【レビュー】特別先行展示中の”α9III”データお持ち帰りOK!レポート
12月19日に最終ファームウェアに切り替わり、データの持ち帰りが可能になったグローバルシャッター搭載”α9 III”の実機レポートです。
早速、CFexpress Type Aカードを持って取材にお邪魔してきました。持ち帰った撮影データを使って改めてその特徴をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
1月26日発売の世界初グローバルシャッター採用のデジタル一眼カメラ”α9 III”ですが、18日までは開発バージョンになっていたため、撮影データの持ち帰りができない状態での展示になっていました。19日に最終的な製品版で搭載されるファームウェアに書き換えられて、撮影データを持ち帰ることができるようになっています。
バージョンを確認するとILCE-9M3がVer.1.00になっていました。この前のバージョンがいくつになっていたのか私はチェックをしていなかったのですが、話によると0.8とかのバージョンになっていたとか。
自分でメモリーカードを入れて撮影したデータを、19日から持ち帰ることができるようになったとのことで、私もスタイリストさんに確認の上で撮影させてもらってきました。
で、今回の撮影ネタはこちらです。
昨日、買ってきて作ったんですがタミヤの「ミニ四駆」です。これが発売された時には私はすでに大人になってしまっていたため遊んだことはなくて、今回、生まれて初めて作りました。
これがまた非常に良く出来ていて、接着剤などは使わずにパチンパチンと留めていくだけで完成する作りになっており、モーターの配線などもコードを使うこと無く金具をパーツにはめるだけで結線して走行可能になっているなど、これを考えた人は天才ですね。
子どもの頃にこれが発売されてたら夢中になって作ってたんだろうなー。
購入した模型店の店主に相談をしながら購入してきたんですが、できるだけ高速回転させたホイールを撮影したいということでモーターをアップグレード。バッテリーも純正品で少しだけチューンナップを楽しませてもらいました。
さて、それを初代”α9″で撮影してみます。↑こちらが走行状態のミニ四駆を撮影したところです。シャッタースピード1/16000で撮影しているのですがホイールが大きく歪んで見えると思います。
わかりやすく、真横から撮影したところがこちらです。本来、正確な5本スポークになっているものが歪んでいるんですが、これはフォーカルプレーンシャッターによる影響でスリット状になっているシャッター幕がセンサーの前を横切ることで回転中のスポークが変形して映ってしまう現象になります。
そして、こちらは初代”α9″の電子シャッターで撮影したところです。今度はローリングシャッター現象のため歪みが出ているのですが、これでもかなり優秀。
“α9″では積層型メモリー内蔵CMOSセンサーを採用しており、メカシャッターとほぼ同等の歪みで抑える事ができるというのは、今さらながら本当だったんだと実感できる映像になっています。
ちなみにメモリー内蔵の積層CMOSではない場合、どうなるのか”α7C II”の電子シャッターで試したものが↓こちらです。
これはこれでなんかスゴく格好良くなってしまっていますが、通常の読み出し速度でのローリングシャッター歪みはこれくらい出てしまうモノなんです。
初代”α9″のすごさがわかる1枚です。
ですが、順次読み出しではなく一発で全画素を読み出してしまうグローバルシャッターはこんなものではありませんでした。
こちらが”α9 III”の電子シャッター(というかメカシャッターは搭載していないのでこれでしか撮れません)で1/16000秒で撮影した1枚です。まったく歪み無しです。
マクロレンズでホイールに寄って撮影したものがこちら。5本のスポークはまったく歪みなく撮影出来ています。
同じ撮り方を初代”α9″で撮影したモノがこちら。メカシャッターで撮影していますが、これだけ大きく歪みが出ます。
グローバルシャッター、恐るべし。
こちらは最高速の1/80000秒で撮影した1枚です。室内だと明るさが足りなくて、こんな写りになってしまいますが、超高速回転しているミニ四駆のホイールを見事に写し止めています。
1/32サイズのミニ四駆はスケールスピードで600~900km/hのスピードになるそうですので、実車のレース撮影で、ここまで大きくホイールが歪むことはないと思いますが、それでも影響はありそうですね。
サーキット撮影と言えば、流し撮りばかりしている私ですがしっかりと写し止める撮影をするときは”α9 III”でないと撮影ができないシーンがありそうです。
なお、このローリングシャッター歪みの無さは動画撮影でも生きてきます。というか、動画撮影時の方が歪みは目立つかも。
1/250という常識的なシャッタースピードと1/8000秒(動画撮影時の最高速)での60P動画撮影の様子がこちらです。
シャッタースピードを遅くしてホイールの回転を流してもうっすらと残像みたいなのが見えてしまい、ローリングシャッターではそれが歪んでいるのがわかると思います。
グローバルシャッター採用の”α9 III”ではこうしたシーンでも歪みは感じられず、写真撮影に威力を発揮しますが動画撮影でも大きなアドバンテージを持つことになるかと思います。
さて、撮影データの持ち帰りができるようになったのでこれもやってみたかった。ISO感度比較です。
120fpsの高速撮影を実現したグローバルシャッター”α9 III”ですが、常用ISO感度が25600までとなっており、感度についてはやや狭いものになっています。狭いと言っても、初代”α100″のときはISO感度なんてISO1600までしか使えなかったことを考えたら、ISO25600とかってものすごい数値ではあります。
高感度域の画質比較のために各ISO感度での撮影をしてきたものがこちらです。
これだけで比較してしまうと、ISO25600はずいぶんノイズが目立つな、という話になりますが、普通はこんな超高感度ISOでの撮影はしませんからね。ISO10000くらいまでなら普通に使えそうなので特に感度が弱いカメラ、ということもないかと思います。
このあたりの超高感度を使うのはシャッタースピードが1/8000よりも早い超高速シャッターの時になると思います。撮影状況をみて取捨選択することになります。
さて、毎回そうですが取材時間内にすべてを試すことができなくて、まだ試していなかったことを今回もチャレンジ。
まだRAW現像ができない(対応ソフトウェアがない)ので、撮影してデータを持ち帰っても何も加工ができないのですが「コンポジットRAW撮影」もテスト。
これは高感度撮影をしたときに複数枚の撮影を行い、あとでImaging Edge Editを使ってノイズ低減の加工をするというもの。デフォルトでは4枚の撮影になっていて、機能を入れて撮影を試してみましたが、なるほど、催行で120fpsの撮影ができるカメラでした。4枚の撮影なんて一瞬だったんですね。
単写と変わらないレスポンスで4枚撮影ができます。これは割と使い物になるかも。
続いて、こちら。「プリセットフォーカス/ズーム」なんて、項目、ありましたっけ!? あったら気づいていたと思うんですが、初めて発見した様に思います。
ヘルプ画面を呼び出してみるとこんな案内がありました。
ソニーの商品情報での記載によると。。。
『カスタムキーを使って、フォーカス距離とズーム位置(焦点距離)をあらかじめ登録した設定にすばやく移動させることができます。FE 300mm F2.8 GM OSSなどのレンズを使って割り当てたカスタムボタン・ファンクションリングで呼び出し(*1)、すばやく(*2)登録した距離までフォーカスを合わせることができます。また、対応するパワーズームレンズ(*3)との組み合わせで登録した焦点距離までズームすることもできます。記憶したい設定位置は最大5カ所(*4)まで設定可能です。たとえば、サッカーのPKのように、あらかじめ撮る場所が決まっている場合、ゴールが決まる瞬間に、迅速に記憶させておいた距離にピントと画角を合わせることができます。』
とのこと。
単焦点レンズの場合はフォーカス位置のみ記録可能。パワーズームレンズを使うことが前提の機能の様です。
こちらがその設定項目です。装着されているSEL2470GM2で登録をしようとしても。。。
という表示が出るのみです。レンズにカスタムキーが装備されていることが条件みたいですね。
再生対象の項目もガラッと変わっています。
ここには従来であれば再生スロットの切り替えくらいしか項目がなかったと思うんですが、ご覧の通りとなっています。
メディアが1枚しか入っていないときは入っているスロットを自動で読みに行ってくれるようになりました。
「再生フィルター」というのも初めて観るかと思います。
なるほど、この項目で探したいファイルの条件を決めて、それで再生をするようです。
このあたりの項目はハードウェアではなくソフトウェアで実現していると思うんですが、今後発売の”α”シリーズだけではなく、来年春にアップデートが予告されている”α1″などでもソフトウェアアップデートで搭載されますかね?
一緒に展示されている縦位置グリップも試してみました。”α”ボディの底面にあるバッテリーフラップを外して、それを縦位置グリップの端子部に装着出来るのは従来と同じです。
ここの端子部をなくしてバッテリーを3本装着出来るようにしてもらえるともっとありがたいのに、というお声はありますが、この縦位置グリップで実現するのはバッテリー2本装着までです。
端子部をボディ内に入れて接続。十時ホイールは搭載されていませんがセレクターなどはそのまま付いているので横位置撮影時に近い操作性を実現。
「C5」ボタンに割り当てられている「ブースト機能」は縦位置グリップでも利用可能です。
バッテリーはこちらのラダーに2本装着して使います。
当店では非常に装着率の高いオプションになっています。
そして、こちらは最後。セットアップの中にある「サウンドオプション」です。電子シャッターしか搭載しない”α9 III”なんですが、電子音で鳴らすシャッター音の音量を調整することが可能。
それと「電子音(起動/終了)」なんてあったっけ!?という話ですが、どうやらこれは”α7C II”から搭載された機能みたいです。文字通りなんですが、電源投入時、電源オフ時に電子音を鳴らせるようになっています。
こちらの様子は動画で撮影してきましたのでお聞きになってみてください。
電源オン/オフで音がなると、なんかゲーム機みたいですね。
ディスプレイオフにしているときとか、電源が入っているのかどうなのか分からない時とかに、電子音が鳴ると確実に動作がわかるので、これは意外にも便利かもしれません。
以上、発売まであと1ヶ月になってきた”α9 III”の最新情報でした。
サンタさんが「前倒し納品で12月から出荷します!」とかすることはしてくれなさそうですが(^^)、レンズなどの用意をしてお待ちください。
■ソニーストアの”α9 III”のおトクな購入方法について
ほぼプロ向けの業務用機に近い”α9 III”は、一般販売向けカメラ同様の特典が利用できるか、販売条件がどうなるのか気になっていた部分があったのですが結果的には全部大丈夫でした。ソニーストアでは今回もフルスイングでの特典付けでの販売になっています。
まずは、60回分割払い手数料0%キャンペーンですが、同じプロ向けモデルの”α9 II”が対象外モデルだったので”α9 III”が対象に含まれるか気になっていたのですが、めでたく?60回分割払い手数料0%の対象モデルになりました。
ソニーストアのキャンペーンは1月末まで 開催されています。期間限定にはなりますが、手数料無料で60回分割ローンで購入が可能。
“α9 III”の場合、AV商品10%オフクーポンを使って10%引きにしてから60回分割払いにすると月額13,200円で購入可能です。
このカメラは初代”α9″同様に長く使われる方が多いでしょうから、この買い方はありかもしれません。
そして、もうひとつのソニーストアのお買い得な方法が「残価設定クレジット」です。これは2年後に下取りに出すことを前提にした支払い方法で25回目の支払時に残額を支払って自分のものにするか、そのまま返却して25回目の支払い額を0円にするかの選択が可能。
設定される残価額は本体価格の約30%前後になっており、その分の支払いをしないで済む、という支払い方法になります。こちらも2年後の残価設定額の設定があるので人気モデルにしか設定がないのですが、ボディなど2年後には新型モデルが発売されている可能性が高い、という製品で利用される方が多い様です。
“α9 III”で試してみたところ、残価設定クレジットの最終回の支払い額は308,000円になっていました。これは最高率の35%の設定になっています。ソニーストアでも、このモデルは値落ちしない、と踏んでいることがここからもわかります。
残価設定額308,000円だと月々の支払いは20,100円になります。上記は私が持っているお買い物クーポンが反映されているため若干安くなっていますが、そのお買い物クーポンを直前で増やす方法があります。
■お得に購入する方法
お買い物クーポンを増やすお得な購入方法として、ソニーストアでは1月10日までの期間限定で「ソニーストアご利用感謝 ラッキー抽選会」があります。
このキャンペーンでは最大10万円、最低でも最大4,000円のお買物券がもれなくプレゼントされます。お買い物券は3種類のセットなので、期間中最大3回のお買い物にご利用できます。買いたい商品の価格帯に応じて、適したお買い物券をご利用ください。
当選は4種類で「超大ラッキー賞!!!」「特大ラッキー賞!!!」「大ラッキー賞!!」「ラッキー賞!」となり、「超大ラッキー賞!!!」のみエントリーに使用するMy Sony IDでソニーストアの累計購入金額が1万円(税込)以上のお客様に当選資格があります。
もっとも当選者が多いボリュームゾーンは「大ラッキー賞」で10万円のお買い物で使える5,000円クーポン、4万円で使える2,000円クーポン、2万円で使える1,000円クーポンのセット。早速抽選にチャレンジしてみたところ、私はこちらが当選しています。
注意点は抽選した翌日のクーポン発行になるため、お買い物する当日に抽選してもすぐには使えない点です。この記事を見たら、そのまますぐに抽選してしまうのが良いと思います。当選したクーポンは1月11日まで使えます。
抽選しておいて損はありませんので、製品購入する予定のある方も、そうでない方もまずは抽選にチャレンジしてみて下さいね!
11月16日から予約販売が開始になっている”α9 III”ですが、当店でも順調にオーダーをいただいています。発売まで2ヶ月モノ時間のある予約販売は久々なんですが、心を決めて、現在、金策に走って1月末までにオーダーします!という方もいらっしゃいます。(^^)
それでも、発表があった直後に「グラッ」と来た方はほぼ全員予約オーダーをされた感じでしょうか? 展示がスタートして1ヶ月経って、特にネガティブな話も出てきていませんので、あとは年末年始にじっくりと検討された方のオーダーがあるのと、発売直後に多数のレビューが出てきて口コミで購入が盛り上がる、ことになるかと思います。
ひとまず、ソニーストアの今使える特典を全部利用して予約しておき、1月になって新しいキャンペーンで、そっちの方がおトク!というときは、オーダーをし直す、という方法もあるかも。
ソニーストア店舗では今週からデータ持ち帰りが可能になっていますので、そちらも利用してご検討になってみてください。
デジタル一眼カメラ ILCE-9M3 |
ソニーストア価格: 880,000 円 |
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発売日 | 2024年1月26日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:88,000円 3年ワイド/5年ベーシック:44,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
★当たれば最大10万円 ソニーストアご利用感謝 ラッキー抽選会
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