【レビュー】”α”シリーズの新アプリ『Creators’ mobile』と『Creators’ Cloud』で開く新しい世界
先週の木曜日に”α7 IV”のファームウェアアップデートが行われ、同時にスマートフォンアプリ「Creators’ mobile」がリリースになりました。
CP+2023で公開された「Creators’ Cloud」と連携するソニーの新サービスが全面公開になったわけですが、どんな使い勝手なのか紹介したいと思います。
現時点では”α7 IV”とZV-1Fのオーナーさんしか全ての機能を試すことはできないのですが、今後の”α”シリーズのスマートフォン、PCとの連携機能について、すべてを知ることができます。
こんにちは、店員佐藤です。
先週金曜日に”α7 IV”の本体ソフトウェアアップデートが公開になり、いよいよ、新世代サービス「Creators’ Cloud」が本格始動することになりました。
“α7 IV”の本体ソフトウェアアップデートについては今回もメモリーカードを使ったインストールをするスタイルになっています。こうしたカメラのソフトウェアアップデートはモデルごとに方法が違ってしまっているので、かならず「アップデート手順」を読んでから作業をする必要があります。
なんとなくアップデートをやろうとすると痛い目に遭うことがあるのでご注意を。
手っ取り早く手順を説明すると、アップデートプログラムをサイトからダウンロードして、ダウンロードしたZIPファイルを解凍して、解凍されたファイルをメモリーカードのルートフォルダに置いて準備をします。
このとき、必要な条件は下記のとおり。
- 用意するメモリーカードはカメラ本体でフォーマットしたものを使う
- メモリーカードはスロットの1番に入れる
- バッテリーは残量80%以上に充電してから使う
というのが主な必要条件です。これに注意して、メーカーホームページに掲載されている手順に従ってアップデート作業を行います。
インストールには約6分かかるとなっていましたが、当店の展示機では3分ほどですみました。
1分毎に、1回点滅、3回点滅、5回点滅と点滅回数が増えていき、順調にインストールされていけば、これでアップデートが完了します。
当店の店頭展示モデルでファームウェアアップデートに失敗したことはないのですが、土曜日にお持ち込みでアップデート依頼をされたお客様がいらして、そのときに初めてファームウェアのアップデートインストールでトラブルが起こりました。
どうやら”α7 IV”のソフトウェアアップデートでトラブルが起こることが多い様で、メーカーホームページにも下記の様な案内ページが用意されています。
☆ILCE-7M4(α7 IV)にメモリーカードを挿入してのアップデートがうまくできない
アクセスランプが5回点滅したあとに6回点滅をしていたのですが、手順に従って、再度、アップデート作業をすると2回目に成功。
当店でのアップデートはメーカー純正のメモリーカードを使って、手順に従って行っていたのですが、それでもトラブルが起こることがあるようです。
“α7 IV”オーナーさんはご注意を。
さて、”α7 IV”本体のソフトウェアアップデートが完了したら、ソニーの新しいカメラ連携アプリ「Creators’ App」との連携を行います。
今までは「Imaging Edge mobile」を使ってカメラの撮影データをスマートフォンに転送していましたが”α7 IV”とZV-1Fの2機種に関しては「Creators’ App」での連携をすることになります。このあともカメラ本体のソフトウェアアップデートが予定されていて、今のところ当店で聞いている話では”α7R V”やFX30などが「Creators’ App」に移行する予定とのこと。
それ以前のモデルについては、引き続き「Imaging Edge mobile」を使っていただくことになるそうです。
なお新アプリ「Creators’ App」と「Imaging Edge mobile」は別物でスマートフォンの中でふたつのアプリは共存できます。「”α1″と”α7 IV”の2台を使ってイルだけどー」という方は「Imaging Edge mobile」と「Creators’ App」の2つのアプリを利用することになります。
スマートフォンに新しく「Creators’ App」をインストールして、”α7 IV”と接続します。先にソニーストア銀座で試したZV-1Fのデータが私のスマートフォンに入っていて、2台目のカメラとして認識させるのが少しややこしかったんですが、最初の1台として”α7 IV”を接続するなら指示に従って接続作業をするだけだと思います。
アプリのホーム画面がこちら。左が「Creators’ App」で右が「Imaging Edge mobile」です。
「Imaging Edge mobile」のカメラとの接続ですが”α7 IV”と”α7R V”、そしてFX30は接続方法が特別扱いになっていて、それ以前のカメラとは手順が異なっていました。それらの手順の異なっていたカメラが「Creators’ App」へ移行して行くので、ハードウェア的になにか違いがあるんでしょうね。
それら新世代のカメラについてはBluetoothが常時接続になっているようで、位置情報の取得やカメラの転送手続きもスピーディーになっていて快適に使えていましたが「Creators’ App」へ移行するとさらに快適な使い方ができるようになるのかも。
さて「Creators’ App」のもっとも多い使い方はカメラで撮影したデータのスマートフォンへの転送になるかと思います。手順は今までと変わらず、カメラ内の撮影データをスマートフォンから見ながら選択し、取り込むという流れになります。
また、カメラの電源を入れているときはリモート撮影に使うコトも可能。リモート撮影について、特に大きな違いはないのですが「閲覧専用」モードというのがあり、カメラのリモートコントロールをせずにスマートフォンの画面で映像をモニターするだけという機能もありました。
カメラ内のデータの取り込みについては、カメラ本体の電源が切れていても操作が可能で。例えばバッグの中にカメラをしまったままで、スマートフォンからカメラ内の撮影データにアクセスしてデータコピーが可能になっています。
ただ、カメラ本体の再生メディア指定が必要でメディア1の再生になっているところで、メディア2の読み取りはできない、という仕様になっています。撮影データで写真をメディア1、動画をメディア2という風に振り分けているときはどちらかにしかアクセスができないので注意です。
「Creators’ App」には他にストレージやディスカバーというタブもあります。「ストレージ」はスマートフォンのローカル保存しているファイルと、ソニーのクラウドにアップロードした写真データを見ることが可能。
ディスカバーは世界中の”α”ユーザーさんの写真データをカメラ、レンズ別に見ることができるサービス。日本には「α cafe」というコミュニティサイトがありますが、それを簡素にしたワールドワイド版、というものになるかと思います。
この辺りの機能はPCからでもアクセスできる「Creators’ Cloud」と共通になっています。ここからはPCを使って説明したいと思います。
「Creators’ Cloud」は3月22日からスタートしたソニーの新しいプラットフォームです。ソニーアカウントでログインして、”α”ユーザーさんなら25GBのストレージ容量を無料で使わせてくれるクラウドサービスになっています。
使い方としては自分でフォルダを作って、そこに写真データを保存しておくというのがメインになるかと思います。
思い思いのフォルダを作って、そこに写真データのアップロードができます。行き先別、被写体別、年代別などで振り分けて、自分でこれまでに撮影したデータの傑作選をアップロードしておき、お気に入り作品を人に見てもらうときなどに使えるかと思います
個々にアップロードしただけでは、世界中の”α”ユーザーさんに作品を観てもらうことはできなくて「ディスカバー」で人に見てもらうために「ポートフォリオ」を作る必要があります。
「ポートフォリオ」の作り方が、最初は少々難しいのでご案内します。
画面右上に自分のアイコンがある(画像デザインは自分で設定できます)ので、これをクリックするとメニューが表示されます。その中に「マイ スタジオ」があるので、ここに入ります。
ここで自分のポートフォリオを見ることができるのですが、新たに作るときは「プロジェクトを作成」を選びます。
すると、ここにどんなポートフォリオを作るのか、設定画面が出てくるので、これで設定をして作っていきます。写真だと20枚までをまとめてポートフォリオにすることが可能。
新たに写真データをアップロードすることも、すでにクラウドにアップロードしたデータから選ぶことも可能。動画データの場合はYouTubeに先にアップロードしておき、そのURLをここで記入することで、動画データの公開もすることができます。
こんな感じで私は「店員佐藤(お店名義)」と「だいぞー(プライベート)」と2つのアカウントを作らせてもらったのですが、フォローした「だいぞー」のプロジェクトがディスカバーから見ることができるようになりました。
これで閲覧時に「いいね」マークを付けたりフォローしたりすることができます。α cafeっぽい使い方がこれでできます。
スマホアプリ「Creators’ App」からも同様のことができます。
さて、ついでなのでWeb上で新しく展開しているソニーのサービス「Master Cut (Beta)」も試してみたので紹介します。
「Master Cut (Beta)」もCreators’ Cloudのサービスの一部で、クラウドにアップロードした動画データをWeb上で補正してくれるという機能が利用できます。
いろいろ試したのですが、どうやらスマートフォンから操作するのは難しいみたいで、PCのブラウザからアクセスして操作しないと利用はできないんじゃないかと思います。
「Master Cut (Beta)」はクラウドにアップロードされた動画データをWeb上で「手振れ補正」「音声補正」「環境音補正」「風切り音低減補正」をしてくれるサービスです。
使い方としては旅先で撮影した動画データをCreators’ Cloudにアップロードして、それを「Master Cut (Beta)」で補正処理の指定をしてレンダリング。旅先から帰ってきて、自宅で補正済みの動画データをダウンロードして編集作業に入る、もしくは別の人がデータを受け取って編集作業に入る、という使い方をするんだと思います。
クラウドにアップロードした動画を読み込んで手振れ補正をしているのが上記の図です。画面の揺れを検知して補正するのではなく、カメラ内で記録されたメタデータを元に補正するそうで、私の手持ちのファイルで試したところでは一番効果があったのはFX30で手振れ補正無しで撮影したデータでした。
こちらは音声の補正項目です。「音声」「環境音」「風切り音」の3つのファクターで解析していて、それぞれを別々のレベルで補正することができます。
風切り音の補正はかなりすごい効果が得られます。完全になくすことはできませんが、感覚的には90%くらいカットされている感じです。
あまり手振れ補正が必要なファイルとか、風切り音が入っているファイルって手元に残っていないのですが、テストできそうな動画データをいくつかクラウドにあげて実験してみました。
作業自体はまとめて指示ができるので、全部、手振れ補正と音声補正をしておいて!という風に投げてしまっても大丈夫。
データ量もそれほど多くないのですぐに補正はできてしまいましたが、大量に撮影した100GB近い撮影データとかだと、こうしてまとめてレンダリングしてくれるのは助かるかも。
ちなみに25GBの無料クラウドストレージですが、20秒前後の動画撮影データを6個ほどアップロードしたところで容量は21GBも使っていました。動画データの補正に本気で使うなら100GB契約とか必要そうです。(100GBは1,400円/月くらいで利用可能)
補正した動画ファイルは「クリップ出力」としてまとめてZIPファイルに生成されて、それをダウンロードして利用します。
今回はテストでいくつかのファイルを補正変換してもらったのですが、その効果のほどをご覧いただけるようにYouTubeにアップロードしておきました。
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冒頭最初のシーンはCinema Lineカメラ「FX30」で撮影したLogデータなんですが「Master Cut (Beta)」で自動的にRec.709に変換されて出力されています。(S-Log3のまま出力してもらうことは現時点ではできないようです)
その他、強力に風切り音が補正されているのと、少しわかりにくいかもしれませんが最後のシーンでは自撮りナレーションをしているときの音声で環境音は低減、ナレーションは大きめ、という補正変換をしているのがわかるかと思います。
メジロが写っているシーンでは手振れ補正をどうにかできないか?と思われるところですが、撮影したα7S IIIでメタデータの記録がなかったため、手振れ補正はできませんでした。
現在は「Beta」版としてサービス展開されていますが、これが上手く機能するようになると有料サービスとかになるですかね? 効果が高ければ(特に手振れ補正)これは有料で利用するのもありかも。
こんなサービスが用意されているのが「Creators’ Cloud」になります。
まずは「Creators’ App」をインストールして、今までの自分の傑作選をクラウドにアップロード。ポートフォリオ作りから初めてみてはいかがでしょうか? α7 IVオーナーさんでなくても「Creators’ Clloud」の機能は満喫できるかと思います。
☆ソニー「CREATORS’ CLOUD」のご案内はこちらから
☆ILCE-7M4(α7 IV)にメモリーカードを挿入してのアップデートがうまくできない
デジタル一眼カメラ 『α7IV』 ILCE-7M4 |
ソニーストア価格: 372,900円 税込 |
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発売日 | 2021年12月17日 | メーカー商品情報ページはこちら | ||
延長保証 |
5年ワイド:33,000円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:16,500円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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金利0% クレジット |
24回分割手数料0%+10%オフクーポン 月々13,500円 残価設定24回分割+10%オフクーポン 月々8,300円 (残価設定額:126,000円設定) |
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