【レビュー】『Xperia 1 VI』で選べる搭載RAMメモリ「12GB」と「16GB」の違いについて
今回もたくさんのお客様にXperiaの乗り換えを検討いただき、いろいろなご相談もしていただいています。その中で「搭載されているRAMの12GBと16GBの違いってどれくらいのもの?」というのもよく聞かれます。
そもそもRAMの搭載が多いとどういうメリットがあるの?という方もいらっしゃるかと思いますので、今回はそのあたりのお話しをしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
新発売の「Xperia 1 VI」の購入時に悩ましいのが搭載されているRAM/ROMの容量かと思います。PCと違ってあとから増設したりすることができないし、最大容量の16GB / 512GBを選ぶとボディカラーがブラックとカーキグリーンに限定されるため、人気のスカーレットカラーが選べないし。
そもそも16GBも必要なの?という疑問もあるかと思います。まずはRAMとROMの説明から。
これはVAIOの時によく例えて説明していたのですが、RAMというのはテーブルや机、ROMというのは本棚という考え方をします。
VAIOの際は内蔵メモリが机で、ストレージが本棚でしたがスマートフォンの場合は内蔵メモリにあたるものをRAM、ストレージをROMと呼びます。PCでは書き換え可能なメモリーをRAM、読み出し専用のメモリーをROMとしていましたが、スマートフォンの世界では意味が違って使われています。
テーブル(RAM)が大きいとどういうメリットがあるかというと一度に開ける本(アプリ)の数が増やせます。複数のアプリを同時に起動しても快適に使えるのが大容量RAMのモデル。テーブルが狭い(RAMが少ない)と、一度に開ける本の数が減る(アプリが少なくなる)というデメリットがあります。
本棚(ROM)は収納しておける本の数(データ量)になります。インストールしているアプリの数や、動画、音楽ファイルなどのデータを収納できる量が増えます。
ものすごいたくさんの動画ファイルを取り込んでいるけど、動画視聴しかしないんだ、というのであればRAMは少なくても良くてROMが大きい方が使いやすくなります。逆に動画ファイルや写真、音楽ファイルなどは全部ストリーミングで使うからスマートフォンにデータは保存しない代わりに、動画を見たりゲームをしたり読書をしたり頻繁にアプリを切り替えて使うというのであればRAM容量が大きい方が快適に使えると思います。
程度にもよると思いますが、私の使い方だとRAM 12GBでは足りなくて16GBのRAM容量の方が快適。12GBのXperai PRO-Iから16GBのXperia 1 Vに乗り換えたときは、その安定度の高さを実感しました。ちなみに、私はおそらく使い方としては日本で上位5%くらいに入るくらいのヘビーな使い方をしていると思っています。
他人と比較したことはありませんが。ここまでスマートフォン1台でいろんなことをしている方はいないはず。動画の視聴時間が長いとか、音楽ファイルをたくさん持っている、とかいうのではなく、入れていて同時に使っているアプリの数がかなり多いと思います。
どんな感じなのか紹介します。(あまり他人のスマートフォンの使い方とかご興味ないと思いますが、例えです。)
こちらは本日時点のプライベートで私が使っているXperia 1 Vのホーム画面です。表示しているアプリの数はほんの一部で、インストールしているアプリは300個あるんだそうです。常に全部を使っているわけではなく、スシローとかマクドナルドのアプリは行ったときしか使わないし、1年間まったく開いていないアプリなどもあるはず。
で、メモリー管理アプリを入れていて、それによるとこの時点でメモリー使用率は85%とかになっています。16GBメモリーの85%ということは13.6GBなので、この時点でRAMメモリーが12GBしかなかったらメモリーが不足していることになります。
ですが特に動作が遅くなることもなく普通に使えます。メモリー使用量85%は少し極端なんですが、普段は多くても70%を超えるくらい。それを超えるとOS側で使っていないアプリを閉じていく、ということをします。
Windows PCの場合は開いているソフトウェアを自動で閉じることはしませんが、Android OSはメモリーを使い切る前に勝手に閉じてしまうんです。
なので、最初に起動していた「ドラクエウォーク」をメールチェック、ブラウザでニュースを読んで、YouTubeを少し再生して、株価をチェックして、SNSを巡回して「ドラクエウォーク」に戻ってきたときに、RAMメモリー16GB搭載していると、最後に閉じたときの画面がそのまま表示される可能性が高く、RAMメモリーが少ないとドラクエウォークが起動画面から始まる、という違いになります。
それと、現在のAndroid OS 14は便利になってバックグランドで動作しているアプリの数も表示してくれます。15個のアプリがアクティブになっている、と表示されていますが、普通、こんなにアプリを同時起動していないはずです。
店頭展示しているデフォルトに近い状態のXperiaだとこの数は2個とか3個です。
開いてみるとどんなアプリがアクティブで動いているのかがわかります。私はなんでもかんでもログを取るのが好きなので常時バックグラウンドで各種の記録を取っています。それがこれだけの数動作しているということになります。
これが心当たりのあるアプリの一覧です。左上からwena 3の管理アプリ、GPSトラッキング、Qrio Lockという自宅のBluetoothスマートキー、ソニー損保の「GOOD DRIVE」(運転するときに安全運転しているかどうかを測定していて点数が良いと保険のキャッシュバックが受けられます)、おなじみREON POCKET、ドラクエウォーク、埼玉県民のほとんどの方が使っていると思われる「ALKOO(コバトンマイレージ)」、バッテリーログの「Acca Battery」、Google Fit、アンチウイルスアプリ「NAVERアンチウイルス」(昨年まではLINEアンチウイルス)、そして常駐はしていませんが移動中はソニーのHeadphones Connectがほぼ常駐、携帯電話の電波ログの「Network Cell Info」も動作しています。
こんなことしているとバッテリーの保ちも悪いんじゃないか?と、思われるかと思いますが、その通り、すごく悪くて、私の場合はXperia 1 Vをもってしても夕方くらいまでしかバッテリーは持ちません。いつも充電している感じです。(^^)
以前からこういう使い方をしているのかというと、メモリー搭載量が増えてきたから動作させているアプリも増えて来た、というのもあります。
ちなみにRAM 3GBしか搭載していなかったXperia XZのときは、なにもアプリを使っていなくても本体がホカホカでバッテリーも6時間くらいしかもちませんでした。RAMをバックグラウンドで動作するアプリだけで使いきってしまうとPCで言うところのスワップをし続けている状態で、バッテリーのもちも悪くなります。
RAMメモリーが4GBになったXperia XZ1に乗り換えたときの快感といったらなかったです。w
さらにシチュエーション別に、こちらはジョギングをするときのアプリ群で、ジョギングの記録をするアプリだけで4つ「TATTA」「Nike Run Club」「Map My Run」「Runkeeper」があります。4つのアプリを同時起動させた上に、ドラクエウォークとミュージックアプリも起動。
ジョギングしながら裏でドラクエウォークを走らせてオートでバトルさせておくと、簡単に経験値が上げられます。w ドラクエウォークはそんなに遊んでいないんですが、移動時だけのバトルで育ててきました。
このときに、RAMが足りないとジョギングアプリが勝手に落ちていたりして記録が取れなくなっていたりするんですが、RAM 12GB搭載のXperia PRO-I以降はそういうことはなくなりました。
こちらは山登りの際のアプリです「YAMAP」「山旅ロガー」「山ともGo!」「ヤマレコ」の4つのアプリを使いつつ、途中では「AR山ナビ」を使って山の名前を調べたり「ハナノナ」を使って花を調べたり「Windy」で雲の変化を調べたり、サンサーベイヤーで太陽と月の位置を確認したりするわけです。
やはりバッテリー消費が激しいのでポータブルバッテリーはたくさん持っていっています。(予備のスマートフォンも)
ジョギングアプリ同様、これだけのアプリを同時に使っていてもXperia 1 Vならストレスなく動画撮影、YouTube配信まで可能。Xperia PRO-Iのときは熱をもってしまって、動画撮影ができない事態とかもたまにあったんですが、メモリー搭載量が多いと自由度があがります。
それとこちらは自動車運転中の様子。私はYahoo!カーナビを使いつつ、ソニー損保の「GOOD DRIVE」を常時使っています。運転中はスマートフォンを操作することはないのですが、裏ではマッピングでGPSログと、Network Cell Infoで電波ログを記録。
運転中はダッシュボードの近くで陽にあたることが多いのでスマートフォンが暑くなりがち。夏場はエアコンの送風口をひとつスマートフォン専用にして冷やしながら使っているのですが、そういえばXperia 1 Vでは高熱で落ちることはなかったなー。
RAM 12GBのXperia PRO-Iと、RAM 16GBのXperia 1 Vでは、かなり快適性に違いがあった記憶があります。
なかなか、具体的にメモリー搭載量の違いがこうなる、というのが表現できないのですが、これくらいの使い方をしていると12GBと16GBの差はかなり出ます。
ちなみに12GB搭載でもスマートフォンの世界ではかなりの大容量モデルです。普通は「ゲームを快適にするなら8GBあればOK」みたいな目安なので、PCでいうところの16GBメモリー搭載がRAM 8GBで、動画編集も快適な32GBメモリーがRAM 12GB、かなりのハイスペックPCで64GBメモリーがRAM 16GBというイメージかも。
手元にほぼデフォルト状態のRAM 12GBモデル「Xperia 1 III」とおRAM 16GBモデル「Xperia 1 IV」に同じアプリを入れて同じ動作をしてどれくらいメモリー消費しているのかチェックしてみました。
使用中メモリ | 空きメモリ | |
Xperia 1 III RAM12GB | 5910MB(52%) | 5266MB(48%) |
Xperia 1 IV RAM16GB | 5150MB(34%) | 9924MB(66%) |
.
バックグラウンドで動作しているアプリが2個しかないこともありメモリーを使い切るところまでいかないのですが、複数のアプリを使って同じ条件で動作させたところでこれくらいの差があります。なにかダウンロードしているのかXperia 1 IIIの方が使用中メモリーが多めですけど、しっかりとこうして差はあるという感じです。
さて、店員佐藤の個人スマホの話ばかりですが、どれくらい自分のスマートフォンでメモリーを使っているものなのか調べる方法があります。アプリのインストールの必要もなく、Android OSの開発者向けオプションで確認できます。
設定画面の一番下にある「デバイス情報」を開いて、そのさらに一番下にある「ビルド番号」を10回くらい連続でタップします。すると開発者向けオプションというのが表示されるので、設定画面から「システム」>「開発者向けオプション」を開きます。
ここに「メモリ」という項目が出てくるので、これを開くと過去3時間~1日の間で平均してどれくらいのメモリーを使っているのか見ることができます。私が見ている限りだと70%を超えた使い方をするとOSがアプリを閉じるようで、80%を超える表示になることはあまりありません。
なので平均で60%を超えるような使い方をされているようだとメモリーは不足気味、と考えて良いかも。
また、アプリごとのメモリーの使用量もここでわかります。かなり重たい部類にはいるであろうゲームアプリ「原神」でも最大で2GB程度となっているので「原神」しかプレイしない!というのであれば搭載RAMは8GBもあれば普通にプレイ出来ます。「原神」と「スターレイル」を行ったり来たりする使い方だと、12GB、16GBのRAMメモリがあったほうが快適かもしれないですね。
「原神」をプレイしているときにDMとかメール着信があり返信作業をして、また「原神」に戻ろうとしたとき、16GBモデルならそのままプレイが続けられるけど12GBモデルだと、また起動からやりなおしでドアが開くの待たなくてはいけない、とかそういうイメージです。私の場合。
12GBメモリーを選択して購入し、いざとなったときは。。。と、言っても自動でアプリを閉じてくれるので動作が重くて動きがもっさりすることもないかと思います。精神衛生的にメモリーを空けてすっきり使いたい、という方はGoogle Playで探すとメモリーのおそうじアプリが見つかると思います。
私は普段は使っていないのですが、どんな使い勝手なのか試してみたのが上記の「メモリ Calc 専科」です。
起動すると使用済みのメモリを表示します。ここで緑のマントをつけた人をタップするとメモリーを占有しているアプリをどんどん閉じてくれます。OSが自動でやっている処理を手動で行う感じ。それで空いたメモリー量を表示することができるので、これでメモリー管理すると良いかも。
メモリ容量 (RAM/ROM) |
ボディカラー | 発売日 | ソニーストア価格 | |
SIMフリー モデル |
12GB/256GB (Low spec) |
ブラック、 プラチナシルバー カーキグリーン スカーレット |
6月21日 | 189,200円 |
12GB/512GB (Mid spec) |
204,600円 | |||
16GB/512GB (Hi spec) |
ブラック カーキグリーン |
8月23日 | 218,900円 |
.
改めて、こちらの表が今回発売された「Xperia 1 VI」の価格表になります。搭載されるメモリー量によって価格と発売日が異なります。
スカーレットカラーで16GB / 512GBが選べないというのが残念です。本体カラーは後から変更することはできないですし、搭載しているメモリーもPCと違って増設したりすることはできません。購入したらあとは製品寿命を迎えるまで使い続けることになります。
ちなみに私でしたらどんなにスカーレットが欲しくても、搭載RAM 16GBは外せないですかねー。ROMの256GBについては、XperiaはマイクロSDカードを挿すことができるので、ストレージの増設は可能です。ドライブは変わりますが運用方法を工夫すればなんとかなります。
今なら1TBのマイクロSDカードも買いやすい価格になってきているし、1.5TBも射程圏内。価格は高いですが2TBのカードも製品化されていますので、今は1TBを増設して足りなかったら数年後に2TBを考える、なんていうのでも良いかもしれません。
なお、こちらはXperiaの歴代モデルの搭載メモリー量の一覧です。
キャリアモデル | SIMフリーモデル | |
Xperia 1 VI | 12GB / 256GB | 16GB / 512GB 12GB / 512GB 12GB / 256GB |
Xperia 1 V | 12GB / 256GB | 16GB / 512GB |
Xperia 1 IV | 12GB / 256GB | 16GB / 512GB |
Xperia 1 III | 12GB / 256GB | 12GB / 512GB |
Xperia 5 V | 8GB / 128GB | 8GB / 256GB |
Xperia 5 IV | 8GB / 128GB | 8GB / 256GB |
Xperia 10 VI | 6GB / 128GB | 6GB / 128GB |
Xperia 10 V | 6GB / 128GB | 6GB / 128GB |
.
SIMフリーモデルは後からの発売になる代わりに価格が安く設定され、さらに搭載されているROM、もしくはRAMが増量されているというのもメリットでした。
今回のXperia 1 VIでは自分で搭載メモリを選べるようになった初めてのモデルです。スカーレットカラーのおかげでRAM 12GBモデルに人気が集中してしまっているのと、発売日が2か月も遅くなるためRAM 16GBモデルが避けられている感はあります。
当店でのオーダー割合では16GBモデルは1割超えくらいになっているんですけど、聞くところによると全体では20%ほどの比率になるそうです。
それと、その差はわずかだと思いますが、RAMなどのメモリー搭載量が多いとバッテリー消費も多くなるとのこと。あえてスタミナ性能を狙って12GB / 256GBモデルを選ぶのも良いかもしれません。(いや、同時使用のアプリが多いと結局アプリを閉じたり開いたりしているので電力消費は使い方にもよるように思えます)
以上、Xperia 1 VIの搭載メモリーの選択のための参考資料でした。
最後になりますが、残価設定クレジットを利用して16GB / 512GBモデルを購入予定の方は、購入時期にご注意ください。残価設定クレジットは製品の到着に関係なく分割クレジットが始まるみたいで、5月にオーダーしてしまうと7月から支払いがスタートして来年の7月に返却する必要があります。8月発売の16GBモデルを残価設定クレジットで購入する方は8月になるまでお待ちいただいた方がよいかと思います。
合計2万円のキャッシュバックキャンペーンも6月までにエントリーだけしておけば9月9日までの購入でキャッシュバック対象になります。
詳しくは当店店頭までご相談ください。当店にてお買い上げの方にはご成約記念品をご用意してお待ちしています。
Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 VI (XQ-ES44) |
ソニーストア価格: 189,200円~ 税込 |
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発売日 | 2024年6月21日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
1年残価設定 クレジット |
月々のお支払い 7,900円(1回目のみ8,300円) 12回お支払い総額 95,200円 13回目 94,000円(※ 商品返却時はお支払いが不要) |
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ソニーストア価格: 4,950円 |
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発売日 | 2024年6月7日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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