【総まとめ】開放F値1.4で動画にもおすすめな小型・軽量設計の大口径広角単焦点レンズ『SEL35F14GM』総まとめレビュー
広角Eマウントレンズ「SEL35F14GM」に関する当店の記事をまとめたページになります。機能や実機の様子、実際に「SEL35F14GM」で撮影した店員による作例などをご覧いただけます。
■「SEL35F14GM」の機能まとめ
- 開放F値1.4から圧倒的な高解像性能と美しいぼけ描写を小型・軽量設計で実現。静止画・動画を問わず幅広いシーンで活躍する大口径広角単焦点レンズ
- 最新の光学設計とG Masterの高い設計基準により、圧倒的な解像性能と約524gの小型・軽量化を実現
- 2枚の超高度非球面XAレンズにより実現された画面全域での高い解像性能と点像再現性
- 「ナノARコーティングII」による高い逆光耐性とヌケの良いクリアな画質
- ED(特殊低分散)ガラス1枚の採用で色収差を良好に補正
- G Masterならではの柔らかく自然で美しいぼけ表現
- 最大撮影倍率0.23倍(MF時は0.26倍)の高い近接撮影能力
- 妥協のない光学性能を小型・軽量設計のレンズに凝縮
- 静止画・動画を問わず、高レベルな描写をサポートするAF性能
- フォーカスホールドボタンや絞りリング、クリック切り換えスイッチなどを搭載し、高い操作性を実現
- タイムラグが少なく応答性に優れたリニア・レスポンスMFを採用
- フッ素コーティングや防塵・防滴性能など、フィールドワークをサポートする信頼性を確保
■「SEL35F14GM」詳細
「SEL35F14GM」は開放絞りF1.4の大口径単焦点レンズながら常に持ち歩けるコンパクトなデザイン(最大径76mm×長さ96mm、フィルター径Φ67mm、質量524g)で、プレミアムレンズシリーズのGマスターならではの高い解像力とやわらかく自然なぼけ描写を実現しています。
またソニー独自の高推力なXD(eXtreme Dynamic)リニアモーターの搭載により、高速・高精度・高追従かつ静粛なフォーカシングが可能で、静止画・動画撮影の幅広いシーンに おいて、撮影者の表現の幅を広げます。
■最新の光学設計とG Masterの高い設計基準により、圧倒的な解像性能と約524gの小型・軽量化を実現
2枚の超高度非球面XAレンズで、画面中心から周辺部の隅々までの高い解像性能と点像再現性を実現。新開発の「ナノARコーティングII」による高い逆光耐性とヌケの良いクリアな画質を提供します。ナノARコーティングIIの採用はSEL1224GMに続く2本目のレンズとなります。
ED(特殊低分散)ガラスを1枚採用しており、色収差やパープルフリンジの発生を最小限に抑制。小型・軽量設計で、ジンバルやグリップを用いた動画の撮影にも最適です。
0.01ミクロン単位という高い精度で表面を製造管理している超高度非球面XAレンズ2枚とEDガラス1枚を最適に配置した最新の光学設計により、サジタルフレア(点光源の像のにじみ)を効果的に抑制しつつ、画面全域で高い解像性能になっています。
■高い近接撮影能力と美しいぼけ味を生かした豊かな表現
11枚羽根円形絞りと球面収差コントロールによる、G Masterならではの柔らかく自然で美しいぼけ表現が楽しめます。最大撮影倍率は0.23倍(MF時は0.26倍)となっており、高い近接撮影能力を備え、背景を大きくぼかして被写体を引き立てる印象的な撮影が可能です。
■静止画・動画を問わず、高レベルな描写をサポートするAF性能
XDリニアモーターを2基搭載しており、大口径レンズながらも高速・高精度・高追随かつ静粛なAF駆動を実現。被写体を正確に捉えた撮影が行えます。また、動画撮影時も被写体を逃さず捉え続ける高いAF性能を発揮します。
■プロの要望に応える操作性と信頼性
レンズ本体にはカスタマイズ可能なフォーカスホールドボタン、フォーカスモードスイッチ、クリック切り換えもできる絞りリングなどを搭載しています。また、リニア・レスポンスMFでマニュアルフォーカスもスムーズにコントロール可能です。
防塵・防滴に配慮した設計に加え、レンズ最前面に汚れの付着を防止するフッ素コーティングを採用しています。
SEL35F14GM | SEL35F18F | SEL35F14Z | SEL35F28Z | |
ストア価格 | 69,630円 | 199,880円 | 76,000円 | |
発売日 | 2021.1 | 2019.8.30 | 2015.6.26 | 2013.11.15 |
開放絞り値 | F1.4 | F1.8 | F1.4 | F2.8 |
絞り羽根 | 11枚 | 9枚 | 9枚 | 7枚 |
最短撮影距離 | 0.27 | 0.22 | 0.3 | 0.35 |
最大撮影倍率 | 0.23 | 0.24 | 0.18 | 0.12 |
フィルター径 | 67mm | 55mm | 72mm | 49mm |
外形寸法 | 76×96 | 65.6×73 | 78.5×112 | 61.5×36.5 |
質量 | 524g | 280g | 630g | 120g |
.
ちなみに単焦点35mmのレンズですが、なんとフルサイズEマウントだけで今回のも含め4本目となります。なぜこんなに開発しているのか、というところですが、それぞれブランドが違うところに注目。
最初に発売されたのがF2.8のパンケーキサイズのカールツァイスで、その次にF1.4のツァイス。さらに一昨年になりますがソニーレンズとしてF1.8が登場し、今回はG Masterレンズとして登場しています。
公開になったスペックを比較してみると上記の表のようになります。
自社ブランドのソニーレンズ、Gレンズ、G Masterレンズではツァイスの技術ではなくソニーの最先端技術を惜しみなく投入できることもあり、比較的、最短撮影距離が短くできるレンズが多く、今回もそれにならって、0.27m、最大撮影倍率では0.23倍まで高めています。
日本の公式ホームページにも多数の作例が掲載されました。すべての作例が“α7R4”のものになります。高い解像度が特徴のG Masterレンズならではの作例になります。
こちらは絞り開放F1.4による作例で、開放F値からシャープな解像感が味わえるのがわかります。
こちらはF11まで絞った作例になります。最大撮影倍率は0.23倍(MF時は0.26倍)まであがりますので、こうした小物の物撮りにも使うことが可能。焦点距離35mmだと、見た目に近い画角での撮影ができます。
開放F値F1.4は夜景撮影、星景撮影でも威力を発揮します。SEL24F14GMでも、こうした星撮影での利用が人気でしたが、SEL35F14GMは山などを入れた山岳星景写真などで威力を発揮しそうですね。
XDリニアモーターによるAF作動は静音で爆速動作をします。また軽量コンパクトなレンズはジンバルに載せての撮影でも威力を発揮するかと思います。Vlogなどの用途にも利用ができるかと思います。
“α7S2”+SEL35F18F F1.8 1/60 ISO100
こちらは当店店内で撮影したSEL35F18Fの写真ですが、この画角のレンズはこうして小物を撮ったりするのに画角が良い感じなんです。お子さんのポートレートやペット撮影、スナップ撮影などにも35mmの焦点距離はすごく良い感じで使えます。
ステイホーム期間がまだ続く今日この頃ですが室内撮影で遊ぶのにもちょうど良い画角じゃないかと思います。
■「SEL35F14GM」開梱レビュー
こちらが「SEL35F14GM」の同梱品です。G Masterレンズということでレンズポーチはガッチリした本格的なものが付属します。SEL24F14GMの時に初めて登場した超小型サイズなのでSEL35F14GM以外に入るG MasterレンズはSEL24F14GMしかないかと思います。
フードは花形ではなくやや短めの丸形フードになっています。
カメラボディは“α7R4”を用意して装着してみました。フルサイズセンサー搭載の“α7”シリーズに装着したときに一番バランスがよく見えるのが「SEL24F14GM」と「SEL35F14GM」だと個人的には思っているんですがいかがでしょうか?
こちらはコンパクトボディの“α7C”に装着したところです。ややレンズヘビーな感じになりますが、逆にレンズの力を感じられるフォルムかも。
“α7C”はマルチセレクターがついていないので、AFポイントの移動操作がやや面倒に感じられるかもしれませんが、タッチセンサーを搭載しているので、操作をマスターすれば遜色なく使えるのと、トラッキングAFがついているので、センターポジションにトラッキングAFを置いておき、それで被写体を捕まえてから自由に画角を作って撮る、といったこともできます。
今までにないカメラの使い方になりますが、これに慣れるともう“α”以外は使えなくなります。
写真は左から「SEL35F28Z」「SEL35F18F」「SEL35F14GM」です。
一昨年発売された「SEL35F18F」では、最短撮影距離がグッと短くなり、赤ちゃんやペット撮影での接近撮影に威力を発揮していましたが、今回の「SEL35F14GM」では、そこに高解像度描写が加わります。
レンズの機能を紹介すると、このレンズには絞りリングが搭載されています。カメラの電源を入れながら同時に絞りリングで、どれくらいの被写界深度にしたいのか、どんな描写にしたいのか自分のイメージで絞りリングを回せば、すぐに狙った絞り値での撮影が可能。
「知らない間に絞りリングが回ってしまって不便」と、慣れない方は思われるケースがあるみたいですが、その場合はリングの絞り位置を「A」にすることで従来通り、カメラのダブルリングで絞り調整をすることができるようになります。
レンズの右側面にはCLICKレバーがあり、これで絞りリングを回したときの「カリカリ」という感触のオンオフを切り替える事が可能。
動画撮影時などで絞りリングの操作音が入るのが困る際にオフを使います。
左側面にはフォーカスホールドボタンがあり、AFを一時的に止める時に使います。フォーカスの微調整をしたいときにAFで一旦合わせてから、このボタンを押してカメラを前後に移動してフォーカス位置を調整するわけです。最新の”α”ではここに別の機能を割り当てる事も可能。
AF/MFの切替スイッチも搭載しています。
単焦点レンズはズームレンズみたいに焦点距離を変更できなくて不便じゃないですか?という声もありますが、こうして24mm。35mm、85mmなど複数の単焦点レンズを持ち歩くことで、ズームレンズでカバーする焦点域をカバーすることができます。
レンズを複数持ち歩くことになりますがズームレンズよりも桁違いに明るい絞り値が使えるので、その描写力はグッと広がります。
■「SEL35F14GM」写り比較
「SEL35F14GM」は最短撮影距離が非常に短くなっています。AFが合わせられる最多撮影距離の0.27mというのを試してみたのがこちらです。犬のおなかにAFが緑色であった最短撮影距離がこちら。
AFの測距枠がピンクになることがありますが、これはフォーカスがあっていません、というのをお知らせするマークなので、これが緑になる距離まで下がらないといけません。これで最大撮影倍率は0.23倍になります。
さらにマニュアルフォーカスにするともっと最短撮影距離が短くなり0.25mまで寄ることができるようになります。MFにスイッチを切り替えてフォーカスリングを回して一番短いフォーカスにしてカメラを前後させてフォーカスを合わせたところがこちらです。最大撮影倍率は0.26倍になります。この倍率だともうマクロレンズの領域です。
実際に撮影した画像で比較すると、これがAFの最短撮影距離0.27mで、最大倍率の0.23倍のところ。
こちらはMFで最短撮影距離0.25m、最大倍率0.26倍になっているところです。この距離での20cmとか0.02倍の差はすごく大きいのがわかると思います。
続いては解放F値1.4の威力を見ていきます。これは絞り値F8の画です。
解放絞りF1.4にするとここまでぼけます。もう、むこうに見えるフィギュアは色くらいしかわからなくなってしまいました。撮影距離が近いと猛烈なボケを演出できます。
こちらも解放絞りF1.4で撮影したところ。ショールームの天井にあるスポットライトを点光源にして大きな玉ボケを作ったところなんですが、さすがXAレンズを2枚つかっているだけあって、玉ねぎボケはこの場合はまったく見られません。口径食は見られますがこれを絞りリング2ノッチ回したF1.8にすると。。。
これだけでほぼ口径食はなくなって円形のボケだけになりました。
ちなみに円形絞り羽根は11枚になっています。枚数が少ないと絞るほどに円形ではなくなっていくのですが絞り羽が多いと絞っても円形のボケを作ってくれます。この辺りにカールツァイス「SEL35F14Z」との差が若干あるかもしれません。
■店員が実際に撮影した「SEL35F14GM」作例
α7S3+SEL35F14GM F1.4 1/160 ISO80
α7S3+SEL35F14GM F1.4 1/125 ISO80 MF
α7S3+SEL35F14GM F8 1/40 ISO500
★当店blog 2021.1.16「【レビュー】『SEL35F14GM』ショールーム発売前特別先行展示レポート」
“α1”+SEL35F14GM F1.4 1/60 ISO100
★当店blog 2021.3.12「【レビュー】本日発売『SEL35F14GM』開梱&シェイクダウンレポート」
■レンズ購入前に!ソニーストアおすすめサービス
ソニーストアでαレンズを購入してみようか?という方に、ソニーストアで購入することのメリットをご案内したいと思います。
メーカー直販のソニーストアでのレンズ購入というと価格が高いのでは?と思われるかもしれませんが、実は保証まで計算に入れるとかなりお得な価格設定になっています。
というのもソニーストアではかなり強力な保証サービスを付けて購入する事ができます。ただ、レンズ購入時にはちょっとしたコツがあり、それを知らないと損をしてしまうことも。そこで簡単にその内容をご紹介致します。
ソニーストアではメーカー直販ならではの保証サービスがあります。
まず通常のメーカー保証は1年ですが、ソニーストアでは「3年ベーシック保証」というメーカー保証が最初から3年に延長されたものが無償で付いてきます。
そしてそこから有料になりますがソニーストアの保証をさらにアップグレードすることが可能。
5年ベーシックは通常1年のメーカー保証を5年にするものなんですが、魅力なのはこちらではなく、3年ワイド保証と5年ワイド保証になります。ワイド保証は落下破損や水没などの事故の際も全額保証をしてくれる動産保険の様な保証サービスです。
たとえば撮影時に誤って手を滑らせて落下させ、外傷が出来てしまった場合はメーカー保証もベーシック保証も効きませんが、ワイド保証ならそれが無料で直してもらえます。免責金額などの設定もありません。無料で修理してもらえます。
盗難や、日本海溝に水没させてしまうなど、本体がなくなってしまった場合は補償されませんが、これが魅力でソニーストアでソニー製品を購入される方はかなり多くいらっしゃいます。
こうしたワイド保険が3年で本体価格の5%、5年で本体価格の10%で用意されています。是非、こちらに入って購入していただきたいところ。カメラ本体もそうですが高額なレンズもワイド保証に入れて購入できるのがソニーストア最大の魅力なんです。
レンズ購入時に、お得にワイド保証に入るにはどうしたらよいのか、というところですが「αあんしんプログラム」というソニーストアの会員サービスに入ってからαレンズを購入する方法があります。
αあんしんプログラムは2017年3月1日からスタートしたサービスで、入会金が3,000円、月会費が500円かかるサービスです。最低契約期間が1年という設定があるので年会費として考えると6,000円がかかります。
しかし、入会すると4か月後に3,000円のお買物券がプレゼントされ、以降、1年ごとに3,000円クーポンがプレゼントされるため、実質半額の3,000円が年会費という計算ができます。
年会費3,000円で購入したレンズの3年ワイド保証が無料、もしくは5年ワイド保証が半額になります。
ワイド保証の価格はレンズ価格に対して3年ワイドで5%、5年ワイドで10%に相当するため、15万円のレンズだと3年ワイドでも7~8千円に設定されます。なのでレンズ購入時に5%のお得が毎回得られることになります。
SEL100400GMなどの20万円クラスのレンズを1本購入すると、その時点ですでに「αあんしんプログラム」年会費の元が取れてしまう計算。ソニーストアでαレンズを購入するなら絶対に入会しておいた方が良いシステムになっています。
αあんしんプログラムの利用ですが、すでに会員になっている方はワイド保証を選ぶだけ。まだ入会されていない方はレンズ購入時に同時入会すれば特典を最初から利用することができます。(以前はレンズ購入前に入会する必要がありましたがサービスのリニューアルがあり、今は同時入会ができるようになりました。)
これらの保証サービスも計算に入れて、お得にお買い求めいただくのがお勧めです。
■テックスタッフ店頭購入特典
また、東京、新橋にある当店テックスタッフでは、店頭にてソニー製品のご購入相談を頂いた方へ様々な特典をご用意しております。特典内容は上記リンクからご覧いただけます。
時期によって特典内容も変わってきますので、ぜひお得にお買い求め下さいませ!
35mm単焦点レンズ SEL35F14GM |
ソニーストア価格: 198,000円税込 |
|||
発売日 | 2021年2月12日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:19,800円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:9,900円(税込) 3年ベーシック:無償 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
|||
テックスタッフ 店頭入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |