ふたご座流星群を”α”で撮ろう『ポータブル赤道儀』編
こんにちは、店員佐藤です。
いよいよ来週に迫った「ふたご座流星群」ですが、今度はデジタル一眼”α”を使って撮影するのにあると便利な「ポータブル赤道儀」を紹介したいと思います。
比較的リーズナブルで、しかもふたご座流星群が終わった後も楽しめるアクセサリーを用意してみました。
さて「ふたご座流星群」ですが、今年一年で一番多い流れ星が見られるチャンスになります。月がなく暗い空で天気が良ければ最大で1時間で100個も見られるかもしれない、という条件の良い流星群になります。
10日間天気予報も出ましたが月曜日の夜は全国的にもチャンスが多く、関東甲信越地方も現在のところ「曇り時々晴れ」となっています。日曜日の東海、近畿も晴れの予報が多いので、天気の谷間になりそうですが、うまいこと雲が少なくなってくれそうです。
さて、チャンス到来の「ふたご座流星群」撮影。実際には雑誌の表紙にあるようなシャワー状態には見えませんが長時間露光をすることでこういう写真にすることができます。
今回のような条件の良い「ふたご座流星群」がやってくるのは次は2023年とか2026年になるとのこと。せっかくなので、撮影には是非挑戦してみたい!ということで、天文写真にあると便利な「ポータブル赤道儀」というのを購入しました。
きっかけは先々週、当店店頭で開催してくださったk-tuneさんの「ふたご座流星群」セミナーでした、
普通にサイバーショットがあれば撮影ができるのですが、あると便利な天体撮影グッズとして紹介してくださったのが「ポータブル赤道儀」でした。
こちらがそのポータブル赤道儀で「nano. tracker」という製品。2万円ちょっとで購入できるものになります。「く」の字をしたプレートがついていますが、これは北極星の緯度に合わせて約35度に曲がったプレート。これを水平な三脚に設定して「nano. tracker」の軸を北に向けると、これでほぼ北極星に軸があうそうです。
ご存知の通り、地球は自転していますから時間とともに天体は回転していってしまうのですが、その回転に合わせてゆっくりと「nano. tracker」の軸が回転し、ずーっと星を追尾してくれる、ということをします。
上の写真のものは以前の「nano. tracker」で、現在は後継モデルが出ておりポータブル電源からの給電に対応。より長時間の連続撮影が可能になっているのでこれから購入するのであれば新型の購入を勧められました。
SIGHTRON ポータブル赤道儀 nano.tracker AS0001
- 出版社/メーカー: サイトロンジャパン
- メディア: Camera
Sightron コンパクト赤道義 NEW nano.tracker AS0005
- 出版社/メーカー: サイトロンジャパン
- メディア: Camera
SIGHTRON タイムラプス動画撮影回転台 NEW ナノトラッカー TL AS0007
- 出版社/メーカー: サイトロンジャパン
- メディア: Camera
- 出版社/メーカー: サイトロンジャパン
- メディア: Camera
スペックを比較してみたところナノトラッカーTL「AS0007」というモデルが一番高いものの、回転速度や回転方向の設定を変更できるとのことで、それだったら天体撮影以外のタイムラプス撮影にも利用ができそう、という理由が1点。
それと搭載カメラの重量がAS0007だけ8kgまで対応しています(他は2kgまで)。この耐荷重はナノトラッカーを水平にして使っている時の数値になっており、天体撮影ではどうしても斜めにすることになりますから、実際に使える重量はもっと小さくなるはずです。望遠レンズを使った撮影もすることになりますので奮発してしまいました。
コンパスアングルプレートは6,000円ほど。これは天体撮影にしか使えませんが、来年の8月にも条件のよい流星群が来るらしいのでそれに期待です。
ということで、もろもろの機材が到着しました。ソニーフェアの準備をしている最中にこんなことして遊んでいるお店はうちだけでしょうね。
ポータブル赤道儀で星空写真を撮ろう!: 星の動きを追って、満天の星が記録できる
- 作者:
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2015/03/16
- メディア: 単行本
参考書として一緒にこちらの書籍も購入。前半部分でポータブル赤道儀の各機種の説明をしていて、先にこれを買ってから勉強すればよかったんですが、コンパクト&軽量&リーズナブルさでは「nano. tracker」を選択するので良かったみたいです。
話によると、このポータブル赤道儀があれば200mm程度の望遠レンズでもアンドロメダ星雲とか撮れてしまうとのことですが、こちらの記事によると横浜の自宅からの撮影で星雲とか写すことができるんだとか。
本番の撮影まであと1週間しかないので、こうして大急ぎで情報集め。
購入したポータブル赤道儀「nano. tracker TL」もすぐにテスト撮影をします。
こちらが「nano. tracker TL」本体の開梱の様子です。かなりコンパクトな製品。
写真左がカメラを取り付ける赤道儀本体で、右がそのコントローラー、電池ボックスになります。
重量は本体が400g、コントローラー(電池含まず)が115gとなっています。
通常は1倍速で使いダイヤルは「24h」、スイッチCWにすると天体撮影モードになり、それ以外のスイッチで回転スピードを調整。
通常は24時間で1周するスピードを1時間、2時間、4時間、8時間、48時間という6段階のスピードにできて、さらに逆方向にも回せます。(CWだと軸は時計回りします。)速度調整つまみがアナログなダイヤルになっているので、これで無段階にスピード調整ができるのかと思ったらそうではなくてスピードはあくまでも3段階で、それを切替スイッチで6段階にしています。
ボディサイドにはUSB電源の端子があるのですが、あいにくマイクロUSBではなく、どうやらミニUSB端子。現在、ミニUSBケーブルを捜索中です。
電池は3本入ります。サイクルエナジーゴールドで試したところ、4時間半の動作を確認しているのですが、気温が10度以下のところで試しています。夏場だともう少し時間はのびそうです。カタログ数値では5時間となっています。
これで接続してコントローラーのスイッチを入れてみると、かすかにモーターの動作する「ミリミリミリ」という音がします。
1時間で1周をきちっとするのか試してみたんですが、若干回転数は少なそう。ですが24時間モードで回すとしっかりと星を追尾してくれています。星の追尾だけしっかりしてくれれば、それでいいですね。
本体裏には三脚のねじ穴があるのですが、この穴がかなり浅いので注意。モノによっては底に当たってしまいしっかりと固定ができなくなる可能性もあるのでワッシャー、ゴムなどの板が必要かも。
本体底面近くには穴が空いているんですが、ここに北極星が見えるようにセッティングすると、正しく軸があうそうです。
そして、同時購入したコンパスアングルプレートです。これは必須ではなく、ナノトラッカーをしっかりと自由雲台などで固定できればOKなんですが、マンションとかで南側しかベランダがない、北側が見えない、北極星が見えない、というときに活躍します。
付属のネジは六角レンチで固定するんですが、これ、どうやら日本の規格ではないみたいで、手持ちのレンチではサイズがあいませんでした。付属のレンチを使うしかないのですが、これも微妙にサイズが違っていて精度が低い感じがします。
さらにいうとこのネジは長すぎてナノトラッカーTLを固定できません。付属のワッシャー2枚を挟むとなんとか使えます。別途、これは三脚固定用のネジとか用意した方が良いかも。
それとプレートにしっかりと向きを合わせて固定してしまうと北極星の導入をするための穴が隠れてしまいます。やや斜めにして固定してプレートの真ん中のラインから導入をすることになりそうです。
それと最後にもうひとつ必要なのが自由雲台です。ナノトラッカーTLの回転雲台にこれを装着してカメラのアングルを固定します。
あとは三脚を用意してしっかりと水平を出しておきます。
ここにコンパスアングルプレートに載せたナノトラッカーTLを装着。
ナノトラッカーTLにも水平器がついているので、これも見ながら再度水平を調整し、さらにコンパスを使ってこれでナノトラッカーTLの軸をしっかりと北に向けます。
これだけで北極星に軸が向いている「はず」とのこと。
k-tuneさんのお話に
よると数時間に及ぶタイムラプス撮影などではしっかりと北極星の導入をしないといけないのですが、数分程度の露光程度であれば、これだけでもしっかりと撮れますよ、とのこと。
ここに”α7R2″+SEL1635Zを載せてみるわけですが。。。ふむふむ、見かけはちょっと不安定ですがしっかりと固定されて動作しています。
うわー、これは早速撮ってみたいぞー。
ということで、ソニーフェアの準備真っ最中のところ、余計な荷物を持ち帰って自宅でテスト。
通常は長時間露光の撮影のために使うところですが、今回は流星群ということで、天体の動きにあわせて大量の写真撮影をして、あとで比較明合成で雑誌の表紙みたいな星がたくさん降ってくる、見たいな写真を仕上げたいと思っています。
なので、今回もテストではタイムラプス撮影をしてみます。
試したのは”α7R2″+SEL20F28、それとサイバーショットDSC-RX100M3です。
ポータブル赤道儀「ナノトラッカーTL」を使うとどういうコトが起こるのかがこれでおわかりになるかと思います。(星は小さいので、出来れば4Kブラビアでご覧いただくか、PCの場合は全画面表示にしてHDクオリティ以上でご覧ください。)
初めて赤道儀を使ったんですが、これは感動します。望遠レンズを使ってのアンドロメダ星雲の撮影などもしてみたいのですが、流星群の最中にそれを試せば、アンドロメダ星雲と流星なんてのも撮れるかも!
ということで、来週の月曜日の夜が最盛期になります。より条件の良い山の方で撮影したいので、勝手ながら来週の火曜日は私はお休みをいただいてキャンプをしてきます。ご了承ください。
なお、こちらは11月上旬に撮影した「おうし座流星群」です。このときは流星の数も非常に少なくて撮影できた流星の数も数個程度だったんですが、それでも東京の空でこれだけ星が見えますからね。サイバーショットRX100でもタイムラプス機能や連写機能を使えば撮れます。シャッター速度5~15秒程度にして挑戦してみてください。
いきなり本番を迎えると難しいので試し撮りも是非。
デジタル一眼カメラ α7SⅡボディ ILCE-7SM2 |
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ソニーストア長期保証選択 ・5年ワイド:42,000円+税 ・3年ワイド:無償 |
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iTaLiA
2015年12月7日 @ PM 7:44
小型安価な赤道儀というともう1つポメラは検討されていたでしょうか?
もしも、比較検討されていたならば、ナノトラッカーTLを選んだ理由を教えていただけるとうれしいのですが。
店員佐藤
2015年12月8日 @ PM 12:55
♪iTaLiAさん、こんにちは。
すみません、ポータブル赤道儀で「ポメラ」という機種が
あるのは知りませんでした。特に比較検討もしていません。
「ポラリエ」の方はサイズ(割と大きいと聞いています)と
価格面でナノトラッカーに軍配を上げてみました。
ポラリエだと月追尾、太陽追尾とかのモードがあるようですね。
iTaLiA
2015年12月9日 @ PM 5:30
ごめんなさい、お察しのようにポラリエとの比較をうかがいたかったのでした。
ナノトラッカーは、比較的安価なのにとりあえずの機能は十分なようですね。
ありがとうございます。
ふたご座流星群の撮影のようす楽しみにしてます。
店員佐藤
2015年12月10日 @ PM 5:31
♪iTaLiAさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
月曜日の夜、堂平山へまた行って参ります。
“α7S2″も用意しましたので頑張ってきます。