【レビュー】Windows 11搭載「VAIO Z | 勝色特別仕様」実機レポート
新OSのWindows 11が10月5日にマイクロソフトからリリースされ、VAIOの対応はいつになるかな?というタイミングで新型SX14、SX12の発表があり、同時にVAIO Zにも「勝色特別仕様」モデルが発表になりました。
今回は勝色仕様のVAIO Zの実機を紹介しつつ、発売から半年経ったVAIO ZにPreview版ではありますが、Windows 11をインストールしたモデルの実機の使用感を合わせて紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
VAIOに「勝色特別仕様」モデルが登場したのは2019年の7月でVAIO(株)5周年記念モデルとしての登場でした。当時はラインナップにVAIO Zが無かったため、SX14、SX12の特別モデル販売でしたが、新型VAIO Zが発売になっているこのタイミングで、ついにフラッグシップモバイル「VAIO Z」にも特別仕様モデルが登場。
いわば7周年記念モデルといえるかもしれない「VAIO Z」が登場しました。
ちなみにふり返って見るとソニースタイルも7周年までは毎年大々的なイベントをしていたのですが8周年イベントはありませんでした。当店も実は昨年まではAnniversaryフェアを10月に開催していたのですが7周年になる去年までは頑張っていたんですが、8周年になったことしはひっそりと過ごしているところです。(^_-) ま、今年はコロナウイルスの感染拡大もありイベントがやりにくいところもあったんですが、こうした周年モデルというのは、これが最後で次は10周年とか大きな区切りになる年にならないと出てこないかも。
そんなに毎回アニバーサリーモデルを買えないって!という方も今回を最後にしばらく出てこないかもしれません。買い時です。w
さて、3月発売の「VAIO Z」ですが、店頭展示機ではあるんですが、今、一時的に私の仕事用PCとして使わせてもらっています。TDP35Wの最強モバイルノートを展示しているだけではもったいなくて?実際に仕事に使ってみたらどんな感じなのか試してみたのですが、いやー、当たり前ですが超快適です。
仕事用PCとして使っていますので、起動時にいくつものソフトウェアが自動で起動するようにスタートアップにショートカットを入れていて、今までは電源を入れてからOSの起動、ソフトの読み込み、自動巡回などをさせる間に、コーヒーを淹れたり、掃除をしたりする時間があったんですが、VAIO Zになってからは瞬時に起動してしまうので、そういう待ちの時間がありません。
おそらく新しいPCに入れ替えて「速くなったなー」と実感するのはWindows Updateをしたときの再起動のスピードとかだと思うんですが、それを毎朝味わっている感じです。
ワーキングPCには外部ディスプレイが2枚とキーボードやプリンター、有線LAN、その他、諸々がつながっているのですが、VAIOの純正オプションで用意されているマルチモニタードッキングステーションを使っているので、接続はUSB type Cケーブル1本で済みます。(写真ではHDMI接続が2本必要で本体の端子を使っていますが)
ケーブルを1本抜くだけですぐにVAIO Zが持ち出せて、しかもやたらと軽いので、テレワークが多い今年は、そのままVAIOを持ち帰って仕事の続きが出来るので大変助かっています。
Windows 11のPreview版をインストールしてからは外部ディスプレイを再接続したときに、以前接続したときのWindow位置をOSが覚えていてくれるので、自分でウインドウ位置を直さなくても、すぐにデスクトップ環境が戻るというのは本当にシームレスな作業を実現してくれていると思います。
ちなみに、このマシンは展示機を兼ねているので、お客様から「VAIO Z」の実機を見てみたい、と言われたらすぐに展示用のアカウントに切り替えて、自由に操作していただく必要があります。なので、私の個人アカウントと、ショップ店頭アカウントの二つを入れているのですが、その切替も簡単。
電源ボタンが指紋認証機能を備えているので、右手の指は私の個人アカウント。左手の指は店頭ショップアカウントで設定しておくと、電源ボタンを左手で押すだけで店頭アカウントで起動するんです。
ショップ用アカウントの方には、店頭セミナーなどの資料や素材も入れてあるので、店頭セミナーを行う際も右手、左手での電源投入だけで入れ替えができるというわけです。実際にそういう使い方をしたいんですが、今のところ、店頭セミナーは長期お休み中なんですが。
ブラビアに接続して大画面でのプレゼンテーションを行う時には本体に搭載しているHDMI端子を使いますが、対面でのご案内の際には、こうしてディスプレイを180度開いて対面での案内もできます。
画面の上下反転もファンクションキーで切替ができて、マウス操作も見た目通りのイメージで動くようになっているので「えーと、反対を向いているからマウスを右に動かすようにするときは左に動かして・・・」とか、計算をする必要なしです。
これでの案内はまだしたことがないんですが、やってみたいですね。
カメラには、物理的なスライドシャッターが搭載されています。
よく、PCのカメラに絆創膏とか目隠しのテープを貼って使っている方がいらっしゃいますが、それをしなくてもこのスライドスイッチを左にずらせば、カメラの前にシャッターが現れるので、こちらも物理的にカメラをオフにできます。
ソフトウェアの操作を誤って、瞬間的にこちらの映像が映し出されてしまう、というのを完全に防げます。
ちなみに、このVAIO Zを使ってオンラインミーティングをしたことがあるんですが、カメラに広角レンズを使っているので、普通に使っていても自分の顔が大写しになりません。オンライン会議で話しているときにやたらと顔が寄っている人とかいますが、VAIO Zではアレがありません。というか、こちらの表情を伝えるのならやや画面に寄ってあげないと見えないかな?と思うくらい。w
TDP35Wのパワフルプロセッサーは動画編集などでも力を発揮してくれます。特にディスプレイには4K HDR対応のものが選択できます。
VEGAS ProでもAdobe Premiereでも、HDR素材を読み込んでHDR編集をするときにはHDR対応ディスプレイでないと正しい色が出てこないモノなんですね。自宅のVAIO S15がギリギリ、HDR非対応の4Kモデルなので、HDR素材の編集の時にはVAIO Zを持ち出して編集したりしています。
軽量&パワフルなモバイルノートで、予算があれば2TB SSDまで搭載が可能。SDカードスロットこそありませんが、デジタル一眼“α”とはUSB type Cで接続できるので、撮影画像の取り込み、編集も現場で行えます。旅先でVlog編集までして、現地で完成動画のアップロードなど、AVに特化した使い方はソニーVAIOの時の得意技でしたが、それを4K画質でできる時代になってしまいました。
さて「勝色特別仕様」のこの光沢カラーですが、VAIO Zでもスゴいことになっています。
採用されているのは一般的なクロスカーボンという格子状の模様が入ったモノではなくUDカーボンという単一方向に並べられた繊維の層が見えるパターンのものです。繊維の向きを変えて重ねることによりねじれなどに対しても高い剛性を発揮するのですが、見た目の美しさもこれ以上ないですよね。
ピアノの表面とか漆器の輝きに見えます。
質感も「キュキュッ」という感触で滑り止め効果抜群なんですが、こうした光沢仕上げの宿命というか、指紋などはつきやすく、気になる方は常に拭き上げないといけないような気になるかと思います。
私などは実際に使っていると、あまり気にならなくなって、こうして写真撮影をするときだけクロスで拭き上げる感じなんですが、その吹き上げを楽にする技などはあります。
10年以上前から当店でも紹介していますがクルマ用のガラスコーティング剤などを使って、VAIOをコーティングしてしまうと表面がツルツルになり、指紋もつきにくくなります。全然指紋がつかなくなる、ということはないのですが、サッと拭き取ることができるようになるので、これはオススメ。
本来、クルマ用のもので、水洗いした際に濡れている状態で施工してください、ということになっているのですが、さすがにVAIOは水洗いすることはないかと思います。当店では水を含ませたスポンジを使って塗りつけて、それを乾いた布で拭き上げる、ということをしていました。原液を塗っても塗り広げるコトができないので、やや薄める感じでスポンジを使うと良いかと思います。
今もまだ店頭に液剤は残っていますので、当店を経由して勝色特別仕様のVAIOを購入された方には、店頭でコーティングサービスをしていますので、新橋までお越しの際にVAIOをお持ちでしたら是非お立ち寄りください。
さて、VAIO Zの勝色特別仕様の購入に際して、価格はどうなっているのか、当店なりに計算してみました。
ベースになっているモデルは3月発売のVAIO Z Signature Editionで、ベースモデルの仕様はほぼ同じになっています。OSは勝色特別仕様がWindows 11で、Signature EditionはWindows 10になっている違いがありますが、OSで価格に変更があるというのはおそらくないかと思います。
プロセッサーの世代が進んでいて、勝色仕様では最新のプロセッサーが搭載されているため、これはベースモデル価格に反映されている可能性はあります。
価格を単純比較するとSignature Editionが269,200円で、勝色特別仕様が343,200円になるため、特別塗装代が+74,000円というかなりの価格差になるのですが、キャンペーン内容を見るとSignature Editionでプロセッサーキャンペーンを行っており、Core i7+16GBオンボードメモリーで45,000円お得になるキャンペーンが行われています。
なので、これを計算に入れると、塗装代+最新プロセッサーへのアップグレード代が29,000円という感じ。
VAIO SX14、SX12ではALL BLACK EDITIONからの勝色特別仕様へのアップグレード代が+5,500円なので、それと比較すると割高に感じるかもしれませんが、VAIO Zはフルカーボンで天面、液晶パネル、パームレスト、ボトムと4面すべてがカーボン仕上げの勝色塗装になっています。それを考えたら妥当な価格なんだと思います。
ちょっと前までは「8GBあればWindows 10だったらスムーズに動く」と、言っていたモノが、4K動画を扱えるようになり「16GBはあった方がよい」と変わり、今ではAdobe Premiere Proで編集をしていると簡単に32GBのメモリーも使い切ってしまう状況です。
「PCでそんなに重たい作業はしないから」と、言っていたモノが、扱う画像、動画が増えてくるとそうも言ってられないのが昨今のPC事情です。オンボードメモリーは後からの増設はできないので、動画編集を考えるなら32GBは必須でしょうね。
ソニーVAIOでは最後の最後にオーバーフルHDディスプレイ搭載のVAIO Fit 15がありましたが、VAIO S15の4Kモデルが出てからはあれよあれよという間に、モバイルノートでも4K HDR対応です。
正直、4K解像度が必要なシーンというのはあまりないのですが、画面の文字の表示倍率を自由に変更できるのが4Kパネルです。そんなに細かい文字を表示しても読めないよ、ということではなく、自分の読める限界サイズの文字の大きさで表示ができるので、一度使うと4K解像度のディスプレイは手放せなくなると思います。
SSDは第四世代のハイスピードSSDが標準です。第四世代というと、先日、アップデートで増設が可能になったPlayStation 5の増設 M.2 SSDも同じ規格です。
使ってみるとファイルのコピーや消去が爆速だったり、プログラムのインストールが超速だったり恩恵は多数。容量は予算次第ですが、動画編集のためのモバイルノートとして使うなら1TBくらいは欲しいですよね。
なんせ“α1”とか5010万画素もあるカメラが出てますからね。
LTE通信モジュールに5G対応のものが搭載されたのはVAIOではZが初めて。この1年で新料金プランだったり、基本料金0円の楽天モバイルやpovo 2.0が登場するなど、通信環境はかなり割安になってきています。
5Gになると通信スピードは普通に200Mbps以上は出るので、自宅などの使用場所が5Gエリアになっていたら、もはや自宅にインターネット回線が必要なくなる時代が来るかも。無線ルーターなどは使わなくてもモバイル通信だけで5Gのスピードが出たら、そっちの方が便利ですからね。
ちなみに、こちらはソニーストア銀座~テックスタッフまでの銀座~新橋エリアの電波状況で、紫が5G通信エリア、赤が4G+エリアです。
今年のGW以降に一気に5G通信エリアが広がった感があるんですが、ついにウチのお店もドコモ、au回線については5Gエリアに入ってしまっていました。しかもau回線だったらソニーストア銀座から当店まで切れ目無く5G通信ができそう。
今年の年初には駅の周りだけチラホラ紫色だったものが、だいぶつながるようになりましたね。(もっというと、我が家のリビングもこの秋からドコモの5Gエリアに入りました)
VAIO Zにも5G通信モジュールを搭載しておきたいかも。
電源ボタンにある「指紋認証」と、WEBカメラを使った「顔認証」は標準搭載になります。
顔認証機能があるとWEBカメラを使って離席、着席も検知してくれます。席を離れると自動でスタンバイ状態になり、着席するとWEBカメラの隣の赤いランプが点滅して顔認証をしようとしているのがわかり、顔をかざすとログイン復帰してきます。
すごい便利と言いたいところですが、マスクをしていると顔認証は効かないので、そういうときは指紋認証と併用することで使っています。コロナが明けて、普通に使えるようになる日が待ち遠しいです。
これは3月のVAIO Z登場の時に始まったサービスになります。
最長3年後にバッテリー交換をすることを前提としたサービスで、標準だとメンテナンスクリーニングとバッテリー交換。ワイドだとキーボードユニットの新品換装を行います。
いくら高性能はノートPCを購入してもキーボードの調子が悪くなったらそこまでですからね。一文字入力できないキーがあったら、もう使い物になりません。
書き物をすることが多い方は入っておいた方が良いサービスだと思います。
ちなみにVAIO Zのキーボードですが、非常に打ちやすくできています。キートップの真ん中がくぼんでいる形状になっていて、キー入力をタッチタイピングでしているときも指が真ん中のくぼみをめがけて位置を補正していってくれる感じで、キーボードの位置を気にしなくても正しいポジションをキープし続けることができる優れものです。
店頭展示機はメンテナンスパック・ワイドに入っていないのでキーボード交換はできないため、外付けキーボードを使うようにしていますが、VAIO Z本体のキーボードを使うと、ちょっと快感を得られます。
ソニーストアならではの長期保証サービスはおなじみ3年ワイド保証が用意されています。モバイルノートということで持ち運ぶ機会も多い製品です。落下、水没に加えて、コーヒーをこぼしてしまったなどにも対応できる3年ワイド保証はノートPCでは必ず入りたいところですね。
店頭からオーダーいただける場合は3年ワイド保証の割引きクーポンを当店ではプレゼントしています。
以上、VAIO Z | 勝色特別仕様モデルの紹介でした。
今週末から出荷になるWindows 11搭載のVAIO Z | 勝色特別仕様で、特別なPC体験をどうぞ。
Vincent Footoe
2022年1月24日 @ PM 5:46
新VAIO Z勝色特別仕様を注文し、到着を待ってる者です。歴代のVAIO Zを使ってきました。もちろん、2017年1月に発売されたVAIO Zの勝色特別仕様も現役で使用しています。ですので今回の勝色がVAIO Z初ではありません。
tecstaff
2022年1月24日 @ PM 6:40
お買い上げありがとうございます。
新VAIO Zの勝色仕様は別格ですね。パームレストまで全ての面が光沢仕上げになっているモデルはこれが初ですね。当店では今でもVAIOのコーティングサービスを行っていますので、お近くにお越しの際はVAIO Zと一緒にお越しください♪ (店員佐藤しか行えないのでご連絡いただけると幸いです)