【レポート】コンパクトフルサイズ”α7C II”オーダーレポートと、電子先幕シャッターのボケ欠けってなんだ?
10月13日発売のデジタル一眼カメラ コンパクトフルサイズの”α7C II”ですが、おかげさまで今回もご予約絶好調です。出荷開始までまだあと1ヶ月もあるのですが、予約開始から1週間での当店経由でのオーダーレポートと、それと店頭で疑問に思われる方がいらっしゃる電子先幕シャッターとボケ欠けの実験をしましたのでレポートしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
BIONZ XR搭載とAIプロセッシングユニットのダブルで進化したコンパクトフルサイズ”α7C II”があと1ヶ月で出荷されます。AIプロセッシングユニット搭載のフルサイズカメラとしては”α7R V”が1号機で昨年11月に発売されましたが、なんせ55万円もするカメラで、入門者がすぐに手を出せるカメラではありません。
AI被写体認識を使えるのは、相当”α”にのめり込んでいる一部の方だけだった者が、Vlogcam「ZV-E1」のおかげで一気に32万円まで降りて来て、APS-Cセンサーカメラながら”α6700″では22万円まで安価になり、一気に身近になってきました。今回の”α7C II”ではフルサイズセンサー搭載のレギュラーモデルとして、コンパクトサイズボディで30万円での発売。兄貴分になるスタンダードサイズの”α7 IV”の37万円と比較しても安価に感じられるモデルになっています。
いよいよ、AIプロセッシングユニット搭載”α”の大ヒットになる下地にあるモデルが出てきた感があり、これからはこのカメラがソニー”α”フルサイズのスタートラインになるんだと思うと、ソニーショップとしても心強い思いです。
ということで、予約販売開始から1週間での当店経由でお買い上げいただいた皆様のオーダー内容を集計しましたのでここでレポートさせていただきたいと思います。当店経由で今回もお買い上げくださった皆様には心より感謝申し上げます。
まずはボディのみで買うか、SEL2860が同梱になったズームレンズキットで買うか、ですが、約85%の方がボディのみで購入されています。
ご存じの通り、デジタル一眼カメラはレンズがないとなにも映りませんので、なにかしらレンズが必要になるのですが、多くの方はすでにレンズをお持ちで、今回はボディの買い換えで購入されている、というケースが多い様ですね。もしくはキットレンズではなく別のレンズを一緒に購入されている方もいらっしゃるのですが、一番多いのはボディのみで購入されている方になります。
カメラのボディカラーはどちらの方が人気があるんですか?というのは店頭で数名の方にお問い合わせいただいています。従来であればブラックに人気が偏るもので、それ以外のカラーは少数派になります。
写真撮影のシーンを考えるとガラスなどでの写りこみが一番しにくいのがブラックボディになるので、圧倒的にブラックを選ぶ方が多く、今回もそうなるかと思いきや、”α7C”シリーズだけは別で、今回にいたってはシルバーカラーがなんと半数を超えるほどの選択率になっていました。
レンジファインダーカメラを思わせる、そのクラシカルなスタイルはシルバーカラーにしたくなる気持ちがよくわかります。当店でも”α7C”シリーズならではのカラーデザインということで、展示機はシルバーにしていましたし、今回の”α7C II”でも展示機のオーダーはシルバーにしています。
ボディ全体がシルバーというわけでもないですし、暗いところでのダイヤルなどの視認性はシルバーの方が良いかもしれませんね。
そして、ソニーストアならではの長期保証サービスの選択ですが、今回は3年ベーシック保証がなんと約4割もいらっしゃいます。ソニーストアで5万円以上の購入履歴がある方で、My Sony IDをお持ちの方は「3年ワイド/5年ベーシック保証無料クーポン」をお持ちのはずなので、絶対に3年ワイド以上の保証サービスに加入されているはず。
なので、3年ベーシック保証がこれだけ多いと言うことは、はじめてソニーストアで”α”ボディを購入される方が多いと言うことになります。ソニーストア人気爆発です。
ちなみに10月以降は当店店頭にてオータムフェアがはじまります。はじめてソニーストアをご利用になる方にも3年ワイド保証を半額にするクーポンのプレゼントができます。10月1日以降の予約オーダーでしたら、当店店頭からのご予約&ご注文がオトクです♪
ソニーストアの”α7C II”の購入ページには一緒に購入するのにお勧めのレンズの掲載もあります。いくつかのレンズが同時購入されているのですが、一番多いのが「SEL2070G」です。今年の2月に発売されたばかりのズームレンズです。
標準ズームレンズは多くのモデルが24-70mmの焦点距離になっているのに対して、このレンズは20-70mmとたった4mmですが広角側が広く設計されています。望遠側の4mmはたいした違いがありませんが広角側の4mmの違いは大きく、これがあれば標準ズームの他に持って行くはずだった広角単焦点や広角ズームレンズを持って行かなくて済みます。
また、Vlog撮影など動画撮影を主体に考えると16:9でのワイド画角での撮影が多くなり、写真と違ってより広角な映像が必要なところに画角の狭さから、より広角なレンズが欲しくなるところ。それをかなえてくれるズームレンズになっています。
キットレンズと比べるとかなり高額になりますが、Gレンズというブランドレンズになっていて画質も一段上のものが得られます。せっかくの3300万画素ですから、これは無駄にはなりません。ナイスチョイスだと思います。
アクセサリーでは予備バッテリーとバッテリーチャージャーが選ばれています。”α7C”からの乗り換えでしたら、以前つかっていた予備バッテリーやチャージャーが使えます。
新たにソニー”α”に乗り換えられた方は、まずは予備バッテリーが欲しくなるところなんですけど、”α7C II”はUSB PD対応のUSB Type C端子を搭載しています。旅先でバッテリー残量が心許なくなったときもモバイルバッテリーで充電&給電ができます。まずは本体内充電で運用してみて、撮影枚数が多いなどでバッテリーがやはり足りない、ということであれば、追加して購入するというスタイルでもOKだと思います。
とはいえ、旅行が多く旅先に持って行くのがメイン、ということであれば、バッテリーチャージャーと予備バッテリーは1組あると運用方法がかなり楽になるんですけどね。(ご飯に行くときに部屋で予備バッテリーを充電させておくことができます)
そして、少し選択を迷ってしまうαアカデミーオンライン校講座として、無料で動画セミナーを拝聴することができる特典がついてきます。”α7C II”の基本的な操作方法のご案内の他、写真の基本、動画の基本という3つのコースが用意されています。
驚くことに動画人気がここでも炸裂しています。
“α7C II”は特にVlogcamという謳い方はしていませんが、Log撮影に対応していたり、フォーカスブリージング補正に対応していたりと、Vlogcam「ZV-E1」相当の動画撮影機能も搭載しています。
クラシカルスタイルのフォトカメラとして購入して、後日、動画撮影にも挑戦が楽しめる、という1台で2度おいしいカメラになっていますね。
さて、兄貴分の”α7 IV”との比較検討をされている方もいらっしゃると思います。AIプロセッシングユニットを搭載していたり、内部のソフトウェアとしては上位モデルを凌駕してしまうようなコンパクトカメラになっているのですが、一部、コンパクトなボディに搭載するためのハードウェアの都合で”α7 IV”に劣る部分もあります。
α7C II | α7 IV | |
ソニーストア価格 | 295,900円 | 372,900円 |
発売日 | 2023.10.13 | 2021.12.27 |
質量(バッテリー、 メモリー含む) |
約514g | 約658 g |
オートフォーカス | リアルタイム認識AF (人物/動物/鳥/昆虫/ 車/列車/飛行機) |
リアルタイム瞳AF (人物/動物/鳥) |
ファインダー形式 | 0.39型235万ドット XGA OLED 最高120fps |
0.5型368万ドット Quad-VGA OLED 最高120fps |
ファインダー倍率 | 0.70倍 | 0.78倍 |
記録スロット | SD UHS-II シングルスロット |
SD/CFexpress Type A デュアルスロット |
手振れ補正 | 7.0段 +動画時 アクティブモード |
5.5段 +動画時 アクティブモード |
ブリージング補正 | 〇 | 〇 |
オートフレーミング | 〇 | 非搭載 |
フレキシブル露出 | 〇 | 〇 |
シャッター スピード |
30~1/4000秒 | 30~1/8000秒 |
先幕シャッター | 電子先幕のみ | メカ搭載 |
連続撮影速度 | 最高10コマ/秒 | 最高10コマ/秒 |
連写可能枚数 JPEG L XFINE |
1000枚以上 | 1000枚以上 |
RAW | 44枚 | 1000枚以上 |
RAW+JPEG | 35枚 | 1000枚以上 |
RAW(ロスレス圧縮)+JPEG | 20枚 | 1000枚以上 |
静止画撮影可能枚数 ファインダー使用時 (モニター使用時) |
約530枚 (約560枚) |
約520枚 (約580枚) |
実動画撮影時間 ファインダー使用時 (モニター使用時) |
約100分 (約105分) |
約170分 (約175分) |
.
記録スロットの違いはボディサイズによるところになると思いますが、同様に搭載できるシャッターユニットなどもサイズの制約があるようで、先幕シャッターが”α7C”シリーズは非搭載になっていて、電子先幕シャッターのみの設定になっています。
デジタル一眼”α”で採用しているフォーカルプレーンシャッターというのは、先幕シャッターと後幕シャッターの2枚がありシャッターが降りている状態から先幕シャッターが開いて、設定したシャッタースピードの時間で露光したら後幕シャッターが閉じる、ということをしています。
これはCMOSセンサーの読み出し速度が遅いことからメカシャッターで露光時間をコントロールする、という仕組みで動いています。この仕組みを使わないでメカシャッターを使わない撮影も出来るようになっていて、それがサイレントシャッター、電子シャッターになります。
露光時間のコントロールですが、シャッターを開くところはさほど時間がかからないことから「電子先幕シャッター」という仕組みが用意されていて、”α7C II”は電子先幕シャッターと電子シャッターでのみ使えるカメラになっています。
“α7 IV”は先幕シャッターをメカで搭載しているのでメカシャッターと電子先幕シャッターと電子シャッターの3つが選べる、ということになります。
電子先幕シャッターではどんなデメリットがあるのかというと「ボケ欠け」という現象がおこること。シャッタースピードが速いときに起こる現象で、どんなことになるのか、ご覧になったことがない方も多いようですので、簡単に店頭で試してみます。
用意したのは”α7C”とソニー”α”レンズでもっとも明るいレンズになる「SEL50F12GM」です。
これで”α7C”の電子先幕シャッターでシャッタースピードを最高速の1/4000秒で切ってみます。
これが”α7C”でシャッタースピード1/4000でシャッターを切ったところです。わかりやすいように玉ボケをまん丸くしてみました。
はて、特に変な感じはしないけど、という方は、次の写真をみると違いがわかるかも。
こちらは1/2000秒にして撮影したカットです。これだけでほぼボケ欠けはなくなっているのですが、まだ玉ボケの下の方がちょっと暗めになっていますね。
そう、玉ボケの下の方が欠けてしまう現象が電子先幕シャッターの高速シャッター時におこります。
こちらは1/1000秒です。もう完全にボケ欠けはなくなっています。
そんな速いシャッタースピードで撮らないよ、と思われるかもしれませんが、こうした玉ボケを作るのには大口径レンズを絞り開放に近い状態で使う必要があり、これが屋外で明るい環境での撮影だと、シャッタースピードを相当速くなるシーンが増えます。絞り開放にしたらシャッタースピードが最高速になっていた、とかの時に要注意です。
回避策としては電子シャッターを使うという手もあります。こちらは電子シャッターで1/4000秒で撮影しています。素早く動く被写体でなければ歪みも出ないので、花や小動物の撮影であれば問題ないかと思います。
“α7 IV”の場合はメカシャッターで1/8000秒の速いシャッタースピードが使えます。
ということで、”α7 IV”で1/8000秒で撮影したものがこちら。あれれ、メカシャッターなのに思い切りボケ欠けしていますよ。
“α7 IV”ですが、デフォルトでは電子先幕シャッターがONになっています。これをオフにするとメカの先幕シャッターを使う様になり、シャッター音も「バシャバシャッ」という派手な音に変わります。
こちらが”α7 IV”で撮影した1/8000秒の先幕&後幕メカシャッターの撮影になります。
この機能をご存じなくて”α7 IV”や”α7R V”をお使いの方もいらっしゃるかも。玉ボケ命!という方は設定を見直してみてください。
こういう撮影シーンはあまりない、電子シャッターでそういうときは対処する、それよりもこのコンパクトさがなによりも魅力!という方は、やはり”α7C II”でご検討をどうぞ♪ 先幕シャッターがないからダメだ、ということではなく、こういう現象が起こるというのが分かっていれば”α7C II”は使いこなせます。というか、ご存じない方は”α7″シリーズでも知らず知らずのうちに電子先幕シャッターで使っているでしょうし。(^_-)
“α7C II”は今ならまだ、発売日に届きますよ!
デジタル一眼カメラ ILCE-7CM2 |
ソニーストア価格: 295,900 円~ |
|||
発売日 | 2023年10月13日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:29,700円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:15,400円(税込) 3年ベーシック:無償 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
|||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
デジタル一眼カメラ ILCE-7CR |
ソニーストア価格: 449,900 円 |
|||
発売日 | 2023年10月13日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:45,100円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:23,100円(税込) 3年ベーシック:無償 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
|||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
★ソニーストア “α7C II”買い換え提案スペシャルコンテンツ
店頭にてノベルティをご用意してお待ちしています。
【レビュー】”α7C II”と『SEL70200G2』で撮る「冬支度するシマリスの秋」
少し日が経ってしまいましたが11月23日の勤労感謝のお休みに、久々に「りすの家」に行ってシマリス撮影を楽しませてもらってきました。 一度やってみたかった、コンパクトフルサイズ”α7C II”のAI […]
『α7C II』で撮ってきたジャパンモビリティショーのソニーEVカー「AFEELA」
現在、東京ビッグサイトで開催中のイベント「ジャパン モビリティ ショー 2023」で一般向けに初めて公開されるソニーホンダモビリティのEVカー「AFEELA」を一目見たくて行ってきました。 “α7C II&# […]
“α7C II”で撮る「男体山ハイキングで紅葉フォト」
先週末は当店店頭にて「売れる風景写真の撮り方セミナー」を開催しました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。 すぐに感化されるもので、早速「まちゃー氏」の話を自分なりにまとめて実戦練習をしてきました。新型カメラ& […]
デジタル一眼カメラ”α7C II”でLiSA出演のweb CMが本日公開
10月13日発売のソニー新型ミラーレスカメラ”α7C II”のweb CMにあのLiSAが登場。本日より公開になりました。