【レビュー】これが8K解像度の360度VRだ!『Xperia View』実機レビューレポート
11月19日発売のXperiaブランドで登場したVRヘッドセット「Xperia View」の特別先行展示を当店でも始めました。8Kデコードってなんだ? Xperia 1 IIIのディスプレイって4Kじゃなかったっけ?とか、いろいろ疑問が浮かぶVRヘッドセットですが、体験してみたら話が変わってきました。
なるほど、こういう高精度、高性能なVRヘッドセットって今までなかったかも。操作性もソニーさんがちゃんと考えると使いやすくなるものですねー。ということで、新製品「Xperia View」の実機レポートをお届けしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
PlayStation VR以来のヘッドセットです。「ビジュアルヘッドセット」ということで、これはディスプレイは搭載していない「箱」だけの製品。スマートフォンの「Xperia 1 III」もしくは「Xperia 1 II」をディスプレイとして使うVRヘッドセットになっています。
こうした製品はちまたに多数あり、3,000円前後で買えるものという頭があるんですが、amazonなどで評判を見ると、いろいろ不便そうなものが多数あり、特に操作性に難があったり、スマートフォンのサイズとレンズのサイズがうまく合わなくて見づらくなってしまったり、映りが悪かったり、そもそも装着するとあちこち痛くなったり、なかなか良いものがない、という印象でした。
手軽にVRヘッドセットを楽しんでみたい、と思って探してみたんですが、購入するのにはちょっと勇気がいるというか、ちゃんと使えるものが買えるまで、無駄な投資が続きそうな予感しかしません。
今回発売された「Xperia View」は価格が29,700円と、かなり割高に感じられるかもしれませんが、Xperia 1 III、Xperia 1 IIという4Kディスプレイ搭載の大型スマートフォンに最適化された製品で、4K画質をしっかりと堪能できることが保証されています。さらにPlayStation VRのノウハウもあり、装着感に関しても安心感があります。
かなりピンポイントで狙った「Xperia 1 III」「Xperia 1 II」ユーザーさん向け専用製品ですが、さて、どんなものなのか、まずはハードウェアから見ていきたいと思います。
こちらが同梱品なんですが、Xperia Viewも脱プラスチックパッケージになっていました。これだけ複雑な形の製品なのに、段ボールのクッション材だけでなんとかしてくれているところはさすが。
緩衝材としてポーチが使われているんですが、ポーチの中にヘッドバンドやフェイスパッドが収納されています。
これらのパーツは自分で装着します。ヘッドバンドは面ファスナーで柔らかい感じで装着をします。
ヘッドバンドの幅がわりと広いので、これなら長時間装着していても負担がかからないかと思います。伸縮性はほとんどないので、自分の頭で長さを合わせれば、あとは調整することもなく、そのまま使い続けることになります。
ヘッドセットの前面が着脱できるカバーになっていて、ここにXperia 1 III、もしくはXperia 1 IIを入れて着脱します。
装着の際は専用の「Xperia View」アプリを起動してから装着すると、Xperia 1 III、もしくはXperia 1 IIのハードウェアスイッチがアプリ専用のボタンとして機能するようになります。
そう、スマートフォンをVRヘッドセットにしたときの問題のひとつがタッチパネルに触れなくなってしまうこと。VR作品を再生して、停止してはヘッドセットからスマートフォンを取り出して再生操作をして、また装着するとか、非常に面倒になるんですが、そこをアプリで解決しています。
操作に使うのはこの2つのキーで音量キーが左右の選択、カメラキーが決定ボタンの役割を果たします。またVRなので首を左右に振っても選択キーと同じことができるのですが、選択キーを使うと細かい操作ができるようになります。(首振りで選択を行うのって、かなり難しいんです)
ちなみにもっというと、専用アプリはデュアルショック4、PlayStation 4のコントローラーに対応しています。すでにPS5を手にしてPS4が遊んでいるという方は、PS4のコントローラーを持ってきてXperia 1 IIIとBluetooth接続しておくと、VRのコントローラーとして使えるそうです。
さすが、ソニー純正。
ボディサイドには着脱レバーがあります。装着時は「カチッ」というまで爪を押し込んで、外すときは力任せに外すのではなくでレバーで外せるので、ストレスもかかりません。
また、スマートフォンの底面にあたる部分にはステレオミニジャックがあるんですが、ここもちゃんと結線が出来るように穴が空いています。ヘッドホンの装着も可能ですが、できればコードレスで使いたいところなのでワイヤレスの「WF-1000XM4」とかを使った方が没入感は上がるかも。
ちなみにスマートフォン本体のスピーカーを使って鳴らしても、それなりの音質で楽しめます。VRヘッドセットの使い始めの時はヘッドホンは使わずに、本体スピーカーを使った方がやりやすいかと思います。
そして底面には調整スイッチがあり、左右のレンズの間隔を微調整できる機能があります。これが非常に重要。
自分の目の感覚に合わせると言うよりは、ディスプレイに表示される2つの映像に自分の瞳がちゃんと向けるか常に微調整が必要で、これがないとVRヘッドセットとして使い物にならないんじゃないかと思える機能です。
こちらはレバーをめいっぱいいじったところですが、レンズが左右に大きく動いているのが、おわかりになるかと思います。
そしてこちらが接眼レンズですが、大型の非球面レンズを使っていて、自然な視界が得られるようにかなりお金をかけて設計されている感じがします。この手前側のレンズはそうでもないんですが、ディスプレイ側のレンズをクロスで触ってみると、ものすごい形で盛り上がっています。
まるで自分がG Masterレンズになったような気分になれるかも?
こちらはVR映像をディスプレイに表示しているとこをのぞいてみたところです。ヘッドセットにスマートフォンを装着してVR体験をしているときはこういう表示の仕方をしているわけです。
これを左右の目でみることで、2Dでの360度VR映像、もしくは3Dでの180度VR映像が楽しめるようになっています。
こちらがVRセットを覗いたときのイメージです。こんな感じで自分の視界にメニュー画面が表示され、音量キーで左右に移動して、カメラキーで決定すると映像再生が始まります。
実際にはこんな映像がXperia 1 III、もしくはXperia 1 IIのディスプレイに投影されていることになります。
ということは。。。片眼だけで考えると横方向の解像度は4Kの半分の2Kしかなく、これだと8K映像のデコードとはほど遠くなってしまうのでは!?と、思えてしまいます。
サンプルで用意されている動画ファイルに「8K HDR 360VR」とかあるけど、どういう意味で8Kになっているのか、これの威力ってあるのか?という疑問があると思うんですが、これはVR動画のフォーマットを知るとなるほどと思えます。
ちょっと先回りした話をするんですが、どうせVRヘッドセットで360度VR映像が見られるようになるなら、自分でもVR映像を作ってみたい!と、思うわけです。で、動画編集とか出来るのかを調べてみると、なるほどと思える話になるんです。
VR動画ですが、みんな適当に自由に作っているわけではなく再生できるフォーマットが決まっていて円柱に360度の円形ドーム型映像を記録しています。この映像が縦横比1:2のフォーマットになっていて多くの映像が4K解像度で制作をしているんです。
ソニーの「Xperia View」は120度の視界を実現しているとなっているので、一度に見られる角度の映像は360度の1/3になります。4K÷3で、横方向1300ドットくらいの解像度があれば十分ということになるわけです。
そこで映像ソースが8Kになると8K÷3=2600ドットくらいになります。そういうわけでXperia 1 III、もしくはXperia 1 IIの4Kディスプレイを使ったVR映像のソースを用意するなら4Kでは足りず、8K素材の解像度が必要というわけです。
サンプルにある8K HDRのハウステンボスを見ると、なるほど、これは今までに体験したことのない高解像度VRの世界なのか、と、圧倒されます。いや、ちょっと語弊がありますね。最初にハウステンボスの8K VR映像を見ると「ふーん、PlayStation VRよりも解像度は高いみたい」くらいの感じなんですが、このあとに4K素材のVR映像を見ると、ものすごい甘い映像になります。その差歴然。PSVRは映像ソースがまだそこまでなかったのでディスプレイの解像度も必要がなかったんですが、Xperia 1 III、Xperia 1 IIの登場のおかげで、こういうことが出来るようになったんですね。
こちらは180度の3D映像でのVRになります。その仕組み上、2D映像で360度VRにするか、3D映像で180度VRにするかを選択して制作しています。
この猫カフェの3D VRも面白いですよ。猫の視線で猫の世界を覗くことができます。猫になった気分が味わえます。
こちらは再生メニューです。再生時にXperia 1 IIIの内部ストレージを開いて、再生対応のムービーファイルが再生できます。
ならば、自分で再生対応のムービーファイルが編集制作できれば、自分でコンテンツを作ることができます。
ということで、ネット上で検索して360度VR映像のサンブルファイルを用意してくれているサイトがあったので、ダウンロードしてXperia 1 IIIのムービーフォルダに入れてみると、これも再生ができました。上記の映像ですが、これが360度VR映像の元素材の映像です。この映像を360度VR再生すると、バーチャルな世界の映像になる、というわけです。メニューから表示方法をこうして選択することもできます。
メタデータをなにか書き込まないといけなさそうなんですが、これならなんとかなりそうです。
ということで、ざっと調べてみて、一番簡単に使えそうなリコーさんの「THETA SC2」を購入してみました。本体価格は3万円程度なんですが、これで4Kでの動画撮影が可能です。上位機種もあるのですがプラグインソフトを使ってタイムラプス撮影をするなどのオプションが使えるようになるという違いで、とりあえずVR動画やVR写真を撮ってみたい、ということであれば、これで目的を達することができます。
撮影の際に自分の手指が映り込まないようにするため、専用の自撮り棒があった方がよいということなので、セットで購入してみました。ちなみに8KでのVR動画が撮影できるカメラもあるのですが価格は68万円するそうです。そうか、Xperia Viewのサンプル動画とか68万円のカメラで撮影しているのか。。。
この自撮り棒はあった方が良いと言うよりは、ないと普通に撮れません。絶対にセットで買うべし。
本来だったら、このリコーさんのカメラの件だけでレビュー記事を1本作り上げるところですが、今回はXperia Viewのためのおまけです。簡単な紹介で進めていきます。
「THETA SC2」で撮影した動画ですが、Wi-Fiでスマートフォンに転送が可能。「THETA」という純正アプリでカメラのコントロール、データ転送を行い「THETA+」というアプリを使って編集を行います。
360度VR動画の撮影の副産物として「リトルプラネット」という編集もできます。小さな地球を歩いているようなあれです。
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これがスマートフォンと「THETA SC2」だけで編集可能。なるほど、これは面白いですね。
Windows、Mac用のソフトウェアも用意されていて、これらを使うと、カメラが斜めになって撮られた映像でも天頂位置を常に補正してくれた映像に作り替えることができて、それを使って動画編集ソフトで編集することもできます。
VEGASを使ってカット編集することもできるんですが、最後に360度VR映像というメタデータをつけてもらう方法がわからず、Adobe Premiere Proに頼って出力。Adobe Puremiere Proの場合は書き出し設定の中に360ビデオのチェックボックスが用意されているので、そこにチェックをするだけです。
編集して書き出した映像をXperia 1 IIIに取り込んで「Xperia View」アプリで再生しようと思ったんですが、残念ながらなにか要件を満たしていないみたいで、専用アプリでは動画アイコン音表示がされません。ですが、Android OS自体が360度VR映像をサポートしてくれていて普通にGoogle フォトを使って再生するとVR表示をしてくれます。
全画面表示にして動画再生しているときに画面右下にVRのアイコンが表示されるので、これをタップするだけ。
これでVR表示になるので、急いでXperia Viewのヘッドセットに装着して再生を楽しむ、ということをします。
再生方法については、もう少しなんかうまい方法ないのかな? というところなんですが。。。
そうそう、当店のXperia Viewは特別先行展示なんです。まだサポートページに情報掲載がないので、11月19日の発売日を過ぎると、そうした対応フォーマットなどの詳細がわかるようになるかもしれません。
※公式には専用アプリ以外はVR表示は非対応となっています。初出の際にYouTubeの360VR動画の再生方法なども紹介していますが、YouTubeアプリ、Google フォトでの再生などは公式には非対応となりますのでご注意ください。当店、及びメーカーではサポートいたしません。この件に関するメーカーへのお問い合わせはご遠慮ください。
そして、他に気になるのがこちら。なにも説明がないんですが、Xperia 1 III、Xperia 1 IIのカメラ部がヘッドセットの外に出ていて、いかにもARが出来そうなんですよね。
これ、絶対に後出しでなにかアプリとか出てくるに違いない。。。と、思える根拠があります。
ここでだけ、こっそりと根拠を紹介したいと思います。
こちらはソニーグループのポータルサイトです。検索ボックスに「CEATEC」と入力します。
すると5~6番目くらいに「SONY CEATEC 2021 ONLINE」というページが見つかると思います。先月開催された「CEATEC 2021 ONLINE」の限定ページで、ソニーサイトにはどこにもリンクがなく、CEATEC 2021 ONLINEに参加した方しか見られないはずのページなんですけど、検索すると出てきてしまうんです。
ここに21本のコンテンツ動画が掲載されているんですが、エンタテインメントページの一番最後のところに「モバイル向け距離画像センサー」なんていうのがあって、ここでいろいろなコンテンツが紹介されています。
ARなので実世界の自分の家に空中落書きをしていたり、バーチャルで超大型ハンバーガーをテーブルに置いたりというのをスマートフォンを使って遊んでいる、というアプリケーションが紹介されていて、最後にゲームとしてスマートフォンを通してサバイバルゲーム的なことをして遊んでいるんです。
動画コンテンツの中では手に持ったスマートフォン画面を通して遊んでいますが、これ、絶対にVRヘッドセットでできるやつです。Xperia 1 III、及びXperia 1 IIなら16mmの超広角レンズも搭載しているし、すぐに実現しそう。
このアプリがXperia Viewで実現したら、超買いだと思うんですけどねー。
ということで、8Kデコードの360度VRコンテンツ対応「Xperia View」の紹介でした。駆け足でご案内しましたが、Xperia 1 IIIのおかげでVRの世界が我が家にやってきた感じです。
まずはリコー「THETA SC2」を使って、VR動画コンテンツのデモ映像を作ってきますねー。これを見た後にソニーさん純正の8K HDR 360VRを見ると、感動もひとしおだと思います。(^^;)
なお、当店店頭の展示機によるXperia View体験の際はフェイスカバーを用意していますので、こちらを装着の上、お楽しみください。
Xperai 1 IIオーナーさん、もしくは11月19日発売のSIMフリー「Xperia 1 III」の予約オーダーをして到着をお待ちの方は、ついでにXperia Viewも一緒にいかがでしょう?
Xperia Viewの予約販売と同時にキャンペーンも発表になっており、「Xperia View」と「Xperia 1 III」もしくは「Xperia 1 II」を同時に購入すると1万円のキャッシュバックが受けられます。
キャンペーン期間は2021年10月26日~2022年1月10日までとなりますので、ぜひこの機会にご検討下さい。
ビジュアルヘッドセット Xperia View XQZ-VG01A |
ソニーストア価格: 29,700 円税込 |
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発売日 | 2022年6月3日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
実機を店頭展示しています ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
■同時購入でお得!キャンペーン対象Xperia
Xperiaスマートフォン SIMフリー対応モデル Xperia 1 III XQ-BC42 |
ソニーストア価格: 159,500 円税込 |
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発売日 | 2021年11月19日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回分割払手数料0%キャンペーン 発売記念10,000円キャッシュバック(~1/10) |
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