【レビュー】RX100M3~RX100M7一挙5台いっぺんに比較レビュー
新発売のサイバーショット「DSC-RX100M7」のレビューレポートです。リアルタイムトラッキング機能が搭載されたRX100M6の後継モデルかと思いきや、そのAF性能の大幅な進化と、カラーフィルターの刷新により発色がより良くなったモデルに生まれ変わっている最新機種。
これ良いよ、これ良いよ!と、言っても説得力がいまいちなので今回は2014年発売のDSC-RX100M3から歴代モデル5台を比較してみたいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
サイバーショット「DSC-RX100M7」に首ったけになっています。まだ、あまりたくさんのシャッターは切っていないですし、新搭載の機能も全部は試していないのですが、その基本性能というか映りに惚れてしまっています。
先週末のレッドブルエアレースはデジタル一眼“α7R4”と望遠レンズ「SEL20600G」での撮影がメインだったのですが、普通にイベントの様子を撮影するのに広角で撮影できるカメラも欲しかったため、DSC-RX100M7を持って行かせてもらっているのですが、この色の発色の良さ、すごくないですか!?
液晶モニターで見ていても、これってクリエイティブスタイルでビビッド設定とかにしていたっけ?と、思えるくらい鮮やかな色が出ていました。
フルサイズのデジタル一眼カメラ“α7”シリーズを使い慣れてきたからか、ダイナミックレンジの狭さというか明るいシーンですぐに白く飛んでしまう印象だったRX100M6だったのですが、新開発のセンサーを搭載し、ISO100から使える(従来機種はISO125から)様になったこともあり、ダイナミックレンジが広くなったようにも感じます。
明暗差のあるところでは明るいところが飛んでしまい階調が残らなくなることがあったのですが、それも皆無。
観たとおり、というか、実際に目に入る景色よりもキレイに撮れる気がします。
こんな意地悪なシーンでもちゃんと階調を残してくれています。
夕暮れの銀座の街を普通に撮ってみても、ビビッド設定にしているかのように色も残るし、輝度差が激しいのでDレンジオプティマイザーをLv5に設定するだけで、こんな風に撮れます。
元からビビッドに見えるということは、それをビビッド設定にしたらおかしくなるんじゃないの!?というところですが。。。
こちらはクリエイティブスタイルをビビッドにして彩度を+3設定にしているところです。より鮮やかな色で撮ることができました。
意図通りに撮ることができるカメラというか、カラーフィルターの刷新により色再現性は本当に良くなったように思えます。
AF性能も大きく進化しているのですが、それよりも色再現性の向上の方がRX100M7の魅力に思えます。
で、あれよあれよと発売されるRX100シリーズ。気がつけば当店店頭にはRX100M3からの5台が展示されている状況になっています。RX100M5はマイナーモデルチェンジでRX100M5AになっているのでシリーズとしてはRX100M7で8機種目になります。RX100M5だけは販売終了になっていますが、それ以外の7機種は今も現行機種として販売が続いているところもすごいですよね。
それぞれのモデルをふり返ってみると。。。
■DSC-RX100M3 2014年発売 ソニーストア価格:69,880円(税別)
RX100M2の28~100mmズームレンズをF1.8~2.8の24-70mmズームレンズに切り替えたモデル。最短撮影距離が短くなりとても撮影しやすいカメラになりました。ポップアップEVFを内蔵し現在も売れ筋のモデルです。RX100シリーズの購入をお考えの方にはまず、このRX100M3をオススメしています。
■DSC-RX100M4 2015年発売 ソニーストア価格:89,880円(税別)
CMOSセンサーとメモリーを一体にしてしまう積層型CMOSセンサーを採用したモデル。最高16コマ/秒連写を実現。960fpsの超スローモーション動画撮影も可能。そしてなによりも大きいのが4K動画撮影を初めて可能にしたサイバーショット。
■DSC-RX100M5A 2018年発売 ソニーストア価格:104,880円(税別)
2016年発売のRX100M5では像面位相差AFを採用。AFの強いRX100シリーズになりました。連写枚数もAF・AE追従で秒24コマにパワーアップ。2018年にRX100M5AへマイナーチェンジしてUIが当時最新モデルのM6相当になっています。同時にCamera Appが利用できなくなったため、カメラアプリが使える最後のモデルがRX100M5になりました。
■DSC-RX100M6 2018年発売 ソニーストア価格:129,000円(税別)
レンズを刷新。24-70mmズームレンズから24-200mmの高倍率ズームレンズになりました。モニターが3.0型122万ドットから92万ドット液晶にデチューンされていますが、差があまりなかったことから特に不評も聞こえてきていません。タッチパネルを採用しておりタッチシャッター、タッチフォーカスが使える様になっています。ポップアップファインダーが引き出し式だったものからワンプッシュ方式になっています。4K動画もハイブリッド・ログ・ガンマのHDR撮影対応。最強のサイバーショットRX100になり、大ヒットしました。
■DSC-RX100M7 2019年発売 ソニーストア価格:145,000円(税別)
同じ2010万画素ですがセンサーを刷新。“α9”と同様の秒60回演算による秒20コマ連写を可能に。最新“α”に搭載のリアルタイムトラッキングAFが採用され最強AFカメラに。動物瞳AFや動画撮影中の瞳AFも利用できるなど大幅な進化を果たしています。また新開発センサーに合わせてカラーフィルターを刷新。4K動画撮影時も5分縛りがなくなりバッテリーが続く限り(高熱にならなければ)長時間撮影が可能。ワンショット連写機能や4K撮影時に手振れ補正のアクティブ対応も。
新しければ新しいほど、“α”の最新のUIが採用されるので多機能になっていくのですが、それでもRX100M7の進化は大きいですね。
また「カラーフィルター刷新」というのが商品情報を見るだけではどう違うのかがわからなかったのですが製品版がやってきて、近所で試し撮りをしてみたところ、かなり発色が違うことがわかりました。
比較写真左がRX100M6で、写真右がRX100M7です。これに加えてRX100M4も持って行っていたのですが、M4とM6は同じ色、M7だけ、こんなに鮮やかな緑色が出ているので、最初に「お!」と、思えた瞬間でした。
設定はできる限り同じになるように設定しています。RAWでも撮影しておいて、あとからRAW現像ソフトで同じ設定で現像してみても色味が違っているのを確認しています。
この時はM4とM6、M7の3機種の違いでしたが、別の場所でもう一度試してみます。
当店ではDSC-RX100M5Aの店頭展示を行っていなくて、型落ちしているRX100M5をまだそのまま展示しています。なので、ここで揃うのは旧型のRX100M5を含む5台なのですが、全部持って、近所の東京タワーまで行って試し撮りをしてきました。
すべて、設定を合わせて同じところで、できるだけ近いタイミングで撮影をしています。
ホワイトバランスを「太陽光」に設定して、あとはマニュアルで絞りF8のシャッタースピードはそれぞれEV±0になるように撮影。ISOは125に合わせています。撮ってきた写真をフォトショップで開いて並べてみると、やはりM7だけ発色が良く見えます。
緑の部分での違いは今回はあまり出ていないのですが、東京タワーの赤い色はずいぶん違って見えます。
4カ所で試し撮りをしてきたのですが、天候が微妙に変わってしまっていて、比較ができたのは2カ所で試したものだけ。期待していたダイナミックレンジの違いも暗部がないので、今回は差が出せませんでした。
まー、それでもM3~M6がほぼ同じで、M7だけ違っているのは確認できるかと思います。
こちらは拡大してM7とM6で差をみたところです。
このとき、“α7Ⅲ”+SEL2470Zも持って行っていたので、“α”も同じ設定にして撮り比べてみました。
レンズの差もあるんでしょうけど、やはり撮り比べてみると解像感は“α7III”の方が数段あがります。ですが、色再現性はM3~M6の方と似た感じになります。
RX100M7だけ、どうもPLフィルターを使っているような映り方がします。
こちらのカットを同様にして撮影してきたものをFlickrに掲載しています。オリジナルデータでご覧になる方は参考までにどうぞ。DSC-RX100M7、DSC-RX100M6、DSC-RX100M5、“α7Ⅲ”のデータをそれぞれご覧になれます。
せっかく5台のサイバーショットRX100シリーズが揃っているので、AF性能についても試してみました。
当店のリニアモーターカーでのリアルタイムトラッキング機能体験コーナーにてRX100M3から順にロックオンAFを試してみました。
RX100M3とRX100M4はコントラストAFだけで動作していて、AF追従での連写は秒2.9コマとか、秒5.5コマとかそんなものだったんですね。またRX100M3は積層型CMOSをまだ搭載していないのでシャッタースピードも1/2000秒までしか使えません。RX100M4からは1/32000秒まで使えます。
明るい屋外で絞り開放で平気で撮影をしていますが、そうか、RX100M3まではそんなこともできなかったんでしたっけね。AF性能の比較だけでRX100シリーズの進化を体験できました。
動画ではRX100M3から順にリニアモーターカーのAF追従テストをしています。リニアモーターカーはスピードを3段階で設定できるのですが、今回は「中速」です。「高速」で試すとRX100M7以外はまったく歯が立たないので、今回はあえて遅めにしています。
最後に登場するRX100M7のリアルタイムトラッキングAFが全部、楽勝でバシバシとピントが来ているのを観るのが快感です。
200mmの望遠ズームもついているし、これさえあれば何でも撮れます。購入を迷っている方、これは消費税アップ前にオーダーした方が良いかもしれませんよ。
デジタルスチルカメラ DSC-RX100M7 |
ソニーストア価格: 145,000円+税~ |
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発売日 | 2019年8月30日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:15,000円 3年ワイド/5年ベーシック:8,000円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回分割払手数料0%キャンペーン 残価設定クレジット 分割払手数料0%キャンペーン |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
なお、当店では9月3日より12月末まで「オータムフェア」を開催中です。店頭からオーダーいただくとソニーストアのお買物で3年ワイド/5年ベーシック保障を半額にすることができるクーポンをプレゼントしています。
他にもオータムフェア特典をご用意しています。詳しくは店頭にてお問い合わせください!
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