8K HDRタイムラプス動画出力も可能!ソニー”α”ユーザーさん向け『VEGAS Pro 17』プチレビュー
ソースネクストで販売中の動画編集ソフト『VEGAS Pro 17』が特価セールに入りました。10月31日までの期間限定で80%以上の割引き率で購入が可能です。
今回の「17」から4K HDRや8K HDRの出力が可能になり、そのままHDR動画としてYouTubeへのアップロードもできるようになっています。ソニーデジタル一眼“α”や、サイバーショット、ハンディカムの4K HDR動画編集が可能になっています。
ソニーユーザーさん向けにHDR出力の方法について簡単にご案内したいと思います。今回のバージョンは「買い」です!
こんにちは、店員佐藤です。
9月に新発売の「VEGAS Pro 17」が10月もセール特価になりました。編集ソフト本体のみの「VEGAS Pro 17 Edit」が7,980円、全部入りのSuiteが13,800円となっています。
初めてVEGASシリーズを購入される方はどれを買えば良いところか迷うところですが、4K HDR編集をとりあえずやってみたい、という方はもっともベーシックな「VEGAS Pro 17 Edit」がオススメです。
9,980円の「VEGAS Pro 17」を選択するとDVDやBDに書き込みを行うオーサリングソフトと、レンズフレアを再現できるエフェクトがついてきます。最上位の「VEGAS Pro 17 Suite」にすると3Dロゴの制作ができたりするエフェクトが複数ついてきます。
今回、私は「VEGAS Pro 17 Suite」を購入してレンズフレアなどを試してみようと思ったのですが、これがなかなか難しいんです。
こちらが「VEGAS Pro 17 Suite」のインストール画面ですが、上段の二つは普通にインストールができます。「Boris FX Continuum」というのが各種エフェクトを使えるようにするインストールボタンなんですが、ここからBorisのホームページへ行き、そこでユーザー登録を行うと登録したメールアドレス宛にソフトウェアダウンロード用のプログラムが案内され、そこにアクティベーションキーを入力すると購入したプラグインソフトが使えるという、やや複雑な仕組みになります。
ダウンロードしたプラグインソフトについては特に取扱説明書などのガイドもなく、また操作画面は全て英文になります。
「VEPAS Pro 17」にはPDFファイル591ページのマニュアルが付属してきます。項目別に使い方の説明が日本語であるため、辞書代わりに使って操作を覚えていくのですが、ここにプラグインソフトの案内はないので、私でもちょっと使い方がわかりません。
レンズフレアのプラグインはなんとか使いこなしたかったので、YouTube動画などを見て操作を真似てみたのですが、動きに合わせてトラッキングするところで別ソフトを使うことになるのですが、それのありかが見つけられませんでした。
なかなかハードルが高いです。
ということで、まだVEGAS Pro 17を使った事がない方、サードパーティー製のプラグインソフトを操作したことがない方はもっともベーシックな「VEGAS Pro 17 Edit」の購入で良いかと思います。
「VEGAS Pro 17 Edit」だけでも4K HDR動画の編集&出力はできます。
さて、その「VEGAS Pro 17 Edit」ですが、すでにアップデートソフトが存在しています。インストールを2回行う様な形で使い始めることになります。
さて、その「HDR」編集についてですが、HDR編集の設定方法はそれほど難しくはありません。やり方さえ分かっていれば簡単に設定できます。
普通にVEGAS Proを使ってカット編集などができる方向けにご案内しますが、まずは新しいプロジェクトを開いて「ファイル」>「プロパティ」を開き、「ビデオ」タブの3段目「HDRモード」のドロップダウンメニューから「HLG」を選びます。
ソニー”α”のピクチャープロファイル「PP10」で設定されている「HLG」と同じ意味のものになります。
プロパティ画面下の項目はこれで一気にそれに準じた設定に入れ替わります。これでHDR編集の準備ができました。
ソニー”α”、もしくはサイバーショット「RX」シリーズ、ハンディカムFDR-AX700などを使ってHDR(HLG)で撮影した素材をあとは普通に編集をしていくのですが、素材毎に「色空間」の設定を行います。
素材をタイムラインに置いたあとで右クリックして「プロパティ」を呼び出し「メディア」タブの中にある「色空間」から「Rec.2020 HLG(1000nit)」を選択します。他にS-Log2やS-Log3などの項目も見つけられますが、PP7~PP9のS-Logで撮影をしている場合は該当する項目を選択します。
これでHDRの色空間になっているプロジェクトにHDRの色空間設定になっている素材が置いていけます。
通常の編集と違う点はこれだけです。あとは普通にタイムラインに素材を並べて編集作業を行います。
「Alt」+「G」キーでカラーグレーディングモードに入ることができて、ここで色調整を行うことができます。これもVEGAS Pro 17の新機能です。ちなみに上の画像はSDR設定で撮影したモノを色空間「sRGB」にしてタイムラインに置いたモノです。
ヒストグラムを見ると輝度の高いところがバッサリと垂直に落ちているのが見えます。
こちらはピクチャープロファイル10のHDR(HLG)で撮影した動画です。色空間は「Rec.2020 HLG(1000nit)」を選んであります。
ヒストグラムをみると輝度の高いところもばっさりと落ちずに滑らかに処理されているのがわかります。これが輝度差の広い映像を扱っていることを可視化したものになります。
編集が終わったモノをレンダリングする際は「ファイル」>「名前をつけてレンダリング」を選択します。HDRモードに入っていると選択出来るフォーマットはMAGIX AVCとMAGIX HEVCのⅡ種類になります。HEVCの方が圧縮率が高くファイルを小さくすることができる反面、PCへの負荷が高まります。
レンダリング時間は今までの4K編集の数倍はかかるので、まずは短いファイルでレンダリングのテストを試してみるのがオススメです。1分ほどの4K HDR映像の出力に30~40分ほどかかります。
ものすごく重いソフトに思われるかもしれませんが、GPUを積極的に使う様になっていて再生編集時は今までよりもストレス無く再生確認ができます。
レンダリングの他「オンラインで共有」>「YouTubeへのアップロード」というものも利用ができて、こちらを使うと、今まではできなかったYouTubeへのHDR動画のアップロードが可能になります。
YouTubeのHDR動画ですが、再生環境がHDR非対応の場合にはSDR変換して映像をストリーミングします。HDR対応の4Kブラビアで再生すると、これらのファイルがしっかりと4K HDRで再生出来るのが確認できると思います。
ちなみに8K映像にも対応しています。まだソニーから民生向けに8K動画の撮影ができるカメラは発売されていませんが、8K動画をその気になれば作ることができます。
6100万画素の新型デジタル一眼カメラ“α7R4”を使ってタイムラプス撮影をする方法です。
あいにく、“α7R4”のタイムラプス撮影をまだ試していないのですが、昨年の夏、“α7Ⅲ”を使って、ピクチャープロファイル10のHDR(HLG)でタイムラプス撮影をしてきたファイルがあるので、これを使って8K HDR動画を作ってみたいと思います。
まずは取り込み前に、VEGAS Pro 17の「オプション」>「ユーザー設定」を呼び出し、そこの「編集」タブから「新しい静止画像の長さ」に「0.033」という数字を入れます。完成させる動画のフレームレートが30Pなら「0.033」で、24Pなら「0.042」を入力します。
写真データを流し込んだときの1枚当たりの写真の表示秒数をここで指定します。
このあとに大量のタイムラプスフォトをタイムラインにまとめて放り込めば一気にタイムラプス動画が作れます。
タイムラインに並べたファイルの色空間をすべて「Rec.2020 HLG(1000nit)」に変更する必要があるのですが、この場合はタイムラインの写真データをひとつひとつ右クリックしてプロパティを呼び出す必要はありません。
「プロジェクトメディア」に表示されている素材データを「Ctrl」+「A」で全て選択して右クリック>プロパティを呼び出すと一気に全てのファイルの色空間設定を変更できます。
あとはプロジェクトのプロパティで解像度を「3840×2160」になっているものを「7680×4320」に変更すると8K HDRでの書き出しが可能になります。
すごいです、「VEGAS Pro 17」の登場前は4K HDRの出力だけでも四苦八苦していたのに、一気に8K HDRの出力まで可能になってしまいました。
さらに「ネスト」ファイルの取り扱いもできるようになっています。「ネスト」というのは今まで私も聞いたことがない単語なんですが、これは「VEGAS Pro 17」のプロジェクトファイルを、さもひとつの動画ファイルの様に扱える機能になります。
先ほどのタイムラプス動画編集ですが、1枚1枚がつながった静止画ファイルになっているため、そのままではフェードイン、フェードアウトのエフェクト処理すらできない状態になるのですが、一度、タイムラプス動画だけのファイルとしてプロジェクトを保存し、それを別のプロジェクトファイルでタイムラインに入れてあげると、写真ファイルの塊ではなく、動画ファイルとして編集ができるようになります。
これでタイムラプスの写真の塊ファイルでフェードイン、フェードアウトの処理などができるようになります。
無茶苦茶便利です。
この方法を使って8K HDRの動画を作ってYouTubeにアップロードしたものがこちらになります。
今はまだ私も8K HDRを再生出来る環境がないのですが、こうしてYouTubeにアップロードできたので、いつか、このファイルを8K ブラビアで再生出来れば8K HDR映像が見られる、という日が来ます。
8Kでなくても今の4Kブラビアを使うと、4K HDR動画として再生が可能。
これまでVEGAS Pro 16を使って編集して、最後にソニーの「Catalyst Browse」を使ってHDRファイル化したりして、なんとかHDR動画編集をしてきましたが「VEGAS Pro 17」のおかげで、もう、これ1本でHDR動画ファイルの編集をすることができるようになりました。
「VEGAS Pro 17」最高です。
正直言ってセール中に購入すれば3万円も4万円もする高額な編集ソフトではないし、月額課金されるようなソフトでもありません。年に数回程度しか編集しないようなサンデー編集マンにとって、月額課金で4,980円とかはもったいなくて使えません。
買い切り価格で7,980円だけで4K HDR編集、8K HDR編集ができて、4Kブラビアやスマートフォンで再生ができる動画ファイル書き出し、そしてYouTubeへのHDR動画アップロードができるなんて夢の様です。
しかも編集方法はもっとも簡単で、動作ももっとも軽い動画ソフトです。「VEGAS Pro」を使ってきて良かったー。
「VEGAS Pro」は元々は音声編集ソフトから派生した動画編集ソフトなんだそうですが、それをソニーが買い取り、ソニー製品との親和性を高めた編集ソフトとしてアップデート。その後、2014年にMAGIX社へ譲渡されましたが、それから5年の時を経てHDR編集対応を実現。ソニーのS-LogやHDRにも完全対応してくれています。
ソニーの”α”、サイバーショット、ハンディカムの動画編集にはやはり「VEGAS Pro」だと思います。
今回のセールは10月31日(木)までとなっています。このセールが終わるとベーシッククラスの「VEGAS Pro 17 Edit」は43,092円になりますが、10月31日までは7,980円です。
“α”、ハンディカムのHDR動画に興味がある方、まずは「VEGAS Pro 17」でHDR編集にチャレンジして観るのはいかがでしょう?
これが間違いなく、HDR動画編集作品完成への最短距離になるはずです。
★ソースネクスト「The Chance VEGAS」のキャンペーンページはこちらから
4K HDR編集ソフト『VEGAS Pro 17』が特価セールで6,980円!
ソースネスクトで販売中の動画編集ソフト『VEGAS Pro 17』が特価セールになりました。12月31日まで編集ソフト本体のみなら6,980円の大特価セールになっています。
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大磯
2019年11月3日 @ PM 10:49
VP17Suiteを購入しインストールしたのですが附属品Boris Fx Contiuumの3商品の内
Key and Blend Unitの商品のアプリが見当たらず困っています。
貴方様の記事を拝見し大変、参考になり感謝します。
つきましては、お差支えなければKey and Blendがどこのファイルの中にあるのかご教示
頂ければ幸いです。
tecstaff
2019年11月6日 @ AM 7:25
Key and Blend Unitについてはプラグインソフトとしてインストールされます。
Vegas Pro 17のプラグインのサードパーティの中にすでに組み込まれていると
思います。
名称については下記のページに記載があるので、こちらを参照してプラグインを
選択されると良いと思います。
※私はこんな高度な使い方はわからないんですが。
https://borisfx.com/products/continuum-units/key-and-blend/