【レビュー】『Xpeira 1 V』実機レポートその3 山奥に持っていってみました
日曜日に行ってきた木曽駒ヶ岳キャンプですが、当然、新製品のSIMフリースマートフォン「Xperia 1 V」も持っていかせてもらってきました。山の写真をXperia 1 Vでも撮影してきたので紹介したいのと、電波状況も複数のXperiaを持っていって3キャリアの電波状況を調べてきたのでこちらもレポートしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
山登り初級者です。2006年のソニーデジタル一眼レフカメラ”α100″の登場をきっかけに装備を少しずつ揃えていて、たまにしか行けないのであまり高額な装備は買えないのですが、シューズ、雨具、テント、シェラフ、マット、クッカーなどを揃えて今回も標高2900mのところに泊まる、ということだけを目的に行ってきました。
普通の方は日帰りできるくらいの山なんですが、そこを約18kgのザックを背負って登っていくのは割と大変で、今回も筋肉痛になりながら記事を書いています。旅の様子は昨日の「ZV-1 II」記事で紹介しています。
今回はそのときに一緒に持っていっていた「Xperia 1 V」のお話しです。あまりたいしたことはしていないのですが「Xperia 1 V」の威力にメロメロになっています。
ちゃんと記録を取ってはいないのですが、体感上、Xperia 1 IVやXperia PRO-Iよりもバッテリーの保ちが良く、多数のログを取っているんですが熱を持たないので、それでバッテリー消費が抑えられているのかも? SoCの電力効率を上げたという話は伊達ではなかったかと思います。
今回は新型Vlogcam「ZV-1 II」使いがメイン目的だったので、Xperia 1 Vでの撮影はサブ扱いで家族にすぐにLINEを送りたいときに撮影する程度だったんですが、フルサイズセンサー搭載デジタル一眼並みの描写力というのも体感してきました。
サイバーショットRX100が登場した時に、とある写真家の方のお話しで「”α”のサブカメラにするのに、これで充分なんだけど、これで防水だったら完璧」と言われたことがあります。まさにそうした防水防塵仕様のサブカメラがスマートフォンの「Xperia 1 V」になったと思えます。
さて、そうした「Xperia 1 V」の魅力を語る前に少しだけ脱線して、3キャリアの電波状況を紹介したいと思います。
10年ほど前は「スマートフォンを山歩きのときの地図の代わりに使うなんてとんでもない。もしも落として壊したらどうするの? バッテリーが切れたら? 雨が降って濡れたら使い物にならないでしょ? 電波が入らないところでどうやって地図を見るの?」とか言われていたので、私は山に行くときはスマートフォンとタブレットなどの予備機を必ず持っていっていました。
今はそういうことを言われる方もいなくて、モバイルバッテリーは持って行った方が良いよね、くらいになっていますかね? GPSが搭載されているのと山歩き用のアプリが多数登場して道迷いの警告を出してくれる機能もあるので紙の地図よりも安全に思えます。
今回はそういう目的とは別に3キャリアの電波状況を調べるべく、Xperia 1 Vの他にXperia 1 IV、Xperia 5 IVという3台のスマートフォンをもってきています。それぞれに楽天モバイル、ドコモ(ahamo)、au(povo 2.0)のSIMが入っていて、それぞれのキャリアの電波の入りをログを取って調べてきました。
単純に電波が届いているかどうかは「nPerf」というアプリで計測。電波の強弱、ちゃんとつながるかというのは「Network Cell Info」アプリで計測。
木曽駒ヶ岳は中央アルプスの真ん中あたりで、かなり山奥にあります。楽天モバイルがそんなところでつながるはずないだろう、とか思っていたんですが、これがつながるんですよ。びっくりするくらい。
ちなみに私は楽天モバイルさんの回し者でもなんでもありません。単に価格が一番安いのと昨年秋辺りからドコモの通信速度が遅い&つながらないのでキャリアの乗り換えを画策しているところ、というだけです。
今までも何度か山行きのときにドコモ、auでの比較はしたことがあるんですが、山岳部はauの方がつながりがよい、というのは何度も感じています。楽天モバイルの「最強プラン」の発表で、auローミングの制限がなくなった楽天モバイルの様子を今回はテストです。
まずはこちらは「Network Cell Info」の「測定値」というデータです。Network Cell Infoの目玉機能でもあるんですが、これは電波状況の悪い場所をカウントしてキャリアにデータを送るという機能。電波状況が悪く、報告が必要と思えたポイントの数が表示されます。
楽天モバイルが一番不利なのはわかるんですが、やはりドコモよりもauの方がつながりが良いのがわかります。というか、ドコモと楽天モバイルがこんな山奥でほぼ同じくらいの成績というのは驚きです。
こちらは菅の台バスターミナルからロープウェイ駅までの山道の電波状況で、マークがないのはまったく基地局とつながっていないところ。ドコモもauもところどころつながったりつながらなかったりで、お互いに通信は難しいんですが、ここの山道、下の方では楽天モバイルは全然つながらないのもの、山の上の方に行くとauローミングでつながります。
バスに乗りながら、ずっと電波状況を見ていたんですが、このエリアでauはバンド18を使っていました。バンド18というのは楽天モバイルにローミングで使わせている通信バンドなんですが、なんと、今回の道中はずっとバンド18でつながっていて、山頂に近くなると楽天モバイルがローミング通信で使える様になっています。
山の麓に近くなると、同じバンド18ですが楽天モバイルは使えなくなっていて、これがまだ楽天に開放されていない基地局、ということになるようです。
auが楽天モバイルにローミングエリアを広げるというのは6月1日から一気に、ということではなく徐々に広げていくということだったので、こうしたところでも通信エリアが広がってくるかもしれません。
ロープウェイ駅から山頂までの様子がこちら。色が赤いのはつながりが悪いところで、黄色、緑、青になると電波状況が良くなっていく、ということを示しています。
山の地形がわからないとコレをみても意味がわからないと思いますが、伊那前岳とか、なぜかドコモはつながらず、auと楽天モバイルは結構スピードが出ていました。色だけ見ると楽天モバイルが一番、通信速度が速そうに見えますが、つかっている基地局はすべてauのバンド18でした。理論的にはauと同じスピードのはずです。
こちらは木曽駒ヶ岳山頂からキャンプ場までの狭いエリアのデータです。実はキャンプ場ではauも楽天モバイルも通信ができず、唯一、ドコモ回線だけが利用できていました。10Mbpsくらいの速度が出ていたので、おかげでこんな山奥からYouTubeの生配信ができた、というわけです。(YouTube配信はブロックノイズも多いですが、都内で東京マラソンの生中継をしたときも同じ様な感じでした。)
逆に山頂部ではドコモはつながらず、au、楽天モバイルは通信可能。あるいて15分くらいの距離で特に遮蔽物もないのに面白いですね。
こちらはその山頂部で測定したスピードです。ドコモはキャンプ場、auと楽天モバイルは山頂で計測しました。
ということで、結論ですが、こうして山に行くときですが、ドコモとau、もしくは楽天モバイルでのデュアルSIM仕様にしておくのがベストの様に思えます。あいにくソフトバンク回線のSIMがないのでソフトバンクだけ調べられないんですが、手元にあるもので調べてみるとこんな感じ。
なお「nPerf」アプリではキャリアの基地局だけを計測するため、楽天モバイルのauローミングについてはデータが残りません。
楽天モバイルの自社基地局はこのあたりには一切ないようです。(山頂でバンド3を一瞬だけつかんだんですが、本当に数秒だけでした)
ドコモ回線をメインで使っている方、auの「povo 2.0」を無料で契約しておいて山に行くときだけ1GB(7日間)の390円をトッピングしておくとか、楽天モバイルの1,078円で3GBまでを使える様にしておき、ソニーストアのSIMフリースマートフォンでデュアルSIM仕様にして使うのが良さそうです。
さて、ついでなので山歩きの時のアプリで今回もお世話になったのが「YAMAP」でした。他に「山旅ロガーGOLD」「山ともGo!」「ヤマレコ」なども使っているんですが「YAMAP」はほぼ全ての機能を備えていてるのと、活動終了後に山歩き日記を作ってのコミュニケーション機能が充実していて、一番楽しいかと思います。
歩き始めるときにアプリで活動開始をして、下山したときに活動終了するとそれまでの歩いたペースなどのログを見せてくれます。
各チェックポイントにいつ着いたのか、休憩をどれくらい取っていたのかなども見られて、自分のペースが標準よりも速いのか遅いのかも教えてくれます。
普段は「やや速い」という表示が見られるのを楽しみにしているんですが、さすがに今回はテントを背負っているのでペースは遅かったみたいです。(あと、道中で写真撮ったりVlog撮ったりもしてますしね)
それともうひとつ。「ハナノナ」というアプリも入れておくと山歩きの楽しみが増えます。
このアプリはスマートフォンのカメラで写している花がなんという名前なのか表示してくれるアプリです。これも数年前の話になりますが、高尾山で撮影会をしたときに「アプリで花の名前とか野鳥の名前とか教えてくれるようにならないかな?」とかいう話をしたことがあって、そのときにはまさかそんなアプリは出来ないだろうと思っていたんですが、出来てしまいました。
義理の母が使っているらくらくスマホに標準搭載されていて、私もマネしてインストールしています。
ただし、高山植物の判別はアテにならないようです。キンチャクソウとなっているのはミヤバキンバイ、ナデシコ属となっているのはコイワカガミだそうです。
ツツジ属、シャクナゲとなっているのは「キバナシャクナゲ」みたいで、これはストライクみたいです。
Xperiaで撮影しなくても、ZV-1 IIや”α”で撮影したデータをXperiaに取り込んでも検索可能です。スマートフォンってすごいなー、と思わせてくれたアプリでした。ちなみにこのアプリはオフラインでも使えます。
さて、ここからは「Xperia 1 V」で撮影してきた写真の話です。
Xperiaには「Photography Pro」というソニーのデジタル一眼”α”と親和性の高いカメラアプリが標準搭載されています。今回の「Xperia 1 V」ではついにクリエイティブルックも搭載。
全オート設定で使える「ベーシックモード」でも、プログラムオートやSモード、Mモードでも利用が可能。今回はほとんどのシーンをベーシックモードだけで撮ってきています。
ベーシックモードでは自動でシーンを判断し、重ね撮りなどの処理もすべて自動で行ってくれます。Xperia PRO-Iから2年近くこのアプリを使ってきていますが、正直、自分でRAWで撮影して現像するよりも最初からベーシックモードで撮った方が綺麗なんじゃないか、と思えていて、最近では全部フルオートでしか撮影していません。
たまに露出を調整したいシーンがありますが、それもベーシックモードについていますしね。ということでXperia 1 Vで撮影したカットがこちらです。
Xperia 1 V 16mm画角 F2.2 1/2000 ISO64
今回も天気がコロコロ変わるのでいつシャッターチャンスが来るのか分からない状態だったんですが、パッと雲が晴れて夏空っぽく見えた瞬間に撮影したものがこちら。レンズは16mm、24mm、85~125mm相当画角の3レンズが搭載されていますが、こちらは一番広角での撮影です。
Xperia 1 V 125mm画角 F2.8 1/2000 ISO32
こちらは望遠側いっぱいでの撮影です。
“α”で125mm相当のレンズというとあまり望遠レンズな感じがしませんがスマートフォンでこの画角が撮れるとすごい望遠感があります。
Xperia 1 V 125mm画角 F2.8 1/500 ISO32
ちなみにこちらはイワヒバリです。標高2900mの高山に野鳥がいるのが不思議なんですが、たくさんみかけました。
“α”で撮影する様な画面いっぱいの野鳥の姿というのは無理でも、撮影しておいてあとでなんの野鳥だったのか調べるくらいであればこれで充分です。
Xperia 1 V 24mm画角 F1.9 1/30 ISO80 露出補正値+0.0EV
感動の木曽駒ヶ岳山頂からの夕焼けです。綺麗な空と夕闇に包まれつつある山頂の風景が収められました。ただ、もうちょっと手前の山頂標識が暗くなっているので、ここでプログラムオートを使って「オートHDR」を使ってみました。
「オートHDR」は複数のシャッターを切って、明るいところと暗いところのそれぞれ美味しいところを使って写真を合成して作る機能です。BASICモードでも自動で発動するのですがプログラムオートなら確実にこの機能を使うことができます。
Xperia 1 V 24mm画角 F1.9 1/50 ISO200 露出補正値+1.0EV
露出をあげて撮影したモノがこちらです。明るいところはそのままに暗部だけ持ち上げることができました。これなら山頂標識も読みやすくなります。
マニュアルモードもついています。シャッタースピードの設定でバルブ撮影こそないものの、30秒までの長時間露光が可能。ただし、設定できる時間は1秒、2秒、4秒、8秒、15秒、30秒という、”α”と比べると大雑把な設定になるので注意です。
Xperia 1 V 24mm画角 F1.9 15秒 ISO800
雲がかかっていて星が見えない状態だったのでフォーカスが不安だったのですが、無限遠にして撮影したら上手く撮れていました。
Xperia 1 V 24mm画角 F1.9 15秒 ISO800
フルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラに匹敵する様な写りですが、確かにこれはスマートフォンで撮れる画ではないかも。
ちなみにこちらはZV-E1+SEL14F18GMで撮影したものです。レンズの力があるので拡大して見比べると違いはわかりますが、このサイズだったら見分けるのは難しいですね。
Xperia 1 V 24mm画角 F1.9 1/250 ISO25
以上、Xperia 1 Vで撮影してきた木曽駒ヶ岳キャンプでした。
幸い晴天で過ごせましたが、これが悪天候でずっと雨が降っていたら、手元に残っていた写真や動画は全部Xperia 1 Vのものになります。
私の体力的にもっと厳しい山に行くときは「Xperia 1 V」だけっていうのもありかも。
雨にも強く、通信手段になり、地図にもなり、花を調べる図鑑にもなり、そしてデジタル一眼カメラ並みの写真記録、動画記録ができるスマートフォンです。
次はXperia 1 Vで流星群を撮るぞ!
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