【Tips】『WF-1000XM3』のバッテリー持ちが極端に悪くなった時の話
この夏、大ブレイクの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」ですが、先代の「WF-1000XM3」からの乗り換えをお考えの方も多いはず。
「そういえば最近WF-1000XM3のバッテリー持ちが極端に悪くなって1時間くらいしか使えないんだよなー」という方はちょっとお待ちください。設定次第で極端にバッテリーの保ちが悪くなることがあるんです。
最新モデル「WF-1000XM4」と合わせて検証をしてみました。
こんにちは、店員佐藤です。
お盆休み明けやお正月休み明け、あとはゴールデンウイーク明けは修理品のご依頼が一時的に増えるんですが、今回はその中でおあずかりした1件、ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」の話です。
左右完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」は2019年7月に発売された大ヒット商品です。このときも大変な品薄になっていたので、今でもお使いのユーザーさんの多い製品になります。
今回はお使いのWF-1000XM3のバッテリーの保ちが悪く40分しか使えなくなったということで修理相談をいただきました。WF-1000XM3は最大6時間の連続使用が可能ですが、DSEE HXを使うと半分の最大3時間程度になるという製品です。
「最大」なので3時間の連続使用を保証するものではなく、もっとも良い条件のときに実現する性能。普通に使用する場合はいいとこ8割くらい持てば良い方、という見方をします。
それでも40分しか使えないのはかなり短く、バッテリーが弱っているのかな?ということで、修理相談をいただき、メーカーさんに発送したのですがメーカーさんからは異常なしで戻ってきました。
お客様の話では1年半くらいの使用期間で、通勤ではほぼ毎日使っているとのこと。1時間の通勤時間があるので40分しか使えないのでは困るということだったんですが、メーカーの測定では性能通り出ているんだそうです。
聞けばDSEE HXを使っているし、イコライザーも使っていて、バッテリー持ちが悪い使い方はしているんですが、イコライザーを使ったくらいでそんなに使用時間が短くなるかな?という話をいただきました。(当初、なにも機能を使っていないとお客様ご自身はおっしゃっていたのですが、調査の結果、DSEE HXもイコライザーも使われていました。)
WF-1000XM3は発売時にはDSEE HXとイコライザーの同時使用はできず、後日アップデートで同時使用ができるようになった機能です。
DSEE HXとイコライザーの同時使用したところで、そんな極端にバッテリーの保ちが悪くなるわけもないと思いつつ、WF-1000XM3のスタミナ性能目安を調べてみてビックリすることがわかりました。
ヘルプガイドの一番下に追記されているんですが、イコライザーを設定すると最大45%程度再生時間が短くなるというのが記載されていました。
え! そんなに短くなるの!? ですね。
DSEE HX機能を使うと6時間→3時間になる上に、さらにそこから最大45%も再生時間が短くなります。DSEE HXとイコライザーの同時使用をすると極端にスタミナ性能が悪くなるんです。最大で1.6時間程度になる計算です。
実際に設定してみると、バッテリー消費が増加するという案内がアプリ上で案内されています。お客様のイヤホンとは別の個体になりますが、当店店頭で展示しているWF-1000XM3(2年前から展示していて、それなりに充放電をしていますが、通常使用よりは全然バッテリーのへたりはないはずです。)で試してみると、なるほど、40分でバッテリーが切れることはありませんでしたが、40分でバッテリー警告が出て残量が20%まで減りました。その後、20%からはやたら長く使えて最終的に80分は使えたんですが、DSEE HXだけ利用時の180分には足りず、かなり極端にバッテリー消費が増えていることが判明。
※あまりにも短いのでその後、数回試しましたところ、40分で70%、60分で50%、80分で20%程度と、やはりバッテリーの減りが著しく激しいことに変わりはありませんでした。
ならばということで「WF-1000XM3」の各設定でのバッテリー持ちを実測で調べてみることにしました。通常の通勤時間を想定して40、60、80分のタイミングでアプリに表示されるバッテリー残量を計測。DSEE HXと、イコライザーのオンオフでそれぞれのパターンを調べました。接続はAACでノイズキャンセリング機能をオンにして測定しています。
部屋の中で近づけて無線接続しているのと、ボリュームは1/3程度(私が普段利用している位のボリューム)に固定してテストしています。ついでなので新型モデルの「WF-1000XM4」もLDAC接続(スピークトウチャットもON)で同じテストをしてみた結果がこちらです。
※表では便宜上「DSEE HX」としていますがWF-1000XM4では上位の「DSEE Extreme」を搭載しています。左右でバッテリー残量が違う場合は平均値、もしくは低い方を掲載しています。
DSEE HX | イコライザ | 40分経過 | 60分経過 | 80分経過 | |
WF-1000XM4 (LDAC接続) |
ON | ON | 89% | 82% | 74% |
ON | OFF | 90% | 82% | 73% | |
OFF | ON | 96% | 89% | 82% | |
OFF | OFF | 95% | 88% | 82% | |
WF-1000XM4 (AAC接続) |
ON | ON | 94% | 87% | 81% |
OFF | OFF | 93% | 88% | 85% | |
WF-1000XM3 (AAC接続) |
ON | ON | 50% | 20% | 0% |
ON | OFF | 100% | 70% | 50% | |
OFF | ON | 100% | 100% | 70% | |
OFF | OFF | 100% | 100% | 100% |
.
私の目測計測ですのであくまでも参考値ですが、WF-1000XM3のDSEE HXとイコライザの同時使用だけ極端にバッテリー消費が激しくなっているのがわかります。(私の通勤でも実際に試していますが、ほぼ同じ数値なので実使用に近い時間になっていると思います。)
また、バッテリー残量の表示ですがWF-1000XM3は100%、70%、50%、20%の4段階表示になっていて段階的な残量しかわからないのですが、WF-1000XM4は1%刻みで細かく残量表示があるのもわかります。
なお、新型モデルのWF-1000XM4はスマートフォンXperia 1 IIではDSEE ExtremeとLDACの同時使用ができず、LDAC接続にするとDSEE Extremeがオフになることも判明。LDAC接続とDSEE Extremeの同時計測はウォークマンA100シリーズで行いました。
DSEE Extremeとイコライザとノイズキャンセリングとスピークトウチャットを全部入れて音質優先のLDACで使ってもバッテリー消費が大幅に変わらないというのも表を見るとわかるかと思います。
以前、飛行機での海外フライトで使うのにスタミナ性能が全然足りない、というお話しをいただいたことがありますが、できるだけ長く使いたい、ということであればDSEE Extremeとイコライザはオフにしておくと、多少、長く使える、という感じでしょうか? WF-1000XM3だと効果はてきめんですね。
ということで「最近、WF-1000XM3のバッテリーの保ちが悪くなったな」という方は、DSEE HXとイコライザの同時使用を見直されると延命ができる可能性大です。というのと「WF-1000XM4」に乗り換えたら乗り換えたで、今度はDSEE Extremeとイコライザの同時使用をしてもそれほどバッテリー消費は多くならないというメリットもあるので、合わせて検討されると良いかと思います。
モデル末期ではありますが「WF-1000XM3」のTipsでした。(ついでにWF-1000XM4のスタミナ計測)
あと、今回の計測で判明したことがあるんですが、充電器を兼ねているバッテリーケースの残量が減ってくるとイヤホンへの充電スピードが遅くなるというのもわかりました。ちゃんと計測数値があるわけではないんですが、あえてバッテリーケースを充電せずに繰り返し充電をしていたら、それに気づきました。
イヤホンを短時間で充電したい、という方は充電ケースをこまめ充電された方が良さそうです。
相変わらず品薄が続く新型モデル「WF-1000XM4」の納期については、この週末にまた表示が変わっています。8月27日時点ではソニーストアでブラック、プラチナシルバーともに2週間程度というご案内になりました。
この調子でいくと9月上旬~中旬頃には通常の販売スタイルになるかもしれません。ソニーストアの表記よりは短めの納期で手に入るかと思います。
あと、蛇足ですが関係筋の話によるとWF-1000XM4はLDAC対応になっていて、音質の違いも大きいことからLDACで接続できるウォークマンA100シリーズも売れているそうです。
音の違いがわかっちゃうと、それはもう買わざるを得なくなってしまうんですよね♪ LDAC対応のスマートフォンに買い換えるよりも安く済むし、断然便利だと思います。
お使いの「WF-1000XM3」のスタミナ性能が短く感じられる方は上記の設定を見直してみるか、それでもダメなら「WF-1000XM4」への乗り換えを検討されてみてはいかがでしょうか?
ノイズキャンセリングの性能も、外音取り込みも、音質も、すべての面で大きく性能が上回ったモデルが手に入りますよ♪
【2023年2月1日に価格改定されました】
ワイヤレスノイズキャンセリング ステレオヘッドホン WF-1000XM4 |
ソニーストア価格: 38,500 円税込 |
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発売日 | 2021年6月25日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:3,300円 3年ワイド/5年ベーシック:2,200円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割払手数料【0%】 |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
実機を店頭展示しています テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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