【レビュー】『SEL85F14GM2』シェイクダウンと秩父雲海の話
先週末発売の「SEL85F14GM2」をもって、秩父に遊びにいってきました。内輪受けになってしまいますが、狙いは「秩父の雲海」です。SEL85F14GM2はついでになってしまっているのですが、ソニーの85mm単焦点レンズを合計4本持っていってきましたので新型レンズ「SEL85F14GM2」の実機レポートです。
ちなみに今月は「Ultra HDR」に凝っていて、今回の記事もせっかくなのであちこちにUltra HDRの写真をちりばめています。Xperia 1 IV以降のHDR対応ディスプレイ搭載スマートフォンでChromeブラウザを使ってご覧いただくとUltra HDRフォトがご覧になれます。そうでない方は普通のJPEG画像でご覧になれますのでご安心ください。
こんにちは、店員佐藤です。
先々週、当店店頭で開催した「レインボーブリッジ フォトコンテスト」の講評会ですが、講評会が終わった後も写真家のまちゃー氏がサービスでいろいろな話をしてくださり、みんなで「雲海」撮影で盛り上がっていました。
都心から一番近い雲海スポットというのが秩父盆地で、美の山公園や、秩父ミューズパークの展望台などが有名。9月~11月くらいの雨上がりの翌日の朝とかに出る確率が高いという話もうかがっています。
さらに、Xでは「秩父の雲海予報」として、毎晩夜の21:20に雲海の発生確率をポストしてくださる気象予報士さんがいらして、これがとても参考になるとのこと。
ググってみると他にも三菱自動車さんで全国の雲海スポットの週末の雲海出現確率などを表示してくれているところもあるようです。
9月22日の日曜日の夜、21時20分のポストを待っていると、なんと発生確率88%! もう、これは絶対に雲海が出るに違いありません。ということで、日曜日の夜に急遽、カメラと寝袋を車に積み込んで秩父に向けて出発。
我が家から2時間半ほどで到着した美の山公園からの景色がこちらでした。
“α7R V”+SEL85F14GM2 F2.8 25秒 ISO200 リンク先はFlickrですがUltra HDRではありません
美の山公園の山頂にある展望台から、秩父の街を見下ろすとご覧のとおり。今回で4回目か5回目の挑戦だったのですが初めて、こんな大盛りの雲海を見たのは初めて! というか、到着したのは夜の24時頃だったんですけど、明け方ではなくてもこんなに盛大に雲海って出るんですね。
もっとうっすらしたものだと思っていたのですが、雲はかなり分厚く肉眼では雲が街を覆っているだけみたいになっています。
それをソニー“α”を使って長時間露光で撮影すると、街の光が雲を透けて浮き上がってくる、という感じです。
“α7R V”+SEL85F14GM2 F2.8 25秒 ISO200 リンク先はFlickrですがUltra HDRではありません
まちゃー氏の作品の様な一面が薄い雲に覆われて街の灯りが全面的に浮き上がっている図、というのはよほどタイミングが良くないと撮れないみたいです。雲海は常に移動しているので、そうしたシャッターチャンスを待ちつつ、良い感じの雲の切れ目がないか待ちます。
“α7R V”+SEL85F14GM2 F1.4 10秒 ISO100 トリミング リンク先はFlickrですがUltra HDRではありません
なるほど、これは楽しい。工場が浮き上がってくると、周りからも「工場が見えてきたよ」という声がしてくるのでシャッターチャンスを逃すこともないかも。
ちなみに、現場はこんな感じです。割と広い、美の山公園の山頂展望台ですがズラッと20人くらいのカメラマンさんが隙間なく並んでいて、あとから人がくると譲り合って場所を作って撮っているという感じでした。
到着した24時半くらいから私もずっと撮影を続けていて4時くらいまで夢中です。
持ってきた85mmの単焦点レンズは風景撮影に向いたレンズではありませんが、画角的にはなんかちょうど良い感じです。24~70mm、70~200mmのズームレンズがあれば使いやすいと思いますが、85mmもなかなか良い感じ。
時間もあるのでカメラを固定してレンズを交換する比較撮影とかもしてみました。
“α7R V”+SEL85F14GM2 F1.4 10秒 ISO100 リンク先はFlickrですがUltra HDRではありません
やや雲の切れ目が大きくなっているときに、街の灯りでフォーカスを合わせて撮っています。“α”の場合はこれくらいの明るさがあればAFも使えるんですけど、私はMFで合わせています。
SEL85F14GM2なんですが、被写体深度が浅いからとかいうのではなく、フォーカスリングの動作がすごくリニアでピントが合わせやすいのを実感。合わせたいところにピタッと合わせることができます。
その結果がこちら。
上記の写真をクリックしていただくとピクセル等倍でご覧になれます。各レンズ、3枚ショットずつ撮っていたんですけどSEL85F14GMだけ風に煽られたみたいでブレてしまいました。すみません。
こういうの、よく写真雑誌とかで拝見しますが、素人がやろうとするとこうして大体失敗するんですよね。(>_<)
あとは「フリンジ」という収差が見られます。街の電灯の枠が紫に見えるのがAマウントレンズの「SAL85F14Z」です。マウントアダプターの「LA-EA5」を使って“α7R V”で撮影しています。この色収差を大幅に低減しているというのが「SEL85F14GM2」なんですが、これを見てもわかります。
“α7R V”+SEL85F14GM2 F1.4 10秒 ISO100 リンク先はFlickrですがUltra HDRではありません
朝4時を過ぎると雲海がなくなっていきます。なるほど、明け方に出るというわけではなく気象条件によってはこうして時間とともになくなって行ってしまうこともあるんですね。
夜中から来ていた方達の多くも引き上げていかれたのですが、代わりに続々とやってくる方もいらして、このあと、雲海がぶり返してくれるのかと期待していたのですが5時くらいになっても雲が薄くなっていくので、私もそこでリタイア。
このまま帰る自信もないので、車中泊で仮眠です。
今回の旅には9月30日でプロジェクトが終了するpoiqもついてきています。チェックインして「初めての秩父だね」とか行っていますが、君は去年の冬にも秩父にきて、雲海チャレンジしているんだよ。
また付き合ってもらいたいんですが、今週末でお別れの予定です。最後に思い出作りできて良かった。念願の雲海が見られたし。
さて、夜があけて秩父ミューズパークへ移動してきました。Aマウントの伝説のカールツァイスレンズ「SAL85F14Z」と、I型のSEL85F14GM、そしてソニーストア価格:70,400円のお手軽レンズ「SEL85F18」ももってきています。
4本のレンズで撮り比べをしてみます。
まずは前後のボケのグラデーションがより滑らかになっているということなので、花の前後のボケをチェック。距離はポートレート撮影で利用する事を想定して3mくらいの距離で比較してみました。
↑こちらのファイルもクリックしていただくと4倍サイズの画像がご覧になれます。SEL85F14GM2は特にボケが大きくなるというレンズではないので派手なボケになるというものではないのですが、SAL85F14Zからの自然なボケが前後で楽しめます。
細身のレンズなので口径食が出やすいのでは?という話なので、それも試してみました。すべて絞り開放で撮影しているのですが、確かにこうして比較してみるとI型のGMレンズよりもII型の方が若干レモン型になっている感じがするでしょうか?
それでもII型はF2.0まで絞ればほぼ円形。I型はF1.8で円形になっているでしょうか? SAL85F14Zも同様にF2.0あたりで大体円形になっています。SEL85F18はF2.8 mにしてもレモン型のボケになっていて、円形にするにはF4.0あたりまで絞る必要がありました。
色収差という白いものやメタリックなものを撮ったときにグリーンだったりパープルだったりする色にじみが出ることがありますが、私の印象でもSAL85F14Zが派手にフリンジが出ていたので、ポートレートレンズの特徴なのかな?とか思っていたんですが、新型のSEL85F14GM2はそれをかなり抑えているとのこと。
比較して見ると確かにパープルフリンジはかなり出なくなっているかも。グリーンフリンジが若干出ていますがI型よりも抑えられている感じがします。
↑こちらの写真もクリックしていただくと等倍ピクセルでご覧になれます。かなり差が出ますのでご覧になってみてください。
最後は解像度チェックのリベンジです。ミューズパーク展望台からの景色でチェック。秩父ハープ橋のところでフォーカスを合わせているのですが、そのフォーカスポイントの拡大と、右の方にあるベルクさんでレンズ端の解像度をチェックです。
SEL85F14GM2だけ解像度がずば抜けているのがわかります。レンズ中心部で、これだけ差が出ます。
こちらはレンズ周辺部ですが、こちらもSEL85F14GM2だけビシッと出ていますね。これ、全部絞り開放で撮影しています。
ポートレートレンズなので、綺麗なお姉さんを被写体に、このレンズの試用レポートをしたかったのですが、こんな感じでした。
AFが3倍高速になっているとのことですが、AF-Sで使っているときのAFスピードはカメラ側で制御されているので3倍速くなっているわけではありませんが、手前から背景にフォーカスを移したときのスピードは、やはり高速になっている気がします。
それよりもMFのときの操作感の向上がすごく良い感じで、フォーカスリングを回したときのダイレクト感がだいぶ良くなっているように思えます。
解像度もかなり上がっているし、色収差も見てのとおりで改善がわかります。I型から買い換えたときの、この軽さ&コンパクトさも魅力ですね。
デジタル一眼カメラα [Eマウント]用レンズ SEL85F14GM2 |
ソニーストア価格: 295,900 円 |
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発売日 | 2024年9月20日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:29,700円 3年ワイド/5年ベーシック:15,400円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 60回分割払い手数料0%(月額4,400円で購入可能) |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 店頭にて実機を展示しています センサークリーニングを無料で1回行います テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
そして、こちらは当店からのお知らせです。
当店では9月より店頭にて“α”センサークリーニングサービスを開始します。予約不要でその場でセンサークリーニングを行います。
当店でソニー“α”ボディ、レンズをお買い上げで、LINEお友達登録いただければ、割引きクーポンを発行したしますので、気軽にご利用いただけます。
旅行に行く前日や、写真遠足の前日、イベント撮影の前にセンサーを綺麗にしておきたい!というときにご利用いただけますので、こちらも是非ご利用ください。
当店経由でSEL85F14GM2をお買い上げのお客様にはセンサークリーニング無料券をプレゼントいたしますので是非!(SEL85F14GM2ご予約後、ソニーストアの注文番号を店頭でお知らせいただけば、確認後にお持ちのソニー“α”カメラのセンサークリーニングを無料で行います)
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