【レビュー】サイバーショット『DSC-RX10M4』で『リス』撮影に挑戦
新型サイバーショット「DSC-RX10M4」が先週末に発売になりました。600mmの超望遠ズームと像面位相差センサー搭載による強力なAF性能を試すことができる被写体、なにかないかなーと、探していたのですが、そうでした。今年のウチに挑戦してみたかった被写体がありました。
「リス」です。
今回はリス撮影にサイバーショット「DSC-RX10M4」を使って挑戦。猛烈に楽しかったので撮影場所も一緒に紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。(念のため写真左が店員佐藤。写真右は写真家の井上浩輝氏です。)
今年の4月1日にオープンしたソニーストア札幌にて、はじめて写真家の井上浩輝氏のトークショーを拝見しました。北海道の自然をドラマチックに切り取られたキタキツネやリス、シカなどの写真に感動して、こんな写真が自分にも撮れたらなぁ、という反面、自然環境にかなりの長時間身を置く必要もあり、とてもこういう写真は自分には撮れず、見るだけでいいや、という気持ちがあったのも事実。
北海道まで行けなくても、自然の動物でなくても、動物園でこれだけのドラマチックな写真が撮れたらなぁ、とは思うのですが、人工物の多い動物園ではそれもなかなか難しいモノがあります。
そんなこんなで2017年も残すところあと3ヶ月になってしまったのですが、10月6日に新型サイバーショット「DSC-RX10M4」が発売になりました。
■サイバーショット「DSC-RX10M4」開梱レポート
ソニーストア価格:189,880円(税別)という、かなり高額なサイバーショットになりますが、これでズームが24~600mmという超高倍率。1インチセンサーに像面位相差AFを内蔵した「AFに強い」超望遠ズームカメラとなっています。
こちらが同梱品です。ストラップには「RX10」の文字が刻まれています。バッテリーはα7シリーズと共通のNP-FW50で、充電はマイクロUSBケーブルを使った本体内充電。ACアダプターが付属しています。
レンズキャップとレンズフードを装着してもこのコンパクトさ。
と、言ってもDSC-RX10M4単体の写真を見てもサイズ感がわからないと思いますので、となりにα6500+SEL1670Zを装着したカメラを置いてみると。。。
APS-Cセンサー内蔵のα6500と比較するとボディは一回り厚い感じになります。カメラのスタイルはAマウントの”α”ボディに近いデザインですね。
こちらは100-400mmズームレンズを装着した”α9″と比較したところです。α9をAPS-Cサイズでクロップして撮影すると600mm相当になるわけですが、同じ画角でも持ち運びはこれだけ小さなサイズになります。
ワイド端も24mmから使えるので、レンズが小さくできるというメリットだけでは無くレンズ交換をしなくてよい=センサーにゴミが付着する可能性を下げられる、というメリットもオマケでついてきます。
山深いところにハイキングするときは荷物を減らせるだけではなく、広角から望遠までレンズ交換無しで使えるので、シャッターチャンスを逃しにくい、センサーにゴミが入らない、という3つのメリットを同時に得られるわけです。
DSC-RX10M3でも同様のメリットがありましたが、AF性能の進化により、これで野生動物の撮影、さらには動画撮影でもメリットを得られるようになります。
デメリットがなにかないかといえば、個人的に猛烈に気になるのが「PlayMemories Camera Apps」に対応していない点です。メニューはα99以降で採用されるようになったソニーデジタルイメージングの新UIを採用しているのですが、ここにアプリ画面がないんです。
α9はプロの写真撮影に特化したモデルでカメラアプリが無いのは納得するし、今月下旬に発売される「RX0」も特殊用途の半業務機みたいなモデルなので、これもアプリ非搭載はわかります。が、このRX10M4がアプリ対応になっていないと、これで3連敗です。もしかすると「PlayMemories Camera Apps」はこれで終了する方向になるのかも。
カメラアプリに対応していなくてもハンディカム「FDR-AX55」やアクションカムなどは機能として「タイムラプス」撮影モードを持っていますが、サイバーショットRX10M4はメニューを隅から隅まで探してもタイムラプス撮影機能は持っていません。
タイムラプスが使えるサイバーショットはDSC-RX100M5がラストモデルになってしまうんですかね。次に登場するデジタル一眼カメラ”α”にアプリ対応がなければ、きっとそういう事になりそうです。
と、カメラの特性をあまり詳しく紹介していないのですが、使いながらどんなカメラなのか案内していきたいと思います。
まず、今回のロケ地を紹介。「町田リス園」からご案内していきたいと思います。
■リスと思い切り戯れる『町田リス園』
関東近県で「リス」という単語で検索すると、すぐに見つかるのがこちらの「町田リス園」というところになると思います。井上浩輝氏の札幌でのトークショーを見てからすぐに検索して場所を見つけたのですが、やってくるまでに半年かかってしまいました。
場所は駅からやや離れていて最寄りの駅からはバスで20分ほど移動するところになります。
クルマで行くにも高速のインターからは微妙に離れていて一般道を行くしかない感じなのですが、朝ちょっと早めに出発してノンビリと言ってきました。
というのも、ここのリス園ですが開園から40分くらいが勝負とのこと。エサをあげてリスと遊ぶことができるそうなんですが、小動物のリスはあっという間にお腹がいっぱいになってしまって、その後は全然遊んでくれないとのこと。
blogを検索すると確かに開園前に30人くらいの列ができているという記事を見つけて(全然並んでなかったという記事もありますが)、ちょっと早めに出かけたわけです。
到着したのは9時20分頃。なんだ、全然列も出来ていないしガラガラです。私たちの前には2組しかいないし、これは時間を持て余してしまいます。
開園まで時間がある上に、近くにはトイレも自販機もないので、お子さん連れの方はちょっと大変かもねー。などと言って3番目に並ぶのですが。。。
その後、30分の間にどんどの人がやってきて開園10分前には入口からは列の終わりが見えないところまで人が並んでいる状態に。ざっと見ただけで50~60人はいるはず。
やはり開園が勝負、というのは皆さんご存じみたいです。
開園時間の10時になるとチケット売り場が開いて大人400円、子供(3歳以上)200円、シルバー300円で入場券を買って入ります。
目指すは「リス放し飼いエリア」というゾーンなんですが、町田リス園の2/3くらいはここのリス放し飼いエリアです。
入場券売り場が2つの窓口で順々にチケット販売をしているので入場はかなりゆっくりペース。そう、列の後ろに並ぶとここに来るまでが相当な時間になってしまうわけです。
リス放し飼いエリアに入ったら、まずは100円でヒマワリの種と、無料貸し出しのミトンを借ります。
エサを買っている段階から、やる気満々のリスが足下に来ておねだり。むむ、これはスゴいぞ。
3番目入場なので、まだエリアには誰もいません。どうやって遊べば良いのかよくわからないままに、ミトンにエサをのせてリスに寄っていくと。。。
リスの方から超積極的にアプローチがあります。昨日の夕方からお腹を空かして待っていたリス達が一斉にアタックしてくるんです。
写真では1匹のリスと遊んでいるように見えますが、この後、360度全方位からリスがやってきて体中に載っかってきてリスだらけになっていました。
ほとんど草食動物がジュラシックパークの檻の中に投げ込まれた状態です。写真撮影どころではありませんでした。(^^) 妻はすっかり戦意喪失で、餌やりは私の係になります。
リス自体は軽いので重さを感じることはないのですが、ツメが鋭く、特にこうして腕に乗ってくることが多いため夏でも生地が厚めの長袖で行くのがオススメ。
買ったエサ袋からうまくひまわりの種を出すことができると良いのですが、ちょっとでもそれが滞ると「早く出してー」というリスが餌袋に襲いかかってきます。
小さいんですが猛獣です。数にして、一体何百匹いるのかわかりませんが、平日でお客さんが少ないときに来たらどんなことになるやら!?
DSC-RX10M4 F4.0 1/800 焦点距離341mm相当
エサ袋を配り終えてからやっとサイバーショットRX10M4を使える様になりました。
リスと遊ぶのは楽しいのですが、このモーニングビュッフェタイムはカメラ遊び的にはちょっと危険かも!? まずは餌やり遊びで楽しむのが良さそうです。(アクションカムを持ってきていたら、それをヘッドバンドとか腕に装着して撮るのが面白そうです。)
30分経ってもお客さんは続々と入場してきます。最初はスカスカだったリスの放し飼い広場も人がぎっしりです。
30分経つとリスはお腹いっぱいになりひまわりの種に見向きもしなくなります。それでも続々と入場してきて様子のわからない人はひまわりの種をいくつも買おうとするのでこういう親切な案内が出ます。
※エサは一袋100円です。わりとたくさん入ってます。
リスはおなかいっぱいになっちゃうとどうなるのかというと、こうなります。
もう食べられませーん、というリスがあちこちにいます。
頭隠して尻隠さず。
あちこちに尻尾が見えます。この巣箱のリスはなにやらモゾモゾしているみたいです。
出てきたら、なにかくわえて出てきました。あ、これ赤ちゃんみたいですね。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離509mm相当
器用に赤ちゃんをヒョイヒョイとジャンプして運んでいくのですが、あらら、写真でよく見ると落っことしそうになっています。
あぶないあぶない。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
それほど広くはない園内ですが、リス自体のサイズが小さいので撮りたい背景を探してそこでしばらく待っているとなんとなくやってきてくれたりします。
なんとかお花畑とリスという画を作りたかったのですが、春先にくるとそういうのが撮れそうです。
あと、雪が積もったら絶対に来ようと思いました。
リスの放し飼いエリアを出ると、小動物の展示がたくさん。なかでもここはリスエリアの次に大きなモルモットエリアです。ここも尋常では無い数のモルモットがいます。外周に子供たちが鈴なりなんですが、その数を上回るモルモットがお出迎えしてくれています。
キャベツの様な野菜が一皿100円で買えるので、それをちょっとずつモルモットにプレゼント。
食べるときに目をつむっているモルモットがこれまた可愛い。
リス放し飼いエリアは出入り自由(扉は2枚あってリスが逃げないように交互にオープンします)で、再びリスに会いにきました。
お腹いっぱいの子は、思い思いの巣で過ごしています。
巣の中には枯葉などで布団を作るらしく、日に日に気温が下がってきているので冬支度をしている子もいました。たくさんの枯葉をくわえて巣箱に戻っていきます。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離247mm相当
こちらはリスのマンション? お腹いっぱいになった子はここで人間観察をしているみたい。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
11時半になると、おやつにリンゴなどの果物が出てきます。ここでお腹がいっぱいになっていない子や、デザートを楽しみにしていた子が起きてきて、さっぱりしたリンゴを手にとって食べています。
これで2時間くらい遊んできました。
駐車料金はたったの250円です。最初の1時間は無料で1時間30分までは100円。あとは30分毎に50円加算されるそうです。平日は無料とのことで、なるほど、月曜定休の私には1日遊べるスポットを発見です。(定休日は火曜日)
これでロケは終わりかと思いきや、もう1カ所紹介します。
■シマリスに会える『さいたま市りすの家』
今度は場所は変わって埼玉県のさいたま市です。ヒガハスからほど近い「さいたま市・市民の森」というところにやってきました。
電車だと大宮駅からJR宇都宮線で一駅「土呂(とろ)駅」から徒歩7分。
クルマだと見沼グリーンセンターの駐車場を無料で利用ができます。
市民の森の一角に「さいたま市りすの家」という施設があり、なんと入場料無料で遊ばせてもらえます。
なんと、オール無料です。
やはり施設の入口は二重扉になっていて、入場する際に説明を聞く必要があります。
ここはエサをあげることはできず、リスを触ることもNG。ただ金網越しでは無く歩道を横断するリスを至近距離0mで見ることができます。
しかも、最大の特徴はここのリスは全部シマリスということ。町田リス園にいたのはタイワンリスという品種で体もやや大きいのですが、シマリスは体も小さく、なんと言ってもこの背中の縦縞が可愛いこと。
食べ物もヒマワリの種だと太りすぎてしまうため、どんぐりを与えているそうで、どんぐりを食べるシマリスほど画になるものはありません。開園時のモーニングビュッフェタイムはなく、常に食べ放題なので1日中撮影タイムが続きます。
町田リス園ほどリスの密集度は高くないので、シマリスを探す作業がありますが、かなり活発に動いているので見つけられなくて15分とかはありません。
人のいるところにシマリスありです。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
うわー、シマリスかわいー! 触ることはできませんが、α写真路としては、こちらのシマリスの方が画になるかも。
というか、ここはエサをあげたり、触ったりすることが出来ない分、撮影に専念できるので良いかも。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離412mm相当
こちらはやや体が白くてふわふわした感じになっています。冬毛に変わっているんですかね。頬袋が思い切り大きくなっているのでどんぐりが入っているのと、枯葉をくわえているのは布団を巣穴に運んでいる最中なのかも。
こちらがシマリスの1年の活動らしく、今は冬眠の準備をしているところになります。もう少しで冬眠に入る子が増えてきて4月頃まで出てこなくなってしまうとのこと。
そうすると、ここの「リスの家」からリスが全然いなくなってしまうのかというと、そうでもなくて冬眠をしない子もいるんだそうです。
そうですか。できれば冬毛でモコモコになっているところとか、雪の中のシマリスとか見てみたいので、それは助かります。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
すばしっこいので割と撮影は大変。どこかにとまったら速攻でカメラを向けてとりあえずシャッターを切り、その後に画角を合わせてもう一度撮影できたらいいな、という感じです。
サイバーショットDSC-RX10M4でなければこれは追い切れなかったかも。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
こちらは頬袋をいっぱいにしたシマリスです。たまにこうしてじっとしている子がいるので、ゆっくりと正面に回ってシャッターを切ると、こんな可愛らしい写真が撮れます。
そう、実際に撮ってみてわかったんですが、リスがこちらを見ることはあまりなく、正面にこちらから移動していって撮影するんですね。
DSC-RX10M4 F4.0 1/250 焦点距離600mm相当
尻尾の毛繕いをしているシマリスです。可愛らしい写真がいっぱい撮れました。
で、今回は写真を撮っただけではありません。全部、写真を撮ったらそのままRECボタンを押して4Kムービーも撮ってきました。
その4Kムービーの方が実にすごい映像になっています。
動画撮影のプロでもなんでもないので、私の撮影方法は全部AFを使って撮っています。コントラストAFの場合はフォーカス追従にしている場合、フォーカスが合っているかどうかをわざとピントをずらして確認するため、映像が揺れると言うか数秒毎にふわふわっとフォーカスが甘くなることがあります。
像面位相差AFの場合、フォーカスがあっているかどうかは距離でわかっているのでコントラストAF特有の映像のブレがありません。ずーっとフォーカスが合ったままで撮れるので静止画カメラなのにAFでそのまま動画が撮れるんです。
それとローリングシャッター現象なんですが、それもメモリー一体型CMOSを採用しているおかげで高速に読み出しが行われています。
編集した動画はVEGAS Pro 14の手振れ補正フィルターを使っています。CMOSセンサーの読み出し速度が遅いとローリングシャッター現象が出て映像全体が揺れる感じがしてしまい、あまり使えなかったのですが、これは全然いけます。
完成した動画全編に手振れ補正フィルターをかけていますが、それがまったく気にならないと思います。編集した動画はこちらです。
※スマートフォン、一部セットボックスにて視聴される方はこちらのリンクから動画をご覧ください。
写真撮影目的だったのですが、途中からはついでのはずの4K動画がメインになってしまったような。。。
園内で、いつもなら交換レンズをいくつも持って歩くところを、今回はなんの予備機材もなく身軽に動けたのもラッキーでした。
昨年もサイバーショット「DSC-RX10M3」を持って動物園に行ったりしましたが、これだけ速く動く被写体は追うのが難しいのと、動画撮影をMFで撮る必要があり、かなり難易度が高かったモノが、これなら全部写真ついでのRECボタン押しだけでいけます。
シマリスの方はもうまもなく冬眠に入ってしまうので今月いっぱいくらいがチャンスですかね!?
以上、サイバーショット「DSC-RX10M4」の試用レビューでした。
野生の小動物の撮影の前に、ここで練習しておくと撮影成功率はかなり上がるかも。というか、これだけ撮影チャンスがたくさんあるなら、北海道にいかずに、ここで作品作りをするのもありですね!?
さいたま市・りすの家は月曜定休となっています。うーん、日曜日に通うしかないですね! RX10M4を持ってまた遊びに行ってみようと思います。
「町田リス園」も「さいたま市市民の森・リスの家」も都内からそれほど遠くないところにあります。是非、一度遊びにお越しになってみてください。
デジタルスチルカメラ DSC-RX10M4 |
ソニーストア価格: 189,880 円+税 |
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発売日 | 2017年10月6日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:19,000円 3年ワイド/5年ベーシック:10,000円 3年ベーシック:無償 |
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☆当店blog 2017.9.20「サイバーショット『DSC-RX10M4』受注開始! 残価設定クレジットで手軽に購入することも可能! 」
☆当店blog 2017.9.19「爆速AFで生まれ変わったサイバーショット「DSC-RX10M4」ショールーム展示レポート」
☆当店blog 2017.9.13「世界最速AF搭載 サイバーショット『DSC-RX10M4』プレスリリース発表」
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WY Jang
2017年11月15日 @ AM 4:03
very helpful review
thank you
店員佐藤
2017年11月15日 @ AM 7:18
thank you for your comment.
It is a very fun camera. I hope you find it useful.