【レビュー】いつも音楽と一緒になれる『LinkBuds Speaker』実機レポート
ソニーのワイヤレススピーカー「LinkBuds」シリーズに初めてスピーカーがラインナップ。充電のためのクレードルを採用した珍しいスタイルのワイヤレススピーカーになっています。さすがシリーズ製品だけ合ってLinkBudsのワイヤレスイヤホンとセットにして使う時に真価を発揮するモデルなのですが、実機の様子をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
ファブリック地でインテリアに思い切り溶け込みそうな新型ワイヤレススピーカー「LinkBuds Speaker」が発売になりました。
10月11日発売でソニーストア価格は29,700円です。ワイヤレススピーカーとしては割と良い値段になるんですが「LinkBuds Open」や「LinkBuds Fit」と同じ価格設定になっていて利用価値を考えれば同じくらいじゃない?とか思える製品になっています。
サイズ的には「SRS-XB12」などの小型ワイヤレススピーカーシリーズとほぼ同じくらいのサイズになっている、ソニースピーカーの中では最小クラスのモデルになっています。これらのスピーカーは1万円前後の価格設定になっているので見た目に割高感はあるのですが中身が違います。
「LinkBuds Speaker」は高さ約11cmのコンパクトな筐体に、トゥイーターおよびパッシブラジエーターと、振動板の面積を効率よく拡大させたソニー独自の「X-Balanced Speaker Unit」を採用したウーファーを搭載しており、豊かな低域とクリアなボーカルの再生を実現します。
ウーファー(約48×56mm)は小口径、大振幅のX-Balanced Speakerを新たに開発。これにより豊かな低域と歪みの少ない明瞭度の高いボーカルが表現できます。
実際に聞いてみると、その音質は二重丸で、ULT FIELD 1の様な重低音までは鳴らないまでも「豊かな低音」というのは大げさな表現ではなく、しっかりと音楽を全域聴かせてくれる感じ。
こうした小型スピーカーでフルレンジスピーカーではなく2WAYでウーファーを搭載しているモデルというのは見ませんからね。
さて、実際に「LinkBuds Speaker」をスマートフォンに接続して各機能を試してみたいと思います。
「LinkBuds Speaker」の接続方法ですがワイヤレスイヤホンと同じです。最初の電源投入時には「Fast Pair」が動作するのでAndroid スマートフォンの場合は案内にしたがって「接続」ボタンをタップするだけです。
現在は本体ソフトウェアのアップデートが案内されるようですので最初の仕事はソフトウェアアップデートになります。ワイヤレスイヤホンの場合はプログラムのダウンロードに40分ほどかかっていましたがLinkBuds Speakerのソフトウェアダウンロードは5分ほどで終わりました。
さて、まず最初に試してみたいのが「Auto Switch」です。これは外出先から使ってきたヘッドホンを外した時に自動でスピーカー再生に切り替わってくれるという機能。音楽はもちろん、radikoなどのラジオコンテンツでも再生を引き継いでくれます。
先週土曜日の出勤時にFMラジオでエアレースパイロットの室屋義秀選手が紹介されていて夢中になって聞いていたのですが、会社についてもその番組が続いていて、ワイヤレスイヤホンを外しても、番組がスピーカーから聞こえてきたときは感動しました。タイムラグはゼロではありませんが、短く済んでいてそのまま再生されている感がありました。
従来であればイヤホンを装着したままでなにかFM再生ができる機器を探すか、スマートフォンをワイアヤレススピーカーに接続して再生させる必要があるんですが、ノー操作です。
できそうで出来なかった事が実現した感じです。
ちなみに試してみたらヘッドホン→スピーカーだけではなく、スピーカー再生→ヘッドホン装着でも音声再生が引き継がれるみたいで、逆シームレス再生もできます。
ずっと、同じ音楽、同じラジオ番組で生きていくことができそう。
「Auto Switch」が対応するヘッドホンは本日時点では5機種のみとなっています。
- LinkBuds Fit (WF-LS910N)
- LinkBuds Open (WF-L910)
- LinkBuds S (WF-LS900N)
- WF-1000XM5
- WH-1000XM5
新製品の「LinkBuds Fit」「LinkBuds Open」だけではなく、既発売の「WH-1000XM5」「WF-1000XM5」「LinkBuds S」で利用が可能です。スピーカーとして対応するのは「LinkBuds Speaker」だけなんですが、今後、対応スピーカーが増えるかどうかは現時点では不明です。「LinkBuds Speaker」だけの機能だとしたら、もったいないなー。
そして2番目に注目したいのが「Quick Access」機能です。LinkBudsなどのソニー製ワイヤレスイヤホンを使っている方ですと利用している方もいらっしゃるかと思いますが、設定したボタンをひとつ押すと、スマートフォンの操作なしに指定した音楽コンテンツの再生ができる、というものです。
「Quick Access」ボタンは天面に用意されていて、このボタンをひとつ押すだけで、電源オンやスマートフォンの音楽アプリの立ち上げなどもせずに、即、音楽再生がはじまります。
設定できるのは「Amazon Music」「Endel」「Spotify」の3つのサービスです。「Amazon Music」を利用されている方も多いと思いますが「Spotify」なら完全無料で使うことができます。
無料で利用できるのはシャッフル再生だけなので、自分の好きな順で曲を聴くということができないのですが、プレイリストの指定は可能。最近の曲を適当に聴きたい、ということであれば、これは無料で使わない手はありません。(ちなみに30分に一度くらいの割合でCMは流れます 繰り返し聞いていると飽きてくるので、それで有料サービスに移っていくのかもしれませんが。w Spotifyはスタンダードプランで月額980円です)
そして第3の機能が「Auto Play」です。機能のネーミングが似ているので、説明されても同じ事の繰り返しみたいに思われるかもしれませんが「Auto Play」は決まった時間に音楽再生を自動で行う機能です。
朝の目覚まし代わりと、睡眠導入などに使えます。
音楽を自動再生したい時間と曜日を自分で設定して使います。ここで自動再生出来るのは「Spotify」と「Endel」の2種類のみ。ここでradikoとか選択できると良いんですが、なにかしらの事情でこうなっているんでしょう。
「情報の読み上げ」というのもあります。
こちらが1日のはじめに読み上げる内容で日付、天気、気温などを毎朝読み上げてくれるのと、設定したアプリの自動読み上げなどもしてくれます。
LINEなどを設定しておくとLINEメッセージが到着したときに発信者のメッセージを読み上げてくれます。スタンプが送られると「スタンプを送信しました」という内容でスタンプの中身までは教えてくれないのですが、ワイヤレスイヤホンなどでは便利。
時報も差し込んでくれるのですが、これがあると「うわ。もうこんな時間になってる!? もう、この仕事は間に合わないぞ!」という事態が防げるかも。
LinkBuds Speakerもテレワークなどで1日使い続けていると便利に使えそうです。
ちなみに、私の自宅テレワーク環境ですが、VAIOノートで仕事をしています。音声は実はスマートスピーカーの「LF-S50G」(生産完了品)を使っています。黄色く塗ってピカチュウ仕様に改造していますが、こちらはバッテリーこそ内蔵していないものの常時電源接続で使えるのでPCとBluetooth接続しておくとPCの音声もLF-S50Gの高音質スピーカーを通して聞くことができます。
スマートスピーカーなので「オーケーグーグル」に反応して調べごともできます。聞くのは大体為替の計算とかで「199ドルって日本円でいくら?」とかそういうのばかりなんですが。これに変わる存在に出来そうなスピーカーがようやく登場した感じです。「LF-S50G」が壊れてしまったらどうしようと思っていたので、安心。(このスマートスピーカーは本当に音質もよくソニーらしい製品でよく出来ていると思うんですけど、Googleとamazonの安売り戦争で姿を消した感じで残念)
バッテリーを内蔵したワイヤレススピーカーなので、テレワークの休憩時にはベランダに出てノンビリするときにも持っていけます。
割と大音量で鳴らすことができるし、防滴仕様(IPX4)になっているのでアウトドアでの利用も可です。
バッテリーは約25時間再生可能で、バッテリー残量を気にすることなく、心置きなく音楽をお楽しみいただけます。また、10分の充電で70分使用可能な急速充電にも対応します。
クレードルがなくてもスピーカー単体で充電が出来るようにもなっているので、キャンプに本体だけ持って行って途中で電池切れになっても大丈夫です。急速充電で10分で70分再生分の回復をします。
なんで、クレードルがあるの?というところですが、使ってみると分かるんですけど、ワイヤレススピーカーって防水仕様になっているので、USB端子が分厚いフラップで守られているものがほとんど。ハッキリ言って充電は面倒なんです。
この載せるだけで充電出来るというのは、繰り返し使っていると相当楽な思いができると思います。
ちなみに充電しながらのスピーカー再生も可能です。
背面には短いストラップも装備しています。
ストラップは取り外し可能になっています。かぎ爪みたいな形状のフックになっていて、なにか先の細いメガネ用のマイナスドライバーなどが必要になるのですが、左にずらしていくとストラップは外せます。
自宅で置きっぱなしにして、頭を使って移動させるくらいだったら、外してしまっても良いかもしれません。
ストラップは短いし、リングも小さめなんですがS字フックを用意しておけば、どこにでも引っ掛けることができますね。
底面積も少ないので本棚などにある小さなスペースにも置くことができます。音楽をとにかくもっと身近に!という製品です。
とても部屋に馴染むデザインで、ソニーファンの方でしたらポータブルシアターシステム「HT-AX7」を思い浮かべるはず。
表面がファブリック地で手触りもよく、見た目にもインテリアとして部屋に置いておきたくなるスピーカーシステムです。LinkBuds Speakerも、その居心地の良さそうなデザインはそのまま継承されている感じです。
ちなみに、充電端子もよく見ると似ています。
円形のHT-AX7のサテライトスピーカーは丸い充電端子で360度、どの方向で載せても充電出来るようになっていますが、LinkBuds Speakerは四角い端子が採用されていて90度回転でどの方向に載せても充電出来る様に工夫されています。
置き場所に寄りますが、やはりスピーカーの正面が一番良い音がしますので、聞いている場所に向けられるよう、クレードルをどの向きに置いていてもスピーカーを載せる角度の調整だけでベストポジションに向けられる、という工夫がされているわけです。
その他、使ってみてわかったんですがアプリ「Sound Connect」の「ディスカバー」機能にも対応しています。「ディスカバー」機能には自分が再生したコンテンツのログや仕様時間のログも記録して、自分のスマートフォンの音楽再生履歴を振り返ることができる機能なんですけど、スピーカー接続をしている時間って長いんですね。
マイヒストリーもどんどん上書きされていきます。こうした使用時間の長さを考えると時間当たりのコストパフォーマンスってかなりおトクなのかも。
お部屋にシンプルでコンパクトで、それでいて高機能な相棒の様なスピーカーを置きたい、という方にオススメのワイヤレススピーカーです。
新型の「LinkBuds Open」や「LinkBuds Fit」と一緒にいかがでしょうか?
ワイヤレス ポータブルスピーカー LinkBuds Speaker SRS-LS1 |
ソニーストア価格: 29,700 円税込 |
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発売日 | 2024年10月11日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:3,300円 3年ワイド/5年ベーシック:2,200円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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