【レビュー】α7 Vと行く蔵王日帰り旅|雪山で試すコンポジットRAW HDRの実力

先週末に発売になった新型デジタル一眼カメラ「α7 V」をもって遊びにいってきました。まだ、使い始めたばかりでα7 Vの一部機能しか試せていないのですが、個人的には一番気になっているコンポジットRAW撮影のHDR設定の威力を試してみたくて、コントラストの高いところへ行ってきました。
旅のレポートと共にお届けします。

こんにちは、店員佐藤です。
当店ではおなじみの「どこかにビューーン!」なんですが今月から新しいサービスが始まりました。「どこかにビューーン! グリーーン!」ということで、JREポイントを通常は6000ポイントのところ、10000ポイントにすることで行き帰りをグリーン席にしてくれるという、豪華バージョンが始まっています。
やってみたかったんです、これ。

ちなみに近距離当選になったときにはグランクラスへのアップデート(片道のみ)も抽選であるとのこと。どこに行くのか分からずに抽選で行き先が決まる「どこかにビューーン!」ですが、近距離のときにガッカリせずにグランクラスへのアップグレードも期待できるというお楽しみ付きです。
9回目の抽選になる今回は「山形駅」「上越妙高駅(グランクラスチャンス)」「秋田駅」「七戸十和田駅」を候補にして、当選したのは「山形駅」でした。できれば秋田に行きたかったんですが、12月の雪国にまっしぐらになっている山形県もなかなか。
グリーン席に乗って行ってきました。

こちらがグリーン席の様子です。最新車両のE8系でゆったりと2時間の新幹線旅を満喫。

9時30分に大宮駅を出発して11時30分に山形駅に到着。降りたら、これがいきなり寒い! 気温は1度ということで、関東にいたときよりもさらに気温が下がった感じがします。

さて、新幹線車内ではα7 Vをいろいろいじくっていて、見慣れない設定項目などを試して過ごしていました。なかでも面白かったのはファインダー使用時の各種データ表示設定で、従来だと画面中央に水準器が出て平行をみることをしていましたが、ファインダーの外に水準器を表示させることができます。
中央の縦線がずれると色がオレンジになって平行が取れていないことを示します。これだと撮影画像を目隠しせずに水準器が使えるし、良いかも。これは今のところ、α7 Vだけの機能ということになるかと思います。
今日はファインダー設定、これでいこっと。

山形駅からは山交バスに乗って、片道1,200円で蔵王温泉を目指します。
今やどこの観光地に行っても、こういう乗り物乗ると大半が海外ツーリストさんなんですけど、今回もそうで、7割くらいは海外の方だったかと思います。
ニュースでは連日、中国の渡航自粛が報じられていますが、中国の方もチラホラいらっしゃいました。中国からやってきたのか、日本にもともと住んでいて旅行を楽しんでいるのかわかりませんが、これでも数は少ないんですかね。
だとしたら、この年末年始は観光地が空いているチャンスかも。(平日の月曜日ということもありますが、今回は空いてました。)

バスは40分くらい。街中から山の麓まで移動します。

バスターミナルに泊まってから歩いて15分ほどで蔵王ロープウェイ駅に到着。ここから2本のロープウェイを乗り継いで山頂駅を目指します。

ロープウェイに乗っている人の8割以上はスキーヤーで、スキー板やスノボを持たずに載っている人は一握り。
4,400円で往復チケットを買ってのりましたが、そうか、スキーで降りる人は片道チケットだけでいいのか。乗り継ぎをして20分ほどで山頂に到着します。

写真で見ると穏やかな雪景色に見えるかもしれませんが、着いたときは突風が吹いていて、すっ飛ばされそうになっていました。台風みたいな風がついていて、とても顔とか外にだしていてはいけないレベルだということに気づきます。

なんじゃ、これはー!と、手元のXperiaで「REON POCKET」アプリを開くと、気温はマイナス9.3度とかになっています。風速10m/sとかだと体感温度はマイナス19度になるとかで、多分、私の人生でもっとも寒い時間をすごしていたかも。
いつもは暖房設定は「弱暖」にしているREON POCKETですが、ここはレベルを上げて暖房性能を上げます。

一応、防寒装備については持っているもので一番暖かくなるものを着てきているので、これ以上はどうしょうもないくらいなんですが、持ってきて良かった「REON POCKET PRO」でした。
こういう極端な環境でも使えますね。

ちなみに、外気温を図っていたのはこちらのセンシングタグ・デバイスです。ザックのポケットに装着していて、これでスマートフォンから外気温を測定しています。
夏場だけではなく、冬場も使い出がありますよ。REON POCKET。
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ソニーストア価格: 29,700円 税込 |
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| 発売日 | 2025年5月20日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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さて、蔵王の山頂付近ですが、期待していたスノーモンスターの一群はまだ出来ていなくて、スノーモンスターは育成中という感じでした。
今週末からはライトアップも始まるそうですが、ライトアップの機材がズラッと並べられていました。

山頂のお地蔵様です。賽銭箱にはソリがついていて、移動可能になっているんですね。

さて、ここで少しだけ「α7 V」のお話しを。
「α7 V」ではRAW記録が3種類に変更されています。「非圧縮RAW」というのはなくなって「ロスレス圧縮」にまとめられています。圧縮RAWが2種類ありますが、「画質優先」というのは連写時に処理に時間がかかる方法。通常の「圧縮RAW」は連写時に処理に時間を取られない効率優先の圧縮になっています。
Adobe Lightroomでは、本日時点でどのモードで撮影しても現像可能です。
今回はそれほど撮影枚数は多くないので「ロスレス圧縮」を使っています。

そして、こちらが「α7 V」の新機能でコンポジットRAW撮影の「HDR用撮影設定」が使えます。これは複数枚のRAW撮影を行い、あとからソニーのRAW現像ソフト「Imaging Edge Viewer」を使って合成して、輝度差の広いシーンを綺麗にまとめるHDR合成をすることができます。
撮影時に設定をしておかないと合成作業はできません。

こちらがHDR用撮影の設定画面です。「Lv3」というところがありますが、これは輝度差がどれくらいあるのかを設定するところで「AUTO」という項目があるので、そのまま使うので良いと思います。
マニュアルだとレベル1~3の3段階で利用をすることになります。

試してみたものがこちらです。一番上列が「Lv.1」で二段目が「Lv.3」、三段目が「AUTO」なんですが、実際には「Lv.2」相当で動作したようです。
一番左列のシャッタースピードをみていただくとどういう動きをしているのか分かります。露出を1段上下させるのが「Lv.1」で、露出を3段上下させるのが「Lv.3」となっています。
だったら「Lv.3」で使えば、一番効果があるように思えますが、それほど輝度差がないシーンであれば、そこまで露出を上下させないでも良い、という判断をカメラが行うみたいですね。
HDR用撮影を行うと、RAWのみの撮影になるため、JPEG画像は残らないのでご注意を。記録するRAWファイルの種類は任意で選らべます。(今回はすべてロスレス圧縮にしています)

あとから、Imaging Edge Viewerで合成作業をするのですが、このときの出力はJPEGとTIFF、そしてAXR形式が選べます。
AXRというのはソニー独自のファイル形式で、RAW出力と同じ扱いになります。一度、HDR合成をしたあとからImaging Edge Editで再度RAW現像ができます。Adobe Lightroomは本日時点ではAXRファイルには対応をしていないのですが、後日、対応してくれるようになると嬉しいですね。
☆ Imaging Edge Desktop > 使いかた > HDR用撮影
これらの詳しい設定は「α7 V」のヘルプガイドには掲載されていなくて、Imaging Edge Desktopのサポートページに説明があります。
ということで、私が撮影してきた「α7 V」のコンポジットRAW撮影HDRがこちらです。

α7 V+SEL2070G F22 1/100 ISO100 焦点距離42mm コンポジットRAW HDR撮影4枚合成
Imaging Edge ViewerにてHDR合成後、AXR出力のRAWファイルをImaging Edge EditでRAW現像しました。
彩度を上げているのと、露出もあとからもちあげています。

α7 VはすべてのRAWファイルが14bitで書き出されています。こうした単調な空の映像などを現像する際に大きく操作してもトーンジャンプが起こりにくく、より滑らかな画質で仕上げられます。
スノーモンスターの子どもみたいな感じですが、今回の山形旅行の思い出の1枚です。

α7 V+SEL2070G F22 1/160 ISO160 焦点距離70mm コンポジットRAW HDR撮影4枚合成
突風の中、シャッターを押した1枚です。雪煙が舞っていて撮影した4枚の写真は微妙に雪煙の動きがあるんですが、動きを検知して補正してくれているおかげで不自然な感じにはなっていません。
明暗差はそれほど大きくないシーンですが、光源が思い切り画角に入っています。

1枚撮影の画像と比べて見ると太陽の大きさが違うのと、雲が白飛びせずに階調が残っているのがわかります。
スノーモンスターの最盛期は1月下旬~2月らしいので、2月にまたビューーン!で来られたらいいなー。

1時間ほどフラフラしてから下山してきました。
山頂はマイナス10度、中腹のあたりでマイナス5度前後でしたが、α7 Vは無事に動作していました。

またまたバスに乗って山形駅へ戻ってきました。帰りの新幹線は19時半なので、まだあと3時間ちょっとあります。

駅から繋がっている「霞城セントラル」へ向かいます。
ここのビルの一番上に展望台があるらしく、そこから山形駅が一望できるんだとか。

こちらが展望ロビーです。
クリスマスのイルミネーションで飾られているのと、暖かいので学校帰りの中高生がたくさん。こいうところって治安が悪くなりがちですが、民生委員の方達が巡回されていて声かけをしていました。生徒さん達もその声かけにハキハキと答えていて、なんかいい感じです。

こちらが展望ロビーの中でも一番の絶景ポイント。
日の入りは16時35分らしいのですが、それに間に合いました。

足下には山形駅が見えるのと、向こうには蔵王山が一望できます。なるほど、これは良いところですね。今回、旅してきたところが一望できます。
あと足りないのは。。。そうだ、新幹線でした。時刻表を調べて見ると上下とも1時間に1本あるかないかという感じです。
運良く、新庄行きの下り列車が16時50分にあります。

α7 V+SEL16F18G F4.0 1/30 ISO4000 コンポジットRAW HDR撮影16枚合成
ということで、下り新幹線が発車したあとに撮影したショットがこちらです。やったー、綺麗な夕景夜景が撮れました。

新幹線の停車位置はもっと奥の方になっていて、その位置だと撮影しても新幹線がかなり小さくなってしまうため、発車して手前に来たところで撮影しています。
なので走行しているところを16連写しているんですが、時間にすると0.5秒くらいにはなってしまい、ぶれるはずのところですが、撮影した1枚目の位置で新幹線を止めてくれて合成しています。
ISO4000まであがってしまっているのはコンポジットRAW撮影のため、秒30コマ連写を行います。そのためシャッタースピードが1/30より遅く出来ないという事情があります。
ですが、合成したカットをみると、ノイズはほぼなくなっています。HDR合成といいつつ、ノイズ低減の効果がかなりあります。

こちらの蔵王山の辺りもノイズ低減があるのと、暗部の描写がすごく良くなっています。情報量が増えた感じがあり、さすが16枚合成!
HDR処理ならではですが、明部の白く飛びがちなところもちゃんと描写してくれています。
コンポジットRAW撮影だと、あとから現像の手間はありますが、ここ一番、というところで画質をパワーアップしてくれるのが助かります。
以前から「オートHDR」とか「Dレンジオプティマイザー」などの機能はありましたが、あれだとJPEG画像しか残らないので、ここぞと言うときに使いにくかったのも事実。
コンポジットRAWのHDR撮影設定はRAWファイルが残るので、あとから更なる高画質化を狙うファイルにすることができます。
これはもう、α1 IIのプリREC相当の、すごい機能なんじゃないかと思えます。これは風景撮影と夜景撮影を思い切り楽しくしてくれる切り札になりそうです。

霞城セントラルから降りてきました。振り返ると、このビルの一番上で撮っていたんですね。
まだ列車の出発まで2時間ほどあるので、山形市内をブラブラします。

こちらもコンポジットRAWのHDR撮影設定にて撮影した1枚です。

普通に撮影したJPEG画像はこちらになります。その差、歴然。

山形市内にあるというイルミネーションポイントを探して、コンポジットRAWのHDR撮影設定をしていきます。
月曜日の夕方ということで、今日はあまり人通りはないのかな。

ググりながら歩いて来たんですが、イルミネーションで飾られているというSLのある公園まで来ましたが、どうやら平日はライトアップしないみたいですね。

ということで、山形市内のイルミネーション撮影は思い通りになりませんでしたが、帰りのグリーン車に乗って帰路につきます。
帰りは停車駅が多く、片道2時間半の旅になります。
行きは満席だったグリーン車ですが、帰りはチラホラ空席があり、私の隣は予約無しでした。

そんなわけで、ドラマ「居酒屋新幹線」ごっこをしてきました。お弁当と日本酒でなんとか1時間ほどの宴会をして帰ってきました。

今回の旅はα7 VとXperia 1 VIIにて撮影していて、ホワイトバランスはすべて「AWB」です。Xperiaの写真がいくつかあるのでわかりにくいんですが、α7 VのAIオートホワイトバランスはさすがですね。
これが、これからの「スタンダードデジタル一眼カメラ」になるんだとしたら、素敵な写真が溢れてきそう。
まだ、秒30コマ連写とか、ローリングシャッター低減とか、プリRECとか、連写バーストとか、そもそも動画撮影機能とか試していないんですけど、少しずつ、機能を試して楽しませてもらおうと思います。
2026年は「α7 V」にいろいろなことが塗り替えられてしまいそうですねー。
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| デジタル一眼カメラ α7 V ILCE-7M5 |
ソニーストア価格: 416,900円 税込 |
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| 発売日 | 2025年12月19日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
| 延長保証 | 5年ワイド:41,800円 3年ワイド/5年ベーシック:20,900円 3年ベーシック:無償 |
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| ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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| テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
αセンサークリーニング無料サービス ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
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