昨日発表になったソニーの新型お手元スピーカー「SRS-LSR200」が今日からソニーストアで特別展示をスタートしているというので、早速、お邪魔させてもらってきました。

ちょっと触らせてもらってきただけなんですが、これ、劇的な進化をしているかもしれません。耳が遠くなってきた両親へのプレゼントに最適、という製品だったのですが、これ、使い方によっては普通にオーディオ機器として使って便利なレベルの製品になっているかもしれません。

 

こんにちは、店員佐藤です。

5年前に発売されたお手元テレビスピーカー「SRS-LSR100」がなんとモデルチェンジをしました。「SRS-LSR100」は我が家の両家の実家用に買わせてもらっていて、敬老の日や父の日のプレゼントに活躍させていただいています。

今でも私の実家の方では使い続けてもらっています。（妻の実家の方は「SMR-10」の方にスイッチしてしまいました）

「SRS-LSR100」は非常に完成度の高い製品で大きなスイッチボタンがボリュームを兼ねていて、電源が入っている時しかボリューム調整ができないなど、デザイン的にも機能的にも美しいギミックがあったり、なによりもボタン類の配置がすごく良い感じで、聞けば、これを設計された方というのは、以前、ブラビアの付属リモコンのデザインを担当されていた方とのこと。

なるほど、テレビアクセサリーではありますが、本物感があるわけです。

こんな安価なテレビアクセサリー製品ではありますが、想像できないほどのフィールドテストを繰り返して作られているとのことで、これをモデルチェンジすることはちょっと考えられない、後継機を出したら、それはデチューンしたモデルになる、とさえ思えていたのですが、パワーアップして登場しました。

両親に買ってあげて、使ってもらい始めてから早くも5年経ちますが、さて、買い換えに相当するのかな？　ということで興味は最初からあるのですが、製品としての完成度も高く、私の中では「ソニーらしさ」に溢れる製品でもあります。

まずは、先代の「SRS-LSR100」と比較しながらモデルの進化を紹介したいと思います。

写真左が先代の「SRS-LSR100」で写真右が新型の「SRS-LSR200」です。やや奥行きが増えているのがわかります。重量も440gから630gに増量されています。

正面から見ると横幅はほとんど変わらない（写真左がLSR100で写真右がLSR200）のですが、中身に大きな違いがあります。

こうして前面のスピーカーネット越しに中身を見るとスピーカーが3つ並んでいるのがわかります。

これが新型モデルの最大の特徴です。左右のスピーカーは従来通りのステレオスピーカーなんですがセンターにあるのは音声専用のスピーカーで200Hzから上だけを再生するものとなっています。これで音声を聞きやすくする、というものなんですが、さすがソニーさん、3chスピーカーにしているだけではないんです。

左右音声をほんの若干だけ遅延させることで音波の干渉を防ぎリスニングエリアのベストゾーンを広げる、ということをしています。

通常の2chステレオスピーカーでは左右のバランスが取れるドセンターのワンポイントでしかステレオ感を得られませんが、3chでセンタースピーカーを加えることにより、そのドセンターのストライクゾーンを広げるコトができます。左右音声を若干遅延させることで、そのセンターのストライクゾーンをさらに広げるコトができるそうで、ちょっと変わったサウンドテクノロジーが採用されています。

「音を遅延させている」というと映像よりも音声が遅れて聞こえてしまうような誤解を生じてしまいそうですが、それほど大きな遅延ではなく音像定位を若干良くするための微妙な遅延でチューニングされているようで、映像からの音声の遅延自体はまったく感じられません。

というか、むしろソニーの「テレビアクセサリー」として開発されていて、テレビアクセサリーの場合は遅延が起こったら製品として終わり、ということで開発されています。2.4GHz帯の通信を使っていますが、いわゆるBluetoothによる伝送などは利用せず、独自規格での遅延がほぼ起こらない伝送方式をわざわざ採用しているとか。

上位機種のブラビアではBluetooth音声通信機能を搭載しており、オーディオ用のワイヤレススピーカーを使うコトもできるのですが、それよりも音質としては有利な製品となります。

LSR100では特徴的だった電源スイッチを兼ねた押し込むボリュームボタンはLSR200では無くなっていて、ボリュームつまみは飛び出ているままとなっています。

聞くところによると、このモデルでも膨大なフィールドテストを行っているそうで、視覚障害のある方にもテストしてもらっているとのこと。そうしたフィールドテストの結果、改善された部分なのかもしれません。

ちなみに、新型のお手元スピーカーのスイッチはボリュームツマミが兼ねているのは同様で、沈み込まず「カチッ」というタッチだけで電源のオンオフができるようになっています。

天面のボタン類ですが、こちらは実はかなり入れ替わっています。LSR100には「消音」や「入力切替」などのボタンがあったのですが「LSR200」ではこれがなくなっています。

かわりに「BS/CS 4K/8K」ボタンが搭載！　そうなんです、先週発表されたばかりの販売価格200万円する8Kブラビア「Z9H」に対応したリモコンになっているんです！！

思えば「SRS-LSR100」が発売になった2015年というのは悪名高いブラビアCシリーズが発売された年です。電源を入れるとホーム画面が出てしまいテレビ放送が観られず、ホーム画面からの操作ができない「SRS-LSR100」と息が合わなかったのですが、現行のブラビアはチャンネルボタンを押せば電源が起動する「チャンネルポン」機能が復活しています。

「SRS-LSR200」のこれらのボタンだけあればテレビ放送を観る、ということについてはほぼ全ての操作が可能。余計なボタンがついていないので「あれ、これをおしたらテレビが映らなくなっちゃった！（入力切替をおしていた）」が起こる可能性が低くなっています。

地デジ（20時）より、BS放送（18時）よりも早く放送される大河ドラマ「麒麟がくる」の4K放送（朝9時）をボタン一発で切り替えできる方がメリットは大きいですよね。

ナイス判断だと思います。

本体重量が1.5倍に増量されてしまったから、ではないでしょうけど、ハンドルの部分の形状も大きく変更になっています。従来は細いヒモ状だったハンドルがベルト形状になっています。これを長時間持ち歩くことはないと思いますが、手先がおぼつかないご高齢の方にはこの方が良さそうですね。

先代のモデルから、たっぷりとフィールドテストをしていると、聞いていますので、こういうところの変更についての安心感があります。

充電スタンドを兼ねる送信部も大幅な形状変更になりました。先代のLSR100では本体サイズと同じサイズのベース部分だったのですが、新型LSR200ではお皿形状になっていてより安心して置ける形状になっています。

5年ぶりのモデルチェンジですが、うちの両親も5歳年を取っています。こうしたより使いやすいアップデートは買い換え理由になってきちゃうかも。

今年の「父の日」あたりが狙い目かなー。。。

というのも、データによると男性の方が女性よりも10歳ほど先に聴覚の衰えがくるんだそうです。使用者のアンケートデータなどによると男性が60歳くらいから使い始められるものの、女性は70歳くらいからの利用者が多いそうです。

自分も高齢になってきたら、そういうのを意識しないとなー、とか思いました。

その他、わかりやすい取扱説明書がついてくるのですが、それを読まずに使おうとする方も多く、文章を読まなくても図面だけで設置できるように工夫はしているそうです。そのひとつが、こうして付属のケーブル類に番号と色での案内をしているところ。

光デジタルでもイヤホン端子からのアナログ入力でも、すべて必要なケーブルは同梱されていますので、テレビにつなぐだけで利用ができます。

私はまだ聞き取りにくさを感じていないのでわからないのですが、音声だけ聞きやすくしたい、という場合に使うのがこちらの「はっきり声」ボタンです。ランプが1つともっているのはモード1、で2つ点灯するとモード2になります。

高齢になるにつれて4KHz近辺の音が聞き取りにくくなるそうで、このあたりに「さ」とか「た」の成分が含まれるんだそうです。「魚」と「高菜」や、「サワラ」と「俵」が聞き分けにくい、という方は「モード2」にすることで4KHzを持ち上げて再生するため、これらの単語が聞き分けやすくなるそうです。

滑舌が悪い芸人さんとかの漫才をこれを使うともしかして聞き取りやすくなる・・・か、どうかはわかりません。製品として発売されたら店頭で試してみようと思います。

あとは、音楽番組を聴くときはオフにして使う様にして使うのがオススメな使い方になります。

実機で試してきましたが、遅延はLSR100同様、ほとんどありません。「まったくありません」と、言いたいのですが、ほんの若干、テレビの出力音声と一緒に聞くとうねりみたいのが聞こえるコトがあるので、まったくゼロではないと思いますが、エコーがかかったような聞こえ方はしません。

さらに、音楽ライブの映像音声で試してみて、テレビ音声をやや大きめにし、LSR200を手元で鳴らすとセンターチャンネルスピーカーみたいな聞こえ方をします。2chステレオ音声だったモノが3chサラウンド風になるので、これ、もしかすると、高齢者向けとかではなく、普通にオーディオ製品として使っても良いかも、とか思えました。

この手の製品って、テレビリモコンに安っぽいスピーカーをつけただけ、というイメージの方がいるかもしれませんが、お手元テレビスピーカーはそういうものとは次元が違います。

ソニーのワイヤレススピーカーにテレビリモコンを後付けしたみたいな製品です。単体でもステレオ感が味わえるし、これ、我が家の自宅用に良いかも。ソニーショールーム／ソニーストア銀座さんで、がっつりと試すことはできませんが、店頭展示ができるようになったら映画ソフトなどで試してみようと思います。

 

先代のLSR100は国際的なユニバーサルデザイン賞を受賞しています。完璧な製品だと思っていたのですが、5年経ってさらに進化することができた「SRS-LSR200」が登場です。

発売日の2月22日以降は当店店頭でも実機試聴が可能になります。是非、当店店頭でもご検討ください。

 

お手元テレビスピーカー SRS-LSR200		ソニーストア価格： 22,000 円 税込
発売日	2020年2月22日	メーカー商品情報ページこちら
ソニーストア 購入特典	ソニー提携カード決済で3%オフ
テックスタッフ 店頭ご利用特典	店頭体験できます（発売日以降） テックスタッフ店頭ご利用特典

 

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