たまに世界はソニーを中心に回っているんじゃないかと思うことがあるのですが、またまた今回もウォークマンの話です。本日より「Amazon Music HD」にて3Dオーディオの配信が始まっているということで早速、新型のストリーミングウォークマンで試してみました。

ハイレゾのストリーミング配信サービスに続き、今度は3Dオーディオのサービススタートがウォークマンの発売時期と重なってサービスインするとか、絶妙のタイミングですよね。

 

こんにちは、店員佐藤です。

amazonさんのサービスについては特にソニーさんから情報をいただくことはないので、勝手に私がウォークマンと関連付けてお話をしています。Amazon Music HDは9月からサービスが始まったハイレゾ音源を中心としたストリーミングサービスで月額1,980円（プライム会員さんは1,780円）で利用ができるサービスです。

今まで3,000円～4,000円ほどしていたハイレゾアルバムの価格から考えると月額1,780円とかでハイレゾアルバムのほとんどが聴き放題になるなんて、今までお小遣いでちょっとずつ買っては聞いていたハイレゾ音源がほとんど無料みたいな感覚にさせてくれるサービスです。

ぶっとぶような価格破壊をしてくれるストリーミングサービスで、従来であればそれをスマートフォンやPCで楽しむところなんですが、11月に発売になったソニーの新型ウォークマンZX500シリーズ、A100シリーズがAndroid OSを搭載し、アプリを使って、これらのストリーミングサービスに直接アクセスして、自身にデータをダウンロードし、搭載しているデジタルアンプで高音質に音を鳴らしてくれます。

たまたまタイミングが合致したというか、まさに鬼に金棒みたいなマッチングでamazonさんがウォークマンの価値を数倍に高めてくれているというか、amazonさん側からしてもサービスを持ち歩きで利用するのに最適の端末が出てきてくれていて、こういうのをWin-Winの関係っていうんだろうな、というのをまざまざと見せてくれています。

盛り上がりまくった状態で年末商戦真っただ中の12月にはいり、さらに追加して燃料が投入されることになりました。

「3Dオーディオ」です。

Amazon Music HDのサイトを見ても「3Dオーディオ」についての説明がほとんどなく、単にプレイリストを探すと「3D」バッジが付いた楽曲、アルバムが見つかるだけなんですが、えー、ちょっとだけ聞きかじったところで読むと、特に特殊なフォーマットを利用しているとかではなく、Amazon Music HD側で対応機器と認められると3Dオーディオの楽曲が表示されて、それが再生できる、ということになっているようです。

ソニーも今年になってから「360 Reality Audio」のサービスについての発表をしており、この秋から欧米にてストリーミングサービスがスタートする、というのは発表になっていました。

この時の発表によると、従来のサラウンドでは特殊フォーマットで記録された音声を対応する機器でデコードしてサラウンドを再現するということになっていましたが、このシステムでは音源に位置情報をつけることで球状の空間で聞ける音を作り、それを対応するスマートフォンとアプリだけで楽しめる、ということになっています。

なので、イメージではサラウンドヘッドホンを使わずにサラウンド効果のある音が聴けるのかな？という感じでした。

実際にソニーさんのとある場所で本当の「360 Reality Audio」を聞かせていただいたことはあります。その時は7.1ch（かどうかはわかりません）みたいなホームシアターのような空間で、リトグリの歌を聞かせてもらったのですが周りに5人が立っていて、その中央で歌を聞かせてもらっているような音場を再現していました。

それとはちょっと違うみたいですが、とりあえず、試してみます。

試聴の際には特にアプリの設定や、なにか特別なアプリをインストールする必要もないようです。対応する機器では「3D」バッジが表示されるようになる、とのことでしたが、ウォークマンにインストールした「Amazon Music」アプリだけで「3D」バッジは表示されています。

ただ、3Dオーディオのプレイリスト、アルバム、楽曲の探し方がわからず、とりあえず、検索で「3D」と入力。プレイリストが6つほど表示されるので、それらのプレイリストを開き、そこにある楽曲からアルバム情報を検索して、そのアルバムごとダウンロードするというのが良いみたいです。

正直、私はあまり音楽を知らないのですが、それでも有名どころのアルバムなどが「3D」バッジ付きで見つけられます。ジョン・ウイリアムズのロサンゼルスフィルハーモニーのアルバムは有名な映画音楽のオーケストラ演奏を3Dオーディオにしたもので、どなたでも聞いたことがある曲が楽しめると思います。

あいにく「3D J-POP」などはなく今のところは洋楽だけのラインナップみたいです。リトグリとか乃木坂46の3Dオーディオとか超聞いてみたいんですが、そのうちリリースされますかね？

ビートルズは2019年リマスター版のアビーロードがありました。これだったら、うちのお店にハイレゾ音源のアルバムがありますので、通常のハイレゾ版と、3Dオーディオ版の聴き比べができます。

 

ウォークマンアプリとAmazon Musicアプリを行ったり来たりして聴き比べをすることができるのですが、なるほど、これはもう全然別の楽曲と言えるくらいの音の違いになっています。

通常のハイレゾ版は古き良き歴史のあるアルバムですから、楽器ごとの分離が良くなっているというか、質素な音の空間があるのみですが、3Dオーディオで聞くと音場が一気に広がって、間にあった空間まで音で埋められていくようです。これはまたスゴいですね。

サラウンドのエフェクトをかけてエコーがかかっただけ、みたいなサラウンドエフェクトとは全然違っています。なにか「音が増えた」感覚が味わえます。面白いですね。

ソニーの「360 Reality Audio」のページを読むと対応機器を使ってソニーの「HeadPhones」アプリを使うと最適化されるということでしたので「WF-1000XM3」を使ってみたりしましたが、特にアプリに3Dオーディオについての項目はなさそうです。

同様にWH-1000XM3でも試しましたが、3Dオーディオについての設定項目はありません。

Bluetoothでサウンドバー「HT-X8500」に飛ばして聞いてみても、音の広がりはすごい味わえます。サラウンドモードを変えたくらいの効果があります。

Bluetooth接続で特にDolby Atomsなどのランプが付くこともないので、普通に2chステレオ音声として鳴らしているだけなんだと思いますが、なるほど、こういう効果があるんですね。（ちなみにAndroid TV向けのAmazon Musicアプリはまだ公開されていないようで、ブラビアから直接HT-X8500に音を出力することができかなかったのでウォークマンを使っています。）

有線ヘッドホンで聴いても違いはでるし、多分、なにで聞いてもアプリで再生する分には3Dオーディオとして再生ができているんでしょう。

ウォークマンが発売になって「Amazon Music HD」のお試しサービスがオープニング記念で90日間になっていたときは狂喜乱舞していましたが、まさか、こんなに早く第2段ロケットも登場するとは思いませんでした。

しかし、ストリーミングウォークマンの進化はまだこんなものではありません。まだ次のロケットが来年は待ち構えているんです。

ちょうど良い機会なので、こんな実験もしてみました。「Amazon Music HD」で聞くのとウォークマンアプリで聞くのと音質に違いはないんですか？という質問があり同じフォーマットで聞けるものを探していたんですが見つけたんです。あいみょんの「マリーゴールド」です。

「Amazon Music HD」ではアプリ側の方で制限をかけているようで、192kHz/24bitまでの再生対応をしているウォークマンA100シリーズでも、機器としては48kHz/24bitまでの性能でしか再生ができないようにしてあります。ウォークマンアプリでは当然、192kHz/24bitまで再生ができてしまうのでアプリ同士の音質比較をするなら48kHz/24bitの音源を探さないといけなかったのですが、それが見つけられたという話です。

これをソニーウォークマン内蔵のウォークマンアプリと、Amazon Music アプリで聞き比べてみると。。。音質の違いは付属のヘッドホンでも聞き分けられるほどです。ウォークマンアプリの方が一皮剥いたような音質に感じられるかと思います。

これはAmazon Music アプリがAndorid OSのオーディオ制御の元で動いているのに対して、ウォークマンアプリをそれを回避して直接オーディオアンプをアプリが制御していることに由来しているとのこと。

再生アプリによって音質って変わるモノなのか、先日、開発の方にうかがうことができたのですが、そうした中身のソフトウェアの部分で差が出るようになっているという話をされていました。

 

音質設定のアプリが別に用意されていて、こちらはウォークマンアプリでもAmazon Music アプリでも「DSEE HX」などの音響効果が利用できるとなっていますが、こちらの切り替えをしたときもウォークマンアプリでは反映されるのに時間がかかるのに対して、Amazon Music アプリの音質制御はごく短時間で設定が反映される点で、やはり扱いが違っていることがわかります。

と、いうことはですよ、同様にこの秋からハイレゾストリーミング配信をサービスインしている「mora qualitas」ですが、こちらでも後日、Android OS向けのアプリを用意することがアナウンスされています。そこで登場するのはソニー製のアプリになるわけで、Amazon Music アプリを超える音質のハイレゾストリーミングが利用できるようになる可能性があるわけです。

というか、「mora qualitas」のハイレゾ配信アプリが登場した時こそ、ストリーミングウォークマンの真価が発揮される時になるかもしれません。

 

しかし、こうして新しいサービスが次々に出てきて盛り上がっているときが一番楽しいんですよね。今回も発売日にウォークマンを購入された方が一番幸せな気分を味わえているのかも！

90日間無料試聴のキャンペーンは終了してしまいましたが、現在も30日間はお試し利用が可能です。ストリーミングウォークマンを手に入れたら、まずはハイレゾストリーミング、そして3Dオーディオ体験です！

 

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