【レビュー】ソニー”α”専用 マンフロット トラベル三脚『befree アドバンス 三脚キット』開梱レポート
イタリアの三脚メーカー「Manfrotto(マンフロット)」のソニー”α”専用三脚が先週金曜日からソニーストアにて取り扱い開始になりました。
今までソニーストアでの取り扱いがなかったのが不思議だったんですが、ソニー”α”専用で販売されているモデルがメーカー直販サイトでようやくオーダーができるようになっています。当店でも店頭展示用&ロケ撮影用に1セット購入させてもらったので、その開梱レポートをお届けします。

☆ソニーニュースリリース「世界のカメラアクセサリー市場を牽引するマンフロット社と、ジッツオやマンフロットブランドの商品開発およびマーケティング活動の協業に合意」
こんにちは、店員佐藤です。
ソニーとマンフロット社の協業が発表されたのは昨年の9月のことでした。ソニー“α”用の商品が2018年に発売される旨の予告があり、それが今年の2月に開催された「CP+2018」でマンフロット社のブースで公開。
そのまま、ソニーストアで販売になるものと思っていたのですが、それから半年以上経ってしまうのですが取り扱いが開始になりました。
ソニーストアでマンフロット社の三脚の取り扱いをするのはこれが初めてかというとそうでもなくて、以前より、こんな三脚の販売は行っています。
☆当店blog 2015.8.21「POCKET三脚 マンフロット『MP1』開梱レポート」
他社製カメラアクセサリーということで、マンフロット社のポケット三脚「MP1」を販売していて、私もこちらはサイバーショットRX100シリーズで使うために購入しています。
RX100の底面に装着したままで持ち歩けて、テーブルや岩の上に置いて自撮りするときにササッと使える、という便利なポケット三脚で、今もカメラバッグに入れて持ち歩いています。
マンフロット社の三脚はそれ以来なんですが、今回は“α”用の本格的なモデルになります。

こちらがソニー×マンフロット社の協業製品第一弾のトラベル三脚で「befree アドバンス」という三脚キットになっています。
ソニーストアでの販売価格は27,500円(税別)となっていてマンフロットの公式ストアでの販売価格と同額の設定になっています。

パッケージの中には専用キャリングバッグに入った三脚本体が収納されています。キャリングケースですが、布1枚のペラペラのモノではなく側面には緩衝材が入ったもので多少のクッション性能があるものになっています。

キャリングケース以外の同梱品がこちらになります。取説はたくさんの言語で書かれているのですが、日本語も中にはありました。非常に細かく機能を説明しています。
写真で見るだけでは何に使うモノなのかわからないパーツもコレを見て理解しました。

さて、この「befreeアドバンス」はトラベル三脚としてユニークな機構を採用しています。三脚の脚が通常の三脚と違い180度開くようになっています。言葉で伝えるのがちょっと難しいのですが、収納&持ち運びのためにコンパクト化できるよう、三脚の脚を上方向に180度開いてしまうことで、三脚のセンターポールや雲台を三脚の3本の脚の真ん中に入れてしまい、コンパクトにしてしまおう、という作りになっています。
実際に三脚として利用する際はまず最初に脚を180度下に開いてセンターポールを上に出す、ということをします。

これが脚を開いた状態です。センターポールが上に高く上がっていますが、これを下げることも可能。

こうすることで三脚の脚の根元のところに雲台が来るので安定した撮影が出来る様になります。高さが必要な時は3本の脚のロックレバーを外して脚を伸ばして使います。さらに高さを稼ぎたいときにセンターポールをあげると全伸長状態になるわけです。
ソニー製でもトラベル三脚「VCT-P300」というモデルがあって、同じ様な機構を採用しているのですがセンターポールを下げるという機能はありません。

写真左がマンフロット「befree アドバンス」で写真右がソニーの「VCT-P300」です。(写真の雲台はソニーのVCT-P300ですが脚の部分はOEM元のベルボンのものを撮影に使っています。)
VCT-P300にはセンターポールを下げる機構はなくセンターポールがあがったままになります。これが見た目にちょっと不安定な感じがしていたのですが、この違いは大きいかも。(「VCT-P300」も発売以来愛用させてもらっています。お気に入り三脚です。)

そしてこのモデルが”α”専用と、言わせているのがこちらのソニー”α”専用プレートが付属するからです。
L字型のバーはトルクスドライバーで、黒い小さなピンは「ビデオピン」というパーツになります。
シナバーカラーのクイックリリースプレートは段がある特殊な形になっていますが、これがソニーデジタル一眼“α”ボディの底面に合わせた形になっていて、それでソニー”α”専用のクイックリリースプレートとなるわけです。

対応しているボディは“α9”と“α7R3”、“α7III”に加えて、“α7S2”、“α7R2”、“α7II”という2世代目、3世代目のボディのみとなります。

ボディに沿った突起があるため、対応ボディ以外は装着ができませんのでご注意を。カラーは“α”のシナバーカラーに近い色で着色されていて、こうしてセットしてみると“α”ボディのシナバーリングとG Masterロゴとマンフロットロゴと、さらにはMCプロテクターに付いているT*マークと同色系のアクセントがついていて良い感じです。

トルクスドライバーは三脚のあちこちにあるロックレバーなどのテンション調整に使います。カメラのクイックリリースプレートなどはつまみだけで脱着できるので、頻繁に使うものではありません。念のためカメラバッグのポケットの奥に入れておけば良い感じです。

「ビデオピン」はクイックリリースプレートに挿し込んで使います。“α”ボディ専用のクイックリリースプレートとなっていますがよく見ると縦方向にもスリットが入っていて、ここに望遠レンズの三脚座が装着できるようになっています。

利用できる三脚座は「SEL70200GM」と「SEL100400GM」の2種類だけなのですが、こうして三脚座にも装着できます。

「SEL70200G」とかでは使えないの?というところですが、三脚座の底面のデザインが違っています。写真左がSEL70200Gで写真右がSEL70200GMです。先端側のネジを使うためSEL70200Gではそもそも装着ができない作りになっています。

“α7II”シリーズ、“α7III”シリーズだけにしか使えないモノと思っていたので、これはラッキーです。G Masterレンズ「SEL70200GM」「SEL100400GM」の三脚座にも使えます。(※「SEL400F28GM」は写真で見る限り形状が合わないため装着できません。)

天気も良いことですし、ここからは屋外に持って行って実際に使ってみます。
12年前の話になりますが、私がデジタル一眼カメラ”α100”を使い始めた頃、プロカメラマンセミナーなどに参加すると最初は三脚を使わないで撮った方が良いよ、ということを教わりました。
慣れないウチは三脚の使い方がわからなくて、撮りたい画角、フレーミングにするのに苦労してしまい、思うようなシャッターチャンスでシャッターが切れなくなってしまうから、というのが理由でした。
最初は三脚を使わずに撮りたい画角、フレーミングを見つけるのに集中して、そういうのがわかってきてから三脚をセッティングすることを学びました。それくらい、思うような場所で三脚をセットするのって大変なんですよね。
写真はまだ良いんですが動画撮影の時には特にそう思います。パンニングなどをすることがあるので動画撮影の時は雲台を並行にセットしなくてはいけないというハードルが待っています。一発で並行が出せるレベラーなどが必要になってくるんです。
マンフロット「befree アドバンス」は写真用のトラベル三脚と言うことで、自由雲台に軽量三脚という組み合わせになります。使えるように組み立てます。

まずは脚を180度開いて三脚状態にします。開くと途中で「カチカチ」という音がするのですが3段階で脚の開脚度が調整できるように途中にロック機構がついています。銀色のレバーでロックが解除できるのでこれで脚の開度を調整できます。
それと三本の脚のウチ、1本にはラバーがついています。写真右の脚がそれなんですが、これは極寒の環境でも握りやすくするためのものなんだそうです。握りやすいのでこの脚を手前側につねに持ってくるようにするクセをつけておくと良さそうです。

こちらはソニー「VCT-P300」のもの。特殊な回転機構でのロックになっていてレバー調整で開度を3段階で調整します。初めて使う方には使い方が理解できないと思うのですが理解すると一発でロックを解除できるので、これはこれで便利な作りになっています。

マンフロット「befree アドバンス」も3段階になっていて一番開いた状態だと90度フラットな形になります。

こちらは2段目の開度で、あとは全伸長状態になります。2段目の開度にしたときはセンタポールをグッと下げることができます。こうやって下げた状態で脚を伸ばしたときが一番安定しそうなので星景写真撮影などであればこの状態で撮るのが良さそうです。

クイックリリースプレートの脱着はレバーで行うのですが、2段階ロックになっています。グレーの金属製レバーでプレートを挟んでいますが、これを操作するだけではなく黒い樹脂製のレバーを下に押し下げないとロックが外れない仕組みになっています。
誤ってロックレバーを触って押し込んでしまっても押す方向が90度違う黒レバーを下げないといけないため誤ってカメラを外してしまうことはまずないと思います。

そして、もっとも便利というか助かるなーと、思ったのがこちらの自由雲台のボールロックです。ダイヤルの外側と内側で別々のギアになっていて、外側のダイヤルは自由雲台のボールロックを制御するもの。ここを緩めると自由雲台のボールもフリーになるのですが、フリーになったときの摩擦抵抗を、内側のギアで設定できるんです。
内側のギアを最も締めた状態にすると外側のギアを緩めてもほとんど動かないほどのトルクが加わります。内側のギアを緩めるとゆるゆるになります。
G Masterレンズなどの重量級レンズを装着しているときは内側のギアを締めておいて、ボールロックを緩めたときにガクンといきなりカメラがお辞儀したりしないようにできます。
逆に“α6500”にSEL50F18などの軽いレンズを装着している際はトルクがかからないように緩くしておくとスムーズに調整ができます。
ボールロックをしっかり締めているのに手を放したら画角がずるっと滑ってしまう感じもありません。天体撮影などでもこれは良いかも。精度の高い雲台になっています。

マンフロット「befree アドバンス」(写真左)と、ソニー「VCT-P300」を並べてみたところです。
VCT-P300の方が10cmほど小さく小型なんですが、持ってみると重量はほとんど変わりません。(重量はVCT-P300が約1.4kgでアドバンスは1590gです。)密度が高いというかVCT-P300の方が小型でずっしりした感じにはなります。
山に持って行くときにリュックに入れると単に重量が違うだけなのでVCT-P300の方が有利なんですが三脚の安定性を考えるとbefree アドバンスも捨てがたいですね。

全伸長にしたところです。なお、befree アドバンスにはストラップを装着するためのフックが三脚の脚の股のところについていて、それをロープで結んでペグを地面に打ってさらに安定度を上げることができるようになっています。
いろいろ工夫されています。

“α”専用のクイックリリースプレートの利点の一つがこうした縦位置撮影の際の安定度というのもあります。重量級のレンズを装着して縦位置にして仰角をあげた際に、しっかりとプレートに固定されていないとレンズの重みでレンズの先が下がってきてしまうことがありますが、befree アドバンスではまずそれは起こりそうもありません。
プレートがしっかり固定されているのとボールロックもテンションの調整ができるので二重に固定できている感じがします。
トラベル三脚でここまで高い信頼性で使えるのはありがたいです。

ということで、今週よりマンフロットの「befree アドバンス ソニー”α”専用モデル」を店頭にて展示します。
ご興味ある方、是非実機を触ってみてください。
他社製製品ということでソニーストアのAV商品割引クーポンなどの利用はできませんが、金曜日、土曜日はドコモさんのdポイントキャンペーン「オトクなd曜日」がありますので、それを利用するか、ソニーカード、Sony Bank WALLETというソニー提携カードで3%オフにして購入するのがオトクです。
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| befreeアドバンスL三脚キット ソニーαカメラ専用 MKBFRLA-BH |
ソニーストア価格: 27,500円+税 |
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| 発売日 | 2018年11月9日 | メーカー商品情報ページこちら | |||
| ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | ||||
☆当店blog 2018.11.「マンフロット ソニー”α”専用三脚がソニーストアで取り扱い開始」
【比較検討したい折りたたみ三脚はこちらから】
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| 三脚 VCT-P300 |
ソニーストア価格: 28,380円+税 |
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| 発売日 | 2017年5月26日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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☆当店blog 2017.1.18「”α6500″で撮る4K野鳥動画の話」
☆当店blog 2015.10.7「折りたたみ三脚『VCT-P300』展示レポート」
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