【これを読めば全てわかる!】真の高音質を追求したウォークマン『WM1シリーズ』の無酸素銅切削筐体モデル『NW-WM1ZM2』総まとめレビュー!
真の高音質を徹底的に追求したウォークマン「WM1シリーズ」の無酸素銅切削筐体モデル『NW-WM1ZM2』に関する当店の記事をまとめたページになります。機能や実機の様子などをご覧いただけます。
7.ウォークマン購入前に!ソニーストアでの得な購入方法&おすすめサービス
■「NW-WM1ZM2」の機能まとめ
- ハイレゾ再生対応の高性能フルデジタルアンプ「S-Master HX」
- DSDネイティブ再生(最大11.2MHz)や高出力に対応
- 「DSDリマスタリングエンジン」を搭載
- AI技術によりハイレゾ音源にさらに近づいた「DSEE Ultimate」
- ロスレス音源にも対応し、44.1kHz/16bitの音源を最大192kHz/32bit相当まで拡張
- 豊かな低域を実現する「DCフェーズリニアライザー」
- アナログレコード特有の音響現象を再現する「バイナルプロセッサー」を搭載
- 接続安定性の高いΦ4.4mm(JEITA統一規格)バランス接続を採用
- 日本ディックス製の高性能ヘッドホンジャック「Pentaconn」を採用
- アルミ切削筐体により、高剛性と低インピーダンス化を両立
- 無酸素銅切削ブロックを設置し、さらに低インピーダンスに
- オーディオブロックの電源のバイパスコンデンサー全てにFTCAP3を採用
- 大元電源に大容量かつ低ESRの新開発固体高分子コンデンサーを採用
- 電池パックのケーブルにOFCケーブルを使用
- 金を添加した「高音質はんだ」を使用
- アンプからヘッドホンジャックまで、低抵抗の無酸素銅ケーブルで接続
- 基板レイアウトの最適化によるS/N感の向上
- 新開発「金蒸着・超低位相ノイズ水晶発振器」を搭載
- 高品位な電気を作る「超低ノイズLDOレギュレータ」
- バランス出力のLCフィルターに「大型コイル」を搭載
- バランス出力のミュート回路に大型の「機械式リレー」を採用
- 快適な操作性を実現するAndroid 11.0
- Google Play ストア&ストリーミングサービス対応
- 360 Reality Audio再生可能
- 5.0型タッチパネル液晶
- 高音質コーデック「LDAC」に対応
- 高音質・低遅延のaptX HDコーデックに対応
- マスタークオリティの高音質コーデック「MQA」に対応
- microSDメモリーカードに対応
- USB Type-C端子
■「NW-WM1ZM2」の主な特徴
「NW-WM1ZM2」は5.0型(12.7cm)、HD(1280×720ドット)のタッチパネル液晶を搭載。音楽再生に特化したUIと相まって、よりスムーズに操作が可能になりました。
さらに本体側面のハードウェアボタンにより、バッグなどに入れたままでも、液晶を見ずに楽曲の再生や曲送り/曲戻しが可能です。
また、Android 11.0搭載で、Google Playストアから様々なアプリがダウンロードできます。ハイレゾストリーミングにも対応し、ハイレゾ音質の楽曲を提供するストリーミングサービス利用時も、音楽専用機ならではの高音質で再生できます。アーティストの息遣いや楽器の生々しさをお楽しみ頂けます。
ボディには金メッキを施した純度約99.99%の無酸素銅切削筐体を採用。先代モデル「NW-WM1Z」の時は純度99.96%でした。純度があがったことで、抵抗値を低減し、さらに伸びのある澄んだ高音やクリアで力強い低音が再現可能になっています。
さらに筐体と基板の間に金メッキを施した無酸素銅切削ブロック(純度約99.96%)を据え付けることで、インピーダンスを大幅に低減。CPUや内蔵メモリーなどを搭載したデジタルブロックのグラウンド安定性を高め、静寂から立ち上がるクリアな音質を実現します。
オーディオブロックの電源のバイパスコンデンサー全てにFTCAP3を採用。FTCAP3ではコンデンサー内部構造の更なるチューニングを実施し、据え置きオーディオ機での開発ノウハウを生かし、耐振動性を向上させることで、表現力と音のクリアさがアップ。
加えて大元電源に大容量かつ低ESRの新開発固体高分子コンデンサーを採用することで急激な電圧低下を防いで正確な信号出力を可能にし、クリアで力強い低音域を表現します。
ジタル電源ブロックには新たに巻き線コイルを採用し、雑味のないピュアな音質を実現。電源インピーダンスを従来比約1/10まで低減しました。
基盤には低誘電率基盤を新たに採用。オーディオブロックとデジタルブロックを上下に分離し、ノイズの影響を受けないよう、音質のための最善の配置にしたことでS/N感が向上。さらに、高周波特性の改善で正しい信号の伝搬を可能とする、高周波特性に優れた低誘電率基盤を新たに採用し、空間の広がりと濁りのない美しい音色を再現します。
低位相ノイズ品の発振器にも拘りが詰め込まれており、水晶片の電極を金蒸着で形成することで、楽器の分離感や低音の量感が向上し、ベールを一枚剥がしたかのようなクリアな高音質を実現しています。
また、アンプからヘッドホンジャックへの線材には、DMP-Z1にも使用されているKIMBER KABLE社との協力によって開発された大口径の4芯Braid(編み)構造のケーブル(MUC-B20SB1と同仕様)を採用。さらに、手付はんだ部、リフローはんだ部に金を添加した高音質はんだを使用することで、微細音の再現力が増し、広がりや定位感の向上を実現します。
機能面ではハイレゾ再生対応の高性能フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載し、DSDネイティブ再生(最大11.2MHz)およびリニアPCM再生(最大384kHz/32bit)に対応します。また、アンバランス接続時は60mW+60mW(16Ω)、バランス接続時には250mW+250mW(16Ω)の実用最大出力を実現しています。
新たに「DSDリマスタリングエンジン」を搭載。ソニー独自のアルゴリズムにより元のデータの情報量を損なわず、すべてのPCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換してくれます。
また、膨大な楽曲データを学習しているAI(人工知能)技術により、リアルタイムに楽曲の情景を分析し、最適にハイレゾ級高音質にアップスケーリングする「DSEE Ultimate」を搭載。ビットを拡張しサンプリング周波数を高め、最大192kHz/32bit相当まで拡張します。
さらにAI技術を用いることで曲を自動で判別、微細な音の再現性を向上。またAIアルゴリズムの進化により、CD音質相当音源(44.1kHzおよび48kHz/16bit)のアップスケーリング性能も高めています。
NW-WM1 |
NW-WM1ZM2 |
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価格 | 329,868 円(税込) | 396,000 円(税込) |
発売日 | 2016年10月29日 | 2022年03月25日 |
容量 | 256GB | 256GB |
ディスプレイ | 4.0型(10.2cm) FWVGA(854×480ドット) |
5.0型(12.7cm) HD(1280×720ドット) |
端子 | WM-PORT | USB Type-C |
S-Master HX | ● | ● |
DSEE | DSEE HX | DSEE Ultimate |
DSDネイティブ再生 | ● | ● |
DSDリマスタリング | – | ● |
トーンコントロール | ±10段階 | – |
Android/Wi-Fi | – | ●/● |
microSDカード対応 | ● | ● |
Bluetooth | SBC LDAC、aptx 、aptx HD |
SBC、AAC LDAC、aptx 、aptx HD |
NFC接続 | ● | – |
ストリーミング対応 | – | ● |
360Reality Audio | – | ● |
CDらの直接取り込み | – | ● |
スタミナ | 最大約33時間 | 最大約40時間 |
Bluetoothレシーバー | ● | – |
サイズ(幅×高さ×奥行) | 約65.3×123.4×49.9㎜ | 約75.6×141.4×20.8㎜ |
質量 | 約455g | 約490g |
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上記は先代モデルと比較した表です。「NW-WM1」はソニーストアでは既に販売終了になってしまっていますが、「WM1ZM2」はより便利に、使い易く進化しているのがお分かりいただけると思います。
大きなところでは5.0インチ(1280×720)大画面ディスプレイとAndroid OSの搭載や、スタミナの増加、USB Type-Cの対応などがあげられます。Androidを搭載したにもかかわらずスタミナが増えているのは凄いですね。
その分やや質量が増えていますが、このぐらいは許容範囲でしょう。
■「NW-WM1ZM2」実機開梱レポート
まずはパッケージ外装から。写真左がウォークマン「NW-WM1AM2」で、写真右がSignatureシリーズ「NW-WM1ZM2」です。パッケージに商品写真が掲載されているのがWM1AM2で、WM1ZM2はソニーロゴだけでシンプルな外装になっています。
パッケージはプラスチックを使わない、SDGsな作りになっています。開き方も独特でわくわくした気持ちを演出してくれています。テープなどを使っていないので、何回でも元に戻せるなどキレイにパッケージを残しておくことができるので、環境に優しいことにも加えて、製品への愛も感じられるかも。
ウォークマン「NW-WM1AM2」には入っていなくて、Signatureシリーズの「NW-WM1ZM2」にしか入っていないのがこちらのSignatureシリーズのカタログです。
ちょっと厚い紙に印刷されており、Signatureシリーズの製品が一覧になった写真が掲載されています。これはSignatureシリーズのオーナーさんの心を揺さぶるのでしょうね。
さて、本体の紹介ですが、今回はSignatureシリーズに加えられなかった兄弟機種の「NW-WM1AM2(写真右)」と比較して行きたいと思います。
外見上の違いは金色か黒ボディか、くらいしかないのですが、持ってみるとその重量感が違います。WM1ZM2が490g、WM1AM2が299gになり、持った感じがWM1ZM2はズッシリしているものが、WM1AM2はスカスカなイメージ。
この重量感は純銅素材によるところが大きく、先代のWM1Zも同様に純銅削り出し素材を使ったボディケースを採用しています。先代は99.96%の純度だったのですが、新型のWM1ZM2では99.99%の高純度素材になっています。
たった0.04%の違いですが、これで不純物は1/4に減らせることになり、これが開発段階では音質に影響を与えたそうで、高純度の純銅素材を採用した理由とのこと。
銅の塊から削り出していて、これも流し込みよりも音質が良くなることで採用したそうです。銅はそのままだと劣化していきますので、それを金メッキして使っています。
こちらは中身の基板になります。このパーツはWM1ZM2とWM1AM2で共通化されています。先代モデルではWM1ZとWM1Aで搭載しているコンデンサーを変えるなどしていて、音質のチューニングもそれなりに行っていたそうですが、新型モデルの2機種では基板もコンデンサーも同じものを搭載しており、外装素材と基板からジャックへの配線素材が違うのみとなっています。
基板の下半分がデジタルエリア、上半分がアナログ信号を扱うエリアに分けられていて、金色の枠のところはさらにカバーされて信号を遮断する仕組みになっています。
筐体にこれらの基板が収納されていて裏からフタをされています。フタの素材はアルミで共通なんですが、WM1ZM2は削り出し、WM1AM2はプレス成形しています。やはり削り出しの方が音質は良くなるとのことですが、削り出し加工には時間がかかる=パーツ代がかさむ、ということになります。
リアカバー表面にはラバーが貼られていますが、その下にあるのがアルミ製のリアカバー。パーツ価格を調べてみたところ、削り出しのWM1ZM2のものは6,600円で、WM1AM2のそれは2,200円でした。これの積み重ねて40万円と16万円の価格差になっていくわけです。
それと、基板からジャックまでの配線がちがっています。WM1ZM2はキンバーケーブルで、WM1AM2はOFC(無酸素銅)素材のケーブルとなっています。こちらもサービスマニュアルを見ると、キンバーケーブルは編み込みまで再現している凝りよう。
WM1ZM2にキンバーケーブル「MUC-B20SB1」や「MUC-B12SM1」などを使うとアンプの根元からヘッドホンまでが同じケーブルでつながるというスペシャルなことになります。
WM1AM2も無酸素銅を使っており、通常の配線よりもお金はかかっています。オーバーヘッドタイプのMDR-Z1Rの付属ケーブルが同様にOFC(無酸素銅)を採用しているので、MDR-Z1R純正ケーブルを使うことで、こちらもアンプの根元からヘッドホンまでが同じケーブル素材でつながることになります。上の写真ですがジャックを介してはいるものの、写真のケーブルがそのまま中に延びているイメージでつながっています。
これも音質に与える影響は大きそうです。
なお、先代のWM1Zもキンバーケーブルを採用しているのですが、太さはインナーイヤータイプの「MUC-M12SB1」相当のものを使っているんだそうです。新型WM1ZM2ではオーバーヘッドタイプの「MUC-B20SB1」と同じケーブルを使っているそうです。ケーブルの太さが写真で見ての通りの違いになります。
これも音質の進化に与える影響はでかいですね。
そのほか、こちらはアプリの違いになりますが、スイッチなど色がウォークマンのカラーに合わせられています。アプリのバージョンは同じ2.0.0なので、機種によって表示色を変更する、という仕組みになってそうです。
バッテリーについて公表値はありませんが、バッテリーペンチマークを使ったところ3,000mAhと表示されています。NW-A105が1650mAhなので、Android OSとして倍のバッテリー容量を搭載しています。
ちなみにXperia 1 IIIなどは4500mAhというさらに大きなバッテリーを内蔵していますが、モバイル通信というのはそれくらい電力消費が大きいんですね。
NW-WM1Z | NW-WM1ZM2 | |
MP3(128kbps) | 33時間 | 40時間 |
FLAC(96kHz/24bit) | 30時間 | 40時間 |
FLAC(192kHz/24bit) | 26時間 | 35時間 |
DSD(2.8MHz/1bit) | 15時間 | 15時間 |
当店スタミナテスト ファイル混在ソースダイレクト |
約35時間 | |
当店スタミナテスト ファイル混在DSDマスタリング |
約9.4時間 |
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Android OSを採用しているにもかかわらず、連続再生可能時間が格段に伸びているのはこの大容量バッテリーのおかげですね。
なお、当店でもエージングしながらハイレゾ楽曲のランダム再生をさせて、スタミナ計測しています。FLACファイルをランダム再生させてみたところ、30~36時間くらいの再生ができていたのでほぼ、カタログ数値通りという感覚です。
ですが、同じ楽曲でDSDマスタリング機能を使うと約9.4時間前後の再生時間になっているので、DSDマスタリング機能のおかげで電力消費がかなり大きくなることもわかります。
NW-WM1ZM2の機能面でもっとも特徴的なのは「DSDリマスタリング」です。
初代Signatureシリーズではヘッドホンアンプの「TA-ZH1ES」だけ搭載していた機能で、2018年発売の「DMP-Z1」でようやく持ち歩けるサイズにまで落とし込んだ機能が、ついに手の平サイズのウォークマンに内蔵されました。
これは量子化されて階段状の信号になるPCM信号を、すべてベクトルで表すDSD信号に変換して再生してくれるもの。聞き慣れてくるとPCMの音だとどこか乾いた印象の音が聞こえてくることがあるんですが、それが一切なくなり完全に自然な音として聞こえます。
DMP-Z1では5.6MHzのDSD信号変換となっていましたが、NW-WM1ZM2/WM1AM2では11.2MHzのDSD信号に進化しました。
使えるのはウォークマンアプリのみでバランス接続での出力となっています。ストリーミングミュージックアプリでは利用ができないのでご注意を。
こちらは音質調整項目の数々です。これら以外に「DCフェーズリニアライザー」「ダイナミックノーマライザー」が用意されています。
イコライザーでは通常「プリセット」としてブライトとかメロウ、リラックスなど、あらかじめ設定されたものが用意されていますがWM1ZM2ではそれらの設定値の用意は無くいわば「カスタム」がただひとつあるだけになっています。
あくまで絶対的な音質が決まっていて、それを補正する様な作りになっています。
「ソースダイレクト」はDSDリマスタリングよりも上位にある機能になり、ソースダイレクトをオンにするとDSDリマスタリングもキャンセルされます。
ソースダイレクト>DSDリマスタリング>その他の項目、という優先順位です。
これはウォークマンA100シリーズも同じですがBluetoothでオーディオ出力している際はバイナルプロセッサーやDCフェーズリニアライザー、DSEE Ultimateは利用不能になります。同様にDSDリマスタリング機能も使えなくなります。
肝心の音質についてですが、「WM1ZM2」と「WM1AM2」で同じデータを用意して同じ曲で実際に聴き比べてみると、これがかなり違ってきます。同じ基板、コンデンサーを使っているはずなのに、通電させているわけではないはずの筐体素材、そしてケーブルの違いだけでこんなに音が変わるのか!?というほど。
店頭で試聴した方と話をしても「これ、2台とも同じ音だよ、違いはわからないな」という方は今のところ一人もいません。ほとんどのお客様がWM1ZM2の方を「音の厚みが違う」「音の響きが違う」「透明感が違う」「ボーカルに違いはないけど楽器の響きが違う」「ボーカルの聞こえ方が全然違う」などのコメントで表現いただいています。
逆に「WM1AM2の音質の方が好み」という方もいらっしゃって、メーカーさんでも「WM1ZM2の方が音質は上」という言い方はしていません。ジャンルによって合う合わないと思うので、好みで選んでいただきたい、ということになっています。
ですが、聴き比べてしまうと「WM1ZM2」の方がゴージャスな音質に感じます。素材の違いだけでこれだけ差が出るのかと驚くほど。筐体に電流を流しているわけではないので、音質設計をされている佐藤宏明氏も「重さの違い」が影響しているんじゃないか、という話はされていました。
モバイルでの利用の場合は、やはり専用のレザーケースに入れて使いたいところです。これに「IER-Z1R」をキンバーケーブルで接続すると最強仕様になるのですが、メーカーさんではこれにターゲットして製品開発をしているわけではない、という話をしていました。他メーカーのイヤホン、ケーブルでも楽しんでいただきたい、というスタンスです。
因みにさすがにWM1ZM2は胸ポケットに入らないのでバッグなどに入れて持ち運ぶことになります。そのときにリモコンがあると便利。すでにソニー純正の「RMT-NWS20」は生産終了になっており購入することはできないのですが、市販のオーディオ用のBluetoothリモコンが利用可能です。
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車を運転するときのリモコンというのが各社から発売されているので、そういうのを利用されると良いかと思います。
■「NW-WM1ZM2」「NW-WM1Z」新旧比較
先代モデルでは兄弟機を含めてSignature Seriesとしてラインナップされていましたが、今回は金色の「WM1ZM2」のみがSignature Seriesとなっています。新たに1カテゴリーで1製品というルールが出来たそうで兄弟機種の「WM1AM2」はSignature Seriesとは数えられないそうです。
ここでは「Signature Series」同士の比較と言うことで、写真左が先代の「WM-WM1Z」、写真右が新型の「NW-WM1ZM2」になります。
ボディサイズでは65.3×123.4×19.9mm と 75.6×141.4×20.8mmになるのでサイズ寸法的にはそれぞれ約10%アップ、体積では約39%アップというビッグサイズになっています。
ただし重量は初代が455g、新型M2が490gと大きな差はなく持った感じはちょっと軽くなった?と、勘違いしてしまうほど。(密度が下がっているので)
ちなみに黒ボディの「WM-WM1AM2」は299gと約6割ほどの重量になるので比較するとかなり軽く感じます。初代の時と同様ですが、WM1ZM2だと「これ、本当に持ち歩けるか?」と、やや勇気が必要になっていましたが、WM1AM2は「これならいける」と思える差だと思います。
外観デザインは先代を踏襲しており本体上部に4.4mmバランス標準端子と3.5mmステレオミニ端子が配置されているのも同じです。ただ、基板からジャックへの配線は同じキンバーケーブルを使っていながらも、先代はインナーイヤー用のケーブル、新型M2はオーバーヘッド用のケーブルを使うなど太さが違っているそうです。
搭載アンプは変わりませんが、オーディオブロックの電源のバイパスコンデンサーには6.3mmの大型なFTCAP3を採用。コンデンサ内部構造のチューニングを実施し、ホーム用据え置きオーディオ機での開発ノウハウを活かし、耐振動性を向上させることで音質向上に寄与。
背面はフラットだった先代のWM1Zでしたが、新型WM1ZM2ではぼっこりと膨らみがあり、これはFTCAP3らの搭載があったからとなります。
そういえば、初代うーパーウォークマンのNW-ZX1も高音質コンデンサー「OS-CON」の搭載があって下部がぼっこりと膨らんでいました。音質をデザインよりも優先させているところがらしいといえばらしさです。
シャーシも無酸素銅の金メッキシャーシを採用したおかげで、とんでもない重量感があった初代NW-WM1Zですが、純度を99.96%から99.99%へあげて使っています。これにより不純物は1/4に減少。
アルミの1.5倍の加工時間がかかるという切削加工が困難な無酸素銅を音質最優先で採用した上に純度99.7%の高純度金メッキ(下地には非磁性体の三元合金メッキ)を施し音質効果と高剛性を両立。大幅な抵抗値の低減と、接触抵抗低減、酸化防止、磁気による影響低減を同時に行っています。
背面にはリアカバーがつくのですが、ここもWM1ZM2とWM1AM2では違いがあり、WM1ZM2ではリアカバーも削り出しのアルミシャーシを使用し高剛性を実現しているとのこと。
WM1AM2も従来は樹脂を使った2分割リアカバーだったものを一体型アルミに変更しており高剛性化と、伸びのある透明感を実現したとなっています。
観てみるとカラーの違いだけに見えてしまう外観でしたが、リアカバーはそれぞれデザインが違っていることが見て取れます。
なお、先代のWM1ZとWM1Aでは搭載しているコンデンサーなどに違いがあり、音質についてもチューニングを変えていたそうですが、今回のWM1ZM2とWM1AM2ではコンデンサーなどの内部パーツ違いはなく、違いがあるのはシャーシ素材と、端子と基板との接続ケーブル部のみとなっています。
いずれも素材だけの違いになるんですが、これで音質に違いが本当に出るのか?というところですが、これがかなり出ます。
圧倒的な違いが感じられるのですが、音のバランスが違うとかそういうものではなく、音の厚さ、透明感などに違いがあるだけなので「価格と重量」と「音質」を引き換えにWM1ZM2にするか、WM1AM2を持ち歩くか、という選択をされる方は多いと思います。
■「NW-WM1ZM2」のエージングをしてみよう
ウォークマンアプリのチュートリアルでは高音質モデルでおなじみの「高音質ガイド」が用意されており「エージング」と呼ばれるアンプ部の慣らし運転について説明されています。
4.4mmバランス標準と3.5mmステレオミニ端子それぞれで別々のアンプを使っており、それぞれの端子で約200時間程度使ったあとから本来の音質が楽しめるとあります。
エージングをしないとどうなるかというと、妙に高域の音が強調されたりドンドンする音が強調されたりして聞こえるそうですが、これが200時間を超えると落ち着いてくるそうです。200時間使わないと音が鳴らないとかではないんですが、本番はそこから、ということになります。
WM1シリーズでは4.4mmバランス標準と3.5mmのステレオミニ端子が搭載されていますが、両方それぞれ200時間のエージングが必要になるので、合計で400時間かかります。2週間以上はエージング作業にかかります。
エージング方法はウォークマンに電源を挿して、ヘッドホンを接続し、ボリュームは中程度にしてあとは再生をし続けるのみとなっています。
楽曲はなんでも良いのですが、人によっては自分の好きな曲でエージングをすることで音が変わる、という方もいらっしゃいます。メーカーさんからは音量についての細かい指定もないので「通電させておく」だけで良い、という言い方をする方もいらっしゃるのですが、ウォークマンの設計担当に近い方に話を伺うと、エージングの曲は好みの曲で変わってくるよ、という方もいらっしゃるので、そのあたりは好みですかね。
このエージング時間についてはウォークマンアプリにタイムカウンターが用意されていて、ウォークマンアプリの設定項目から確認ができます。
あいにく、ストリーミングミュージックアプリなどの、他のアプリを使って音楽再生をさせた場合はカウントされないのと、ウォークマンアプリを初期化してしまうと再生時間もリセットされてしまってゼロになってしまいます。
なので、購入後に4.4mmバランス標準端子と3.5mmステレオミニ端子をそれぞれ200時間慣らしきってしまうのが良いかも。エージング中はヘッドホンをつなぐ必要があり、音量も通常通りの鳴らし方をする必要があります。
ヘッドホンを劣化させてしまうことになるので、使い古したヘッドホンなどエージングすると良いと思います。(こういうところでMDR-Z1RとかIER-Z1Rを使ってしまうのはもったいない。)
■「NW-WM1ZM2」で聴く音楽ストリーミング
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amazon musicアプリでのハイレゾストリーミングサービスも試聴しています。
amazon musicでは昨秋から360 Reality Audioの配信サービスも行っており、対応曲なら360 Reality Audioも楽しめます。自分の耳型に合わせて個別チューニングされた音ではありませんが、これもWM1ZM2で聴くと、より定位感が増して聞こえます。
空間に広がって音像定位するので、ややスカスカになった音に聞こえなくもないんですが、そういえばハイレゾやスーパーオーディオCDを初めて体験したときもこんな感覚でした。
好き嫌いがあると思うのですが、360 Reality Audioではなく普通にハイレゾ音源で聴きたい、という場合はamazon musicアプリの設定で変更ができます。
サンプルの楽曲を聴いていると「ALAC」という表示があり、これを再生して見ると「Apple Lossless」というコーデックのものだというのがわかりました。
Apple版のFLACみたいなものなんですかね。
それと、最近というかonkyoさんなどでは「MQA」というコーデックのハイレゾ音源も配信しています。サンプル楽曲があったのでダウンロードして試してみたところ、MQAフォーマットの再生にも対応。
サンプル曲はクラシックミュージックのものしかなかったのですが、なんていうか、心洗われるような音質が楽しめます。FLACよりも圧縮が効くそうで、今後の普及が期待できそうなコーデックですが、こちらにも対応しています。
昨年の東京●●●●●●2020開会式で度肝を抜かれたドラゴンクエストの交響曲も聴いてみたくて、久々にmoraでダウンロード購入をしてみました。(ストリーミングで配信していなかったというのもあります)
こうした交響曲などを聴くと、NW-WM1ZM2の良さが一番引き立つかも。
なお、WM1ZM2/WM1AM2ではGPSアンテナを搭載していません。位置情報はGPSで取得できませんがドラゴンクエストウォークのインストール&プレイは可能。位置情報はWi-Fiなどから割り出しているようです。
Xperiaの様なパワフルなプロセッサーを搭載しているわけではないので、こうしたゲームアプリのプレイはかなり苦しいかも。全体に動作がもっさりした感じはないのですが、ゲームアプリを使うのはしんどいと思います。
メモリーを大量に消費するゲームアプリは起動するだけでもかなり待たされるので、こうした向きには、普通にXperiaなどを使われることをお勧めします。
ただ、5インチディスプレイに大型化された画面のおかげでYouTubeなどの市長に使うのには良いかもしれません。
YouTubeのミュージックビデオがDSEE Ultimateを使った周波数特性、ダイナミックレンジの補正をされた音で楽しめます。
PCなどからの音声信号を再生する「USB DAC」機能も復活搭載。ウォークマンアプリのライブラリーメニューから選んでPC接続をしてUSB DACとして使える様になっています。
PC側のソフトウェアはすでにソニーサイトに用意があり「USB-DAC機能用ドライバー」をダウンロードして使います。
通常のドライバーのインストールとは違い、ソフトウェアのインストール後、Windows Updateのオプション更新プログラムの更新によるインストールなどを行います。
これはちゃんと説明を読まないとインストール出来ないタイプのドライバーになっています。(読めば全部日本語で説明されているのでわかります)
実際の再生はMusic Cneter for PCから出力先にASIOを選んで再生。使える様になるまで面倒なんですが、これも最初だけですからね。重量級モデルのWM1ZM2をお使いの方だと、こうした使い方をされるケースも多そうです。
■ウォークマン購入前に!ソニーストアでのお得な購入方法&おすすめサービス
ソニーストアでのウォークマンの購入に際して、メーカー直販ソニーストアで購入すると大きなメリットがあります。
それはメーカー直販ならではの長期保証サービス、ワイド保証サービスの利用ができる点です。
ヘッドホンははっきり言って消耗品です。使用頻度が高ければ高いほど断線や落下による破損などの可能性が高まります。ソニーストアでは対策として通常1年のメーカー保証を3年に延長する「3年ベーシック保証」を無償でつけてくれています。
さらに商品価格の5%にあたる+19,800円で「3年ワイド保証」にアップグレードできます。
ワイド保証では通常使用範囲内での故障だけではなく、外傷がある落下による破損などについても無料で修理をしてもらえます。
修理回数や修理金額の上限などはなく何度でも利用ができる非常に強力な保証がついてきます。持ち歩くことが多い、インナーイヤーヘッドホンで、こうした保証が使えというのはかなり大きな魅力になるかと思います。
なお、当店店頭では3年ワイド保証を半額にするクーポンを期間限定で店頭にてプレゼントしています。+4,400円で3年ワイド保証にすることが可能です。
また本体購入時に「My Sony ID」というソニーグループで使えるIDを取得すると、その場で10%オフにできるクーポンが発行されます。ゲスト購入するよりも10%お得に購入出来るので、おすすめです。
購入前にまずはMy Sony IDの取得からどうぞ!
■テックスタッフ店頭購入特典
また、東京、新橋にある当店テックスタッフでは、店頭にてソニー製品のご購入相談を頂いた方へ様々な特典をご用意しております。特典内容は上記リンクからご覧いただけます。
時期によって特典内容も変わってきますので、ぜひお得にお買い求め下さいませ!
ウォークマンWM1シリーズ ゴールド NW-WM1ZM2 |
ソニーストア価格: 396,000 円税込 |
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発売日 | 2022年3月25日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 |
5年ワイド:39,600円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:19,800円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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金利0% クレジット |
24回分割手数料0%+10%オフクーポン 月々14,800円 残価設定24回分割+10%オフクーポン 月々10,200円 ※2年後の残価設定額は110,000円設定 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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My Sony ID 新規登録 特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中
テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
NW-WM1AM2/NW-WM1ZM2 専用レザーケース CKL-NWWM1M2 |
ソニーストア価格: 11,000 円税込 |
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発売日 | 2022年3月25日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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My Sony ID 新規登録 特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中
テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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