【レビュー】ドルビーアトモス対応スリムサウンドバー『HT-X8500』実機レビューレポート
4K放送のサラウンドで使われる「MPEG-4 AAC」の他、ドルビーアトモスなどの最新音声フォーマットに対応。サブウーファーをサウンドバー本体に内蔵した、こんなに都合の良いサラウンドシステムってあるの?というモデル「HT-X8500」の実機展示がソニーショールーム/ソニーストア銀座で始まりました。
実機試聴をさせてもらってきましたのでファーストインプレッションをレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
本日、2本目のレビューレポートです。GINZA PLACEに入っているソニーショールーム/ソニーストア銀座の4Fにカメラフロア、5Fにウォークマンやブラビアなどのサウンド製品のフロアがあるのですが、こちらは5Fフロアでの展示です。
セットされているのは55型の4K液晶ブラビア「KJ-55X8500F」(ソニーストア価格:169,880円)です。
HT-X8500は全幅890mmというサウンドバーになりますが、43型の4Kブラビアでも横幅は970mmなので、どのモデルと合わせてもバランスが取れる長さになっています。55型と組んでも違和感のないサイズになっていると思います。
通常はサウンドバーとサブウーファーがセットになって、サラウンドシステムを完成させるのですが、HT-X8500はこちらのサウンドバー本体にサブウーファーをデュアルで内蔵しています。このサウンドバーだけで完結するという、サイズは大きいんですがコンパクトな製品になります。
センター部分にサブウーファーが搭載されていて左右のフロントスピーカーと合わせて、前方のスピーカーだけでサラウンド感を味わえる「S-Force PRO フロントサラウンド」を実現します。
フロントサラウンドってあれでしょ? バーチャルサラウンドで後方からの音はそれほど感じられなくて。。。というものではありません。ソニーがフロントサラウンド技術を使った製品を出し始めてから何年経っていると思うんですか?
進化に次ぐ進化をしており、空間演出というか包み込まれる様な音の感覚はどの製品も充分味わえます。
「HT-X8500」で手っ取り早くフロントサラウンドを味わう方法が用意されているのはご存じでしょうか?
ステッカーが貼ってあるので、どなたでもすぐわかると思うのですが、入力切り替えボタンの5秒間長押しをするとHT-X8500にあらかじめ仕込まれているデモ音源が再生されるようになっているんです。
これは販売店の店頭などに展示されている機種向けに機能を搭載しているんだと思うのですが、これだけ押せば店員さんが居なくても製品が自分でデモンストレーションをするようになっているんです。
これを選ぶとフロントサラウンドが味わえる映画のダイジェストみたいなシーンの音が聞けます。街並みで車やバイクが行き交う様子やヘリコプターが頭上を飛んでいる様な音がします。
設置場所はテレビの下なので低いところに置いてあるんですが、ヘリの飛び交う音などはちょっと離れると本当に頭上から聞こえるような音になっているのがわかります。そうそう、ドルビーアトモスのデモンストレーションソフトでもヘリの音はキラーコンテンツです。わかりやすいデモ音源が入っているので、HT-X85000を見かけたら入力切替ボタンの長押しがオススメです。
サウンドバー本体をひっくり返してみました。底面には特に大きな穴などはなくフラットなデザインになっています。
搭載されている入出力端子はこちらです。HDMIの入出力端子がひとつずつと光デジタルの入力端子がひとつ見えます。
HDMI出力端子のところに「TV eARC/ARC」という記載があります。サウンドバーでテレビの音の再生もするのでHDMI端子の入力端子でテレビと接続したくなってしまいますが、それでは音は出ません。ここではHDMIA出力端子にテレビとのHDMIケーブル接続をするのが正しい接続方法です。
当初、ショールームの展示機でデモ音源以外、なにも音の出力ができなかったのですが、どうやらブラビアとの接続を入力端子側につないでいたようです。
4KブラビアにはソニーのBDレコーダーが接続されていて、ここに自分で持ってきた映画「ボヘミアン・ラプソディ」の輸入盤のUHD BDを入れさせてもらい再生をしました。
すっかりクイーンにどはまりしているのですが、この映画ソフトは音声もドルビーアトモスで収録されています。すでに20回以上聞いているのですが、ドルビーアトモスによるサラウンド音声も秀逸なんです。
うちのお店の5.1.2chサラウンド環境にどこまで迫れるか!?というのを試聴したいと思います。
HT-X8500にはLEDランプがいくつかついているのですが、最新フォーマットである「ドルビーアトモス」や「DTS:X」で音声信号を受けてデコードできたら、ここでLEDランプが点灯するはず、なのですが、これがつきません。
テレビ側で音声フォーマットの表示をさせてもドルビーデジタルの5.1ch信号としか表示されていません。UHD BDソフトのドルビーアトモスの信号がHT-X8500まで届いていないんです。
結論からいうとBDレコーダーは4KブラビアのHDMI入力2端子に接続されていて、そこからHDMI入力3端子からARCでHT-X8500に伝送されているのですが「KJ-55X8500F」がeARC対応ではなく、ARCにしか対応しないため、ドルビーアトモスなどの拡張フォーマットがブラビアから出力されていない、というのが問題でした。
eARCというのはドルビーアトモスやDTS:Xなどの最新フォーマットのサラウンド信号にも対応した規格。従来のARCではドルビーアトモスなどは対応できないんです。現在、ブラビアでeARC対応になっているのはZ9FとA9Fの2機種のみです。マスターシリーズのブラビアしか搭載されていないので「KJ-55X8500F」では伝送ができなかったわけです。
と、いうことで、BDレコーダーから直接「HT-X8500」にHDMIケーブルを接続します。これでHT-X8500の入力端子にBDレコーダー、出力端子に4Kブラビアがつながります。これだとテレビのARC機能は使わないので、ドルビーアトモスの音声データがHT-X8500に入ります。
これでやっと「ドルビーアトモス」の再生が出来る様になりました。
ちなみに名誉のために言っておくと、これらの接続は私がしたわけではありません。ショールーム側でも今朝、HT-X8500が到着したばかりで、まだ間に合わせで展示をしているだけで接続をちゃんと見ていなかったんです。ということで、私のおかげで、それを急いでセットしてもらうことにしてしまい、申し訳ないことこの上ないんですが、ご対応いただき、ありがとうございました。
※ブラビアにHDR表示ができなかったのでHT-X8500が拡張フォーマットモードになっていないようです。なにかしらの操作で拡張フォーマットに切り替えられるはずなんですが、なんせまだマニュアルなどがないのでこのときは操作方法がわかりませんでした。拡張フォーマットはリモコンのニュースボタンの5秒長押しで切り替わります。
ドルビーアトモスで再生される映画「ボヘミアン・ラプソディ」ですが、これまたすごい臨場感です。
それほど大きくもなく、出力スピーカーも2.1chしかないはずのサウンドバーなんですが、私の耳に届く音のイメージはこんな感じです。
えーと、この映画を観ている方でしたらイメージがつくと思うのですがステージの音はしっかりとサウンドバーの周りにガッチリ定位するのですが、サラウンドチャンネルから聞こえてくるオーディエンスの声はテレビのまわり全体に塊で浮いている感じ。
なるほど、ソニーの最新のフロントサラウンドの威力、すごいぞ!
フレディのボーカルの音はしっかりとぼけることなくしっかりと定位しているのに、このサラウンド感というか包み込まれる音の壁感覚はなかなか良いですね。
この映画は音が大きな要素を占めていますが、しっかりと体感できそうです。HT-X8500の設置している場所はハイレゾオーディオコーナーの近くで、他にじっくりとヘッドホンの音を試聴している方がいらしたのであまりボリュームをあげられなかったのですが、マンション内でも同様に音圧は上げられないですからね。小音量でも充分サラウンドが味わえます。
それと、この映画はサブウーファーからかなり派手目にバスドラの音が鳴ります。そうしたズンズンくる感じも聴けます。映画前半から最後のライブエイドに向けて、音楽のパワーがどんどん盛り上がっていってしまうため、試聴したシーンは最後の盛り上がりのところになってしまうんですけど、パワーを感じますよ。
うちの自宅のダイニングにも10年程前のソニーのサウンドバーがあって、ずーっと愛用をしています。音質自体には特に不満はないですし、大きなサブウーファーももはや見慣れてしまっていて邪魔にもならないので、特に買い換えの予定もなかったのですが、この包み込まれ感というかフロントサラウンドの威力は、ちょっとハートに来てしまったかも。
ドルビーアトモスという新フォーマットと、それと昨日もご案内しましたが「MPEG-4 AAC」という4K放送で使われるサラウンド信号に対応するのには「HT-X8500」が必要。
価格も4万円程度と、サウンドシステムとしてはリーズナブルだし、サウンドフォーマットを見ても、これがあればしばらく買い換えの必要もありません。
むむむ、私もこれは欲しくなってきたぞ。
リモコンはご覧のシンプルなものが付属します。一度設定をしてしまえば音量調整などはブラビア本体のボリューム調整ができるので、頻繁に使うことはないのですが、再生ソフトのジャンルによってサウンドフィールを変更することなどもできます。それなりに遊べそうです。
そして、いまどきのサウンドバーです。スマートフォンと接続してワイヤレススピーカーとしても使えます。
HT-X8500はNFCを搭載していないため、Xperiaとのタッチですぐに使うなどはできません。HT-X8500本体天面にあるBluetoothマークを長押しするとペアリングモードに入るので、それでXperiaからBluetooth接続をします。
これでスマートフォンのスピーカーとしてHT-X8500を使うことができます。当店でも小型のポータブルワイヤレススピーカーの展示をしているので、それらとスマートフォン、ウォークマンの接続をして試聴していただくことは多いのですが、この手のサウンドバーで鳴らすと迫力が違います。
迫力と言っても音量のことではありません。
このサイズで音楽再生ができるんです。左右のスピーカーが80cm以上離れているのでステレオ感がすごい。広い音場で音楽が聴けるので、これはポータブルスピーカーとはかなり違った体験になります。
リビングシアターでいつでも手軽に音楽も楽しめます。1台2役です。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座では、このあと、接続方法を変更するとのことなので、上記とは接続方法がちょっと違っているかもしれません。再生しているソフトも「ゴーストバスターズ」の最新作なのですが、この映画ソフトはドルビーアトモスではないんです。
ただ、自分で試聴したいソフトを持ち込めば、再生してもらうことはできます。ドルビーアトモスのソフトをお持ちの方は自分で試聴したいディスクを持って遊びに行かれるとよいと思います。
こちらのサウンドバー「HT-X8500」はサラウンド効果の高さもかなりのものがあります。当店でも店頭展示を予定しています。今後のブラビアのサウンドパーツの定番製品になると思います。
4Kチューナーとの接続も直接HT-X8500に接続すれば5.1chサラウンドが楽しめます。この夏頃には4Kブラビアにも4Kチューナー内蔵モデルが登場すると思いますが、それらとの接続もHT-X8500ならOKです。
4Kブラビアをお持ちで、まだ音響装置のパワーアップをされていない方、これはオススメですよ!
サウンドバー HT-X8500 |
ソニーストア価格: 39,880円+税 |
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発売日 | 2019年4月20日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 5年ワイド:4,000円 3年ワイド/5年ベーシック:2,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭購入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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地上・BS4K・110度CS4K チューナー DST-SHV1 |
ソニーストア価格: 54,880円+税 |
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発売日 | 2018年11月10日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 3年ワイド:3,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭購入特典 |
店頭展示しています 10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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