【レビュー】グローバルシャッター”α9 III”で撮る『リニアモーターカーの505km/h走行』
先日は日本最速320km/h走行をしている東北新幹線の撮影にグローバルシャッター採用の”α9III”を持って行きましたが、どうせやるならリニアモーターカーも撮ってこないと! ということで、山梨にあるリニア見学センターへ7年ぶりにお邪魔して、リニアモーターカー撮影を試してきました。
前回と同じ様な内容になりますが、今度は1.5倍以上のスピードで走行するリニアモーターカー撮影です。
こんにちは、店員佐藤です。
先日は新白河駅、那須塩原駅といった東北新幹線の多くが通過する駅に行って、目の前を320km/h走行する東北新幹線の撮影を試しに行ってきました。
たまたま雪も降ってきてド迫力ショットも撮れました。目の前を320km/hで走り抜けていく新幹線のド迫力を撮影出来たのがとても良かったんですが、これ以上のスピードモノで試そうとすると、もうこれしかない!というのがリニアモーターカーです。
山梨に「リニア見学センター」というところがあり、ここで月曜日から土曜日まで、9~17時のスケジュールで試験走行しているリニアモーターカーを見ることができます。
42.8kmの実験線をおよそ15分に一度の割合で延々と往復走行していて、目の前で505km/hで走り抜けていくリニアモーターカーの姿を見ることが可能。あいにく柵越し、ガラス越しのところばかりなんですが、那須塩原駅状態での近さで505km/hを体験出来ます。
2017年に当店では「10年後に開通するリニアモーターカーを撮りにいこう!」ということでバスツアーを開催。リニア見学センターと、笛吹市にある展望台でリニアモーターカー撮影をしたことがあります。こちらのリニア見学センターも楽しく見学させてもらったのですが、そのときと展示内容に特に変化はなく、今も楽しくリニアモーターカーについて学習ができる場になっています。
変わった点といえば、屋外の見学テラスなんですが、ここが出入り自由になっていました。7年前はリニアの通過時にだけ開放されて、通り過ぎると一度、退出して時間になるまで待っていなくてはいけなかったのですが、現在は開放されて自由に出入りできるようになっています。
それと、先頭車両と乗車する中間車両に改良型の車両が投入されることがあるそうです。
以前は、車内で使用する電力の発電用にガスタービンを搭載していたのですが、それがなくなり非接触給電ができるようになっているとのこと。また前照灯とカメラ位置が変わり、空気抵抗もより少ないボディになっているとのこと。
あいにく、この日は従来型モデルでの走行で、いつ、新型車両が走行するのかはわからないんですが、3月末から新型車両を使った体験試乗会が開催されるそうなので、そのときには間違いなく新型車両が見られるんじゃないか、ということでした。
見学センターにはリニアモーターカーの走行位置を示すモニターが設置されていて、通過1分前になるとアナウンスがあり10分に一度は通過を見ることが可能。
あいかわらずの505km/h走行をしています。
ということで、今回はグローバルシャッター採用の新型デジタル一眼カメラ”α9 III”と、ローリングシャッター採用のカメラ代表として”α7 IV”を持ってきたので、この2台で比較撮影してきました。
写真撮影でも差が出ますが、動画撮影でもグローバルシャッターは威力を発揮します。まずは撮影してきた動画でご案内。
前回の新幹線撮影と同じことをしているだけなんですが、画面いっぱいに撮るのが難しいリニアモーターカーの広角撮影でも、見慣れると歪みがわかるかと思います。
ローリングシャッターだと後ろ倒しになっているような画になるので、割と自然に見られてしまうんですが、グローバルシャッターによる完全に歪んでいない映像と見比べると「あ、これが本当の見え方なんだ」というのがわかります。
たまたまですが、屋外見学テラスでの撮影時には網が張ってあるため、格子があり、これで歪みがあるかどうかが分かってしまいます。
上から下へ順次読み出しをしているローリングシャッターでは映像の上下で読み出しのタイミングがずれてしまうため移動している方向から見ると後ろ倒しになっている様な映像になります。
上の図は左に進行しているので右に倒れた感じになっています。
こちらは進行方向は右になっているときの撮影映像です。”α7 IV”の映像も自然に見えてしまうんですが、本来は”α9 III”の様に見えるのが普通。
505km/hで走るリニアモーターカーだと差が出やすいです。
こちらは写真撮影です。”α7 IV”は最高10コマ/秒で、その連写の様子は上記です。5枚目のものが惜しいんですがギリギリ鼻が切れてしまっているので4枚目をピックアップ。
画面左ギリギリのところに来て欲しいんですが、秒10コマだとこういう選択になります。
“α9 III”の最高120コマ秒の場合は、もう選び放題です。”α7 IV”と比べると12倍のスピードで撮影しているので505km/h走行している場合でもばっちり選べます。
これが”α9 III”でのベストショットです。かなりギリギリのところが選べました。
偶然撮れたものではなく、狙ってこうしたショットを得られるのが120コマ秒のメリットです。
続いてはローリングシャッター歪みの件、こちらは”α7 IV”の電子シャッターで撮影したカットです。シャッタースピードは最高速の1/8000秒で、サイレントシャッターを使うとこれだけの歪みがでます。
積層CMOSセンサーを搭載した”α9″や”α9 II”、”α1″であれば、歪みはもっと少なくなりますが、一般的なデジタル一眼カメラの電子シャッターでのローリング歪みはこれくらい。
↑これは”α7 IV”のメカシャッターで撮影したものです。メカシャッターもローリングシャッター幕を使っているので、かなり軽減されていますが、歪みがあります。
それとシャッタースピード1/8000という超高速シャッターですが、これでも被写体ブレが出ていてリニアのロゴがぶれているのがわかります。
↑こちらは”α9 III”のグローバルシャッター撮影です。シャッタースピードは連写時の最高速である1/16000秒で撮影しています。ローリング歪みはまったくありません。
ロゴもバッチリ映し止められています。1/8000秒と1/16000秒では全然写りに違いがでます。
これは連写1/16000秒で撮影したモノを一部拡大したところです。こうして見るとロゴはバッチリ映っているんですが、その隣の扉?のところがややぶれているというか、描写が甘くなっているように見えます。
1枚撮影の場合はシャッタースピードは1/80000秒まで上げられます。1/80000秒での撮影ってどんなときに使うんだろう?と、思っていましたが、やっと差が出るシチュエーションを発見。1/80000で撮影したこちらは扉の部分までしっかりと止まって見えています。
目の前10mほどのところを505km/hで走行する被写体を撮影するときに差が出るようです。w
リニア見学センターの隣には「やまなし館」というところがあり、ここからもガラス越しにリニアが見られます。実験線をみると橋の一番近くにある建物がリニアモーターカーの体験試乗する際の駅建物。その隣に金網柵はありますが広場があって、ここがリニアモーターカーを最短距離でみられる場所になります。距離にして5mくらいでしょうか?
ここでも撮ってきました。
“α7 IV”の電子シャッターでの1/8000秒撮影の様子。思い切りローリング現象が出ました。5mの距離で500km/hです。
“α7 IV”のメカシャッターでの1/8000秒撮影です。こちらも多少の歪みが出るのと、やはりこの距離だと1/8000秒でもぶれるようです。
“α9 III”の1/16000秒でのグローバルシャッター撮影の様子。たいていの場合はこの1/16000のシャッタースピードがあればビタ止まりしているようには見えます。
L0系は2009年から試験走行を繰り返し行っているそうで、すでに15年を経過している車両になります。あちこち年期が入っている姿を記録してきました。
ここの実験線は東京~名古屋間が開通したときには本線として使われます。本線が開通したときにもここは撮影スポットになるですかね。
開通がいつになるのか、現在わかりませんが、そのときにまた”α9 III”を持って撮りにこなくては!
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