの6.5型ディスプレイで見ると拡大して見られます。もしかしてXperia 1 VIIは、こうして山に持ってきて山野草の観察をするのに最高のスマートフォンなのかも。
ちなみに後から撮影した写真データを「囲って検索」したら、ショウジョウバカマはちゃんと言い当ててくれました。タテヤマリンドウは「リンドウ」まで正解。
植物手帳いらずだー。
東電小屋に到着。ここでお昼休憩をしてきました。ものすごい数のツバメの大群がせっせと巣にエサを運んでいるんですが、自分の家を間違えないのか心配になるくらいでした。
ヨッピ橋です。この日、二人だけしか見かけなかった歩荷さんをここで発見。
あとはひたすら至仏山を眺めながら木道をテクテクと歩いてきて、予定通り尾瀬ヶ原の往復が終了。
お昼時の山ノ鼻です。たくさんのハイカーさんでごった返していました。お昼休憩をして、これから帰る人達と、これから尾瀬ヶ原を横断して見晴まで泊まりに行く人達ですかね。
楽しい旅をどうぞ。
ということで、私の今年の春の尾瀬の旅はコレで終了。
ウルトラHDR写真の他に、ところどころ、動画撮影もしてきました。
4K / 60Pで撮影して、Xperia 1 VIIに入っている「Video Creator」を使えば、ほんの数分で4K動画編集が完成します。10年前だったらVAIOを使ってヒーヒー言いながら4K編集していたのに、今や片手に収まるスマートフォンで編集できるんですからすごい時代になりました。
こちらがXperia 1 VIIで撮影してきた4K動画です。歩きながら普通に手に持って撮影しているんですが、超強力な手振れ補正のおかげで、まるでジンバル撮影したみたいな動画が撮れています。
こんなにスムーズに木道歩いているシーンが撮れるなら、もっと意識してロードムービーな感じにして作品撮りしても良いかも。シューティンググリップに載せれば、おそらくもっとスムーズに撮れます。
ウルトラHDRフォトですが、Instagramが対応するようになれば、もっと撮影してきた写真のアピールができます。毎日チェックしているんですがアプリのアップデートで対応するようになるのか、それともサイトの方での対応で決まるのか謎なんですが、Xperia 1 VIIのウルトラHDR周りの環境に変化があったらレポートしますね。
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Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 VII (XQ-FS44) |
ソニーストア価格: 税込 204,600円~ |
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発売日 | 2025年6月5日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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