“α7S2″で撮る『ふたご座流星群』
こんにちは、店員佐藤です。
今週の月曜日の夜~火曜日の未明にかけてピークを迎えた「ふたご座流星群」。あいにく関東地方は雲に覆われてしまい今回は観測できかなった方が多いと思うのですが、私はなんとか撮ってきました。
デジタル一眼”α7S2″を持って、ちょっと遠くまで遠征してきました。旅のレポートをお届けしたいと思います。
今回の旅のお供は、先日当店で星空セミナーをしてくださったk-tuneさんです。月曜日の朝、我が家の愛車RAV-4に乗って出発してきました。
オートキャンプのためキャンプ道具もあわせてご覧の様な荷物満載状態。撮影機材もフル出動で三脚を7本持って行っています。
さて、ご存じの通り関東地方は土曜日から雨空に覆われてしまっていて、出発時は晴れているのですが夜になると曇りになる予報でした。
予定では埼玉県ときがわ町の堂平山というところにキャンプするはずだったんですが、そこに行っても一晩中曇ってしまい、それだと単なる忘年会にしかなりません。最悪、それでもいっか!とは思っていたのですが、出来ることならば星空が見られる希望のある忘年会にしたいところ。
前日から天気予報をずーっと調査していたんですが、行けそうなところで唯一、星空が見えそうなエリアがありました。
長野県の中部、松本地方です。tenki.jpで確認したところ、関東から一番近いところで星空指数が60になっている地点です。
ときがわ町と比べると距離は3倍くらいになりますが、今回はキャンプするのが目的ではなく「ふたご座流星群」を見るのが目的です。行ってしまいましょう。
で、今度は泊まるところを探すんですが松本地方のキャンプ場はどこも10月いっぱい、もしくは11月3日の文化の日までの営業で、来年の春まで休業しているところがほとんどです。ホームページでザッと検索ができるのであっという間に候補が減っていくんですが、唯一、営業しているところを見つけました。
美ヶ原高原の近くにある「ミヤシタ・ヒルズ」というキャンプ場です。
上信越道の佐久ICで降りてから車で1時間ほどのところになります。(先日のバスツアーで行った横川駅のもうちょっと先のICです。)
電話で確認したところ、この日も通常営業していてテントによるキャンプが可能。他にもう一組お泊まりの人達がいらっしゃるみたいですが、テント泊は我々だけとのこと。
星空を求めて、いざ長野県へ出発したわけです。
到着した「ミヤシタ・ヒルズ」オートキャンプ場がこちら。全部空いているから好きなところを使ってください、とのことでした。泊まったのは17番サイトです。
ここは管理棟が面している草原広場というところに一番近いサイトで、7本の三脚をこの広場で立てられれば、かなり撮影に都合が良さそう。
絶好のロケーションで準備にとりかかります。
気温は日暮れ前で8度ほど。最低気温は4度くらいだったので昨年と比べたら全然暖かい環境です。(昨年は日暮れと共に零下になってしまい、かなり凍えてました)
テントも張って、広場にある東屋にクッキンググッズ、食料を持ち込み、これで準備完了。
天気予報をチェックすると18時から晴れて、翌日の未明2時くらいまで天気がもつそうです。流星が最大になる3時には曇ってしまいますが、まぁ、それでも全然望みがなかった条件からかなり良くなっています。
まだこの時点では厚い雲に覆われていますが希望を持って夜を待ちます。
この夜は軽くご飯を食べたあと、おでんと焼酎のお湯割りで体を温めながら忘年会です。ときどき空をチェックしながら飲み食い。
夕暮れ時の様子も一応、サイバーショットでタイムラプス撮影していましたが曇り空を撮っても面白くないんですよね。
夜8時を過ぎた頃から雲の切れ間が出てきて、星がちらほら見えてきます。
“α7R2″+SEL1635Z 15秒 F4.0 ISO3200
雲の切れ間から流星がちょこっと写ったりします。↑これは”α7R2″で撮影したもの。
“α7S”+SEL1635Z 15秒 F4.0 ISO3200
こちらは”α7S”で撮影したもの。
雲の切れ間から見える星は、カメラのファインダー越しだと非常に見つけにくく、フォーカスを合わせるのが非常に大変。それとカメラの背面液晶だけで適正露出を見つけるのが難しく、帰ってきてから思ったんですが、もっとISO感度を上げれば良かった。
これはおうし座流星群のときに自宅のベランダで撮影した”α7R2″の写真ですが、シャッター速度5秒、ISO400でこれだけの明るさになってしまうんです。4.5段ほど明るくしてもまだ長野県の空の方が暗くなります。
なるほど、こんなに差があるものなんですね。
“α7S”+SEL1635Z 15秒 F4.0 ISO3200 200枚コンポジット合成
普段はうちのベランダから見えない北極星を中心にした天体の回転もこうして撮影することができました。
持って行ったポータブル赤道儀を使っての星空追尾撮影に”α7S2″を使っています。2時間あまりの撮影で30個ほどの流星を撮
影できたので、それをフォトショップで比較明合成してみました。
Photoshop Elementsではじめる天体写真のレタッチテクニック: 画像処理の基本をマスター
- 作者: 西條 善弘
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2013/08/12
- メディア: 単行本
加工方法はこの本を参考にしてます。「比較明合成」なんて、私も使ったことがないのですが、Photoshop Elementsを使っての天体写真の加工方法についていろいろな技を解説してくれています。
“α7S”+SEL28F20+SEL057FEC 15秒 F3.5 ISO3200 25枚比較明合成
自分で合成してみてわかりましたが、本当に流星って放射状に降ってくるんですね。天の川まで写っていました。
これはさすがに埼玉の空では見えなかったでしょうし、足を伸ばしてやってきて良かったです。肉眼でみた時はもっとたくさん見えていて、1時間で最大100個くらい見えるかも、というのはウソではありませでした。
一生分の流れ星をみてきました。
まだ全部数えていないのですが3000枚ほど撮ってきている写真の中に、おそらく50~80枚くらいは流星が写っていると思います。これをどうやって加工しようかな、というところなんですが、せっかくなのでこんなソフトウェアを買ってみました。
天体画像処理ソフトウェアで「ステライメージ7」というソフトウェアです。まだ”α7S2″のRAWファイルには対応していないみたいですが”α7R2″には最新版で対応をしているとのこと。
- 出版社/メーカー: アストロアーツ
- メディア: CD-ROM
試してみたところ、確かに”α7R2″のRAWも読めて、”α7S2″はまだ未対応。ま、近いうちに対応してくれると思うので、そのときまでに使い方を覚えようと思います。
2時を過ぎると急に雲が出てきて、一気にキャンプ場は霧に包まれました。せっかく流星群が最盛期になる時間帯だったのですが、それでも長野県まで足を運んだからこその星空でした。
翌朝はご覧の様に晴れた空でした。あれ、もうちょっと我慢して起きていれば、もうちょっと流星が楽しめたのかな?
以上、ミヤシタ・ヒルズキャンプ場での「ふたご座流星群」撮影でした。
反省点はいろいろあって、レンズヒーターがないとレンズは全部曇りまくっていた、とか、ミヤシタ・ヒルズキャンプ場の山の向こうにどうやら高い鉄塔があるようで、雲が赤くなってしまう(雲が無ければ問題なさそう)とか、フォーカス合わせはもっと慎重にとか。それらのお話はまた店頭でしたいと思います。
写真データはこれから編集して当店店頭の4Kブラビアで上映できるようにしたいと思います。星の写真は全部連写撮影しているのでいつもの4Kタイムラプス動画にしています。
店頭の55型4Kブラビアで擬似的に「ふたご座流星群」の流星探しをお楽しみください。ご来店をお待ちしています。
デジタル一眼カメラ α7SⅡボディ ILCE-7SM2 |
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ストア価格:418,880円+税 | |
ソニーストア長期保証選択 ・5年ワイド:42,000円+税 ・3年ワイド:無償 |
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