【レビュー】大口径F2.8超広角ズームレンズ『SEL1625G』ショールーム実機レポート
昨日の朝10時よりソニーストアにて予約販売が開始になった「SEL1625G」の実機をソニーストア銀座さんで拝見させてもらってきました。実機の様子をレポートしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
先週の火曜日にプレスリリースがあった「SEL1625G」が先週土曜日からソニーストア店舗にて先行展示をスタートしています。あいにく発売はゴールデンウイークには間に合わず、5月24日の発売になるのですが、夏本番前にF2.8通しの超広角ズームレンズが発売になります。
非常にコンパクトなレンズでこれは個人的に絶対売れそう、というか、自分で欲しいレンズに思えます。16-35mmのレンズがあってもメインで使うのは16mm側のワイド端になり、それをF2.8で使おうとすると「SEL1635GM2」などの30万円超えレンズを用意しないといけないところが184,800円(税込)で買えます。
さらに先に発売になった「SEL2450G」とセットにするとますます魅力的な焦点距離のズームレンズになります。
レンズ外装は同じデザインになる兄弟レンズになる「SEL1625G」と「SEL2450G」というラインナップになっています。2本とも開放絞りF2.8で使えるズームレンズで切れ目なくこれで16mm~50mmまで撮影が可能。
価格は2本とも18万円くらいなので、同じF2.8ズームレンズの「SEL1635GM2」「SEL2470GM2」の巨砲コンビと比較すると半額近い価格で買えるのと重量が思い切り軽くなります。
F2.8通しのズームレンズで通称「大三元」と呼ばれるレンズ群とF4通しで揃える「小三元」の間に作れるレンズ群として「ミニ大三元」になるかも。
今回のショールーム訪問で、実際に「ミニ大三元」を揃えてみました。比較するものがないのでわかりにくいと思いますが、ちっさー!です。全部Gレンズですが、ベイビーGレンズですね。
隣に「SEL70200GM2」を並べてみました。サイズ感の違いはこんなです。
では、せっかくなので「SEL1625G」と「SEL2450G」の2本を並べて比較してみたいと思います。まずはサイズ感から。
SEL1625GとSEL2450Gは現在のところ並べて展示されています。装着されているボディは”α7C II”です。
そういえば”α7C”の登場時も24mm、40mm、50mmの単焦点レンズ3本が追いかけて発売されましたが、昨年秋発売の”α7C II”と”α7CR“を追いかけるようにして発売になった「SEL1625G」と「SEL2450G」まさに”α7C”ボディ狙い撃ちみたいなレンズなのかもしれません。
あ、ちなみに「SEL2450G」なんですけど、これ1本で24mm、40mm、50mmのF2.5~F2.8の単焦点レンズ3本をまとめた様なズームレンズになっているんですね。
ご覧の通り、並べて見るとレンズ本体のデザインはまったく一緒で焦点距離を記載した刻印プレートと、ズームリングの指標だけが違っています。
レンズ内部の光学系はもちろん違っていてズームレンズの繰り出し量にも違いがあります。望遠レンズなどはワイド端が一番短く、テレ端が一番伸びた状態になりますが「レトロフォーカス」と言って望遠レンズとは逆のレンズ配置にしている広角レンズの場合はワイド端が一番伸びた状態になるものがあります。
「SEL1625G」(写真左)も「SEL2450G」(写真右)も両方ともレトロフォーカスレンズで、それぞれ16mm、24mmの時にレンズが前へ繰り出されます。
繰り出し量はSEL1625Gは約9mm程度と少なめになっています。
さて、この「SEL1625G」と「SEL2450G」はレンズポーチが付属せず、またレンズフードも共通化されています。商品としては上記とレンズキャップ前後がついてくるのみとなります。
レンズフードは花形の小さめのものが採用されていて装着するとご覧のようなスタイルになります。
さて「SEL1625G」と「SEL2450G」以外のレンズともサイズ比較をしてみました。こちらは「SEL1625G」(写真左)と「SEL2450G」(写真中央)に並べて「SEL20F18G」(写真右)との比較です。
「SEL20F18G」も当店ではベストセラーレンズで、たくさんのお客様に紹介してお買い上げいただいています。通常の標準ズームレンズである24-70mmよりも一回り広角な20mm画角が使えるのと、開放F値:F1.8が使えて、さらに超コンパクトということで、体力のない私もお気に入りのレンズです。
そのコンパクト単焦点レンズと比較しても、ほぼ同じくらいのサイズになります。
こちらは左から新製品の「SEL1625G」、F4パワーズームレンズ「SELP1635G」、広角ズームレンズ「SEL2070G」を並べたところ。どれもコンパクトさが売りのズームレンズなんですが、こうしてみると開放F値:F2.8というのにやたらコンパクトなサイズになっているのに驚かされます。
写真左の一番小さなレンズだけがF2.8 を実現しているって、すごいですよね。
さらに、16-25mmのF2.8ズームレンズということになっていますが、この焦点距離に一番近いレンズって実は「SEL1224GM」だったりしませんか? 広角側の4mmというのは違いが大きいんですが、そこに近い16mmでF2.8 が使えるズームレンズって他には「SEL1635GM2」くらいしかないんですよね。
超広角レンズ「SEL1224GM」は価格が422,400円という設定になっていて「SEL1625G」の184,800円なんて56%引きの設定ですよ。
レンズの前玉は球面になっていてフィルター装着ができないのに比べて、SEL1625Gは普通にプロテクターやNDフィルター、PLフィルターの利用が可能です。
サジタルコマ収差がSEL1625Gではどれくらい抑えられているのかわかりませんが、最近発売されているレンズで派手にサジタルコマ収差が出るレンズなんて見ることはないので、これで星景撮影もOKそうですよね。
レンズのフィルター系は67mm径になっています。これもSEL2450Gと共通。NDフィルターやPLフィルターを共用して使うことができます、
さて「SEL1625G」も「SEL2450G」も最短撮影距離が短く寄った撮影ができるというのも特徴です。それぞれのレンズのワイド端、テレ端でAFによる最短撮影距離を試してきたものがこちらです。
写真左列が「SEL1625G」写真右列が「SEL2450G」になり、上列がワイド端、下列がテレ端になります。ソニーストア銀座ではおなじみのワンちゃんの置物なんですが、おそらく一番自然に見えるのは右下のSEL2450Gでのテレ端50mm撮影の写真ではないでしょうか? それ以外の広角撮影のものは犬の顔に歪みがあって、やや本物っぽくない感じに見えてしまいます。
焦点距離50mmというのは、昔から「標準」レンズとして、カメラの基本的な焦点距離になっています。諸説あるのですが、人間の見た目に一番近いパースが付くので、それで「標準」的な焦点距離になっているのかもしれないですね。
ただ、SEL1625Gの広角撮影だと言うの周りの風景までたくさん映っています。主人公の周りの景色まで映し込みたい、というときに使うのが広角レンズってことになります。
こちらも最短撮影距離で2本のレンズのワイド端、とテレ端の写真を撮ってきました。より広い背景がSEL1625Gでは撮影ができています。
そして、大きな玉ボケが作れていますが、これこそが開放F値:F2.8ならではの描写になります。F4レンズではここまで大きな玉ボケは作れません。
ワイド端画角16mmというのもかなりのアドバンテージがあります。
ソニーストア銀座では、現在「ぼっち・ざ・ろっく!」のコラボウォークマンの発売があり、等身大パネルの展示などがあります。通路に展示されているのですが、あまりスペースのないところなので、広角レンズでないとこの4枚のパネルは同時撮影ができません。
25mm画角での撮影だとこれくらい。標準ズームレンズのワイド端24mmだとこういう写真になります。
16mmを使うと、こうして4枚のパネルが全て一緒に入ります。
こうしてワイドに撮るなら下がれば良いじゃないか、ということになるんですが、これ以上下がると左右に展示テーブルが映り込んでくるなど、場所に制約があるんです。
そうした撮影場所に制約がある場合は写真の腕とかではなく、単に超広角レンズがないと撮れないという物理的な話になるんですが、そういうシーンで活躍します。
こちらは25mmのテレ端で撮影した、ショールームの中型犬のぬいぐるみ。それほどパースがついている感じもなく、スナップ写真として普通に撮影ができました。
こちらは16mmのワイド端です。おり広がりがあり背景にあるショールームの広さがわかる写真になっています。
25mmでも充分に広角なレンズで、こうした広がりのあるショットが撮影可能。
16mmにするとさらにワイドで広く見せる事ができます。
ショールームの撮影見本で置いてある花壇なので、さほど広くはないところです。25mmだとその狭さがわかってしまう感じですが。。。
16mmにすると広がりが出るかな?
16-35mmのズームレンズに比べると焦点距離の違いが少なく感じますが、こうして微調整みたいに使うことが出来ますね。
16-35mmのレンズと比べると、焦点距離の狭さはあるものの、それと引き換えに開放絞りF2.8が手に入れられるのと、軽量コンパクトな小型サイズが手に入れられるのと、G Masterレンズと比較すると半額近いくらいの安価な価格設定での購入ができます。
“α7C”シリーズなど、小型ボディの”α”をお使いなら、選択しない理由がありません。
レンズには絞りリングが装備されているので、カメラの電源が入っていなくても絞り値の変更が可能。ズームリング、フォーカスリングとはデザインや幅を微妙に変えてあるので、手探りでも操作を間違えないようなデザインに工夫されています。
フォーカスロックボタンはレンズ左側面の1カ所のみ。AF/MFスイッチも装備。
動画撮影向けの機能になりますが、絞りリングのクリック感のオンオフ切り替えができます。動画撮影中に絞りを変更しても「カリカリ」という音を入れずに済みます。
絞りリングの操作が苦手でカメラ側のダイヤル操作で絞り操作をしたい、という時は絞りリングを「A」にすると、カメラ側で絞りのコントロールができるようになります。大型のレンズになると、絞りを設定を固定するスイッチなども装備されるのですがSEL1625Gにはそれはありません。
コンパクトデザインのレンズなので、全部は載らないみたいですね。
写真はFX3に装着したところですが、APS-Cセンサー搭載のFX30で使った場合は24~37.5mm画角相当のレンズになります。絞りF2.8 が使えるズームレンズとしてコンパクトに使えるのは良いかも。
ということで、ショールームで特別先行展示されている「SEL1625G」の紹介でした。
メーカー直販のソニーストアでは、落下や水没などの際にも無料で修理をしてもらえる長期保証サービス「ワイド保証」などが利用可能。本体価格184,800円という高額なレンズですので、絶対に保証サービスはアップグレードした方が安心だと思います。
また6月26日までの期間中は「ラッキー抽選会」という最大10万円のお買い物券がもらえるキャンペーンをソニーストアで開催中です。レンズ購入の前に抽選会でクーポンをゲットしてから予約申込をするのがオトクです。
なお、2月29日に受注開始となった「SEL2450G」は供給に関するお知らせが掲載され、現時点で納期が入荷次第出荷になってしまっています。『SEL1625G』も品薄になる可能性がありますので、ご検討はおはやめにどうぞ!
G レンズ 大口径コンパクト広角ズーム SEL1625G |
ソニーストア価格: 184,800 円 |
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発売日 | 2024年5月17日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:18,700 円 3年ワイド/5年ベーシック:9,900 円 3年ベーシック: 無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
発売後、実機を当店店頭にて展示予定 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
★ kozyさんが当店セミナーの感想を含めてYouTubeでSEL1625Gをご紹介くださいました
※チャンネル登録1000人まであと少し! 是非、チャンネル登録のご協力をお願いします♪
【兄弟レンズのこちらもお勧め】
G レンズ 標準ズームレンズ SEL2450G |
ソニーストア価格: 180,400円 |
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発売日 | 2024年4月19日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:18,700 円 3年ワイド/5年ベーシック: 9,900 円 3年ベーシック: 無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
発売後、実機を当店店頭にて展示予定 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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