【レビュー】Bluetoothヘッドホン『WF-1000X』私用体験レポート
今秋発売になった完全独立ワイヤレスヘッドホン「WF-1000X」を遅ればせながら私も自分用に購入させていただきました。未だに品薄状態が続いていますが、発売から1週間ほどしてオーダーしたところで納期が3週間待ち、先週到着しました。
まだ1週間くらいですが、自分用に購入した「WF-1000X」の購入レポートをお届けします。
こんにちは、店員佐藤です。
本当は完全独立のセパレートタイプではなくハイレゾ対応の最強ノイキャンインナーヘッドホン「WI-1000X」を購入するつもりでいたのですが、店頭展示のヘッドホンの紹介のため試用してレポートをあげたところで、欲しくなってしまったのは「WF-1000X」の方でした。
音質についてはXBA-N1/N3相当というWI-1000Xの方が上だし、LDAC対応になっているのもWI-1000Xだし、スタミナ性能についても3時間しかもたないWF-1000Xに対してWI-1000Xは10時間ももつし、なにもかもがWI-1000Xの方がスペック的には優れている様に見えるのですが、実際に使ってみると「WF-1000X」の取り回しの良さは別格でした。
なんせヘッドホンとして電源のスイッチオン/オフが必要なく、ケースから取り出せば電源オン、ケースにしまえば電源オフという手間のなさが魅力。
さらに完全独立ワイヤレスということで一切ケーブルがなく耳栓をつけるがごとく耳に入れてしまえば、肩掛けカバンやデジタル一眼カメラ”α”のショルダーストラップなどのストラップの取り回しもまったく気にせず出来る、というのは一度味わったら辞められません。
有線ヘッドホンからワイヤレスヘッドホンになったときの開放感を、今度は左右のヘッドホン間のワイヤレスでもう一度開放された気がします。2度目のワイヤレス体験ができた感じ。
店頭展示しているのはゴールドカラーだったので、自分用のモデルはブラックをオーダーしました。
■二度目の開梱レポート
外装パッケージは本体カラーに合わせて変更され、ブラックをオーダーすると箱に記載されている画もブラックになります。
ソニーストアで購入しているので当然「3年ワイド保証」をつけています。3年ワイド保証を利用する際は製品と一緒に送られてきた購入明細書が必要になります。1年以内の不具合の場合はメーカー保証を利用することになるので1年保証と、ソニーストアの購入明細書は一緒にして取っておくようにします。
製品パッケージを捨てないで取っておく方は製品箱に入れておくのも手ですし、クリアフォルダを1冊用意しておいてこれら家電製品の説明書と保証書は一緒に収納するようにしておくとよいと思います。
ソニーストアでの購入時には「moraポイント」のお得な販売もしていました。音楽ダウンロードサイト「mora」で使えるクーポンを10%オフで購入できます。
moraポイント分にAV商品10%オフクーポンは適用できないのですが、11月にドコモさんが行っている「おトクなd曜日」のポイントバックなどは受けられます。今月なら金曜日、土曜日にdケータイ払い+でオーダーすることで5%のdポイントのポイントバックがあります。合計すると15%もオトク。これは買っておかなくては。
moraポイントはメールで別途送られてきます。メールに記載されているクーポンIDで支払うことで利用ができます。有効期限は3月31日まで。これでハイレゾアルバムを「ここぞ」というときに購入しようと思います。
WF-1000Xの本体をオープン! ヘッドホン本体とケース、そしてトリプルコンフォートイヤーピースがズラッと並んでいます。
ヘッドホン本体に最初からついているイヤーピースはロングスカートのハイブリッドイヤーピースです。
耳への密着度の高さ、そして抜けにくさから個人的には最初からトリプルコンフォートイヤーピースへ付け替えるのがおすすめです。密着度が高い方が当然ノイズキャンセリング効果が高いのと、低域の音が聞こえやすくなります。
■混雑する山手線内で安定して通信させるコツ
使い始めて1週間。先週末はabema TVで元SMAPの香取慎吾君達3人で72時間テレビを放送していましたが、通勤時の行き帰りにXperiaで見てました。
Bluetooth通信の宿命で音の遅延があるため、ちょっと映像と音のタイミングがずれるんですが、それよりも音がブチブチ途切れます。
WF-1000XでBlutooth通信が途切れると左右で時間差をおいて音が途切れるので左右に音が行ったり来たりして独特の切れ方をするのがちょっと気になります。
ウォークマンを接続して試してみると、こちらではほとんど音が途切れる事はありません。
これは店頭展示のWF-1000Xを使っている時から状況は一緒で、自腹購入のWF-1000Xでも状況は一緒です。
いろいろ試してみた結果わかったのは、音が途切れる原因はほぼすべてスマートフォン側にあることです。
楽曲の再生を止めたときにわかるんですが、ウォークマンは音が途切れることはなくノイズキャンセリングもそのまま効いているのですが、スマートフォンの場合、音楽再生をとめて無音になると省電力機能が働くのかBluetoothの通信を止めてしまうみたいなんですね。
音楽再生でもゲームプレイでもなんでも良いので音声信号をスマートフォンから出し続けておくようにするのがひとつのコツ。
それと「音質モード」ですがスマートフォンの場合は「接続優先モード」にしておくのがベストです。私の環境では「音質優先モード」と比較すると10倍くらい音の途切れがない安定感があります。
どうせXperiaの場合はSBCでしか接続はできないので音質にこだわるより通信の安定性なんです。
ちなみに私の環境ですが、通勤には山手線を使っています。池袋~新橋までほぼ半周を毎日乗っているのですが、電車は常時混んでいることにくわえて、都心部を走っているので通信環境はかなり悪いと思います。
それをなにか試す方法はないかな?と、自分でやってみたのがこちらの方法でした。
ウォークマンに搭載されている「ファイル転送機能」を使ってBluetooth通信でスマートフォンに曲の転送を試してみたんです。
ウォークマン側で曲の再生中にオプションから「ファイル送信」というコマンドを使うと、Bluetoothで接続できる機器に楽曲を無線伝送してくれるという機能が使えるんです。猛烈にスピードは遅く、CD楽曲を1曲転送するのに5分以上かかるんですが、電車での移動中に転送されているデータ通信スピードを見ていると、ものすごい波があることを発見。
場所というよりも電車内の混み方にもよるんでしょうね。Bluetoothに限らずWi-Fiも2.4GHzという電波帯を利用します。調子が良いとスルスルとファイルが転送されていくのですが、詰まると通信スピードが見るからに落ちていきます。
この状態でスマートフォンとヘッドホンがストリーミングで通信をしているんですから、それは音が途切れることもあるだろうなぁ、という感じでした。
これを一度体験すると「接続優先モード」での利用をすることに躊躇無くなります。ご自分の通信環境の様子を知りたい方はウォークマンとスマートフォンを手にして通信させ続けて見るとわかるかもしれません。
あとはスマートフォン本体がモバイル通信をしまくります。モバイル通信を開始するタイミングで音が途切れる事もあるので、なるべく使っていない余計なアプリは入れっぱなしにせず、整理して必要最小限の通信になるように工夫するくらいですかね。
この3点を工夫することで「WF-1000X」の音の途切れはほぼ解消しました。GPS通信とかWi-Fi通信を同時にオフにすると音質優先モードでも音の途切れは少なくなるのですが、それよりも接続優先モードに切り替える方が効果は高いようです。
■WF-1000Xをスポーツに使ってみました
アンビエントモードには「止まる」「歩く」「走る」「乗り物に乗る」という4つのシーンを感知してノイズキャンセリング、外音取り込みのシーン判別をすることになっています。
「走る」というシーン認識をしているということは、このWF-1000Xはランニングやジョギングすることも想定して開発されているのかな?と、メーカーさんにうかがったことがあるのですが、スポーツシーンではウォークマンのWSシリーズなどがあるので、そちらをご利用いただくことをオススメします、という返答でした。
まぁ、確かに今のスポーツ対応ウォークマンは水洗いもOKなので汗で汚れても洗えるくらいですからね。それと比べてしまうとWF-1000Xはスポーツ非推奨モデルになってしまいますが「完全ワイヤレス」というのはやはりスポーツシーンでも魅力です。
先週日曜日のトレーニングで実際にWF-1000Xを使ってみました。
使ってみた感想ですが、外音取り込みについてはスポーツタイプのウォークマン「NW-WS623」の方が遙かに上でした。
NW-WS623は今年の夏に購入していて夏ジョギングのお供にしています。走行中に会話が出来たり、周りの音の取り込みもまるでバーチャルサラウンド機能を搭載しているんじゃないか?というくらいの性能の高さを見せてくれるのですが、WF-1000Xはそこまで外の音を積極的に取り込んでくれる感じはありません。
一緒にジョギングする人がいたのでWF-1000Xを装着したままで会話ができるか試してみたりもしたのですが、あまりよく聞こえないんです。
電車内や駅構内のアナウンスが聞こえるのはある程度音量がある音声で、普通の会話などの声だとアンビエントモードにしてもあまり聞こえてこないんですね。
ノイズキャンセリングを目的として搭載されたマイクと、外音取り込みが主目的に作られたマイクとではそもそも音響的な特性が違うのかも。
ただ「WF-1000X」の音は無茶苦茶良い音でした。Smart B-TrainerのSSE-BTR1とか、ウォークマンWシリーズとか、ランニングの時にウォークマンを使うのは昔からやっているのですが、それらのどのモデルと比較しても段違いの高音質です。
ランニングの時はスポーツ目的だし音質にこだわるところではないよな、と、思っていたのですが、この音質でランニングが楽しめるというのは計算外。
そうか「WF-1000X」の音って、こうしてスポーツシーンで試すとすごい高音質なモデルになるんだな、という発見をしてきました。
ちなみにバッテリーですがアンビエントモードで2時間使ったところで「ローバッテリー」警告が出ました。カタログ値では3時間のスタミナ性能となっていましたが、3時間よりもやや短いかギリギリ3時間、というところみたいです。
私みたいに6時間近くかけてフルマラソンをするギリギリランナーさんには完走までのアシストは期待できないみたいです。
肝心の装着感ですが、2時間ちょっとのランニングでしたが、緩んできてグラグラしたり、ポロッと取れてしまうことはなく、最初から最後までしっかりと装着されていました。ワイヤーがなくて外れやすそう、ということはなくむしろワイヤーがあるとそれを引っ掛けることでポロッと取れてしまう方が心配なくらいです。
装着感についての不安は一切ありませんでした。走っても。
■その他、WF-1000Xの気になるところ
その他、自分で使ってて気づいたポイントですが、スマートフォンとWF-1000Xを接続して「Headphones」アプリを使っているときなんですが、イコライザー機能が使えます。
各帯域の音のバランスを自分でカスタマイズすることはできなくて、あらかじめプリセットされている音質から選ぶしかないのですが、8種類のプリセットが用意されていて好みの音質がここから見つけられたらラッキーな感じです。
ボリューム大きめの時は特にいじる必要はないと思いますがボリュームを絞って使う時は上記の「Excited」などがオススメ。CLEAR BASS +8ということで小音量時に不足する低域の音を良い感じに補ってくれます。
あとは、前回の開梱レポートでもお伝えしたとおり、この完全独立イヤホンを無くしたり落としたりするのはケースから出す瞬間と入れる瞬間です。
ヘッドホンの装着時は駅ホームの縁などには立たず、また側溝など小さなモノが入ると取り出せない様な場所がないところで、落ち着いて二つのヘッドホンを一緒に取り出し、先に左右のイヤホンの通信をさせてから自分の耳に装着するのがコツです。
人間の体は絶縁体なので頭の左右に分かれて装着すると言うことは絶縁体を間に挟んだ状態になります。先に左右で通信させてから装着するのがポイント。
これで快適に使えると思います。
最大で3週間待ちの納期になっていた「WF-1000X」ですがソニーストアでは今日から「翌日出荷」ステータスになりました。
やっと需要に供給が追いついたところです。
あまりの人気ぶりに年内納品ができなくなるのでは?と、心配だったのですが、もう大丈夫。ブラックもゴールドも好きなカラーで購入できます。
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ワイヤレスノイズキャンセリング ステレオヘッドホン WF-1000X |
ソニーストア価格: 24,880円+税 |
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発売日 | 2017年10月7日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 5年ワイド:3,000円 3年ワイド/5年ベーシック:2,000円 3年ベーシック:無償 |
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☆当店blog 2017.10.5「『WF-1000X』開梱レポートと使いこなしテクニック紹介 」
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