【レビュー】新型サイバーショット『DSC-RX100M7』開梱レポートとRX100M6撮影比較レポート
8月30日発売の新型サイバーショット『DSC-RX100M7』の開梱レポートと実機撮影レビューレポートです。1年前に発売されたRX100M6との比較をしてみたのですが、すみません、RX100M6ユーザーさんは今回のレポートはご覧にならない方が良いと思います。
買い替えを検討することになること必至です。新開発のセンサーを搭載しているとなっていましたが、かなり差がありました。まだ数日しか使っていませんが、比較撮影に持ち出してみましたので簡単にレポートしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
当店には金曜日に到着していたのですが、レポートが遅くなりました。噂レベルで耳にしていることがあったのですが、なかなか発売前先行展示のショールームの中だけでは調べられないことがあり、発売された週末を待たないといけませんでした。
モデルの紹介はショールームでの展示レポートで行っていますので、今回はソニーショールーム/ソニーストア銀座では試せなかった点をレポートしたいと思います。
■DSC-RX100M7Gシューティンググリップキットの開梱レポート
当店はオーダーされる方の割合の多いシューティンググリップキット。発売日の1週間前になってからソニーストアでは「入荷次第出荷」ステータスになっていて、現在も納期未定での販売となっています。ですが、実際の納期は3~4日ほどで、8/31オーダーの方のところにも9/3には出荷になっています。それほど納期は長くかかりません。
+10,000円でシューティンググリップ「VCT-SGR1」(9,630円)と予備バッテリー「NP-BX1」(5,510円)、さらに非売品のブラケットが付属するというおトクセットで、どうせ買うならこっちの方がおトクなセットになっています。
すでにシューティンググリップを持っている方でも予備にするために買っておきたいくらいのセットです。
大きなパッケージからマトリョーシカのごとく、さらにもう一度、DSC-RX100M7の単品パッケージが出てきて、それとは別にシューティンググリップなどが入っていました。
なるほど、こんな感じですか。シューティンググリップは簡易包装バージョンになっています。また、保証書はサイバーショット本体とは別に入っているので、2点の保証書がついてくることになります。
こちらがサイバーショット「DSC-RX100M7」のパッケージになります。パッケージは裏まで黒く染色してあるちょっと高級感のあるパッケージ。
同梱品は上記の通りとなります。黄色い線の左側がDSC-RX100M7の同梱品で黄色い線の右側がシューティンググリップキットの付属品になります。
バッテリーはこれで都合2個になりますが、充電器は入っていません。付属のACアダプターを使ってマイクロUSBケーブルでカメラ内の本体内充電を行います。
カメラの使用頻度が少ないのであればこれでもいいのですが、毎日持ち歩いてバリバリ使うぜ!という方は充電器を別途購入したほうが良いでしょうね。
付属のブラケットを使ってみました。やや重量と剛性感のあるブラケットでなんでも載せられそう。ここではマイクをつけてみました。RX100M7はマイク入力端子が新たに搭載されているので、外部マイクをこうして使うことができます。
インテリジェントシューが搭載されていないので、ここにビデオライトなどを装着するのも良いかもしれません。
ちなみにこれをそのまま“α”に使うことも可能。リモートコントロールができるフラッシュが2個あれば、トリガーになるものを本体に装着して、サブフラッシュをバウンスで使う、なんてことができるのかな?
それよりはやはりビデオライトなどを使って動画撮影で使うのが本来的には良さそうですね。
サイバーショットRX100M7本体の機能で、いろいろ新しい機能が搭載されているので、それも全部ここで紹介したいのですが、それらはこちらのレビューレポートでお伝えしています。
今回は1年前に発売されたRX100M6との比較を徹底的にしてみたいと思います。
■RX100M7 vs RX100M6 ロックオンAF比較
まずは秒60回の測距をしているという“α9”と同等と言われているAF性能についてです。
先代のRX100M6も像面位相差AFを搭載しロックオンAFも使えるAF性能がウリだったモデルです。たった1年で、しかも同じレンズを搭載しているモデルと比較してそんなに大きな差があるのか?という話なんですが、私も体感上は「すげー違う!」と、店頭でさんざん説明してきているものの、具体的にどう違うのかが説明できませんでした。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座の展示機では地下鉄のカプセルプラレールを持ち込んでリアルタイムトラッキングAFの食いつきの良さを試させてもらっていましたが、正直、歩留まり100%で、これだったらRX100M6でも追えるんじゃないの?というレベルだったと思います。
今回は店頭にリニアモーターカーを用意しました。これは磁力で浮かんで走っている本物のリニアモーターカーです。推進力も磁力を利用しています。価格は安かったのですが組み立てに3時間かかるということで、お客様に組み立ててもらいました。
スケールスピードは多分500km/hに迫るものがあると思います。
サイバーショットのモニターをキャプチャーしたものがこちらです。
説明用の動画なので音声解説などはありません。
1分程度の動画ですが、これ、すごくないですか? 先のRX100M6のロックオンAFで撮影している様子があって、その後にRX100M7のリアルタイムトラッキングAFを使っています。
スポットフォーカスでリニアモーターカーの頭をロックオンさせているのですが追従性が全然違っています。
これが最初のロックオンをさせているところです。ここではRX100M6もRX100M7も操作は同じです。
その後のAF追従が違っていて連写Hiで撮影をするのですが、RX100M6のロックオンAFでは追い切れていません。ロックオンの認識をしている間に被写体が先に行ってしまっている感じです。
対してRX100M7のリアルタイムトラッキングAFでは、毎回被写体をしっかりと補足しているのがわかります。フォーカス枠の表示はやや遅れていますが被写体をちゃんと追っていて、背景を見ていると列車が進むごとに背景ボケが大きくなっているのでシャッター1枚1枚でフォーカスしているところが違っているのがわかります。
最高で秒20コマの撮影ができるRX100M7ですがそれを秒60回演算でAFを合わせています。1枚の写真を撮るまでに3回のフォーカス演算をしているのは“α9”とRX100M7だけです。
まさにポケッタブル“α9”と言わせるゆえんです。
そしてこちらは新搭載の「ワンショット連続撮影」です。通常の秒20コマ連写撮影とは違い、こちらは7コマしか撮れないのですが、そのスピードは秒90コマレベル。ものすごい短い間隔で連続7枚のシャッターを切る撮影モードです。
露出やフォーカスは追従せず最初の1枚のままなんですが、こんな短時間で高速に動くものはそうそうありません。
身近なものでなにか撮影できるものがないかと思ったら、お店のキッチンがありました。
ここにコップを置いて、そこに蛇口からポタポタと水滴が落ちるようにして、ここでミルククラウンを撮ってみるというわけです。
リズミカルにポタン、ポタンと落ちてくるので、それに合わせてシャッターを切ります。RAWモードでも撮影ができるし、7枚撮影をした後にさらに連続でシャッターを切るとバッファがいっぱいになるまで撮影を続けられるので、割と使い勝手の良い機能でした。
5回くらい挑戦すると、こうしてばっちりミルククラウンが撮れます。7コマ中、3コマはこういう状態になっているので、最もタイミングが合っているものを選ぶことができます。
なるほど、こういうものなのねー、というところですが、実際の撮影では、これをロックオンAFと合わせて使うことができます。
そうすると、こういう写真が、かなり高い精度で撮れます。パタパタと飛んでいる蝶なんですが、リアルタイムトラッキングAFで被写体を追従させておき、あとは、ワンショット連続撮影で撮っていくだけです。
AFはばっちり1枚目に合っていて、その後の羽根が動いている中からベストの角度になっているものを選べる、というわけです。この蝶は激しく飛んでいたのですが、羽が一番開いて静止しているように見えるところを選んでいます。
AF、AE追従はしないとなっていますが撮影する前まではリアルタイムトラッキングでずーっと追ってくれます。
なるほど、外で実際にこういう機能を使ってみると、その良さがわかりますね。
リアルタイムトラッキングAFとワンショット高速連写は実は鬼に金棒だったわけです。
■RX100M7 vs RX100M6 4K動画連続撮影時間比較
さらに、これも実際に試してみたかったんですが、ショールームではできませんでした。自宅でやってみました。
4K動画撮影の長時間撮影テストです。従来モデルでは4K動画は5分までの制限があったのですがRX100M7ではそれがなくなっていて、バッテリーがもつかぎりいつまででも撮れるらしい、という話を聞いていました。
実際に試してみると、ほんとだ、12分撮っているけど止まっていません。
放っておくとさらに長時間撮影をしていて30分を超えても撮影しています。ヨーロッパの関税が原因で制限されていた29分しばりもなくなっています。
バッテリーがほぼなくなってきているので、ここでポータブル電源をマイクロUSBケーブルえ供給。給電しながら撮影を続けると。。。
本体の高温警告が表示されるようになりましたが、1時間を超えても撮影を続けています。というか、バッテリー残量が増えているので、これは充電をしながら撮影をしているみたいです。
この日は外の気温が高いので温度設定28度にしている室内でテストしています。また、本体にある「自動電源オフ温度」は「高」に設定して三脚固定で背面液晶を引き出してテストしています。
冬場だったら無制限で撮影ができそうですよ。ここもRX100M6からの進化です。
■RX100M7 vs RX100M6 刷新されたカラーフィルターによる色再現性比較
最後に、新開発のセンサー搭載によりカラーフィルターも刷新しました、ということで、色再現性がかなり変わっているらしい、という話を“α”のプロサポートの方からうかがっています。
プロがいうんだから間違いないだろうな、とは思いつつ、私みたいな素人でもわかるレベルで違っているのか知りたかったのですが、RX100M6とRX100M7が手元にあるので、これを持って近所の河川敷へ行って撮り比べてみました。
設定はISO感度以外はすべて揃えています。ISO感度はRX100M6がISO125から、RX100M7ではISO100から使えるようになっています。ダイナミックレンジが広くなっているはずで、それに合わせてカラーフィルターも変更したのかな?というこで撮り比べてみたものがこちら。
比較写真左がRX100M6で、写真右がRX100M7です。
なるほど、だいぶ色が違っていますね。ホワイトバランスの違いなんじゃないの?ということでRAWで撮ってきているので合わせてみるのですが、どうやらそういう違いではないみたいです。
なんていうか、PLフィルターを使っているみたいな色の出方になります。ちなみに試しにRX100M4も持って行っていて、それも同じ設定で撮ってきているのですが、M4とM6は完全に同じ色の出方をしています。RX100M7だけが違う色で出ます。
さらに言うと、空の光もRX100M7の方が色が残っているというかダイナミックレンジの広さを感じます。比較で持って行ったRX100M4が実は一番、空の色が残っていたのですが、そういえば、RX100M4にはNDフィルターが内蔵されていたんでした。オート設定にしていたのを忘れていました。
でもRX100M7の描写はNDフィルターを使っているRX100M4に近いんですよね。それでいて、緑の色もしっかり濃く出ています。
こちらもファインダーでみながらギリギリ雲の輪郭が見えなくなりそうな露出を狙って、同じ設定にして撮ってきたものです。写真左のRX100M6よりも写真右のRX100M7の方が空の色が残っています。
こちらも左がRX100M6で右がRX100M7です。同じ設定にして撮影しています。微妙な違いではあるのですが、やはり空の色、芝の緑が残っているのはRX100M7の方で、確かに色味が違っています。好みは断然RX100M7です。
ここまでDレンジオプティマイザを全部オフにしていましたが、最後のものはレベル5にして現像したものです。これを使っても元のデータに色の情報がたくさん残っているみたいでRX100M7の方が効きが良いみたいです。
今回は明るい屋外でだけしか試してきていませんが、夜景とかで比較するとまた差が出そうですね。
RX100M6を使っていると、どうも白飛びしやすいような気がしていたのですが、それもどうもRX100M7は改善されているような気がします。
色の出方については特に不満はなかったのですが、RX100シリーズを使い始めて6年くらい、この色に慣れてきているので、RX100M7で変わった発色の良さを味わってしまうと、もう元には戻れなくなるかも!?
作例などと生意気なことは言えないのですが撮影サンプルになるように何枚か写真を撮ってきていますので掲載します。
まだ9月になったばかりですが、ここはコスモスが咲き始めています。田島緑地という場所で私がジョギングで走っているコースなんですが、とても好きな場所なので紹介させていただきました。
駐車場などなにもないところなので、ジョギングしていくしかないところなんですが、いい場所なんです。
以上、RX100M7の開梱レポートと、RX100M6との比較レビューでした。ここまで読み進んでしまったRX100M6ユーザーさん、乗り換えを検討してみても良いかもしれませんよ♪
デジタルスチルカメラ DSC-RX100M7 |
ソニーストア価格: 145,000円+税~ |
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発売日 | 2019年8月30日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:15,000円 3年ワイド/5年ベーシック:8,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回分割払手数料0%キャンペーン 残価設定クレジット 分割払手数料0%キャンペーン |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
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なお、当店では9月3日より12月末まで「オータムフェア」を開催中です。店頭からオーダーいただくとソニーストアのお買物で3年ワイド/5年ベーシック保障を半額にすることができるクーポンをプレゼントしています。
他にもオータムフェア特典をご用意しています。詳しくは店頭にてお問い合わせください!
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