レコードプレーヤー『PS-HX500』で「Softly」をDSD録音

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先月発売された山下達郎氏の11年ぶりのニューアルバム「Softly」をどうしても最高音質で聴きたい!ということで、レコードを購入しました。

自宅にレコードプレーヤーはないので、お店にあるレコードプレーヤー「PS-HX500」を久々に引っ張り出してきて、DSD録音に挑戦。ウォークマンでレコードの音を聞くことが出来るようになりましたので、その一部始終を紹介したいと思います。

 

こんにちは、店員佐藤です。

職場で仕事をしながらradikoを聴いているんですが、先月から山下達郎氏の新曲「LOVE’S ON FIRE」がジャンジャン流れていて、もう頭の中でヘビーローテーションされています。これが11年ぶりのニューアルバムに入っているというので、moraでダウンロードしようと思ったら、販売されていないんですね。これまでの楽曲もハイレゾ音源では販売されていないので調べてみたところ、山下達郎氏本人の希望で「ロックにハイレゾはいらない」「ストリーミングサービスに楽曲提供をしない・今後するつもりもない」とのこと。

以前、ご自身の曲をハイレゾで試したことがあるそうですが96kHzの音が気持ち悪かったとか。ロックは48kHz・24bitもあれば十分、ドライブ感などがあった方が良い、とのこと。

なるほど、なんでもかんでもハイレゾであれば良い、というわけではない、というようなことは以前、奥田民生さんもソニーのインタビュー記事でお話になっていました。果たして自分の曲にこれだけの高音質が必要なのかな?といったことだったと思いますが、同じロックのジャンルですし聞こえ方について、制作している本人が言っているんですから重みがありますね。

今回のアルバムはCD、レコード、カセットのみの販売となっていて、ウォークマンで聴きたいならCDを買ってきてリッピングする、ということになります。CDのリッピングだと音質は44.1kHz/16bitなので、山下達郎氏がおっしゃる48kHz/24bitにはちょっと足りないんじゃないか。。。というのもあり、急に今回はレコードの音を持ち歩くべく、レコード盤をオークションで購入しました。さすがにamazonの14,000円超えでは買えず、その半額くらいでゲット。

レコードの再生にはソニーのステレオレコードプレーヤー「PS-HX500」を使います。2016年発売の製品で当時はハイレゾ製品が一気に出そろった頃でした。

まだハイレゾ楽曲も出そろっていない頃で、発売されていない曲はレコードでDSD録音だ!という時代。当店店頭でもレコード再生大会を開催して週末頃にオーディオファンが集まるというなかなか盛り上がった思い出があります。

狭い店内ですので、その後店頭展示はしていませんでしたが、リクエストがあればすぐに出せるようにバックルームに用意があり、今回はそれを持ってきました。

こちらがソニーのステレオレコードプレーヤー「PS-HX500」です。ソニーストア価格:60,368円は発売当時の価格そのままです。今年4月の一斉値上げには含まれていません。

こちらは背面端子ですが、RCAプラグがありライン出力とフォノアンプ用の出力と切り替えで出せる他は、USB type B端子が搭載されているのみです。

レコードプレーヤー本体に録音機能はなく、別途、パソコンを用意して専用ソフトウェア「Hi-Res Audio Recorder」を使ってPCで録音することになります。

Music Center for PCや、Media Goなどでは録音はできないのでご注意を。ソフトウェアは無料でダウンロードができます。

以前はHAP-S1やMAP-S1、STR-DN1080などのハイレゾ対応のアンプがあったので、それで鳴らしていましたが、現在はサラウンドシステムの「HT-A9」しかありませんので、そこにVAIOからHDMIで出力させて、これで音を鳴らすことができました。

出力情報を見るとWindows側で設定した192kHz/24bitでの伝送は出来ているので、レコード音源のハイレゾ再生はこれで出来ているはずです。

久しぶりなのでアームの調整も行いました。ソニーサイトにセットアップの紹介ビデオが用意されているので、これを見ればバッチリ。アームが水平になるように調整してからダイヤル3までウエイトを載せて準備万全。

中学生、高校生の頃は私もレコードを聴いていて、あの頃は耳も良かったのか、レコードの再生は1回目が一番音が良く、その後、だんだん劣化していくのが聞き分けられていました。

今はもうレコードを購入して再生することもないし、CD登場以降はデジタルの音にすっかり耳が慣れてしまっているんですが、さて、今回はその違いがわかるですかね? 試し再生などはせず、1回目の再生を一発でDSD録音したいと思います。

レコードの準備をしてVAIOとUSB接続。専用ソフトウェア「Hi-Res Audio Recorder」を起動して録音ボタンを押すと準備完了。レコードプレーヤーの操作はPC側から自動で行われるという仕組みはないので、手動で針を下ろしてから録音を開始します。

録音モードは最高音質がDSD 5.6MHzです。PCM録音も可能で山下達郎氏がおっしゃる「48kHz/24bit」でも録音ができるので2回目の再生で録音して違いを聴き比べてみましょう。

録音する際はレコードプレーヤーのフタを閉じる派と、開ける派がいらっしゃるそうで、開ける派の方はスピーカーから鳴った音も響きとして録音されるから、というのがあるそうです。

今回は山下達郎氏に敬意を表して、できるだけアナログな感じで聞きたいのでフタを開けたままで、サラウンドシステム「HT-A9」のボリュームもやや上げ気味で再生しながらDSD録音してみました。

「Hi-Res Audio Recorder」の操作はシンプルで録音中は録音開始と一時停止しか操作ができません。

2枚組のアルバムなのでA面とB面をひっくり返すたびに一時停止して録音。録音が終わったら編集画面に移り、自分でトラックの切れ目にマークを入れていきます。自動でトラックを入れてくれる機能は付いていません。ソフトウェアもできるだけアナログな感じ。

ゲイン調整機能もついていて、ここで+6.0dBまで1.0dB刻みで変更ができます。録音したトラック全体の音圧をみて「自動」とすると、推奨するゲインにしてくれます。

音圧はやや低めなんですが、デジタル録音の場合「鉄の天井」というのがあり、アナログ録音と違ってレベルオーバーすると音がなくなってしまうため、どうしても安全策で低めのレベルで録音するみたいです。

今回のSoftlyは最もゲインアップすることになる+6.0dBになりました。PCM録音の場合は簡単にゲインアップができるのですが、DSD録音の場合はレンダリングが必要になり書き出しに相当な時間がかかります。録音した時間の実時間までは行かないのですが、第11世代 Core i7プロセッサーで半分くらいの時間がかかります。

あとは書き出しの前に、楽曲情報の編集も可能。ファイル名をトラックタイトルにしてくれる機能などもあります。レコードのジャケットを見ながら手入力していくんですが、こういうのも楽しい時間ですね。

学生時代にレコードからカセットに録音をして、インデックスレーベルをひたすら手書きしていたのを思い出します。

録音したファイルですが、Media Goなどで読み込むことができます。すでに配布が終了しているソニーのMedia Goですが、私は今でも便利に使わせてもらっています。大抵のことはこれで全部出来るし、ジョギングの時のプレイリストを作るときに、テンポで選曲ができるなど、Media Goでないと出来ないことがあるんですよね。

そして、Media Goから、ウォークマンに出力して、これで完成です。DSD 5.6MHzと言ってももともとデータの無い音がハイレゾになるわけでもなく、これはレコードの音を忠実にデジタルにしただけの音になるんですが、山下氏がおっしゃる「48KHz/24bit」のPCM録音と比較すると違いは明らか。

なるほど、ロックは迫力なんですよね。言わんとしていることは私にも少しわかりました。ただ、このレコードの音も捨てがたい。スタジオで完成させた音がそのままダイレクトにデジタルでやってきたわけではないですが、CD以上の音がレコードには詰まっていることも再確認。

30年以上前の話になりますがCDが出たときは、これからはノイズの少ないCDこそが高音質メディア!と、思っていたのに、レコードの方が音が良い、なんて思える時代がやってくるなんて、あの頃は想像もしていませんでした。

 

この春、ウォークマン「NW-WM1ZM2」や「WN-WM1AM2」を購入された方は、チャレンジしてみたい方、多いんじゃないですかね。(^^) 

今週末はレコードプレーヤー「PS-HX500」を片付けずに展示しています。アナログレコードの音質に興味をお持ちの方はお試しになってみてください。

(お持ち込みレコードの録音サービスなどは行っていませんのでご了承ください。)

 


ワイヤレスノイズキャンセリング
ステレオヘッドセット

PS-HX500
ソニーストア価格:
60,368 税込
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発売日 2016年4月16日 メーカー商品情報ページこちら
延長保証 5年ワイド:6,600円
3年ワイド/5年ベーシック:3,300円
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『Sound Forge Pro 11』と『PS-HX500』でハイレゾ録音の波形編集

 

【現時点で即納可】

ウォークマンWM1シリーズ
NW-WM1ZM2
ソニーストア価格:
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3年ベーシック:無償
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【現時点で8月下旬お届け目安】

ウォークマンWM1シリーズ
NW-WM1AM2
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5年ワイド:16,500円(税込)
3年ワイド/5年ベーシック:8,800円(税込)
3年ベーシック:無償
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ソニーオーディオの重鎮「かないまる」さん、こと金井隆さんが7月2日にお亡くなりになりました。


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私は直接お目にかかったことはありませんが、関係筋の方からは間接的に何度も登場する方で、ウォークマンに搭載されている「バイナルプロセッサー」の生みの親でもあります。


★ソニー特集記事『アナログレコード特有の音響効果をデジタルで再現 音の豊かさや広がりを感じる「バイナルプロセッサー」 』

今回紹介させていただいたレコードプレーヤー「PS-HX500」についても音チューンのお手伝いをされているとのことが記載されています。

「アナログからデジタルオーディオになったときに失ったものと、再会しませんか?」というメッセージを私も受け止めて体験させていただきました。

長い間、お疲れ様でした。心よりご冥福をお祈りいたします。

 

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