【レビュー】新型モデル“α7 IV”のメモリーカードはSDカードでも大丈夫? CFexpress type Aカードと比較レポート
先週の土曜日に発売された、新型デジタル一眼カメラ「α7 IV」の実機レビューレポート第一弾です。
もう各所でメモリーカードのことが話題になっていると思いますが、当店でもご質問が多いので、実機レビューレポート第一弾はCFexpress type AカードとSDカードでの連続撮影書き込みテストから始めたいと思います。
見所の非常に多いカメラですし、我々店員も非常に勉強をさせていただけるカメラになっています。複数回に分けて、今回は深掘りしながら紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
α7 IVが当店にも発売日に到着しました。オーダーしたのは12月7日の13時30分頃。ソニーストアではその直後に「入荷次第出荷」ステータスに切り替わり初回出荷分の完売と予想されていたのですが、結果的には当店でウォッチしていたオーダーですと20時頃までにオーダーされた方のところへ、発売日出荷分が到着しているものと思われます。
若干、出荷数は増えたようですが、現時点で2月中旬~下旬頃の出荷となっています。2回目の出荷は1月中旬頃から始まると聞いています(販売店向けの出荷ですのでソニーストアとは完全リンクはしません)ので、12月7日週にオーダーされた方のところへは1月中旬~2月上旬頃のお届けになるかと思います。
今回は出荷台数もしっかりと用意をしていたそうですが、その想定を大幅に超えるオーダーがあったという話です。毎回そうですがソニーα人気の盛り上がりはとどまるところを知りませんね。
オーダーされているお客様、大変申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください。
さて、今回はご質問が多かったSDカードでの書き込み速度について検証をしましたので、そのレポートです。
α7IVはスロット1がCFexpress type AカードとSDカード(UHS-II)のデュアルスロットになっていて、スロット2がSDカード(UHS-II)のみの対応となっています。
高速書き込みが可能な次世代メモリーカード「CFexpress type A」カードを使うと、どのフォーマットでもほぼすべて無限書き込みが可能なことがわかっていますが、SDカードではどれくらいの連写記録ができるものなんでしょう?
メーカーサイトの仕様には「CFexpress type A」カードでの計測値しか表示されていなくて、SDカードでの計測は非公開となっています。そこで、当店でSDカード各種を使っての連写撮影の計測をしてみました。
ちなみにメモリーカードには「最大書込速度」の表記があり、それが高速書込のできるカードの目安になっていますが、それとは別に「最低書込速度」というのも存在します。
これは動画撮影の際に必要な連続での書込速度を保証するためのもので、動画撮影時にはこれがかなり重要な指標になります。
SDカードについてはソニーのホームページにあるSDカード「TOUGH」シリーズの仕様で掲載されています。
SDカードに記載されている「V90」とか「V60」という表記を見たことがあると思うのですが、これはビデオスピードクラスと言って、これが最低書込速度の指標となっています。
ソニーのタフシリーズでは高い方の「SF-G」シリーズと、安い方の「SF-M」シリーズがありますが、高い方の「SF-G」が「V90」で、安い方の「SF-M」が「V60」になっています。
最大書込速度が299MB/sと、150MB/sという記載で分けられていますが、実はこうした最低書込速度というのにも差があります。
動画撮影時の連続信号記録のための規格ではありますが、長時間の連写をしている際はこうした指標も関係がありそうですね。
なお、次世代規格と言われている「CFexpress type A」カードですが、こちらは最大読取速度が800MB/s、最大書込速度が700MB/sとなっています。
ビデオクラスなどは当てはまらないのですが、こちらにも規格による最低書込速度はあって、カチンコに400という数字が書かれたアイコンが見えると思いますが、これがその規格「VPG400」というもの。
最低書込速度は400MB/sとなっているそうです。
SDカードが90MB/sとか60MB/sという規格なのに、それを遙かに凌駕するデータ量になっていました。これは桁違いの連続撮影ができそうな数字ですね。
ということで、ソニーのCFexpress type Aカードの他にビデオスピードクラスV90、V60、V30のSDカードをそれぞれ用意してみました。
この4種類のカードを使って手動で連写枚数を計測してみます。
なお、CFexpress type Aカードはスロット1にしか入りませんが、SDカードはスロット1とスロット2の両方に入ります。スロット1とスロット2で連写枚数が変わるかのテストもしましたが、これに違いはありませんでした。誤差の範囲です。
連写時はシャッタースピード1/250、フォーカスをマニュアルにして連写は最高速度の秒10コマの電子シャッターにして計測しています。メーカーさんの計測では1000枚以上の撮影をしていますが、ちょっと大変なので当店では300枚までしか測っていません。すみません。(300枚でも30秒間連写しっぱなしなのでほぼ無限連写みたいなものなんですが)
その結果がこちらです。
CFexpress type A |
SDカード SF-G |
SDカード SF-M |
SDカード SF-UX2B |
|
最大書込速度 | 700MB/s | 299MB/s | 150MB/s | 94MB/s |
最低書込速度 | 400MB/s | 90MB/s | 60MB/s | 30MB/s |
JPEG STD | 1000枚以上 | 300枚以上 | 300枚以上 | 300枚以上 |
JPEG FINE | 1000枚以上 | 300枚以上 | 300枚以上 | 61枚 |
JPEG X.FINE | 1000枚以上 | 300枚以上 | 56枚 | 23枚 |
圧縮RAW | 1000枚以上 | 51枚 | 32枚 | 25枚 |
ロスレスRAW | 1000枚以上 | 77枚 | 23枚 | 16枚 |
非圧縮RAW | 1000枚以上 | 22枚 | 16枚 | 14枚 |
圧縮+JPEG FINE | 1000枚以上 | 35枚 | 27枚 | 22枚 |
非圧縮+JPEG FINE | 828枚 | 18枚 | 14枚 | 12枚 |
.
いかがでしょうか? CFexpress type Aカードが、非圧縮RAW+JPEG FINEで828枚という制約がある以外は容量の続く限りの無限連写が可能になっていますがSDカードだと割と枚数が少なくなります。(手動計測ですので、目安とお考えください。当店で連続撮影枚数の性能を保証するものではありません。)
BIONZ XR搭載により8倍の高速処理ができるプロセッサーを使えるため、JPEG画像の生成が書込速度以上のスピードで行われているため、カードの書き込み部分がボトルネックになってしまっていることがわかります。
CFexpress type Aカードがどんな撮り方をしてもほぼ無限連写可能なので、SDカードでもある程度いけると思っていたのですが、書き込みデータ量が少ないJPEGで、ご覧の様な差が出ます。
「無限連写をSDカードでもやりたい!」という方はお持ちのカードのビデオスピードクラスをみて、それでフォーマットを決めるのが良さそうです。
RAW撮影をされるのが中心で、連写撮影をする機会がある、という方でしたら1枚は「CFexpress type A」カードを購入しておいた方がよさそうです。
価格はちょっと高いんですが、これだけのスピード差がありますからね。
なお、カメラボディの品薄が続いていますが、販売店ルートではメモリーカードについても在庫はギリギリで回っている状況と聞いています。
α7 IVユーザーさんでメモリーカードの購入をお考えの方は早めのオーダーをおすすめします。当店にてα7 IVをお買い上げの方は店頭でのご相談もどうぞ♪
CFexpress Type A メモリーカード 80GB/160GB CEA-Gシリーズ |
ソニーストア価格: 26,400円 税込 |
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発売日 | 2020年10月9日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
CFexpress Type A / SDカードリーダー MRW-G2 |
ソニーストア価格: 16,500円 税込 |
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発売日 | 2020年10月9日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
デジタル一眼カメラ 『α7IV』 ILCE-7M4 |
ソニーストア価格: 328,900円 税込 |
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発売日 | 2021年12月17日 | メーカー商品情報ページはこちら | ||
延長保証 |
5年ワイド:33,000円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:16,500円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ α7 IV 購入者限定 レンズキャッシュバック 【最大2万円】対象レンズの購入でキャッシュバック 24回払いまで分割払手数料【0%】 残価設定クレジットの分割払手数料が【0%】 |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
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シミズ
2021年12月24日 @ AM 10:59
少し前までは、JPEGの生成の方がボトルネックになってた印象ですけど、進化してますね。
ちなみにα7ⅣはUSB-Cケーブル1本でxperiaとかに出力できますか?
tecstaff
2021年12月26日 @ PM 11:35
“α7 IV”をマスストレージ出力にするとXperiaのファイルアプリなどでコピーすることは出来るかと思います。
それよりもBluetoothの常時接続ができるようになっていて、これと5GHzのWi-Fi接続でのスピードがすごいことになっています。
FTPとどっちが便利か検証してから記事紹介したいと思いますので、しばしお待ちくださいませ。
シミズ
2021年12月28日 @ PM 3:20
申し訳ないです、言葉足らずでした…
xperiaを外部モニターとして、USB-C 1本で映像出力できますか?
を確認したかったです。
転送速度の検証も楽しみにしてます!
tecstaff
2021年12月29日 @ AM 9:38
“α7 IV”はUSBビデオストリーミングに対応しているので、Xperia 1 II以降の「外部モニター」機能搭載XperiaであればUSB type Cケーブル1本で外部モニター代わりに使えます。HDMI出力を使わなくてもピンチインができるモニターとして使えるので静物撮影時のピント確認に使えそうです。