SEL70200GM+テレコンSEL20TCで撮る『冬のシマリス』
先週の3連休、初日は都内でも雪が降っていました。「これなら雪が積もっている中で写真が撮れるかも!」ということで、翌日、いつもの見沼グリーンセンター「りすの家」へ突撃。冬景色のシマリスたちを撮影してきました。
こんにちは、店員佐藤です。
毎度おなじみの見沼グリーンセンターにある「りすの家」からお届けします。ここはJR宇都宮線の土呂駅から徒歩15分ほどのところにある市の公園の中にある、シマリスだけの動物園です。全国的にも珍しくシマリスだけしかいないリス園というのは少なくとも関東にはここしかありません。
☆さいたま市「市民の森・見沼グリーンセンターの紹介」はこちらから
入園料無料、駐車料金無料という施設なんですが、広告には全然力を入れていないので知る人ぞ知る施設になっています。私は自宅から車で40分ほどでお邪魔できるもので、用事がとくにないときは日曜日にちょくちょくお邪魔させてもらっています。(定休日は月曜日です。)
デジタル一眼“α”や、サイバーショットの望遠性能を試すのには最適で、この1年間で自分で言うのもなんですが、だいぶ動物撮影が上手くなってきた(もしくは好きになってきた)気がします。
今回はAF性能最強モデル”α9”とG Masterレンズ「SEL70200GM」に加えて2倍テレコン「SEL20TC」を装着して撮影してきました。
前日の雪ですっかり気温が下がっているので、この時期は冬眠中のシマリスたち、あまり数はいかいかと思っていたのですが前日、寒さのあまり出歩くことができなかったのか、この日はたくさんのシマリスたちが出撃してくれていました。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO400 焦点距離400mm
シマリスもそうですが野鳥撮影などにデジタル一眼“α9”を使う時は、フォーカスエリア設定は「スポットAF」というものを使います。自分で任意のポイントにAFの測距点を決める方法で、最初はセンターに合わせておき、すばしっこく動き回るシマリスを見つけたらまずはそのまま1枚だけシャッターを切ります。
日の丸構図という、被写体がど真ん中にいる写真になってしまうんですが、大事なのは、その個体を撮れるかどうかです。作品的なことをいうとこうした動物写真もフォーカスを合わせるところは瞳なので、できれば目のところにフォーカスエリアが来るようにして撮ります。
すぐにどこかへ移動してしまうと、これが1枚撮れるだけになります。
そのまま動かずにじっとしてくれていたら、そこで初めて構図を作っていきます。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO500 焦点距離400mm
シマリスをどこに収めるか、背景を見ながら構図を作って、スポットAFを画面の端にずらしていきます。やはりフォーカスを合わせたいのは瞳です。
こんなに小さな目にピントを合わせられるのか、というと人間業ではほぼ無理なんですが、シマリスの場合、黒目でコントラストが高いので大体目のあたりにフォーカスエリアを持っていくと、ほぼ、瞳にAFが合います。
デジタル一眼“α9”には3月にVer.5.0、夏にはVer.6.0のファームウェアアップデートが予定されていて、夏の時に「動物瞳AF」が実装されることになります。人間の瞳AFとはモードを切り替えて使うことになるそうで、動物モードの瞳AFになるわけですが、まだ対象になる動物は発表になっていません。フォトキナのデモをみると猫は間違いないと思うのですが、シマリスはどうでしょうね。
ちなみに、たまにですがこうしてシマリス撮影をしていると稀に人間の「顔認識」の機能が働いて、シマリスの顔に緑の四角い枠がつくことがあります。瞳までは追ってくれませんが、シマリスも動物瞳AF対応になりそうな予感を1人で感じています。
動物瞳AFが使える様になったら、こうしたスポットAF技とか使わなくても済むようになりますかね。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO1600 焦点距離400mm
ほとんどのシマリスは冬眠していることになっていますが、冬眠をしない子達もいて、冬場でもシマリスは数は少ないのですが見られます。昨年もこの時期に来て写真撮影をしたことがありますが、そのときは5~6匹で回しているのかな?というくらいのキャストの数でしたが、この日は体感で10匹以上はいる感じでした。
シマリスは脂肪を体内にため込んで春までずーっと冬眠しているわけではなく、巣の中に春までの食料を貯め込んで、それを食べながら過ごすそうです。この日は日差しも暖かくて、ちょっと巣を出てきてエサの補充とかをしていたのかも!?
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO800 焦点距離400mm
1日に3回、エサの時間があるのですが、この日も餌箱に穀物とフルーツが盛られ、それを食べ終わった頃になるとあちこちで眠そうに目をぱちくりしている子が出てきました。
こういうの、チャンスです。
「りすの家」の中は季節の植栽を手入れして咲かせてくれています。2月のこの一番寒い時期にも一カ所だけ紫の花を咲かせてくれていたので、そこで花を入れて撮ってみました。
シマリスと花を一緒に撮れると季節感がでます。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO640 焦点距離400mm
リスの家は、大きなテント状に網で囲われています。シマリスを襲う猛禽類、カラスなどは入ってこられないのですが、網の目をくぐり抜けることができるシジュウカラなどの小鳥はやってきます。シマリスの食べ残しを狙ってやってきたみたいで、シマリスとのツーショットを狙っていたのですが、警戒心が強くお互いに近寄ることはないようです。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO1000 焦点距離400mm
SEL70200GMと2倍テレコンのSEL20TCの組み合わせでの利用ですが、フォーカススピードが特に遅く感じる事もなく普通に使えます。70-200mmがそのまま140-400mmの焦点距離になるのですが最短撮影距離は変わりません。遠くのものはより大きく映せて、近くのものもそのまま大きく狙えます。
2倍テレコンがなく200mmの焦点距離でもシマリス撮影は楽しめますが、400mmになるとより遠くのシマリスも狙えます。野鳥撮影もそうですがテレコンはあった方が便利。
“α9”+SEL70200GM+SEL20TC F5.6 1/1250 ISO1000 焦点距離400mm
以上、2月のシマリスレポートでした。
冬眠している子達ばかりで姿が見られないかと思いきや、天気が良ければたくさんのシマリスが出てきてくれます。夏場と違って陽の当たるところにやってきてくれるので元気な写真が撮れますね。
3月になると園内に桜も咲きます。昨年はちょっとだけしか撮れませんでしたが「桜とシマリス」がここで狙えます。そして5月になると赤ちゃんシマリスがわんさか出てきます。これで1年を通してシマリスを見てきましたが、一番楽しくて撮りやすかったのが、5月にたくさん出てくる動きのとろい赤ちゃんシマリスたちでした。
5月になったら当店でも撮影会を開催したいと思います。また、お付き合いくださいね。
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