ソニーウォークマンで聴く『ザ・ビートルズ』の歴史
11月2日に発売されたザ・ビートルズの最新曲「ナウ・アンド・ゼン」はご存じでしょうか? あちこちのニュースで取り上げられていて「AIを使ってジョン・レノンのデモテープから存命のメンバーが新曲に仕立てた」というのはご存じだと思いますが、1970年5月に「レット・イット・ビー」以来の53年7ヶ月ぶりとなるトップ10入りを記録したとかで、今日、新橋駅で号外が配られていました。
私の先月はドハマリ中でザ・ビートルズしか聴いてないんじゃないか?くらいのヘビーローテーション状態になっています。私のウォークマンでのザ・ビートルズの楽しみ方をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
新橋駅を通勤で使っていると、たまに号外を配っていることがあって「外国アーティストの初来日公演決定!」とかプロモーションで使われることも多く、今回もそのパターンになるとは思いますが、それでもすごいのをもらってこられました。
1970年に解散しているバンドが復活して、4名中2名は他界しているというのにオリジナルメンバーの演奏で新曲が発表されてそれがトップテン入り。本国イギリスでは11/27付けで全英シングルチャート1位を記録していたり、数々の記録を伝える号外になっています。
最新曲「ナウ・アンド・ゼン」はYouTubeで無料配信されているのでプロモーションビデオと一緒にすぐに試聴ができます。(ビートルズの公式アカウントが配信しています)
私はradikoを使ってFM放送で最初に聴きました。言い方は悪いですが、特にビートルズに思い入れがあるわけでもなく、普通に「伝説のバンド」というくらいの知識しかありません。とはいえ、学校の音楽の授業で「イエスタデイ」を習うくらいだし、英語でも数曲歌えるくらいの馴染みがあり、その最新曲ということで興味深く聴かせてもらいました。
ビートルズのリーダーだったジョン・レノンがデモテープを残していて、それをAIを使った機械学習でボーカル部分のみ抽出することができたのをきっかけに楽曲を再編集したとのこと。以前、この曲を世に出すべく一度はメンバーで編曲に挑戦していたことがあったのですが、その際は断念したものが、技術の発展もあり、そのときのジョージ・ハリスンのギターアレンジも取り込み、存命のポール・マッカートニーとリンゴ・スターが新たにベースとドラムを吹き込んで完成させたとのこと。
その様子もドキュメンタリーで公開されています。
「AI」と聞くと「それを使ったらなんでもできるやつ」と思われるかもしれませんが、AIでジョン・レノンの声を生成しているのではなく、雑音やピアノ演奏の音を除外してジョン・レノンの声だけを取り出すという究極のノイズキャンセリングのために技術を使っているのがわかります。
そして、当初はこの「ナウ・アンド・ゼン」の曲だけが報じられていましたが、その技術を使って、約60年前に収録された楽曲も再編集をして、ビートルズのベスト盤、前期の1962-1966年の楽曲を収めた通称「赤盤」と1967-1970年の楽曲を収めた「青盤」も11月10日に発売。
こちらの衝撃の方も大きかったんです。
当時はモノラル盤しか発売されていなくて、マスターテープもないため、モノラルでしか聴くことができなかった楽曲が完全に普通のステレオ曲として聴けるようになってしまいました。
1960年代前半はまだモノラル全盛期で、レコード発売の際もモノラル盤に力を入れてセールスしており、ステレオ盤は一部マニアのためについでに発売されていて、収録も別テイクのものになっていたりしたとのこと。
デビューシングルの「ラブ・ミー・ドゥ」はモノラル収録のものしかないのですが、シングル盤とアルバム盤では収録しているメンバーまで違っていたそうです。
↑こちらは一般に聴かれるアルバム版の「ラブ・ミー・ドゥ」なんですが、なんと、ドラムはリンゴ・スターではなく、今で言うスタジオミュージシャンのアンディ・ホワイトが叩いているそうです。
リンゴ・スターはタンバリンで参加しているとのことで、ビートルズのメンバー全員参加していることには変わりがないのですが、ふむふむ、そういうものだったんですね。
シングル版ではリンゴ・スターがドラム演奏をしているとのことですが、今はシングル盤が手に入らないので、それを聴く機会はないのかと思いきや「パスト・マスターズ」というアルバムにシングル曲が収録されているとのこと。
↑こちらがリンゴ・スターのドラム演奏の「ラブ・ミー・ドゥ」です。たしかにタンバリンの演奏がなく、どこかドラム演奏もおとなしめ。
なるほど、こういう違いがあったんですね。
ビートルズのベスト盤「赤盤」では従来はアンディ・ホワイトのアルバム版が収録されていたそうですが、今回のAI機械学習でリミックスした2023年版の「赤盤」では、なんとリンゴ・スターバージョンをステレオ化したそうです。
なるほど、聴いてみるとタンバリンの音はなく、確かにシングル版の「ラブ・ミー・ドゥ」ですが、モノラルだったものがまったく不自然のないステレオ楽曲になっています。
音色も変わらず全体としてのバランスはオリジナルの「ラブ・ミー・ドゥ」ですが、各楽器がしっかりと定位していてベースについては聞き取りやすくリバランスされています。
最新技術ってすごいですねー。
さらに、当時はモノラルからステレオへの移行が始まった時期とのこと。60年代前半はモノラルに力を入れてレコード発売されていてステレオはついでという扱いだったとのこと。「プリーズ・プリーズ・ミー」のモノラルバージョンは完全なテイクになっていましたが、ステレオ版では歌詞の間違いもそのまま収録されているそうです。
↑上が間違いの無いモノラルバージョン。以前の「赤盤」ではこちらのモノラルバージョンのものが収録されていました。
↓下はファーストアルバムのステレオバージョンで、3番のAメロの後半頭でポール・マッカートニーが歌詞を間違えていて、その後の「カモンカモーン」の最初のところが、ちょっとおちゃらけて大げさに歌っているのが聞き取れます。
また、ステレオと言っても、今のステレオ収録の音と違って、左チャンネルにドラムとベース。右チャンネルにボーカルが集中していて、左右のステレオ感というよりも、楽器別にトラックを分けているような聞こえ方がします。
まだ、当時はステレオの収録も、ステレオ再生も実験的なものだったのか、いまとは左右チャンネルの扱いが違って聞こえています。
これ、カーステレオとかで聴くと意外と不自然な感じがなく、演奏と歌唱を別々に聴けて面白い、と、思えるかも。しかしヘッドホンで聴くと音源が完全に左右に分かれてしまっていて不自然さしかありません。そうか、当時はまだヘッドホンとかも普及していなかったのかもしれませんね。
今回の最新リリースの「赤盤」では、ステレオバージョンのポールが歌詞間違えをしたバージョンを元にデミックス。
↑こちらを聴くと、ちゃんと3番のところで歌詞がフワフワになっていて、大げさなカモンカモーンが聴けます。
そして音源は今風のボーカルがセンターに定位したスタイルになり、ヘッドホンでも普通に聴くことが可能。
なるほど、これは面白い! というか、今まで聴いてきたビートルズ楽曲が新しいスタイルになり、今後は2023エディションが「普通のビートルズ楽曲」になってしまう可能性すらあります。
こうしたバージョン違いを楽しめるのは今のうちかも!
ということで、moraにてハイレゾ楽曲をダウンロード購入。「赤盤」「青盤」ともに5,907円でした。最初はモノラル→ステレオへのリミックスが多い「赤盤」だけ購入と思っていたんですが、ステレオ時代に移行したあとの「青盤」のリミックスも違いが大きくありそうだったので、時間を空けず、翌日には購入してしまっていました。
ダウンロードはひとまずウォークマン「NW-A300」へ。
moraサイトではPCを使って購入作業をしているのですが、PCでダウンロードしてウォークマンに転送しなくても、ウォークマンA300に入っているmoraアプリを使えば、Wi-Fi経由で直接楽曲をウォークマン本体に取り込むことができます。
いつも使っているスマートフォン「Xperia」+ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」で当初は聴いていたわけですが、こうして楽曲購入してどっぷりと音楽に浸るときは、やはりウォークマンの出動になるわけです。
さらに、近所の中古レコード屋さんでビートルズ「赤盤」「青盤」初のCD化だった1993年発売のディスクを購入してきました。(価格はそれぞれ630~740円程度)
2009年に24bit化された時のハイレゾ音源は全アルバム分持っているので、これで1993年、2009年、2023年の3つのリミックス楽曲を集めたことになります。
「ラブ・ミー・ドゥ」については4バージョン、「プリーズ・プリーズ・ミー」については3バージョンがそろうわけですが、これで「赤盤」「青盤」ともに全曲で2~3バージョンの曲があるので、それを楽曲毎に聴き比べられるようにプレイリストを作成。
204曲:10時間18分のプレイリストを作ることができたのですが、これでこれからの通勤時間、全部、ビートルズ楽曲の聴き比べ大会にできます。
スマートフォン「Xperia」+「WF-1000XM5」の音質も全然文句なく、良い音で聴けるんですが、ウォークマン「NW-A306」+ハイレゾ対応イヤホン「IER-M7」で聴くと「良い音」というよりは「現実により近い音」で聴けるような気がします。
ワイヤレスイヤホンで聴くと音源が元々古いので、さほど高音質で収録されているわけではなく、それなりの音で聴く感じなんですが、ウォークマンを使うと、良い音、というよりは、間近で生の音を聴いている感覚になれます。
ビートルズの楽曲収録の現場に立ち会ったこともないですし、生演奏を聴く機会もそれほど多くないのですが、学生時代に自分で演奏したギターの音色とか友達が弾いていたピアノの生の音に近い音質で楽しめます。
特にウォークマン「NW-A300」シリーズはステレオミニプラグが「GND(グランド)分離」の4極出力に対応しており、左右完全分離した出力が可能。
GND分離対応のイヤホンケーブルというの種類はかなり少ないのですが「GND分離4極端子の3.5mmステレオミニ→4.4mmバランス標準プラグ」を使えば、一般に出回っている4.4mmバランス標準プラグのコードをウォークマンA300シリーズで使うことができます。
☆amazon「GND分離4極端子の3.5mmステレオミニ→4.4mmバランス標準プラグ」
こちらの変換ケーブルですが、価格も安くコストパフォーマンス最高です。
本当のバランス出力と違って4つのパワーアンプを使っている訳ではなくアース接続の2つのパワーアンプ駆動にはなりますが、左右の信号が完全に分離していることもあってか、定位感がグッとあがった感じで聴けます。
2023年エディションのビートルズ「赤盤」「青盤」がこれまた定位感があがりまくりの仕上がりになっているので、かなり良い感じで楽しめました。
まるでザ・ビートルズの2023年リミックスの登場を待っていたかのような仕様に思えてきました。
そして、こちらは映画「アイ・アム・サム」のサントラ盤と2023年リミックス盤の聴き比べプレイリストです。
映画「アイ・アム・サム」はBGMに主人公が大好きだったビートルズ楽曲を使っていて、全曲をカバー曲で構成しています。60年代収録の音とは違って2002年のデジタル録音された楽曲で、このサントラアルバムは私のお気に入りアルバムの1枚です。
これとひけを取らない感じでオリジナルのザ・ビートルズの音楽が楽しめる日が来るなんて。。。すごい嬉しい。
ちなみに上記はソニーストアで一番安価なハイレゾ対応イヤホンの「MDR-EX800」と、GND分離4極ステレオミニプラグ対応ケーブル、変換プラグの組み合わせでGND分離サウンドを楽しんでいる図です。ウォークマンA300シリーズとソニーイヤホンを使ってGND分離で楽しむ一番安い方法になるかと思います。
☆amazon「onso 01 black line 3.5(4極)-MMCX(L/R) バランス接続・グランド分離接続用イヤホンケーブル」
☆amazon「okcsc EXK-MMCX 変換コネクター コネクターキット Sony用 EXシリーズコネクタ(オス) – MMCXコネクタ(メス)」
調子に乗って、ウォークマンの上位機種「NW-WM1AM2」にもSDカードを差し替えて再生してみるのですが。。。うわー、これはやらなければ良かった。Xperia > ウォークマンA306と同じかそれ以上の音質の違いを感じてしまいました。
WM1AM2で聴くと1993年版の最初のCD音源が、リミックス版並みのクオリティで聴けてしまうような。。。(^^)
これがバランス標準の威力ですかね。先ほどまで定位感と言っていたものにさらに立体感が加わった様な感じです。バンドで「この曲を耳コピしてみよう」と言われても、これだったら楽勝で出来そうな気がします。
ということで、ザ・ビートルズ初心者の私ですが「赤盤」「青盤」からビートルズの歴史をひもといていこうと思います。
実際には通勤電車の中で、CD、2009年リマスター、2023年デミックス版の3バージョンをプレイリスト再生しているのですが、それらの曲を聞きながら、スマートフォン「Xperia」でWikipediaによる楽曲情報収集をしたり、ビートルズの楽曲解説をしている方の情報を探したりして過ごしています。
特に今回楽しませていただいているのがこちらの情報です。
☆ note Taiyo Fujitsuka氏「The Beatles 全曲解説 Vol.0 〜メンバー紹介&基礎情報」
ザ・ビートルズの全曲を発表順に全曲解説されていて「赤盤」「青盤」とは順序がやや違っていますが、ページを前後しながら読ませていただいています。
こういうときもウォークマンと別に、スマートフォンがあると便利です。
ウォークマンには再生時にカセットテープの走行シーンを表示するオプションがあるんですが、これがまた雰囲気をもり立ててくれますね。
ザ・ビートルズの2023年エディションの「赤盤」「青盤」を100楽しむのに、ウォークマンを用意してみてはいかがでしょうか?
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ウォークマンAシリーズ 32GB/64GB NW-A300シリーズ |
ソニーストア価格: 46,200 円 税込~ |
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発売日 | 2023年1月27日 | メーカー商品情報ページはこちら | ||
延長保証 | 3年ワイド:5,500円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:3,300円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ウォークマンWM1シリーズ ブラック/64GB NW-ZX707 |
ソニーストア価格: 104,500 円税込 |
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発売日 | 2023年1月27日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 |
5年ワイド:11,000円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:5,500円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
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ウォークマンWM1シリーズ ブラック NW-WM1AM2 |
ソニーストア価格: 187,000 円税込 |
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発売日 | 2022年3月25日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 |
5年ワイド:16,500円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:8,800円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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