【レビュー】広角単焦点レンズ『SEL20F18G』で撮る開業前日の「高輪ゲートウェイ駅」と開梱レポート
3月3日からソニーストアにて予約販売がスタートした超広角単焦点レンズ「SEL20F18G」の製品出荷が本日より発売になりました。
フルサイズEマウントの単焦点レンズとしては初めての画角になるレンズですが、早速、試し撮りしてきました。このレンズは写欲が盛り上がります。今回はいつもより多めのサンプル写真でお届けしたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
3月13日発売予定だった「SEL20F18G」が本日よりソニーストアから出荷開始になりました。一時的に「入荷次第出荷」ステータスになってしまっていたものの、その後は在庫が復活して現在も在庫有りの翌日出荷ステータスで販売されています。
「あれ?売れ行き良くないの?」とか聞いてくるお客さんがいらっしゃるんですが、ソニーストアさんが在庫をたっぷりと取れているときは、初回出荷分までなんとか乗り切れるんですよね。当店では好調なオーダーをいただいています。今日、お届けになっている方も多いと思いますが、ちょっとだけ先に開梱させていただきました。
こちらがパッケージの同梱品です。G Masterレンズだとしっかりとしたレンズケースが付属しますがGレンズの場合はレンズポーチになります。レンズフードとレンズキャップ前後が付属します。
まずはレンズの大きさイメージから比較して見ましょう。
画角20mmの超広角での撮影ができるレンズを4本揃えてみました。写真左から「SEL1635GM」「SEL1635G」「SEL1224G」「SEL20F18G」です。どれも焦点距離20mmを実現していて開放絞り値は左からF2.8、F4、F4、F1.8になります。
広角レンズは望遠レンズのときの50mmとか100mmの違いが2mmとか4mmくらいの違いになります。標準ズームレンズのワイド端24mmからたった4mm違うだけでもう撮影が不可能な画角になっていて、これらの超広角ズームレンズなどを持ち歩く必要があります。
16mmと20mmはこれまたかなり画角が違っていて、広角撮影だと自分が寄ってもひいてもどうにもならない状況というのも多々あるためズームレンズが重宝されるわけですが、そこであえて単焦点で小型軽量なレンズを用意してくれているわけです。
20mm単焦点で画角を調整するのはちょっと難しいときもあるかもしれませんがそれと引き換えにF1.8の明るさと、この小型軽量コンパクトなサイズを手に入れるわけです。
「SEL20F18G」と比較検討されることが多かったのがG Masterの単焦点レンズ「SEL24F14GM」でした。サイズもかなり近いし画角も近いです。G Masterレンズということで精度の違いもありますが、24mmと20mmの画角の違いもあります。
24mm単焦点だと、標準ズームレンズのワイド端と同じ画角になるので画角だけみると、使い始めたときにあまり感動がないかもしれませんが、20mmの画角は標準ズームでは撮れない画角です。望遠の場合はトリミングすればどうにかなりますが、広角はそうは行きません。
「ズームが使えないなら自分が動いて・・・」という単焦点レンズを使うときに毎回耳にする呪文がありますが、広角の場合は「これ以上引けない」という状況にあることもあります。20mmでないと撮影できないケースがあるんですよね。
ということで、私の中では”α7”シリーズにズームレンズ「SEL24105G」を装着して使っている方が、風景撮り用に広角レンズを買ってみようかな?と、思った時に、まずオススメしたい単焦点レンズ、というスタンスでいます。
今回はそんなストーリーで、ボディ”α7R4”にSEL24105GとSEL20F18Gの2本を持って近所を散歩させてもらってきました。
さて、まずは24mmと20mmの画角の違いから。こちらがSEL24105Gのワイド端24mmでの撮影です。
菜の花畑の最北端から汐留のビル群を狙ったところですが、当店の撮影会に参加されている方ですと距離感がわかると思うんですが、ビル群全部を24mmでは収められません。
これを「SEL20F18G」にすると。。。
”α7R4”+SEL20F18G F8.0 1/80 ISO100 PLフィルター装着
なんかもう、SEL20F18Gのためにビルを並べたんじゃないかというほどピッタリと収まりました。
普段使っている標準ズームの24mmワイドと同じ感覚で使える単焦点レンズが「SEL20F14GM」で、新発売の「SEL20F18G」はそこからさらにワイドブーストを聞かせた感じでグッと、もう一段広く撮ることができます。
こちらも24mm画角での撮影です。これだけ見ればしっかりと画に収まっている感じなんですが、SEL20F18Gに切り替えるとさらに広く撮れます。
これが「SEL20F18G」の画角です。
私の大好きなソニーさんのコンテンツで「α CLOCK」というのがありますが、そこでAマウントのレンズで「SAL20F28」というレンズがよく使われていました。
定点観察で時間によって空の色が変化していく風景写真を楽しませて暮れていたコンテンツで、このときのイメージがあって、私にとって焦点距離20mmというのは世界遺産の風景写真用、PCの壁紙用の画角、というイメージなんです。
超広角ズームの16mmほど大きく歪みがあるわけでもなく、24mmの見慣れた画角でもなく、24mmの歪みのない画角をそのままちょっと広げたもの、というのが20mmという焦点距離、というイメージ。
私に撮っては「壁紙レンズ」なんです。
ということで、ここからは浜離宮の中をフラフラしながら「SEL20F18G」で切り取ってきた私の4月の壁紙フォトを見ていきたいと思います。
ちなみに浜離宮ですが、今日のところはまだサクラの開花はなかったようです。菜の花はもう終わりに近いのか、畑の花がまばらになっています。こんなに早く刈られることはないと思うんですが、今年は不調だったのかな?
園内は普段と比べて、やはりかなり空いています。海外方のツーリストさん、特にアジア系の方がまったくいません。欧米系のツーリストの団体さんは数グループ散策されていました。
密閉された室内よりはこういうところの方が開放的で安心ですよね。
”α7R4”+SEL20F18G F1.8 1/200 ISO100 PLフィルター装着
最短撮影距離がMFで0.18m、AFで0.19mとなっています。前ボケも後ろボケもとてもキレイに出ます。
守備範囲が広いのでスナップ撮影でもなんでも撮れます。
”α7R4”+SEL20F18G F8.0 1/100 ISO100 PLフィルター装着
おなじみの画角ですが、24mmで撮影したモノと比較すると全然余裕がありますね。
こちらはSEL24105Gの24mmワイド端で撮影した写真です。単焦点レンズの泣き所というか、もう少し画角を狭めたい、というときに、こうした場所では前に寄ることができず(目の前は池です)、やや広めの写真になってしまいます。
”α7R4”なのであとでトリミングすればいいや、という話もありますが、できれば上手くはまる場所を探したいところです。
20mm画角での距離感、早くつかまなくては。
”α7R4”+SEL20F18G F22 1/20 ISO100 PLフィルター装着
こちらは絞り込んで撮影したところです。光源が入るとさすがにゴーストがチラチラと出るんですが、数枚撮影して出ていなかったものを採用しました。
”α7R4”+SEL20F18G F22 1/8 ISO100 PLフィルター装着
こうした逆光でもフレアはまったく出ません。さすが、ソニーGレンズ!と、言いたいところですが、今回はすべてNDフィルターを使って撮っています。
67mmフィルター径だとSEL2470ZとかSEL24F18GMとかと同じで、APS-C用のSEL18200とも同じです。以前、これらのレンズをメインで使っていた時のNDフィルターがあるので、今回は持ち歩いています。
風景撮りメインであれば、NDフィルターは常備しておくと良いと思います。
ということで、桜の開花が間近の浜離宮恩賜庭園でした。お昼頃だというのに、この人の少なさです。不要不急のお出かけは自粛となっていますが、対策をしておでかけになってみてはいかがでしょう。
と、ここで、ちょっと写欲に火がついてしまいました。お昼前にはお店に戻るよ、と言って出かけてきているんですが、そのまま新橋駅から山手線に乗ってあそこに行って見ましょう。
”α7R4”+SEL20F18G F2.0 1/1600 ISO100 PLフィルター装着
まずは田町駅に到着。ここから新幹線が撮れる場所があるので、そこで1本撮影してみるのですが、ここ、24mmだと向こうのビルのてっぺんまで入らないんですよね。
これも20mmだからこその画角です。もうちょっと新幹線が手前のところのショットを使って16:9に切り抜くと良い感じになるかも。
で、ここからタクシーで「高輪ゲートウェイ駅までお願いします」をやってみました。え?あそこって行けるんだっけ?近くまで行ければ良い?と、タクシードライバーさんと一緒に向かってみたら泉岳寺の交差点から左折して入っていくことができる道が開通してるんですね。
第一京浜からコの字になった道が出来ていて、タクシーで駅前まですんなり行けました。
こちらが明日、開業予定の「高輪ゲートウェイ駅」です。道も建物もみんな新品です。
なお、今日現在でGoogle Mapを見ると、まだこんな感じです。山手線と京浜東北線が第一京浜沿いに通っていますが、実際には上の東京ラインに寄り添うように走っているはず。
昨年11月のソニーフェア開催の土曜日に線路の引越をしていてそれで、現在の高輪ゲートウェイ駅の中を走るようになっています。
この駅が、明日、いよいよ暫定開業します。
”α7R4”+SEL20F18G F22.0 1/13 ISO100 PLフィルター装着
これが品川側からみた駅舎全体です。SEL20F18Gでギリギリ撮れる画角なんです。これをSEL24105Gの24mm画角で撮ろうとすると。。。
これくらい下がらないといけなくて、前に電灯が入ってしまいます。広角レンズはこうして場所的に制約があるときの逃げ道になるんです。
SEL24105GとSEL20F18Gの組み合わせでの撮影、良いかも。
”α7R4”+SEL20F18G F1.8 1/1250 ISO100 PLフィルター装着
駅前にある階段&エスカレーターの案内看板です。絞り開放出撮影すると看板がグッと浮き出てきます。
”α7R4”+SEL20F18G F1.8 1/1600 ISO100 PLフィルター装着
こちらは田町側からの駅舎です。明朝体とゴシック体で盛り上がる駅名が見えます。
”α7R4”+SEL20F18G F10.0 1/25 ISO100 PLフィルター装着
駅の中ですが吹き抜けになっていて2Fを往来している人達がいますね。関係者以外立ち入り禁止になっていて、歩いているのは関係者の方々なんだと思います。
まだ乗降客はいないし、山手線も通過していますがホームでは「1番線を電車が通過します」というアナウンスはすでに流していました。
高速シャッターで写し止めたところです。明日からはこんな風景が普通に見られるようになるはずです。
いろいろ「高輪ゲートウェイ駅」の文字を撮りたかったんですが、駅構内どころか階段なども上がれないため、地上施設しか今日のところはみられませんでした。
こちらはエレベーターの入口ですが、明日には稼働しているんでしょうね。
ということで「SEL20F18G」で撮る、明日開業の「高輪ゲートウェイ駅」でした。
今回は”α7R4”に装着し、円偏光フィルターを装着して撮影しています。駅舎のガラスの映り込みなどはこれで全て抑えています。広角レンズの使用の場合は、絶対にあった方が良いと思います。
AEロックしてレンズ先端に装着したフィルターをチョコチョコと回転させてガラスの映り込みがなくなるところまで回して撮影、もしくは空が一番青く見えるところまで回して撮影です。
標準ズームレンズよりもちょっと広角に撮れる「SEL20F18G」はこうした風景撮影以外にも星の撮影などで威力を発揮すると思います。今年は7月21日に新月があり7月23日からの4連休で地方に旅行へ行けると天の川などがこれで撮れると思います。8月の「ペルセウス座流星群」も新月ではないものの月明かりは弱めなので流星群撮影で使えます。そしてなんと言っても12月の「ふたご座流星群」が好条件なので、ここで「SEL20F18G」を買っておくと、今年は3回くらい、星景撮影が楽しめるんじゃないですかね。
星景写真、風景写真をこのレンズで撮りまくって、壁紙コンテストにいっぱい応募するぞ!という意気込みで使ってみませんか!?
デジタル一眼カメラα [Eマウント]用レンズ SEL20F18G |
ソニーストア価格: 116,273 円+税 |
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発売日 | 2020年3月13日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:12,000円+税 3年ワイド/5年ベーシック:6,000円+税 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
αあんしんプログラム (入会金+ご利用料金) ZZ/A-AP |
ソニーストア価格: 0円~+税 |
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発売日 | 2017年3月1日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア購入特典 | 入会金100円キャンペーン |
当店でのソニー製品購入の際は「d払い」「au PAY」「PayPay」などがキャッシュレス事業の5%還元でご利用いただけます。クレジットカード、PASMO、QuiclPayなどの利用も可能です。詳しくは当店店頭までどうぞ。
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【おまけ】
高輪ゲートウェイ駅の開業当日、出勤前に寄ってきました。記念切符とか買えるかな?と、思ったら朝からこんなことになっています。普通に切符を買おうと思っているなら品川駅か田町駅まで歩いた方が早いみたいです。
休日だし、そんなに人はいないだろうと思っていたら、すごい人だかりでした。
駅の2Fは外廊下を歩くことができます。
京浜東北線の上は閉じられていますが、山手線の上は吹き抜けになっていて、ガラス越しに山手線がよく見えます。
フォトジェニックなところがいっぱいあります。
一駅だけ、長い駅名になっていて最初は賛否ありましたが、通称は高輪駅でおさまりそうな感じですね。
京浜東北線のホームから。あいにくソニー本社ビルはちらっとしか見えず、SONYロゴは見えませんでした。
以上、高輪ゲートウェイ駅、開業の様子でした。これらも新発売の「SEL20F18G」で撮影してきました。
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