今秋発売の左右完全独立ワイヤレスヘッドホン「WF-SP900」はスイミングにも対応したモデルになっています。ジョギングでは実際に使ってみましたがスイミングを音楽付きで楽しんだことはありません。

実際に水泳で使ってみるとどういう感じなのか試したくて、今回はスポーツクラブに入会して試してきました。水泳で使ってみた感じをレポートします。

 

こんにちは、店員佐藤です。

新発売のワイヤレスヘッドホン「WF-SP900」なんですが、かなり良い感じのワイヤレスヘッドホンに仕上がっていると思います。

この機種でソニーには4機種目のワイヤレスヘッドホンとなるのですが完成度の高さは一番だと思います。

それぞれの機種毎に特徴があるので、ナンバーワンモデルがコレだ！というのは言いづらいのですが、ジョギングなどのスポーツをするために使うならば、やはり「WF-SP900」がベストだと思います。

比較表
ソニーストア価格	29,880円（税別）	22,880円（税別）	22,880円（税別）	29,880円
発売日	2018.10.27	2018.4.28	2017.10.7	2018.4.19
ノイズキャンセリング機能	×	○	○	×
外音取り込み	○	○	○	○ オープン イヤースタイル
防水性能	防塵・防水 IP65/IP68	防滴対応 IPX4	×	防滴対応 IPX2
本体メモリー	4GB	×	×	×
連続音楽再生時間	最大3時間	最大3時間	最大3時間	最大4時間
ケース充電回数	充電3回	充電2回	充電2回	充電3回
NFCワンタッチ接続	○	○	○	×
質量(g)	7.3g × 2	7.6g × 2	6.8g × 2	10.6g × 2
ドライバーユニット	密閉バランスド アーマチュア型	密閉ダイナミック型	密閉ダイナミック型	オープンエア ダイナミック型
ユニット通信方式	NFMI	Bluetooth	Bluetooth	NFMI

.
比較して見ると違いがかなりあるので一概にこうだ！というのが言えないのですが、WF-SP900のメリットをあげるとこうなります。

• NFMIによる遅延のない通信方式
• 防水仕様により水泳にも使うことができる
• 本体メモリーを内蔵しており単体で音楽が聴ける
• 2つのボリューム機能により外音取り込み性能も高い

デメリットとしてはノイズキャンセリング機能を搭載していないため、通勤時の利用にはWF-1000XやWF-SP700Nに軍配があがるのですが、バランスドアーマチュアドライバー採用によりキャビネットを完全密閉しているため、外音が入ってくる量も少なく実際にはノイズキャンセリング機能を使っているのと同じくらいの遮音性で楽しめます。

動画再生などもほぼ遅延なく楽しめるので、そういうモデルはXperia Ear DuoとWF-SP900だけになります。

ボリューム調整機能を本体にもっているのも「WF-SP900」だけです。右の耳の側面を「トトン」と2回タップするとボリュームが大きくなり、左を「トトン」とするとボリュームが下がります。これがマスターボリュームになっていて、スマートフォンを接続した際はスマートフォン側のボリューム調整もできるようになります。

マスターボリューム（WF-SP900側）のボリュームを最大にしておき、スマートフォン側のボリュームを小さくしておくと音楽は小さめながらも外音取り込み機能は一番大きな音になります。ジョギングで使う時はこのモードがかなり良い感じ。

左右の耳で別々のマイクで外音を拾ってくれるため、自転車や自動車のロードノイズを方向性、奥行き感といった3D感覚で聞かせてくれます。ジョギングするときは周りの交通に注意しなくてはいけないのですが、それを実現してくれるヘッドホンになっています。

「WF-SP700N」はノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能の両方を持ったスポーツヘッドホンになり「WF-SP900」との比較で迷うところですが、重低音サウンドを楽しみたいなら「WF-SP700N」で、水泳を楽しむなら「WF-SP900」というのが選択する際の指標になるかと思います。

その「水泳」でのWF-SP900の使い勝手が今回のテーマです。

事前に電話で問い合わせてみたところ、自宅から近所にある「コナミスポーツクラブ」さんのプールではヘッドホンを使用してのスイミングが可能とのこと。

以前、水泳対応のウォークマンを市民プールで使おうと思ったらにべもなく断られてしまったのですが、こうしたスポーツクラブだと認めているところがあるんですね。

申し込みをしていきなり泳げる、というものではなく、まずは会員に登録して、後日会員登録されてから施設の利用ができるようになります。

月額いくらで月に何回まで利用ができる、という月額制の会員コースもありますが、都度払いという利用するたびに利用料を支払うコースもあります。会社員さんですと健康保険組合が福利厚生施設として契約している場合があり、私も健康保険証を出したら1,080円（税込）で会員登録され、都度利用額も1,000円（税込）で大丈夫なことが判明。

先週末に入会申し込みをしてきました。

私が利用する施設では昼間はお子さんのスイミングスクールがあるため参加ができないのですが、空いている時間なら自由に泳ぐ事ができることになっています。

水泳帽と水中めがね、それと水着があればどなたでも泳ぐ事ができます。事前にヘッドホンの事も聞いていたのですが、コードがついたタイプのモノであれば腕などにバンドで接続する必要がある場合があるんだそうです。

WF-SP900を見てもらったら、これはそのまま使ってもらって良い、ということになりました。

コナミスポーツクラブさんの中は全面撮影禁止なので、実際の利用シーンの写真はないのですが快適に泳がせてもらってきました。

まずはWF-SP900のスイミングでの利用時ですが、スイミング専用のイヤーピースが付属しています。写真左がスイミング用のイヤーピースでよく見るとイヤーピースの真ん中のところが薄い膜で覆われています。写真右の通常のイヤーピースでは穴が空いているところがシリコン膜で塞がっているんです。

これによりヘッドホンの音導管からの浸水を防ぎます。

ものすごく薄い膜ではあるんですが、これで音が塞がれてしまうため、やや籠もった音質になってしまうのは事実。音質重視なら通常の穴が空いたイヤーピースで良いんじゃないかと思えます。実際の使用時も耳に装着したままであればそこから水が浸入することもないし音導管から水が入ることもありません。

が、万一、プールでヘッドホンを水にポチャンとやってしまうと怖いしなー、ということで、私は水泳用のシリコン膜がついているもので試用してきました。一度使ってみて問題なさそうであれば、次回からシリコン膜がない通常タイプにすればいいや、というつもりだったんですが、つけておいて良かったです。

ポロリをやってしまいました。

今回は5年以上ぶりのスイミングで、しかも時間はたっぷりあったのでゆっくり休みながら3kmのロングスイミングをしてきたのですが1.7kmくらいのところで音に違和感を感じて、ふと、耳に手を当ててみたら右耳のヘッドホンがないんです。

うわー、しまった！　ヘッドホンをなくした！　と、思ったんですが、空いているコースで泳いでいたのでコースを探したらすぐに見つかりました。

ちなみに「WF-SP900」ですが、水に入れると浮かずに沈むんです。WF-SP900があったのはプールの底で緑のランプがピコン、ピコンと光っていたのですぐにわかりました。

外れてしまったときですが、その直前にヘッドホンを耳に入れ直しているんです。長時間泳ぎ続けていたので、一度水中めがねやスイミングキャップをつけ直したんですが、そのときにヘッドホンを装着した際にイヤーピースを濡らしてしまっていたんでしょうね。

泳いでいてもヘッドホンが抜ける感じはなかったので安心して使っていたのですが、ヌルヌルした感触があったらちょっとまずいみたいです。

こうしたスイミングプールであれば落としたヘッドホンを探すのはわけもありませんが、海とかで使う時は要注意です。

「WF-SP900」の付属品には「リーシュコード」が付属しています。左右のヘッドホンをコードで結ぶため、片方が外れてもすぐに気がつくと思います。

これで紛失防止をすることもできます。

★ソニーストア「紛失あんしんサービス」のご案内はこちらから

また、ソニーストアで購入する際に「紛失あんしんサービス」へ加入しておくと、万一紛失してしまった際も5,000円で保証をしてもらうことができます。

水泳で使われる方は安心料として加入しておくと良いかと思います。加入料は1,000円（税別）です。

 

さて、実際に試用してみた水泳でのWF-SP900利用ですが、劇的に水泳が変わります！　ものすごく遅いのですが市民プールでロングスイミングは昔やっていたことがあるんですけど、泳いでいる最中って超ヒマなんです。

マラソンやジョギングでは走っていくと景色が変わっていくし、変化があって楽しめるのですが、スイミング中はひたすらプールの底しか見られないので変化もなく、やれることと言ったら「今、何メートル泳いだ」という距離カウントくらいしかできないんです。

本当になにもすることがないのがロングスイミングなんですが、音楽があると変わりますね。

実は今までの最長距離って私は2kmほどだったんです。今回は空いていたのと時間も2時間ちょっとあったのでノンビリと音楽を聴きながら流していたんですが、今までの記録を1kmも上回る距離を泳げて、このペースで良いなら永遠に泳げるんじゃないか？というほど楽にスイミングを楽しめました。

ジョギングの時も感じたんですが、リズムに合わせて体を動かすのって楽しいというか気持ち良いんですよね。

楽曲の「WF-SP900」への転送にはPCから「Music Center for PC」を使って転送します。普通にウォークマンに転送する様な形で楽曲転送ができます。

WF-SP900のプレーヤーモードでの音楽再生時は右イヤホンのボタンを一度押すと再生停止、二度押しすると曲送りになります。で、この再生モードなんですけど、ちょっと良いアイデアを思いつきました。

スイミング中の距離のカウントとかって間違えやすいんですけど、50m折り返す毎に、この再生ボタンを2度押しすると曲送りになります。例えばですが2000ｍを25mプールで泳ごうとすると80回の折り返しがあるわけです。さすがに25mのターン毎にすると大変ですが50m毎だったら40回、その都度、曲送りをするようにすると曲で距離がわかるわけです。

40曲をWF-SP900に転送しておき、50m毎に曲送りをしていって最初の曲にたどり着いたら「これで2000m完泳！」というわけです。ロングスイミングのお供にすごく良いかもしれません。

 

ちなみに外音取り込み機能の効き目ですが水中では全然効果がありませんでした。平和なスイミングクラブでの遠泳だったので事件も起こらず笛の音なども鳴らないので聞こえかたの違いはアンビエントモードオン、オフでの違いはわからずじまいです。

遠くで水中エアロビクスをやっていましたが元々屋内プールの中で音が籠もっているため、それが先鋭的な音に聞こえることもありませんでした。適切な音量で再生していれば周りの音は聞こえてくるので、特に問題はなし。

ジョギングの時の様なびっくりするほどの効果は期待しないほうが良さそうです。

 

以上、スイミングで使ってみたWF-SP900のレビューレポートでした。

• まれに外れることはあるので水泳用イヤーピースの使用がお勧め
• なくしてしまったときは水よりも重いので底を探す
• スイミング中に好きな音楽が聴けるのはかなりの暇つぶしになります
• 曲送りをターンのカウントに使う方法あり

2時間20分使ってきましたがWF-SP900のバッテリーは約3時間のスタミナ性能となっています。あと、もうちょっと私の場合はいけそうです。

ご近所にスポーツクラブがあってスイミングが楽しめるようでしたら、問い合わせてみると良いかも。音楽付きでのスイミングはマラソンよりも楽かもしれません。

ちなみに今日の私ですが腕が肩の高さまであがりません。いきなりやり過ぎてしまいました。都度会員になってきたので、また時間を見つけて「WF-SP900」をお供にして泳いできたいと思います。

 

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