【フォトレビュー】全方位パワーアップの穴あきイヤホン『LinkBuds Open』実機レポート
2年前に発売されて、大ヒットしたソニーの穴あきイヤホン「LinkBuds」がモデルチェンジして全方位パワーアップして再登場してきました。
ソニーの穴あきイヤホンはXperia Ear Duoから始まり6年の歴史がありますが、その間にファンも増えています。「新作の穴あきイヤホン」ってどんなになっているの?と、興味をお持ちの方も多いはずです。
実機の様子を早速、お伝えしたいと思います。ファンの方は物欲高まりまくりになると思います。
こんにちは、店員佐藤です。
穴あきイヤホンの新モデルが2年半ぶりに発表されました。かなり完成度の高かった「LinkBuds」ですが、それがどんな風にアップデートされているのかご案内したいと思います。
さて、まずは「LinkBuds Open」の外観から見てみるのですが、なにやら勾玉みたいな角ができていて、これがシリコンで覆われた形になっています。丸い穴あき形状はそのまま。
知らない方が見たら「これはどうやって使うの?」というイヤホンになりますね。
装着に関しては通常のイヤホン(カナル型と言います 写真右のもの)が耳の穴にズボッとイヤーピースを挿して、イヤーピース自体がイヤホンを保持する役割があります。当然、耳の穴はこれで塞がれるので密閉されて外の音は聞こえないし、外気とは遮断されるので人によっては耳の中が蒸れてしまい、長時間装着していると不快な感じがすることも。
対して「LinkBuds Open」(写真左)はオープンイヤータイプで耳の穴を塞がず、耳の穴の入口にリング形状のドライバーを配置して、外の音も丸聞こえするし、外気と遮断されないので蒸れることなく長時間の装着ができるタイプになっています。
耳の穴の中に入らないで入口にひっかかるだけになるので、装着しているとポロッと取れてしまう感じがあるんですが、それを角の部分「サポーター」で支えることで、外れてしまうことを防ぐ、という作りになっています。
ノイズキャンセリング機能搭載のイヤホンには「外音取り込み」機能が搭載されていて、マイクで拾った外界の音をイヤホン側で聞かせてくれる機能がありますが、それと比べると、マイクを通した音ではないので、よりリアルな外界の音が聞こえます。
ノイズキャンセリング | 外音取り込みの音質 | 再生音楽の音質 | |
LinkBuds S | 〇 | 人工的 (音量調整可) |
リアル (音量調整可) |
LinkBuds Open | 非搭載 | リアル (音量調整不可) |
リアル (音量調整可) |
.
表にするとこんな感じ。LinkBuds SやWF-1000XM5はかなり実際の音質に近い、外音取り込みをしてくれるので、普通に会話するコトもできますが、やはりマイクで拾った音なので、作られた音、という感じには聞こえます。
LinkBuds Openは、生音で入ってくるのでリアルそのものの音がします。さすがにこれにはかなわないというか、人間の耳ってこういうところで騙されない高性能な耳なんだなと、思わせられる瞬間が味わえる感じ。
再生音楽のリアルさと外音のリアルさががっちんこしてしまい、両方とも臨場感のある音になってしまう穴あきイヤホンですが新型のLinkBuds Openではアプリを使ってそれを補う工夫もあります。新機能の「BGMエフェクト」というのがそれで、これを使うと再生音楽の音質を「遠くで鳴っている」感じにしてくれます。
360 Reality Audio風の聞こえ方で、通常の再生では耳元で鳴っている感じが、やや遠くで音楽再生されている様にできます。「マイルーム」<「リビング」<「カフェ」の順で効果が高まり、ややエコーがかかった様な効果で聞けます。個人的には「マイルーム」くらいで充分、離れた感じになり、これは見事なエフェクトだなーと、感動。
ということで「穴あきイヤホン」は普通のイヤホンとは違った作りになっているのですが、先代の「LinkBuds」からのハードウェアの進化を見ていきたいと思います。
2022年2月に発売された「LinkBuds」が写真左です。プレス発表された直後は特に当店のPVが増えることもなかったのですが、夜になって「ワールド・ビジネス サテライト」で紹介されてから当店のPV数が爆上がりしてオーダーが一気に入ってきたというは忘れられません。
イヤホンに穴が空いている、という非常識なイヤホンで、外の音を聴きながら使えるというのが一般の方の興味を引いたんでしょうね。
一見すると見た目は同じですが、丸い穴あき部分に入っているリングドライバーという音を発生するデバイスが一新されていて、音質はだいぶ向上しています。
以前のモデルは人の声が聞き取りやすい感じでしたが、新型「LinkBuds Open」はより中低域の音が強く出るようになっていて、音楽などが高音質で楽しめる様になりました。DJの話が多くを占めるラジオ番組の試聴などをすると、格段に音質向上している感があります。
ドライバーユニットの径は実は12mm→11mmと小型化しているんですが、振動板の形状と磁気回路の最適化により中低域の音の音圧向上を実現していると聞いています。
外音取り込みの音量は変えられないので、ノイズが大きいときとノイズが小さいときで音楽のボリュームをいちいち変えなくてはいけないのが面倒そう、と、思えますがアプリにより周囲の騒音レベルに合わせて、音量を自動で調整する機能が搭載されています。
「アダプティブボリュームコントロール」という機能があり、周りのノイズが大きいときはヘッドホンの音量を自動で上げてくれる、という機能も搭載。それほどリニアに変動する訳ではなく、体感上、1秒遅れくらいでボリュームをゆっくり調整してくれます。
急にガン!とボリュームが大きくなることもなく、かなり自然に操作してくれるので、気にしないとわからないくらいのレベルかもしれませんが、ラジオ再生で試してみたところ、かなり効果は大きく、DJの話がちゃんと聞こえる感じがします。
新開発のイヤーサポーターも興味があるところだと思います。
以前は輪っかになったイヤーサポーターが用意されていて、このサイズ調整で自分の耳に合わせた装着を探る必要があったんですが、新型LinkBuds Openでは、なんとサイズ調整はなく、この1サイズのみとなっています。
こちらは前作の「LinkBuds」ですが、全部で5種類のサポーターが付属していて、自分の耳の中のシワに合わせてサイズを選ぶ必要がありました。これらを全部試しても形状が合わない、という方もいらして、そういう方は使いようがないので、必ず、試着が必要な製品でもありました。(たいていの方はどれかにマッチするんですが、どうしても合わない方もいらっしゃいました 私も右耳がそうです)
5サイズも用意していて、それで装着できない方がいらっしゃる、という話だったのに、こんな1サイズにしてしまって大丈夫? というところですが、この形状の方がマッチする人の数は増えるんだとか。
その秘密は、このイヤーサポーターの中身にあって、ここの角の部分は中身が空洞になっていて、割と柔らかく変形をする作りになっています。
耳の小さな方は、このサポーターの角を折り曲げて装着し、耳の大きな方はそのままの形状で使うんだとか。
お目汚しになってしまい、申し訳ないのですが、これは私の耳で試したところです。なんでも耳のこのシワの部分ですが「対耳輪」という名称があるそうで、従来モデルでは緑の部分で支える作りになっていたものが、新型LinkBuds Openではより上の方の青い部分で支える様にして、これでマッチする人の数を増やすことができるとか。
カナル型と違って、耳の中に入れて固定するのではなく、耳の入口と、対耳輪の2カ所で支え合うという感じで、装着感は慣れるまではイマイチな感じになるんですが、装着方法がわかれば不安はなくなるようです。
なお、それでも合わない方のためにサービス対応でLサイズの用意を検討しているとのこと。私も耳のサイズがかなりビッグなので、Lサイズがあったらより引っかかり感が増すかも。
ちなみに社内で女の子達に試してもらったところでは大体の人が不安感泣く装着ができるという感想でした。
また、アプリで装着状態をセルフチェックできる機能を搭載。自分で写真撮影してアプリが装着状態を確認できます。
こちらは新しくなった「Sound Connect」の画面ですが、LinkBuds Openではこうして装着状態をカメラ撮影して正しい装着イメージになっているかどうかを自分で確認することができます。
アプリ側で成否の判断はしてくれませんが、対耳輪の中にフィティングサポーターの角が入っているかどうかを確認できます。角の先端が対耳輪に入っていればOKです。上手く入るところ、負担のないところにイヤホン本体を回転させる感じで収まりのよいところを探す感じです。
私の場合、先代のLinkBudsだと右耳の対耳輪が遠すぎで上手くひっかからなかったんですが、LinkBuds Openでは、うまいこといけそうです。
常時装着で利用する方が多い「LinkBuds」の泣き所が実はバッテリーのスタミナ性能でした。テレワークなどで朝から装着して使い続けた場合、従来モデルでは5.5時間、通話時は2.5時間しかもたなかったものが、大幅に性能向上。
新型LinkBuds Openでは連続使用8時間、通話時4.5時間のロングスタミナバッテリー仕様に強化されています。
LinkBuds | LinkBuds Open |
本体5.5時間+ケース12時間 合計17.5時間 |
本体8時間+ケース14時間 合計22時間 |
10分充電→60分再生 | 3分充電→60分再生 |
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急速充電の性能も劇的な向上をしており、今まで60分の再生に必要な充電時間が10分だったものが3分にまで短縮されています。
「うわ、やばい、ズームの会議まであと5分しかない!」というときも、とりあえず5分間ケースに入れてしまえば1時間程度の会議はなんとか乗り切れるコトになります。
バッテリー増量もあり、イヤホン単体の重量は4.1g→5.1gに増加しています。ですが、ケースが34.0g→30.6gに大幅軽量化されているため、全体的な重量では42.2g→40.8gに軽量化されました。
この手のオープンイヤホンとしては最軽量モデルになるのかも。
その他、ケースの開閉が以前はボタンロックされていたものがマグネット式になっていて、ボタン操作をしなくても開閉できるようになっています。
装着も以前はツメで固定していたので、はまりが悪いと充電されないことがあったものが、新型LinkBuds Openはマグネット固定になっています。
充電されない事故はこれでおこらなくなるかと思います。
マルチポイント接続も対応しているので2台のスマートフォン、スマホとPCなどの同時接続ができます。着信があれば自動で音声切り替えをしてくれるので、YouTubeをPCで視聴中にスマートフォンに着信があっても、自動でスマホに音声が切り替わります。
使いこなしが大変そうですが、2台同時にペアリングするだけなので、使ってみると超簡単。これ、使ったコトがない方は是非、お試しを♪
以上、新製品の「LinkBuds Open」のフォトレビューでした。
この角度のイヤホンですが、なんかクリオネみたいな感じで可愛いんですよね。ケースとイヤーサポーターにはメーカー純正でオプションが発売されます。ブルー、グリーン、ピンク、バイオレットなどのカラーに、自分で変更して自分だけの「LinkBuds Open」にすることができます。
LinkBudsからの乗り換えをすると、音質の向上に一番驚かれると思います。全方位でパワーアップしていますので、是非ご検討になってみてください。
ワイヤレス ステレオヘッドホン LinkBuds Open WF-L910 |
ソニーストア価格: 29,700 円税込 |
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発売日 | 2024年10月11日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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