“α9 III”オーダーレポートとグローバルシャッターとフラッシュ同調の話
世界初のグローバルシャッター採用デジタル一眼”α9III”の予約販売開始祭りで先週は大変な盛り上がりだったのですが、ようやくそれも落ち着いてきましたので、ここでオーダーレポートと、店頭セミナーなどでご案内してもキョトンとされるコトの多い、ローリングシャッターとの違い、フラッシュ同調の話を少しだけ補足したいと思います。
実はソニーの過去のカメラにグローバルシャッターを採用しているカメラがあるんです。
こんにちは、店員佐藤です。
当店経由での”α9 III”の予約オーダーをいただいた皆様、ありがとうございます。ソニーストアでの予約受注が始まってからは店頭にて合い言葉は「”α9 III”どれくらい売れてる?」と、当店の売り上げを気にしてくださっているお客様が多数いらっしゃるのですが(^_-)、おかげさまで順調にご予約をいただいています。
ユーザーさんから見るとソニーストアの販売ステータスが「入荷次第出荷」にならないと売れていないんじゃ無いか?と、思われる方もいらして、今回は「SEL300F28GM」が受注開始から1時間ちょっとで初回出荷分を完売しているため、レンズの方が売れているのか!?と、思われている方もいらっしゃるようですが、ソニーストアで同数を用意しているわけではないので、SEL300F28GMは出荷予定本数がどうやら極端に少なかったみたいですね。
“α9 III”の方は現時点ではまだ発売日出荷予定で予約オーダーを受付中です。出荷開始が1月26日と、まだ2ヶ月も先なのと、実機の先行展示も今週の木曜日11月23日からなので、そこで実機の様子を確認してからオーダーされる方も多いと思います。ボーナスの支給額確定もこれから、という方もいらっしゃるでしょうし、まだオーダーが増えていく要素が多いですね。
当店でも12月2日には年末恒例の「ソニーフェア in 池袋」が開催されます。会場でオーダーいただき会場特典を楽しみにされている方もいらっしゃると思いますので、是非、ご購入相談ください。
現時点での”α9 III”を予約オーダーいただいた方のオーダー内容を簡単にレポートしたいと思います。
まずは、ソニーストアならではの長期保証。通常レンズは5年ワイド、ボディは3年ワイドを選択されるケースが多いのですが、今回は「5年ワイド」と「3年ワイド」がほぼ半々くらいの選択になっています。
レンズはモデルチェンジサイクルが長く最低でも5年以上はあるのに対して、ボディは3年もすると後継モデルが登場するサイクルになるのと、My Sony IDをお持ちで5万円以上のソニーストアの購入累計があれば3年ワイドが無料になるクーポンをお持ちなので無料で保証を付けられるため、5年ワイドよりも3年ワイドを選択する方が多いのですが今回は半々の割合です。
初代”α9″も初のメモリー内蔵積層CMOS搭載カメラということで、今も陳腐化すること無く一線で使われている方も多いですし、”α9 III”もそういうボディになりそうですもんね。
2年後に返却することを前提にした「残価設定クレジット」での2年後の残価設定額も35%と、ソニーストアでの設定率の最高率になっていることもそれを表しています。
“α9 III”と、是非、長くお付き合いください。
そして、こちらも脅威の選択率になっているのですが、縦位置グリップの「VG-C5」も選択率が約50%となっており、非常に高い同時購入率になっています。
通常のカメラで縦位置グリップの選択率は1割以下ですので、当店では恐ろしいほどの選択率になっています。高速連写ブースト機能が割り当てられた「C5」ボタンも縦位置グリップには搭載されているなど、操作性を犠牲にしない設計になっているのと、やはりカメラの性格上、スポーツイベントなどで長時間の撮影を予定されている方が多いからかもしれません。
ちなみに、購入される際は別々に購入した方がおトク、というのはご存じですか?
1月10日まではソニーストアご利用感謝ラッキー抽選会を開催中で、My Sony IDをお持ちの方でしたらどなたでもお買い物券が無料でもらえます。
ハズレ無しで抽選するといずれかのクーポンセットを3枚もらうことができます。
多くの方が「大ラッキー賞」に当選されるかと思いますが、3種類のクーポンにはそれぞれお買い物製品の金額制限があります。大ラッキー賞の場合は10万円以上のお買いもので5,000円、4万円以上のお買い物で2,000円が使えるので、”α9 III”本体を5,000円クーポンを使って購入して、縦位置グリップ「VG-C5」は2,000円クーポンを使う、というのが最も効率の良い方法になります。
一度に2枚のクーポンを使うコトはできないのでお買い物を2回に分けるというのがコツです。その分、送料がかかってしまうのですが、定期クーポンでもらえる送料無料クーポンが2枚あれば、こちらも無駄なく使えるかと思います。
これから”α9 III”と縦位置グリップ「VG-C5」を購入する予定の方はご参考までに。まずはラッキー抽選会の抽選申し込みからスタートです。「超大ラッキー賞」の10万円も当店店頭で拝見させてもらったことがあります。当たったら10万円引きですよ。
“α”アカデミーオンライン校講座で一番人気なのは『録画講座 使い方基本講座 α9 IIIの操作』で約4割近くの方が選択されているようです。
新機能が山盛り搭載になっていますので、これは参考になる話が聞けそうですね。
さて、世界初のグローバルシャッター採用のデジタル一眼カメラ”α9 III”ですが、ローリングシャッターの弱点を補った新世代のCMOSセンサーになります。完全にシャッター幕を使わないで撮影するなど、今までの常識をひっくり返すカメラで、120fpsでの高速連写のみならず、ローリング歪みがなかったり、動画撮影でも威力を発揮します。
「ローリングシャッターのセンサーでも電子シャッターではなくメカシャッターを使えば歪みは出ない」と思われている方もいるかもしれませんが、フォーカルプレーンシャッターの場合、シャッター幕がスリット状に動くので理論的にローリング歪みは出ないとは言えない動作をしています。
極端な例ではサーキットでのレース撮影などで、シャッタースピードを遅くした流し撮りでは気になりませんが、高速シャッターでの撮影時にはホイールに歪みが出るなどの影響もあり、スポーツ撮影を中心にやはり需要は多いんだろうな、という気がします。
レースシーズンは来年春から始まりますが、こうしたサーキット撮影を中心に”α9 III”の威力が伝わってくるかも。
ということで、今さらではありますが、そのローリング歪みってどんなものなのか、通勤電車の中で試してきましたので紹介したいと思います。
“α9 III”の実機が手元にないのでグローバルシャッターの見本が作れないと思われるかもしれませんが、ソニーにはサイバーショットというコンパクトデジタルカメラの歴史があり、CMOSセンサーを採用する前はCCDを使っていました。
このCCDこそがグローバルシャッターを採用したセンサーになっています。
ということで、持ち出したのがサイバーショット「DSC-P200」です。2005年製のカメラなので今から18年も前のモデルになります。画素数は720万画素と、今時のスマートフォンよりも少ない画素数で、まだ動画撮影もVGAサイズ(640×480)でしか撮影ができないのですが、これがグローバルシャッター方式の読み出しをできるカメラになります。
正確には写真撮影の際にはレンズシャッターで、動画撮影の際にだけグローバルシャッターになるのですが、メカシャッターもフォーカルプレーンではないのでローリング歪みは出ません。
ということで、一般的なローリングシャッター採用カメラの代表ということで、”α7 IV”と一緒に電車の車窓から撮影を試してみます。
まずは↑こちらが”α7 IV”の電子シャッターでの撮影です。メカシャッターを使わずにCMOSセンサーが順次読み出しで撮影すると間近にある電柱が大きく歪みます。センサーが読み出しをしている間に電車が進んで行くので、進行方向に前倒しみたいな形で歪みが発生します。
すこしずつ後ろに像が動くので、センサーは上から下に読み出しているというのがわかります。これがローリング歪みです。
↑こちらは”α7 IV”でメカシャッターを使って撮影したところです。電柱まで1車線分の距離があるんですが、これくらいの距離があると歪みは見られません。
↑こちらはサイバーショットDSC-P200で撮影したショットです。レンズシャッター方式でまったく歪みは出ませんが、”α7 IV”のメカシャッターとは違いがわからないですね。
もう少し近い距離での撮影を試してみます。
こちらは山手線で外回りの電車から内回り電車をすれ違い時に撮影したところです。”α7 IV”の電子シャッターではこれだけ大きく歪みます。
普通は電子シャッターでこういう撮影の仕方をすることはないと思いますが、メカシャッターであればこれがかなり抑えられます。
↑こちらはメカシャッターで撮影したところです。単に斜めに撮っているだけに思われるかもしれませんが、奥にみえる反対側のドアと手前のドアの窓の形がずれているのがわかります。
メカシャッターでもフォーカルプレーン式のシャッターを使っているとローリング歪みは出ます。
↑こちらはサイバーショットDSC-P200のショットです。原理的に歪みは出ないんですが。。。シャッタースピードは1/1000までしか設定できないし、ISO感度は400までしかあがりません。昔のサイバーショットってこんなでしたっけね。
そして、もっとも差が出やすいのが動画撮影時です。動画撮影も試してきました。
先ほどの写真と同じ様な写りが比較出来るかと思います。
しかし、ローリング歪み以外は、今の”α”の画質ってすごく良くなっていますね。w 16年の進化を感じます。
そして、もうひとつ、フラッシュの同調速度の話です。
11月8日・9日に開催されたαスペシャルイベントでは1/80000秒でもフラッシュが使えて、HSS(ハイスピードシンクロ)を使わずに、対応フラッシュであればそのままシャッタースピードを自由に設定できる、というのをアピールしていました。
普段、フラッシュを使わない方は全然意識をされていないと思いますが、フラッシュ撮影時にはシャッタースピードに制約があります。それよりも速いシャッタースピードの時にHSSという特殊な発光をフラッシュが行っています。(対応モデルのみ)
どういうコトかというと。。。
こちらはα7 IVでシャッタースピードを1/250に設定してフラッシュ撮影しているところなんですが、このスピードまでであればメカシャッターの先幕と後幕が開いて、センサーが全開になります。この全開になっているときにタイミングを合わせて発光しているのがフラッシュの同調です。
センサーが全開になっている時間が長ければ簡単に同調することができます。
ところが、シャッタースピードが速くなるとセンサーが全開にならなくなります。
極端な例ですが、こちらはシャッタースピード1/4000に設定してシャッターを切った時の様子です。先幕が下りてセンサーを露出させ始めた直後に後幕が下りてきて、シャッターの開口部がスリットの様になります。
これくらい短い時間しか露出させないのがハイスピードになり、これだと瞬間的に発光してもセンサー全体に光が当たらないため、スリットが移動している間中、フラッシュは発行し続ける必要があります。これが「ハイスピードシンクロ」になります。
図にするとこういうことになります。
ハイスピードシンクロを使うとフラッシュの発光時間が長くなるため電力消費が大きくなることになります。
グローバルシャッターの場合は、先幕シャッターも後幕シャッターもなく電子的に制御しているため、どんなに速くシャッタースピードを設定してもタイミングさえ合っていればフラッシュが使える、ということになります。ものすごい簡単な仕組みになるというか、従来のフラッシュの同調の仕組みが複雑だったんですね。
この様子を動画で撮影してみたのがこちらです。
撮影にはサイバーショット「DSC-RX100M7」を使いました。このカメラは960fpsというハイフレームレート撮影ができます。32倍スローなどの撮影ができるんですが、これで見るとフラッシュの仕組み、シャッター幕の仕組みがおわかりになるかと思います。
α9 IIIでも、こうした比較動画を撮影したいのですが、シャッター幕がないので露光している瞬間などがわかりません。w こうした検証ができるのも今のうちだけかもしれないですね。
α9 IIIの実機の様子はこちらの動画にてご案内をしています。前半にスペシャルイベントの様子、撮影してきたデータについて紹介していますので、是非ご覧になってみてください。
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