史上最高スコアだけではなかった『Xperia 1 VII』の驚異のベンチマーク結果について
予約受注開始から大ヒットになっている「Xperia 1 VII」の実機レビュー記事です。当店店頭での展示は明日、5月23日(金)からとなっているのですが、その前に、時間のかかるバッテリーのベンチマークテストを行っています。
スコアは歴代モデルで最高をたたき出しているんですが、計測する際にセッティングを変更すると、さらにハイスコアが出ることがあり、その検証に時間がかかっています。まだそれぞれの設定を1回ずつしか測定できていないのですが「Xperia 1 VII」の潜在能力のすごさがおわかりになると思います。レポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
SoCのベンチマークはおそらくこれからあちこちのサイトで測定結果が出てくると思います。それももちろん気になるんですが、それと同時にバッテリーのもち、スタミナ性能も毎回気になっていて、それが測定できるベンチマークアプリがないかな?と、探していて見つけたのが「PCmark for Android」というベンチマークアプリです。
ベンチマークは一般的なスマートフォンの使い方をシミュレートして、WEB画面の閲覧や写真編集、動画再生などを画面表示してずっと行って、その表示についての性能を測定するのと、実際にバッテリーが80%から20%になるまでの動作時間を測定し、スタミナ性能を測定する、ということをしています。
ソニーさんがアピールしている1回のフル充電で2日間バッテリーが持つ、というのは一般的な使い方を1日3時間行って、あとは通信待受状態にするなどの測定をして2日間使えるというもの。
「PCmark for Android」アプリはずっと使い続けた状態でどれくらいバッテリーがもつのか、という測定を行います。
なお、モバイル通信やWi-Fi、Bluetoothを使うと電力消費が一定の条件にならないため、当店でのテストでは通信系とGPSについてはすべてオフにして測定しています。
また、ディスプレイ輝度も大きな影響を与えます。アプリの説明にあるのですがディスプレイ輝度は200nitに設定して行う様に記載されていますので、その調整をしています。ぴったり200nitにするのは難しいので±2%くらいになるのですが、出来る限り200nitに揃えて測定。
ちなみにディスプレイ輝度の測定には「GPS Status & Toolbox」というアプリを使っています。これに照度センサーの測定機能があるので、照度センサーのところにXperia 1 VIIのディスプレイでキャリブレーション画面を表示して測定しています。
さ、これであとはベンチマークをとれば10時間くらいで測定ができるところなんですけど「Xperia 1 VII」では従来と違った数値が出てきました。
その要因のひとつがこちらです。ディスプレイの「低残像設定」です。これはリフレッシュレートを120Hzにすることで、画面を滑らかな表示にする機能です。
この設定によってもパフォーマンスがムチャクチャ上がります。今までにないスコアが出ました。そして、バッテリー性能は下がる、という現象があります。
SoC スペック | Snapdragon 8 Elite | Snapdragon 8 Gen 3 | Snapdragon 8 Gen 2 | Snapdragon 888 |
ソニー搭載モデル | Xperia 1 VII | Xperia 1 VI | Xperia 1 V | Xperia 1 III |
プライムコア | 2 × 4.32GHz | 1 × 3.3GHz | 1 × 3.19GHz | 1 × 2.84GHz |
1017-4320 MHz | 480-3302 MHz | 595-3187 MHz | 844-2841 MHz | |
パフォーマンスコア | 6 × 3.53GHz | 2 × 2.96GHz 3 × 3.15GHz |
4 × 2.8GHz | 3 × 2.42GHz |
384-3532 MHz | 499-2956 MHz 499-3148 MHz |
499-3803 MHz | 710-2419 MHz | |
高効率コア | – | 2 × 2.27GHz | 3 × 2.02GHz | 4 × 1.8GHz |
– | 364-2265 MHz | 307-2016 MHz | 300-1804 MHz | |
L2キャッシュ | 12MB + 12MB | 1MB | 1MB | 1MB |
L3キャッシュ | – | 12MB | 8MB | 3MB |
GPU | Adreno 830 | Adreno 750 | Adreno 740 | Adreno 660 |
製造プロセスルール | 3nm | 4nm | 4nm | 5nm |
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Xperia 1 VIIに搭載されているSoCは「Snapdragon 8 Elite」という従来のナンバリングとは違うシリーズになっていて、プロセッサーも自社開発の新世代のものを搭載しているとなっています。
従来は負荷がかかっていないときは省電力な高効率コアを使って消費電力を抑えていたところが、「Snapdragon 8 Elite」ではパフォーマンスコアでも充分な省電力化ができるということで、高効率コアの搭載がありません。
またプロセッサーから遠いところにある3次キャッシュメモリーをなくして近いところにある2次キャッシュの容量を大増量しています。この影響があってなのか、ストレージのベンチマーク測定が桁違いにアップしています。
プロセッサーのパフォーマンスも従来モデルでは15,000~16,000くらいだったところがXperia 1 VIIでは20,000を超えます。こんな数値は初めてみました。
その代わり、スタミナ性能が出来下がりになるのですが、ディスプレイを60Hz駆動にすると、逆にバッテリー性能が激増します。
その結果がこちらです。
パフォーマンススコアで2万というのは見たことがありません。バッテリー性能でも歴代モデルで最長を記録しています。
25時間というのは少し異常値なので、もしかしたらどこか設定が変わってしまっている可能性があるかも。※掲載当初、異常値と思えるデータが含まれていたので、その後、複数回測定して平均を算出しました。また120Hz駆動と60Hz駆動で大きく数値が変わることが分かったのでそれぞれのモデルも測定しなおしました。
画面輝度も都度、手動で設定をしているのでズレが生じる可能性もあります。参考記録ということになるんですがそれでも大体の傾向は合っているかと思います。
さらにさらに「処理性能の効率化」という新しい機能がXperia 1 VIIには搭載されています。そのオン・オフでも大きく数値が変わります。
こちらは渋谷で開催された体験会のときの様子ですが、SNSやブラウザ使用などの日常で多く利用するケースに処理最適化を行い、最大10%の電力消費削減をしているとのこと。
こちらがその設定画面になるのですが、これのオン・オフでも効果が出ていて、60Hz 駆動+処理性能の効率化オンにしたときが最大のスタミナ性能になりました。
実際に、そんなにブラウザを使うことができるかというと、これはあくまでベンチマークテストです。通信機能はオフにしていて実使用ではもっと短時間になるわけですが、それでも歴代モデルとの比較でこれだけ差がでるとは、メチャクチャ脅威です。
従来はここまで差が出なかったのに、能力を100%使いきった感があります。狙ったとおりではありませんが、こんなにわかりやすいベンチマーク結果が出るとは驚きでした。
そんなわけで「Xperia 1 VII」ですが、パフォーマンス重視でゲーム中心で使いたいなら「低残像設定」はオンで120Hz駆動させて滑らか画面でご覧ください。
今日は長時間使うし充電機会も少なそうだな、というときは「低残像設定」をオフにして60Hz以下駆動にしてスタミナ重視で使うことが可能。
「処理性能の効率化」はオンにしっぱなしでOKです。オンにしても特にパフォーマンスが下がっていないのでこれはもうオフにする意味がないですからね。
以上、PCmark for Androidアプリによるベンチマークテストの結果でした。これからお使いになる「Xperia 1 VII」の使いこなしのお役に立てれば幸いです。
なお、当店テックスタッフ店頭から予約オーダーされた方にはご成約記念品をご用意しています。
今週末の土曜日には当店店頭でもXperia 1 VIIの体験会を開催します。疑問に思っていることや試してみたいこと、購入についてのご相談がありましたら、お気軽にお越しください。
ソニーストアでの「Xperia 1 VII」の納期表示がハイスペックモデルを中心に品薄になりそうな気配がありますが、早めにオーダーすれば、それだけ早くお手元に届きます。ご検討はお早めにどうぞ。
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Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 VII (XQ-FS44) |
ソニーストア価格: 税込 204,600円~ |
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発売日 | 2025年6月5日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
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Style Cover with Stand for Xperia 1 VII XQZ-CBFS |
ソニーストア価格: 税込 5,500円 |
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発売日 | 2025年6月5日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
2025年5月23日 @ PM 12:43
脅威ではなくて、驚異ですね。
2025年5月23日 @ PM 2:40
ご指摘ありがとうございます。
勉強になりました。
2025年5月24日 @ PM 9:32
バッテリー性能は維持されてるようでよかったです。
2025年5月24日 @ PM 11:32
渋谷の体験会でうかがったときもXperia 1 VIとは同等で差があっても誤差程度という印象でした。