【レビュー】発売直前! G Master初の中望遠マクロレンズ「SEL100M28GM」実機レビュー

来週、11月21日(金)に発売日を迎えるソニーαの新レンズ「SEL100M28GM」の実機をソニーストア銀座さんで拝見させてもらってきました。
最大撮影倍率1.4倍、テレコンバーターレンズに対応するG Masterブランド初のマクロレンズです。注目されている方も多いと思います。今回も発売前の特別レポートをお届けします。テレコンバーターレンズによる最大倍率2.8倍の威力は絶大です!!
最大倍率1.4倍、テレコン対応で2.8倍撮影を実現!

こんにちは、店員佐藤です。
大注目の100mmマクロレンズを拝見してきました。プレスリリースがあったのは9月30日23時で、予約販売開始が10月7日だったので、すでに2ヶ月前の話になる感じですが、出荷開始は11月21日なので、まだ発売になっていません。
受注開始になった10月7日は当店でもいつもの早朝営業をして店頭にてご予約祭りをしているんですが、だいぶ昔の記憶のような。。。しかし、やっと、来週金曜日に出荷開始になります。
発表された週には体験試用の予約殺到だったそうですが、今日のところはスムーズに拝見させていただくことができました。

ソニーストア銀座さんでの「SEL100M28GM」の特別体験展示の様子はこちらです。テーブル撮影セットが組まれているのと、同じテーブルには90mmマクロレンズ「SEL90M28G」や、テレコンバーターレンズ「SEL14TC」「SEL20TC」も用意されていて一通りの試し撮り、比較撮影ができるようになっています。

被写体もソニーストア銀座さん側でいくつか用意してくれています。アメジスト鉱石や、ミニチュアカメラ、そしてなんと言っても、ソニーストア銀座さんならではですが、ウォークマン「NW-WM1ZM2」の基板を置いてくれていました。

試し撮りするために用意されているボディは”α7R V”です。試し撮りしたデータを持ち帰ることができるようにメモリーカードスロットは空いたままになっています。
では、まずはSEL90M28Gと並べて比較してみるところから。
SEL90M28Gとの比較:進化した光学と操作性

写真左が「SEL90M28G」で写真右が新型の「SEL100M28GM」です。10年ぶりのマクロレンズ発表になり、90mmマクロの後継モデルか?というと、そういうことはなく、今回はあくまで「上位機種」としての新レンズ発表になっています。
焦点距離が90mmから100mmに長くなっていて、どうせだったら150mmマクロとか焦点距離を大きく変えてくればいいのに、という声もあるようですが、マクロレンズとしての開発でもっとも取り回しの良い焦点距離ということで100mmに落ち着いたそうです。
| 型名 | SEL50M28 | SEL90M28G | SEL100M14GM |
| ストア価格 | 64,900円 | 172,700円 | 199,500円 |
| 発売日 | 2016.9.24 | 2015.6.26 | 2025.11.21 |
| 焦点距離(mm) | 50 | 90 | 100 |
| レンズ構成 (群-枚) | 7群8枚 | 11群15枚 | 13群17枚 |
| 開放絞り (F値) | 2.8 | 2.8 | 2.8 |
| 最小絞り (F値) | 16 | 22 | 22 |
| 絞りリング | 非搭載 | 非搭載 | 搭載 |
| 絞り羽根 (枚) | 7 | 9 | 11 |
| 円形絞り | ○ | ○ | ○ |
| 最短撮影距離 (m) | 0.16 | 0.28 | 0.26 |
| 最大撮影倍率 (倍) | 1 | 1 | 1.4 |
| α9 III連写最高速 | 20fps | 15fps | 120fps |
| フィルター径 (mm) | 55 | 62 | 67 |
| 手ブレ補正 | – (ボディ側対応) | レンズ内手ブレ補正 2軸 |
レンズ内手ブレ補正 5軸 |
| テレコンバーター (1.4x) | 非対応 | 非対応 | 対応 |
| テレコンバーター (2.0x) | 非対応 | 非対応 | 対応 |
| 外形寸法 最大径x長さ (mm) |
70.8 x 71 | 79 x 130.5 | 81.4 x 147.9 |
| 質量 約 (g) | 236 | 602 | 646 |
| フード (型名) | ALC-SH138 | ALC-SH173 |
.
焦点距離が長くなった上に最短撮影距離が0.26mと近くなっているので、ワーキングディスタンスは90mmマクロよりもグッと短く感じられると思います。
全長は130.5mm→147.9mmと10%ほど長くなっていますが、それほど大きくなった感じはしません。
「FULL MF」対応の新しいフォーカス切替機構

いくつものアップデートがあるレンズなんですが、最短撮影距離が0.26m、最大撮影倍率1.4倍になっているというのが最大のポイントです。
SEL90M28Gも、SEL100M28GMにも距離指標がプリントされていて、フォーカスリングのところに3列の数字が並びます。
上から撮影倍率、最短撮影距離(フィート)、最短撮影距離(メートル)という表示になっています。

90mmマクロレンズをお使いの方はおなじみですが、まだソニーのマクロレンズを触ったことがない方は、この仕組みをご存じないと思います。
この2本のマクロレンズはフォーカスリングが前後に動くようになっていて、これ自体がフォーカスモードを変更するためのスイッチになっています。

SEL90M28Gの際は前玉側に寄せるとAF、手前に寄せるとMFという説明をしていましたが、SEL100M28GMでは前玉側が「AF/MF」になり手前側が「FULL MF」という表示になりました。
「FULL MF」にすると距離指標通りの撮影になります。通常のαレンズだとクラッチが入っていて、フォーカスリングを回すとクルクルと無限に回転させることができるんですが「FULL MF」では距離指標と連動する様になっているので、回転角が制限されます。パワーズームのレンズのズームリングと、そうでないレンズのズームリングの違いみたいなイメージです。
絶対的な距離での撮影、同じ撮影倍率での撮影などが求められるマクロレンズの場合、こうした動作に対応できることが有利なんですね。
2倍テレコンで拡がるマクロの新世界

さらに、望遠レンズで使用するテレコンバーターレンズに対応しました。これにより最大撮影倍率1.4倍のSEL100M28GMが最大撮影倍率2.8倍のマクロレンズになります。
テレコンバーターレンズは装着しても最短撮影距離は変わらないので、被写体に対して同じ距離で撮影ができる上に、最大2倍の撮影倍率で撮影ができます。

マウント面を見ると、テレコンバーターレンズのマウント側から飛び出たレンズ部分が収納できるように開口部が大きくなっているのがわかります。

2倍のテレコンバーターレンズをSEL100M28GMに装着したのがこちらの図になります。G Masterの望遠レンズはすべて白ボディになっているので一体感がありますが、マクロレンズのレンズ筒はブラックなので、やや違和感があるデザインになりますね。
ただ、テレコンバーターレンズを装着しているんだっけ?という確認は一目でできますので、間違いはなさそうです。
では、ここで90mmマクロ、100mmマクロ、さらに2.0倍テレコンを装着したときの写真で、その撮影倍率の違いを紹介したいと思います。

α7RV+SEL90M28G F8.0 1/50 ISO500 焦点距離90mm
↑まずは90mmマクロレンズから、撮影はすべて手持ちによる撮影です。

α7RV+SEL100M28GM F8.0 1/50 ISO400 焦点距離100mm
↑こちらは100mmマクロレンズでの撮影です。最大撮影倍率1.4倍だとここまで大きく写せます。
撮影時はマクロスイッチを「FULL MACRO」に入れて、最短撮影距離にフォーカスリングを回して、カメラを前後させてフォーカスを合わせています。

α7RV+SEL100M28GM+SEL20TC F16.0 1/50 ISO2000 焦点距離200mm
↑2倍のテレコンバーターレンズ「SEL20TC」を装着しました。最大撮影倍率はなんと2.8倍になります。望遠レンズでの撮影のときと同様に絞り値は倍になります。絞りリングの操作はしていなくてもテレコンバーターレンズの倍率と同じ倍率で絞り込まれる計算になります。

α7RV+SEL90M28G F8.0 1/50 ISO320 焦点距離90mm
↑ふたたび90mmマクロでの撮影です。真ん中に見えるキラキラしたパーツにフォーカスを合わせています。これだとどれが主役なのかわかりませんが、センターにフレーミングしています。

α7RV+SEL100M28GM F8.0 1/50 ISO500 焦点距離100mm
↑100mmマクロで撮影しています。左隣のチップのサイズをみると、かなり寄った感じでの撮影になっていることがわかります。

α7RV+SEL100M28GM+SEL20TC F16.0 1/50 ISO3200 焦点距離200mm
テレコンバーターレンズを装着して撮影してみました。
原理的には虫眼鏡をつけて、撮影倍率をあげているだけなんですが、描写力はそのままに拡大されている様子はすごいですね。
描写チェック:5円玉で見る圧倒的な解像力
なお「最大撮影倍率」というのはなにかというと、最短撮影距離で撮影した時にカメラのセンサーに何倍のサイズで投射されているのかを示しています。フルサイズセンサーの場合は長辺が36mm、短辺が24mmになるので、硬貨などを最短撮影距離で移すと、大体の大きさがわかります。
5円玉の場合、直径が22mmになるので、大体ですがフルサイズセンサーの短辺めいっぱいの高さに映る計算になります。

α7RV+SEL90M28G F16.0 1/80 ISO1000 焦点距離90mm
やや斜め方向から撮影しているので上下の空きが大きめになりますが、最大撮影倍率1.0倍の場合はご覧の様に画面いっぱいになります。

α7RV+SEL100M28GM F16.0 1/50 ISO1000 焦点距離100mm
新型の100mmマクロで撮影した場合はご覧の通り、直径22mmよりも大きく写せるようになるため、画面からはみ出ます。1.4倍の威力、すごいです。
「五円」という文字に無数の傷がついているのまでわかります。

α7RV+SEL100M28GM+SEL20TC F32.0 1/80 ISO3200 焦点距離200mm
2倍テレコンを装着しました。最大撮影倍率2.8倍になると「五円」の文字だけを切り取ることができるほどです。割と綺麗な5円玉を選んで持っていったのですが、それでもこんなに傷がついているものなんですね。

なお、この5円玉は昭和49年発行のものでした。なんと51年もの間、世の中に流通していた硬貨なんです。51年も経つと、それは傷もこれだけつきますよね。

↑こちらはFULL MFを外して、AFにして撮影したときのものです。AF-Sを使ってオートフォーカスにすると最短撮影距離がでなくてフォーカスポイントがやや遠くなるようです。
ボケ描写と口径食テスト

α7RV+SEL100M28GM F2.8 1/50 ISO100 焦点距離100mm
100mmの開放絞りF2.8の単焦点レンズとしても使えます。もちこんだミニチュアフィギュアをテーブルに置いて、ショールームにあるLED照明を背景にして点光源の撮影をしてみました。
わざと隅の方に光源をもって行って撮影しています。F2.8の大口径レンズですし口径食はご覧の通りでます。

α7RV+SEL100M28GM F4.0 1/50 ISO200 焦点距離100mm
絞り込んでF4.0までいくと、目立った口径食はなくなります。
近接撮影が多い、マクロレンズを絞り開放で使うシーンはあまりないかもしれませんが、かなり大きなぼけを出すことができます。

α7RV+SEL100M28GM F5.6 1/50 ISO320 焦点距離100mm
F5.6まで絞りました。この写真だけみると、これくらいの点光源のサイズがベストですかね?

α7RV+SEL100M28GM F8.0 1/50 ISO640 焦点距離100mm
F8に絞ってみました。11枚の絞り羽根を使った円形絞りのおかげで、ここまで絞っても円形を保ったぼけになっているかと思います。

さて、最短撮影距離での撮影ばかりだったので、マニュアルフォーカスでのテストばかりになっています。AF-Sの際にSEL90M28Gとの比較で約1.9倍の高速化をしているというオートフォーカスですが、今回のショールーム撮影では威力を発揮できるシーンはありませんでした。
強いて言えば、こうしてブツ撮りで、これから何を撮影するのかメモとして挿入しておくカットの撮影の際に、フォーカスリングをグッと前に押し出すだけでAFに切り替わるのでAFを使うのが楽、というのを実感できたくらいです。
このあと、またマニュアルフォーカスで最短撮影距離での撮影に戻るんですが、そのときもフォーカスリングを手前に引くだけです。切替が超楽です。

α7RV+SEL100M28GM F16 1/80 ISO1600 焦点距離100mm
最大撮影倍率1.4倍の最短撮影距離をすぐにできます。

α7RV+SEL100M28GM+SEL20TC F32.0 1/80 ISO10000 焦点距離200mm
こちらは2倍テレコンを装着したところです。この爆発的な撮影倍率は威力満点です。SEL100M28GMを買ったら、2倍テレコンの「SEL20TC」は必須アイテムかもしれません。
水族館でも活躍する新100mmマクロ

その他、マクロレンズが力を発揮してくれるのは水族館とかかな?とか思っています。先日、90mmマクロとSEL70200GMを持って水族館に行ってきましたが、撮影に使う焦点距離って大体100mm前後になることが多いのと、水槽のアクリル越しですが魚たちはかなり近いところまで来てくれるのでSEL70200GMだと、やや厳しかったりします。90mmマクロだと魚の距離を気にせずに撮影することができました。

α9 III+SEL90M28G F2.8 1/100 ISO500
チョコチョコと細かく動く熱帯魚たちの撮影には高速AFになった100mmマクロが威力を発揮するはずです。
レンズ内5軸手ブレ補正の実力

レンズ内5軸手振れ補正の搭載についてですが、カメラの5軸手振れ補正と違って、レンズだと回転軸のブレ補正は取れません。
Z軸になるフォーカス方向のブレ補正をするというのがSEL100M28GMになります。
「だったらカメラの回転軸ブレ補正と合わせて6軸手振れ補正なのでは?」という方もいらっしゃいますが、レンズ側のZ軸の前後ブレはマクロ域での撮影時にのみ動作するとのこと。常時使えるものではないそうです。※マクロ撮影では前後ブレが被写界深度に大きく影響するため非常に効果的
また、距離ブレはオートフォーカスでの補正になるのでは?というところですが、レンズのZ軸ブレ補正はシャッターを切ったレリーズ中のブレの補正にも対応するそうです。いろいろ意味合いが違うようで「6軸手振れ補正」ということは言わないそうですので、ご注意ください。

以上、新型マクロレンズ「SEL100M28GM」の実機レポートでした。発売後は当店店頭でも展示予定です。
購入はAV10%OFFクーポン&60回0%キャンペーンで
発売日は11月21日予定で、AV10%OFFクーポンを利用すれば179,550円でお買い求めいただけます。
また、1月14日までにソニーストアで購入するなら60回分割払い手数料0%キャンペーンも行われており、「SEL100M28GM」の場合、月々3,300円(初回4,800円)で購入可能となっています。
購入時はAV10%OFFクーポンがもらえる「My Sony ID」の取得を忘れずに行うのと、さらにお得な購入方法として今ならソニーストアで最大10万円のお買い物券が当たる「ラッキー抽選会」が行われていますので、これにチャレンジしておくと良いかと思います。クーポン発行まで最大24時間かかるのでお早めに抽選申し込みをどうぞ。
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| G Master 中望遠マクロレンズ SEL100M28GM |
ソニーストア価格: 199,500円 税込 |
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| 発売日 | 2025年11月21日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
| 長期保証 サービス |
5年ワイド:20,900円 3年ワイド/5年ベーシック:11,000円 3年ベーシック:無償 |
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| ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 60回分割払い手数料0%(~1/14)対象 ・月々3,300円(初回4,800円) |
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| テックスタッフ 店頭購入特典 |
発売後、店頭展示予定 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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