『SEL400F28GM』ソニーショールーム/ソニーストア銀座で先行展示スタート
受注生産で9月より出荷が開始になるソニー”α”レンズ最高額モデル「SEL40F28GM」が本日より、ソニーショールーム/ソニーストア銀座で期間限定の特別先行展示をスタートしました。
早速、お邪魔させていただき400mm F2.8の実機を触らせていただいてきましたのでレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
ソニーストア価格146万円の超高額超望遠レンズ「SEL400F28GM」がついに展示スタート! さぞかし行列が出来ているモノと思いきや。。。整理用の列の準備もあったのですが、たいした人数でもなくて自由に触れる状態でした。
ただ、反対側の一角はすごいことになっていて、何があったのかというと。。。
初めてのaiboのオーナーさん向けイベントとしてaiboのドッグラン「aibo run」が開催されていたんです。
今週末の7月20日~22日の3日間だけ3m×5mのaibo専用のドッグランが作られて、そこに持ち込んだaiboを放して遊ばせてあげることができます。
メーカーさん推奨ではありませんが、なるほど、それぞれのaiboは首輪をつけるのがトレンドみたいです。もちこまれたaiboさんはみんな個性的な首輪をつけて持ち込まれていて他のaiboと戯れていました。
「aibo run」イベントではaiboの開発者さんが参加して、aiboのウンチクを紹介したり、aiboオーナーさんの話を聞いたり、オーナー同士のコミュニティだけではなく、制作者とのコミュニケーションの場になっていました。
これから発売される予定のaiboのキャリングケースの話などもされていました。
aiboオーナーさん以外の方も見学はできるのですが、人でギッシリ。平日の昼間からこの盛り上がりでは、土日、大変なことになりそうです。今週末、ちょっと目が離せないかも。
目が離せないと言えば、そうそう、私は「SEL400F28GM」を見に来たんでした。気になるaiboイベントを横目に「SEL400F28GM」も触らせていただきます。
“α9”に縦位置グリップを装着して、それでこのサイズ感なのでさぞかし重量級のレンズに見える「SEL400F28GM」なんですが、これがそうでもありません。
以前、お客様のものですがAマウントレンズの「SAL300F28G」を使わせてもらったことがあって、三脚座とマウントアダプターを付けると重量はほぼ同じくらいになるはずなんですが、その記憶と比べると妙に軽いレンズになっています。
他にタッチ&トライされている方も手に持った瞬間におっしゃるのは「軽い」と言われていました。
見た目のサイズよりも軽い、というのもあるんですが、実はレンズ構成に秘密があります。
レンズ構成図をみると前玉があるところから2枚目のレンズまでは大きな空洞があります。レンズの重心を手前側に持ってくることで後ろに重心がきて軽く感じられる、というのがあるんだそうです。
また前方に重量がかかるレンズがないので流し撮りで振り回した時なども遠心力がかからず扱いやすいレンズになっています。そういう使いやすさも考えられたレンズ構成。
さらに「蛍石」レンズを使っているのもEマウントレンズでは初めて。
「蛍石」をレンズに使うことのメリットはいくつかあって、色収差を抑えやすいのと、軽くすることができる、というメリットもあるそうです。
デメリットとしては柔らかいレンズなので加工がしにくい、それと価格が高い、というのがあるのですが、それを3枚使っているというのが特徴。なるほど、146万円するわけです。
では、そのレンズの外観からご案内していきます。
付属するレンズフードもこれまた巨大。こちらも軽量かつ堅牢性に優れたフードと言うことでカーボンファイバー製のものを採用。
フードの周りにシナバーからのラインが入っていますが、これはGマスターレンズ、そして“α”ボディのマウント部分に配されるシナバーカラーとマッチします。
レンズフードのロック部分も従来と変わっていて点ではなく面でロックをする仕組みにしているとのこと。これによりレンズへキズが入ることを防ぐ効果もあるとか。
トランクタイプの専用ハードケースの付属するとのことで見せていただきましたが、これがそのハードケースです。
ちなみにケースの下に見えるのはAマウントの最高額レンズ「SAL500F40G」です。専用ケース、すごいサイズです。
中はご覧の通りで手前に見える丸い穴二つがありますが、ここには1.4倍、2倍のテレコンレンズが入るようになっているとのこと。
超豪華トランクケースです。
見慣れないストラップがありますが、こちらはSEL400F28GMに付属するストラップです。このレンズはストラップホールがレンズ側にも用意されていてカメラではなくレンズにストラップを通すことができるようになっています。
G Masterロゴが入ったストラップ、かっこいいですねー。
レンズ本体はマグネシウム合金製のパーツを使用して高い堅牢性と軽量化を果たしています。マウント部も従来は4点のネジ留めでしたが、SEL400F28GMのマウント部をのぞくと7点ものネジで留められていました。
マウント固定用のネジ本数を増やして剛性と耐久性を高めているそうです。
そのマウント部の直前には差しこみタイプのフィルターを装着可能なスロットを装備しています。
写真はスロットタイプのフィルターを取り外したところです。以前、Aマウントレンズであったレフレックスレンズの「SAL500F80」が同様の仕組みになっていました。
12月に別売りで円偏光フィルターが発売されます。
本体に付属するノーマルフィルターですが、市販の40.5mmフィルターを装着出来るそうで、ここにNDフィルターなどを変えて入れる事ができるそうです。
なるほど、いろんな仕掛けが用意されています。
三脚座は六角レンチで取り外すことができますが、このクラスのレンズだと三脚、一脚を使って撮影することが多いでしょうから、これを外す事はあまりないんじゃないかとのことです。
三脚座には3/8インチのネジと前後に1/4インチのネジが切られています。
三脚座リングはペアリングを用いることでスムーズに回転するのと高い耐久性を実現しています。
90度ごとにクリック感触があるのですが、音を出してはいけない環境での使用の際には、そのクリックをキャンセルすることができる切り替えスイッチもあり、三脚座の足の部分にカバー付きで用意されています。
(カバーの上のところにある金属パーツがレンズストラップの留め具です。)
レンズの操作スイッチも多数あります。
一番右上にある「フルタイムDMF」はEマウント初の装備。通常のDMFだフォーカスが合ったところからマニュアル操作でフォーカスを動かすことができるようになりますが、フルタイムDMFではフォーカスが合っていないときでもマニュアルフォーカスを使うことができます。
この機能をオフにすることができる、というのもウリで他社レンズでこの機能を搭載していると機能を切ることができないものがどっちでも使えるようになている、そうです。
マニアックすぎて、全然理解できないんですが、スポーツ撮影などで、それ専用の撮影をするときの使い勝手っていろいろあるんですね。
モードスイッチも1と2までがあるレンズは他にありますが3というのは初めてみます。モード3は不規則に動くものを撮影するときに利用する手振れ補正モードらしいです。モード1は通常使い、モード2は流し撮り用なんですが、モード1とモード3の違いはどういう感じなんでしょうね。
フォーカスリングはこの一番大きなゾーンになります。リニア・レスポンスMFを採用しているそうでそういえば、フォーカスを合わせるのが、他のレンズとはひと味違う感触です。
隣にある細いリングは「ファンクションリング」と言ってプリセットフォーカスを使って設定したフォーカス距離にスイッチ的にフッと移動させたり、パワーフォーカスとして使うとのこと。
試してみると角度によってスピードの変わるフォーカスを味わえます。ズームボタンのフォーカス版みたいな使い方ができます。パワーフォーカスで思い通りのところにフォーカスを合わせるのには、ちょっと練習が必要そうですが、それよりもプリセットフォーカスの使い方を覚えた方が早いかも。(プリセットフォーカスはちょっと使い方がわかりませんでした)
そして、先日の“α9”ボディのアップデートで実装された「AF時の絞り駆動」というのも試してきました。
これはF11よりも絞ってしまったときにコントラストAFでしかAF駆動しなくなってしまうところを、AF時には絞りF11に戻して撮影する瞬間だけ指定の絞り値(F22など)にして撮影するという機能。
どういう時に使うかというとレースマシンの撮影で流し撮りをするために絞りまくるときに使います。シャッタースピードを遅くするためにF値を絞ると従来のEマウントレンズでは像面位相差AFを使えなくなってしまうのですが、それを回避して像面位相差AFを使えるようにしてくれます。
このときに“α9”の電子シャッターを使ってシャッター音をオフにすると絞りが駆動している音が聞けます。連写中に「シャワシャワシャワ」という音がするのは絞り駆動をしているときの音です。
室内で試してみました。これは“α9”+SEL400F28GMのAF時の絞り駆動をフォーカス優先にして撮っているところです。ちゃんと像面位相差AFで動いていてぴったりフォーカスも追ってくれています。(シャッタースピードが遅すぎて、ブレてますが。)
そうそう、今回の「SEL400F28GM」の展示ですが、撮影したデータの持ち帰りが可能です。自分のSDカードを持ち込んで展示されている“α9”に挿し込んで撮影し、そのデータを持ち帰ってもOKなんです。
※カメラ本体の交換はできません。
ということで、SEL400F28GMで撮影してきた写真データです。ファインダーをのぞいた感じ、ものすごいシャープ感。無茶苦茶解像度が高いです。
こんなにフォーカスが合うの!?という感覚です。
最短撮影距離が2.7mになるので寄れるレンズではないのですが焦点距離400mmもあるのでなんでも引き寄せて撮ることができます。
新開発のXDリニアモーターは超音波モーターの様に音がするわけでもなく無音でスッ、スッとフォーカスを合わせて行ってくれます。新感覚です。
400mmでF2.8という明るいレンズはどんなところで需要があるかというと室内スポーツなどだそうです。テニスなどのスポーツでも引き合いがあるという話でした。
しかし、コントラストも解像度も別次元ですね。これでシマリス撮影を一度してみたい。。。です。
このレンズはメードインジャパン。生産本数も少ないんでしょうけど、日本で組み立てられているそうです。
以上、新型レンズ「SEL400F28GM」の展示レポートでした。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座での展示は7月29日までで、その後、全国のソニーストアを巡回するそうです。銀座で常時展示されているわけではありませんのでご注意ください。
価格が価格だけにアマチュアカメラマンがそうそう手を出せるレンズではありませんが、ソニー”α”の頂点に立つ超望遠レンズです。展示されているこの機会に是非、試用してみてください。
デジタル一眼カメラα [Eマウント]用レンズ SEL400F28GM |
ソニーストア価格: 1,460,000円+税 |
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発売日 | 2018年9月上旬 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:146,000円 3年ワイド/5年ベーシック:73,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 サマーキャンペーン特典あり |
差し込み式円偏光フィルター VF-DCPL1 |
sソニーストア価格: 39,630円+税 |
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発売日 | 2018年12月下旬 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 サマーフェア店頭購入特典あり |
☆当店blog 2018.7.3「超望遠Gマスターレンズ『SEL400F28GM』先行予約販売開始」
☆当店blog 2018.6.28「“α9”ソフトウェアVer.3.00アップデートでSEL400F28GM対応&機能アップ」
☆当店blog 2018.6.28「大口径超望遠レンズGマスター『SEL400F28GM』国内向けプレスリリース」
☆当店blog 2018.6.28「ソニーUKにて『SEL400F28GM』がニュースリリース」
☆ソニー銀行『Sony Bank WALLET』のご案内はこちらから
バトルホーク
2018年8月2日 @ AM 11:50
お値段が相当にすごいレンズですが、店員佐藤さんのレポートを読めばお値段が高いのも納得です。ソニーストア福岡で聞いてきましたが、もう予約が入っているそうです。それも、プロカメラマンではなくて一般のハイアマチュアの方。買える方がうらやましいです。
tecstaffŔ
2018年8月2日 @ PM 1:34
バトルホークさん、こんにちは。
先週まで銀座で展示があったので、多くのお客様がタッチ&トライをしてから当店に遊びにきてくださっています。
価格が価格だけにさすがに「収入」がないと購入できないですよね。(^^)
ソニーストア福岡天神さんには昨年末に一度だけお邪魔させていただきました。ウッディな内装が素敵なストアですよね。あそこで400mm F2.8をオーダーできるなんて私も羨ましいです。