【レビュー】ブラビア『A9F』のセンタースピーカー機能で組む5.1chサラウンドシステム
先週発売になった有機ELパネル搭載のブラビア マスターシリーズ「A9F」ですが、当店では壁掛け設置の上、5.1chサラウンドシステムに組み込んで展示を始めました。
有機ELパネルだからできる「アコースティックサーフェス」システムによる画面自体から音を鳴らすシステムですが、これを5.1chサラウンドのセンタースピーカーとして使う機能が新搭載されています。これは是非、試してみたいところです。
店頭展示の際に今回は音も5.1chシステムに組み込んでみましたので、そのレポートです。
こんにちは、店員佐藤です。
先週末のブラビア[A9F」体験視聴会にご参加くださった皆様、ありがとうございました。今回は展示製品入れ替えのため当店店頭で数日だけ可能になった「A9F」vs「A1」の画質比較ができました。
A9Fをテーブルトップスタンドスタイルで展示して、壁掛け展示しているA1と同時に映像を再生してその画質比較をする、ということをしていました。
最も違いがよくわかったのが「ピクセル コントラスト ブースター」の働きです。有機ELパネルといえども輝度が高い場合は色信号を抑える働きがあるらしいのですが、それを回避するドライバーをソニーが開発。結果、コントラストが高く明るいところの色のりも良くなるということですが、これはすごく威力があります。
こうして並べて見てみると空の色が濃くなるのと、暗部の描写についてもA9Fの方がはるかに優れた結果になります。
有機ELパネルだと、黒が締まって見えるのですがやや黒つぶれしすぎる傾向にあったものが解消。とても見やすい映像になります。
輝点についても明らかにA9Fの方が明るく描画されます。有機ELパネルの弱点は液晶パネルと比べると全体に暗く見える、というのがあるのですが、それを埋めてきた感じもします。
高画質プロセッサー「X1 Ultimate」による「オブジェクト型超解像」については、A1と比べるとややわかりにくというか、A1も元々超解像技術を使っているので、この技術を使っていないテレビと比べれば大きな差があるんだと思いますが、A9F vs A1だとわかりやすい差はないかも。
それでも見比べているとプロジェクションマッピングで映し出されているお城のテクスチャーが鮮明になっているなど「ここが違う!」という、画質差探しはかなり面白かったです。
ブラビアA1とA8Fについては画質も音質も違いはありません、という話だったのでA9F vs A1は、そのままA9F vs A8Fになるのですが、この差が価格差10万円につながっていきます。(A1だと5万円差)
さて、本題に入りたいのですがA9Fではサウンティーナやグラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」に採用されている加振器を使っています。
液晶テレビの場合は液晶の裏にバックライトが必要になるため液晶パネルを震わせることができませんが、有機ELパネルは素子自体が自発光するためバックライトを必要としません。パネルの裏に特に何もパーツが必要とされないので、アクチュエーターを使ってパネルを直接振動させることができます。
A1やA8Fでは左右に2基のアクチュエーターを搭載していたのですが、A9Fではさらにセンターにも加え3chで動作しています。さらにサブウーファーも2基に搭載しており最大出力は50W→98Wと倍になっています。
テレビ単体のスピーカーとして見たときも有機ELパネル搭載のA9Fはソニー最高峰のモデルとなります。
そしてA1が登場した時にもよく言われていたのですが「せっかく画面から音が出せるならセンタースピーカーとして使える様にできないのか?」というのをA9Fは実現しています。5.1chサラウンドシステムと組み合わせたときにセンタースピーカーとして働くことができます。
ブランド名が「BRAVIA」になる前の前身の「WEGA」の時は同様のモデルが用意されていたのですが、BRAVIAになってからはA9Fが初となります。
映画館のスクリーンの場合はスクリーンの裏にスピーカーが配置されていて、スクリーンを通してフロントの音が鳴っていたため、それで映像と音の一体感を味わえたのですが、同様のことがブラビアA9Fで実現します。
5.1chサラウンドシステムのセンターチャンネルは主に台詞で使われる音声チャンネルになります。画面の中にいる人物の音声が画面から聞こえて、その外の世界の音がサラウンドスピーカーから聞こえてくると言うのはまさに映画館と同じ状況になります。
ブラウン管や液晶パネルではできなかったことを有機ELパネルのブラビアA9Fだけが実現できるわけです。
こちらはブラビアA9Fの背面です。逆三角形になったスタンドがあり、パックパネルを外すとこのスタンドの先端部分に入出力端子があります。
ここに「センタースピーカー入力」端子が用意されていて、通常のスピーカーケーブルを挿すことが出来る様になっています。
接続方法はこれだけです。
AVアンプとは他にHDMIケーブルでARC(オーディオリターンチャンネル)を使えるHDMI端子3番に接続することでテレビの音声や電源オンオフなどの信号はやりとりをして、5.1chサウンドシステムを利用するときのみ、テレビのスピーカーがセンタースピーカーとして働くようになります。
テレビ側の設定でなにかしなければいけないのかというと、一応、音声設定をみると「テレビセンタースピーカーモード」が用意されています。ですがデフォルトでこれがオンになっているのでなにもする必要はありませんでした。
さて、ここでちょっと話が前後してしまいますが、当店で展示している5.1chサラウンドシステムについてご案内をします。
今は複雑な配線を嫌ってフロンドサウンドバーだけでシステムを組む方が大半ではあるんですが、実際にリアにスピーカーを置けるとサラウンド感は断然あがります。また「ドルビーアトモス」という天井からの音声チャンネルを含むソフトも登場しており、これらを楽しむためには「ドルビーアトモス」対応のアンプ、スピーカーシステムが必要になります。
当店で用意しているのはAVアンプ「STR-DN1080」を中心にソニーのベーシックシリーズのスピーカーを揃えています。
モデル名 | ソニーストア価格(税別) | |
AVアンプ STR-DN1080 |
69,880円 | |
フロアスピーカー SS-CS3 |
14,000円×2 | |
ブックシェルフ スピーカー (2台1組) SS-CS5 |
18,500円 | |
サブウーファー SA-CS9 |
18,500円 | |
イネーブルドスピーカー (2台1組) SS-CSE |
21,880円 |
.
ものすごい仰々しいシステムに見えますがソニー製品で5.1ch+ドルビーアトモスのスピーカーシステムを組もうとするとこれがほぼ最安値のセットになります。ブラビアA9Fに加えて上記のオーディオシステム全てセットにして156,760円(税込)です。フロントサラウンドのサウンドバーの最上位モデル「HT-ST5000」がソニーストア価格で159,880円(税込)になるので価格的にも結構、メリットがあります。
デザインも全然安っぽくないので、これらのスピーカーでリビングを飾れるとかなりゴージャスな感じになります。この上のクラスのスピーカーを選ぼうとすると一気に桁がひとつあがります。
AVマルチアンプを1クラス下の「STR-DH790(ソニーストア価格:39,880円)」にすることもできるのですが、STR-DH790以下の機種は操作メニューが全世界共通になっていて日本語メニューが入っていません。
またLAN機能、ホームネットワーク機能、Work with the Googleアシスタントなどの機能にも対応していません。
それと、これから紹介するのですが自動音場補正についても測定マイクがステレオではなくなります。だいぶ機能ダウンをするので当店でオススメしているのはSTR-DN1080の方になります。
この「STR-DN1080」を使ってセットアップをしていきます。
昔のDVDが出たばかりの頃の5.1chサラウンドシステムでは自分でスピーカーのレベルを耳で調整していましたが、今時のAVシステムは測定用マイクを使ってアンプ自信が補正を行います。
「STR-DN1080」のセッティング画面から初期設定を選ぶと、自分で配置したスピーカーの組み合わせを選び「自動音場補正」を行います。
画面の指示に従って、測定用マイクのラインをAVアンプに接続します。
測定用マイクはリスナーの耳に合わせた場所にセットします。カメラ用の三脚などがあれば、それを使ってリスナーの頭の位置にマイクが来るようにセットします。
これであとはアンプに任せて自動で測定させるだけです。
自動音場補正が実際にどんな風にセットアップされるのか、動画で撮影してみました。
たったこれだけのこと?というところですが、これをマイクで音量、タイミングを拾ってレベル合わせとタイミングを合わせてくれます。
スピーカーからリスナーまでの距離なども、昔は自分で測定して入力していましたが、自動音場補正を使うとタイミングではかってくれるのでより正確な補正をすることができます。この補正次第でサラウンド感は大きく変わります。
測定結果がこちらです。
すごい見事なんですが、フロントスピーカーの上にイネーブルドスピーカーを載せており、その距離は10cmと違っていません。超正確に距離測定が出来ています。
逆にブラビアA9Fのセンタースピーカー機能を使ったフロントセンターチャンネルなんですが、こちらは距離が7m96cmとなっています。レベル調整はなにもしていないのですが0.0dBとなっており、これらソニーのCSシリーズのスピーカーとレベルを合わせてあるのではないかとすら思えてしまいます。(フロントスピーカーのレベルを変更するところはブラビアにはないんです。)
距離が飛び抜けて遠くなっていると言うことはやや遅延があるみたいですね。こういうのは手動設定ではわからないところです。
さすがSTR-DN1080です。
これで試しに5.1chサラウンド音声のソフトを再生してみるのですが、さすが有機ELのパネルから音がするだけあって、本当に映画館みたいな音になります。映像と音がピッタリ合っていて、台詞が口の部分から聞こえるような気がします。
ご家庭ではブラビアの設置場所はもっと低いところにセットするはず。当店ではセミナーや講習会の際にもブラビアを使うことがあるため、映画視聴には向かないんですがかなり高いところにセットアップしています。
そのため、オーディオラックに入れていたセンタースピーカーからは距離が出来てしまい、台詞がやや遠いところから聞こえてきたんですけど、ブラビアのセンタースピーカー機能を使うと全部払拭されます。これは是非、皆さんに堪能してもらいたい音です。
ちなみに、ブラビアの電源を入れていないとセンタースピーカー機能は使えないのか、ブラビア無しで音楽だけの再生を5.1chでできないか、という疑問なんですが、それはできませんでした。ブラビアのセンタースピーカー機能はテレビのアンプを使って駆動させています。AVアンプからの音声入力だけでスピーカーを鳴らしているわけではありません。
映像はいらないけど音楽だけ5.1chで鳴らしたい、という場合はブラビアに「消画」という機能がついているので、これでディスプレイの映像だけ消して使うと良いと思います。
それと、ちょっと意外な機能がドロップしていたので、それも調べてみました。
ソニーではテレビ周りの音声アクセサリーとしてお手元テレビリモコンスピーカー「SRS-LSR100」や、家電芸人で大ブレイクしたウェアラブルネックスピーカー「SRS-WS1」などがあります。
これらの製品はテレビの音声を無線で飛ばして手元で聞くための機器になりますが、音声はテレビのイヤホン端子、もしくは光デジタル端子からもらって、それを飛ばします。
イヤホン端子から音声を取ると、テレビスピーカーから音がしなくなるのでは?というところですが、従来のブラビアではテレビスピーカーとイヤホン端子の音声を独立させてどちらも両方出力させる、などの機能がついていました。
当然、今回も大丈夫だと思っていたのですが、A9Fではイヤホン出力をするとテレビスピーカーからの音声出力はできなくなっています。どこにも調整、設定項目がなく自動でスピーカーからの音声が出なくなる仕様になっています。
なのでこれらのテレビ音声アクセサリーを利用するときは光デジタル端子を使う必要があります。AVアンプを通さずにテレビのスピーカー出力をしているときだけ光デジタルから音声出力されるので、それを利用してテレビスピーカーとの同時音声出力を「SRS-LSR100」もしくは「SRS-WS1」で行うことになります。
こうしたテレビのオーディオアクセサリーを使っていない方にはどうということはないと思うのですが、影響を受けるソニー製品がちょっとありましたのでお知らせです。
音声について、これはご存じの方がわりと少ないのですが、ブラビアの上位モデルではBluetooth機能を内蔵しており、お手持ちのBluetoothワイヤレスヘッドホンを使ってテレビ音声を聞くことができます。Bluetoothを使っているため、ほんとに微妙な遅延はあるんですが手軽にワイヤレスヘッドホンとして使うことができます。
Bluetooth通信をしたときもイヤホン端子を使っているのと同様にテレビスピーカーからの音声は出力されなくなりますが、こちらの場合の使い方は深夜、静かな部屋で使うことが多いでしょうから知らず知らずのうちに大きなボリュームになっていた、ということがありませんのでかえって安心ですね。
☆当店blog 2018.7.13「4K BRAVIAの音声をBluetoothヘッドホンで楽しむ方法」
ブラビアA9Fのセンタースピーカー機能+STR-DN1080+ソニーCSスピーカーシリーズでドルビーアトモス環境を作って試聴できる様にしているお店はそう多くないと思います。実際に、この音を聴いてみたい、という方はお気軽に当店までどうぞ。
お気に入りの映画ソフト、音楽ソフトがありましたら、それをお持ち込みいただければUHD BDプレーヤーで再生することもできます。
当店店頭からブラビアやAV製品をご購入いただくと3年ワイド保証もしくは5年ベーシック保証を半額にするクーポンをプレゼントしています。
また店頭での4Kブラビアご成約記念品としてもれなくブラビアの周りに置いておくと便利なリモコンラックと卓上用延長USBケーブルを店頭でプレゼントしています。卓上用延長ケーブルは当店店頭でも利用をしているのですが、自分で撮影した写真や動画をブラビアで再生挿せる際に、ブラビアの裏に手を伸ばさなくても手元でUSBメモリーを入れ替えることができる便利グッズなんです。
今週の土曜日は「ブラビアA9F+ドルビーアトモスによるリビングシアター体験会」を当店店頭にて開催予定です。ブラビアのご購入相談も是非当店まで!
4K有機ELテレビ A9Fシリーズ |
ソニーストア価格: 449,880円+税 |
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発売日 | 2018年10月13日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:45,000円~ 3年ワイド/5年ベーシック:23,000円~ 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回分割払手数料0%キャンペーン!~(1/15) 壁掛け設置パック50%OFFキャンペーン!~(1/15) 残価設定クレジット 残価額アップキャンペーン!~(1/15) 残価設定クレジット 分割払手数料0%キャンペーン!~(1/15) ソニーストア 下取サービス「下取宣言」~(1/15) |
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テックスタッフ 店頭購入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 リモコンラック&卓上USBケーブルプレゼント 開店5周年記念品プレゼント オータムフェア ブラビア特典あります。 |
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☆当店blog 2018.10.11「ソニー最高峰マスターシリーズ 有機ELパネル搭載 BRAVIA A9F 開梱レポート」
☆当店blog 2018.9.4「新型ブラビア『Z9F』『A9F』がショールーム展示開始 実機レポート」
☆当店blog 2018.9.4「次世代の高画質プロセッサーを搭載したMASTER Series 4Kブラビア『A9F』&『Z9F』新登場!」
マルチチャンネルインテグレートアンプ STR-DN1080 |
ソニーストア価格: 69,880 円+税 |
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発売日 | 2017年6月17日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:7,000円 3年ワイド/5年ベーシック:4,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ店頭 購入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 開店5周年記念品プレゼント オータムフェア ブラビア特典あります。 |
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☆当店blog 2018.4.18「ドルビーアトモス・イネーブルドスピーカー『SS-CSE』開梱レポート 」
☆当店blog 2017.6.17「ドルビーアトモス対応『STR-DN1080』開梱&セッティング&試聴レポート 」
☆当店blog 2017.5.9「『Dolby Atmos』対応の新型マルチアンプ『STR-DN1080』発表」
Ultra HD BDプレーヤー UBP-X800 |
ソニーストア価格: 44,880円+税 |
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発売日 | 2017年6月24日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:5,000円 3年ワイド/5年ベーシック:3,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 3年ベーシック無償 |
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テックスタッフ店頭 購入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 開店5周年記念品プレゼント オータムフェア ブラビア特典あります。 |
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☆当店blog 17.5.9「Ultra HD ブルーレイプレーヤー『UBP-X800』展示レポート」
☆当店blog 17.5.8「ソニー初のUltra HD BDプレーヤー『UBP-X800』プレスリリース」
3ウェイ・スピーカーシステム(1台) SS-CS3 |
ソニーストア価格: 14,000 円+税 |
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発売日 | 2014年5月20日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:2,000円 3年ワイド/5年ベーシック:1,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 送料無料 |
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テックスタッフ店頭 購入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 開店5周年記念品プレゼント オータムフェア ブラビア特典あります。 |
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☆当店blog 2014.4.8「ホームシアター向けベーシックスピーカー『CSシリーズ』発表」
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当店店舗「ソニーショップ テックスタッフ」の住所はこちら |
東京都港区新橋5-12-6 ヴェルディ新橋1F 電話番号:03-6809-1868 営業時間:11~20時 定休日:毎週日・月曜および祝祭日 |
☆ソニー銀行『Sony Bank WALLET』のご案内はこちらから