【レビュー】『VEGAS Pro 15』体験版でファーストインプレッション
本日発売のMAGIX社の動画編集ソフト「VEGAS Pro 15」ですが、既存ユーザー向けの特価販売もあったので、早速、私も予約購入をしました。14日に正式版を使える様にするシリアル番号がメールで送られてくるはずなんですが、17時現在、まだ届いてません。
プログラム自体はすでにダウンロードができるようになっていますので、それを30日の体験版モードで起動して一足早く、試用してみました。
どんな様子なのか気になるポイントだけ簡単にご案内します。
こんにちは、店員佐藤です。
こちらが今回の「VEGAS Pro 15」のUIです。今までの12~14までは大きくUIが変更になることはなかったのですが、今回はやや暗いカラーのウインドウ構成になり、使ってみるとわかるのですがボタンがわかりやすくポップなカラー&デザインになっているみたいです。
今までのVegas Proを使っている方にはちょっと慣れるまで時間がかかるかも。
基本的な操作方法はそのままなのでなんとなくわかるのですが、例えば「トリマー」ウインドウ(サブクリップを作るのに使っていたサブノ映像再生画面)がタブでプレビューウインドウと一体化していたりするので、それを発見するまでが「あれれ?」ってなるだけです。
ちなみに、今回は製品発売前にPDFファイルでマニュアルが公開されています。こちらのPDFファイルがすごくよく出来ているというか、ものすごい分量。
なんと800ページもあります。
ここまで細かいVegasのマニュアルは見たことがなく、私も目からうろこでした。単なる技術書ではなく、S-Logについては、その概念についても3~4ページ割いて解説してくれていたりします。
S-Logを使う上での使用方法も細かく指示があるので、私も体験版のVegas Pro 15で試してみましたが、どれを選ぶのが正解なのかまではわからなく、やはりある程度映像に精通している人向け。
わからない単語をひとつひとつ調べて行けばなんとかなりそうな気はするのですが、所詮私も素人ですので理解するまで相当な時間はかかると思います。
HDR出力については「HDR」そのものの単語が出てこないので、次のバージョンで実現してくれるかな?という感触です。(本当にHDR出力ができないのかもわかりません、すみません。)
この800ページにわたるマニュアルにはヒストグラムの見方、なども掲載されていて、こういうものもなんとなく見ていただけの私にはとても参考になりました。
マルチカメラで撮影した素材のマルチアングル編集なども説明があり、これは自分でどうやって操作してもたどり着かなかっただろうな、というような場所に設定項目があったりします。
Vegas Pro 14でも同様の操作ができるので、実際に自分で試してみたら数字キーをスイッチャー代わりにしてカットを変更できるなど、私のVEGASの世界が一気に広がった感じがします。
さて、このままだとVegasのマニュアルの話になってしまいそうなので、Vegas Pro 15の体験版で気になる部分だけピックアップしてご案内したいと思います。
Vegas Pro 14の特徴のひとつが手振れ補正機能です。社外製のエフェクトで「Mercalli」という手振れ補正エフェクトが用意されていました。
もともとVegasのエフェクトに手振れ補正は用意されていたのですが、そちらは素材全体にエフェクトをかけるため長時間撮影をした素材だとレンダリングにめちゃくちゃ時間がかかっていました。Mercalliは使用するシーンにだけエフェクトをかけるのでレンダリング時間が最低限ですみ、それがとても楽だったんです。
Vegas Pro 15ではこれがなくなっているのでは?ということでしたが、実際にインストールしてみたところやはりなくなっていました。
Vegas Pro 14をインストールしているPCに「15」もインストールしているのですがプラグインエフェクトをそのまま引き継いでくれるとかいうこともなく「15」のエフェクト一覧にはMercalliはありません。
ですが、以前からある「メディアFX」利用の手振れ補正エフェクトはついています。効果のほどは、私の目にはMercalliと差はないので、このまま使えば問題なし。
マニュアルに目を通していたら、サブクリップとして書き出したあとに手振れ補正プラグインを使えば処理時間も短縮されるとなっています。いままでトリマーでサブクリップを作ることはなかったのですが、これを利用することにします。
Vegas Pro 15導入のメリットのひとつが「ピクチャーインピクチャー」プラグインです。
今までも出来ないことは無かったのですが「イベント パン/クロップ」プラグインを使って、画像を縮小するような感じで子画面の映像をつくりスーパーさせるという、非常にわかりにくい使い方をしています。
面倒なので私もよほどの事が無い限りはこの方法は使いませんでした。
新搭載の「ピクチャーインピクチャー」を使ってみたところがこちら。無茶苦茶わかりやすいです。
子画面のサイズや位置はプレビュー画面でそのまま直接いじれるので直感的に操作が可能。
使い方はこうして映像を重ねて、上に乗っている映像にエフェクトをかけるだけです。猛烈に使いやすくなりました。
ピクチャーインピクチャーですが、アクションカムを使ってマルチ撮影をしているときとか使いたくなるんですよね。アクションカム使いの方は、このエフェクトを使うためだけにVegas Pro 15へアップグレードしても良いんじゃないでしょうか!?
カラーグレーディングの件は私も全然理解ができていないので、ここでご案内はできないのですが、色空間などの項目を見ると「S-Log 3/S-Gamut3 .cine」まで記載があります。
これがわからないものの自分なりにカラーグレーディングのテストをした編集動画です。”α7R2″でS-Log2にてモモどんさんに撮影してきていただいた花火動画ですが、これはCatalystを使わずに、VEGAS Pro 15だけでグレーディングしました。彩度をちょっとあげてコントラストを微妙に調整しただけです。
正しい使い方がわかれば”α7S2″のピクチャープロファイル9で撮影した映像をRec.709で書き出すことはできそうです。Catalyst Browserを使わなくてもカラーグレーディングと編集ができるようになりそう。
そして、レンダリングテンプレートですが、相変わらず「XAVC S 4K」のレンダリングでビットレート指定はできないものの「MAGIX AVC/AAC MP4」というテンプレートが用意されていて、この中に「インターネット 4K 2160p」が新登場しています。
ビットレートがかなり低いのですがテンプレートをカスタムして平均60Mbps、最高80Mbpsくらいに設定するとソニーのブラビアで再生出来る4K映像がレンダリングできます。
当店で今まで用意していた4Kレンダリングレシピがなくても、これでVegas Pro 15から4Kブラビアで再生出来る映像の出力が出来る様になります。
おそらくVEGAS Proを使うにあたり、このレンダリングが大きな壁になっていたと思うんですが、これなら始めての4K動画編集に挑戦をする、という方にもオススメできます。価格もこうした本格的な動画編集ソフトとしてはセール中なら格安ですし、ユーザーインターフェイスもとてもわかりやすく出来ていると思います。
以上、基本的にカット編集とテロップ載せ、BGM付けしかできない簡単編集しかしないショップ店員のVegas Pro 15の紹介でした。
9月30日までは期間限定で最大割引き88%で販売しています。このキャンペーンが終わっても同様のキャンペーンは年に4~5回あるのですが、価格は今以上に安くなることはないと思います。
既存ユーザーさん向けにも9月30日までさらに安い乗り換え特価販売が用意されていてソースネクストのマイページでその案内がある方もいらっしゃると思います。その既存ユーザー向けの特価販売は発売前の今だけの価格です。
既存ユーザーさんは今すぐ購入されることをお勧めします。私は一番安いVegas Pro 15 Editにしました。(他のソフトはみんな持っていますので)
今週の土曜日は15時から「Vegas Pro 15」を使った4K動画編集セミナーを当店店内にて開催したいと思います。ご質問をいただいてもお答えできないことばかりだと思いますが、基本的な素材の読み込み方からA-Bカット編集、BGM、テロップの付け方、そしてブラビアで再生出来る4K動画の書き出しまでをご案内します。1時間程度のセミナーですが、これだけ聞いていただければVegas Pro 15の基本操作はできるようになります。
台風接近で天気が悪そうですが、ご都合のつく方は新橋にある当店までご来店ください。4K編集にオススメのVAIO S15についてのご購入相談もどうぞ♪
★ソースネクスト「VEGAS Pro 15」のご案内はこちらから
☆当店blog 17.9.8「VEGAS PRO 15が9月14日発売」
☆当店blog 17.7.21「Vegas Pro 14の4Kブラビア向けレンダリング設定の話」
☆当店blog 16.12.12「Vegas Pro編集で残像が出てしまうのを消したい」
☆当店blog 16.7.23「Vegas Pro 14の販売予告」
☆当店blog 15.9.24「4K編集ソフト『Movie Studio 13』がアップデート」
☆当店blog 15.6.5「『Vegas/Movie Studio』入門ムービーが間もなく発売」
☆当店blog 15.2.14「『VEGAS Pro 12』を使った”α”4Kスライドショー作成講座」
☆ソースネクスト「新発売 Vegas Pro 15」のご案内はこちらから
☆当店blog 16.9.5「4K動画編集に最適『VAIO S15』のSSD&HDD換装レポート」