【最速レビュー!】ムチャクチャ音が良い! 背面開放型モニターヘッドホン『MDR-MV1』実機レポート
ソニーから新型のモニターヘッドホンが発表になりました。意外にもソニーマーケティングで販売されるモニターヘッドホンはこのモデルが唯一。他のモニターヘッドホンはソニーミュージックソリューションズの販売になっています。
有線のオーバーヘッドホンとしても久しぶりの新製品になりますが、これ、ムッチャクチャ音が良いです。実機の様子をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
今朝10時に発表された「MDR-MV1」ですが、商品情報ページ以外にコンセプトページ、開発者インタビュー、そしてクリエイターさんが実際に使われた感想をYouTubeで公開しているなど、一気にたくさんの情報が提供されています。
立体音響の制作に適した開放型のモニターヘッドホンということで、立体音響の制作現場にこだわった音質というのがどういうモノなのかとても気になるかと思います。
当店での店頭展示はありませんが記事作成用の試聴機をお借りしているので、こちらの実機の様子を紹介したいと思います。
こちらが開梱した「MDR-MV1」です。パッケージはサステナブルなプラスチックフリーの梱包になっています。
ヘッドホン本体は非常に軽い作りで、これは密閉型ではなくて開放型だから?という作りの問題ではなく長時間の連続使用をすることが多い制作現場を考えて細部にこだわった徹底した軽量化をしているからとのこと。本体重量は223gとなっています。
ヘッドホン本体の他、同梱品として着脱可能な6.3mm標準ジャックのヘッドホンケーブルと、ステレオミニプラグへの変換アダプターコードが付属。
ヘッドホン本体と接続するヘッドホンケーブルは長さ2.5mのスクリュー付き3.5mm 4極ジャックです。MDR-M1STと同じ仕様になっていて、ケーブル断線の際もケーブルの交換だけで対応ができるようになっています。
確実な装着ができるようにネジが着られていて、ケーブル側のジャックには滑り止めのためのローレット加工されています。
ケーブルはMDR-M1STと同じ仕様になっているので、MDR-1AM2用のケーブルもそのまま使えるかと思います。探してみると4.4mmのバランス標準ジャックのリケーブルなどもサードパーティ製で発売されていますので、バランス接続で使いたいという方はこれらのサードパーティ製のケーブルを利用することができます。
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MDR-1AM2用のソニー純正のバランス接続ケーブルも使えるかと思います。パーツの取り寄せで2,530円(税込)でご用意ができます。店頭でご相談いただければお取り寄せできます。
ヘッドバンドは数値目盛りがついていますので、ベストなセットを数字で記憶しておけばずれてしまったときも元に直せます。
ストレスなく、いつでも同じ装着感を得られます。
イヤーパッドは肌触りのよいスエード調合成皮革になっています。ファブリック風の快適な装着感で長時間の使用に適した素材となっています。
肌に密着してずれないのと、吸湿性、通気性があるので長時間装着をしていても不快感は少なく使えます。欠点としては密閉性が少ないので遮音性が低くなるということがあるようですが、元々、開放型で音漏れしますのでおかげで、こうしたスエード調素材が使えるんだと思います。
イヤーパッドはユーザー自身で交換が可能な仕様になっていて、こちらもサービスパーツとして用意されるので部品取り寄せをすることで長期間使うコトが考えられています。
ちなみにイヤーパッドの装着は、こうしてヘッドホン側に溝がほられているので、その溝にイヤーパッドの外周を入れて行く感じです。ちょっとコツがいるかもしれませんが、見た目にわかりやすい構造になっています。
爪などの固定はないので、これなら誰でも付け替えが可能になっています。
イヤーパッドを外すと、中にある超広帯域再生に対応した専用開発のドライバーユニットが見えます。複数回にわたるシミュレーションと試作を重ねて作られた「背面開放型音響構造」に適した振動板形状は低音域での再現性が高く、超高音域再生と高感度再生を実現。
背面にダクトを備える構造により、中域と低域とのセパレーションを維持しつつ、充分な量感とクイックでタイトな低域再生を実現。となっています。
付属のヘッドホンケーブルは6.3mmのステレオ標準プラグになっています。最近のウォークマンやスマートフォンなどのポータブル機器では3.5mmステレオミニプラグが主流ですが、コンポなどのホームオーディオがステレオ標準プラグ対応になっているでしょうか。当店ではAVマルチアンプの「STR-AN1000」が標準プラグを搭載していました。
付属のステレオミニ変換ケーブルを使えばウォークマンやスマートフォンと接続が可能になります。
さて、これでウォークマンによる試聴をしてみるのですが、これがトンデモなく良い音。ボキャブラリーが少なく、申し訳ないのですが、音の解像度がハンパではありません。
なんだ!?このムチャクチャ キメの細かい音は!?
比較してみると、ソニーのフラッグシップモデル「MDR-Z1R」と解像感だけ比較したらほぼ同等です。25万円のソニーのフラッグシップヘッドホンと同等の解像感のあるヘッドホンってすごいことになっています。
ムチャクチャ音が良いというのは、この解像感から来ていて、音楽ジャンルを問わず、楽器の音がすべて分解されて聞こえてくる感じがします。立体音響だけではなく、これは何を聴いても威力を発揮します。
モニターヘッドホンとして音の味付けはないので、MDR-Z1Rの様な響きが豪華なデラックスな音質は楽しめませんが、音の解像感は最高ですね。MDR-Z1Rと遜色なく、これはすごいヘッドホンかも。
MDR-Z1Rも見かけは密閉型ながら構造は開放型になっているので、開放型ヘッドホンの特性なのかもしれません。
ただし、その構造上、仕方がないのですが派手に音が漏れます。店員よねっちが試聴しているのを見ていたら、どの曲を聴いているのかすべてわかるほどというか、外に漏れている音も音質がかなり良いような。
ほぼ、そのまま外に音が漏れている感じなので、これは通勤電車とかで使えるモノではないし、家族のいるリビングで使っていても邪魔に思われるかもしれないレベルです。1人の部屋があるなら、そこで使うべしヘッドホンという感じです。
制作するときのコンセプトが音響ブースに入って、音声を収録するシーンでの使用は想定していなくて、あくまでもレコーディングの卓がある側の人が使うモニターヘッドホンなので、こういう作りでヘッドホンを開発できたそうです。確かにこれだけ音が漏れるとマイクが音を拾うでしょうからね。
その対価として、音質はムチャクチャ良い音で鳴るので、これは機会があれば試聴していただきたいヘッドホンです。
この解像感があるなら、本当に映像クリエーターとか、動画編集や音楽編集を趣味でしている方にも作業用のヘッドホンとして良いかと思います。
価格的にも「MDR-Z1R」(253,000円)を、こんな仕事用のヘッドホンにするのはコストがかかりすぎてしまいますが「MDR-MV1」なら元は取れやすいかと。(^^)
一般の方も「気持ち良く音楽を聴くため」ではなく「制作者がどんな音で制作しているのか」を知ることができるツールになります。モニターヘッドホンなのでつまらない音がしているわけではなく、超高解像度の音を聴くことができるので、これはこれで楽しめると思います。
イメージとしてはあれです。有機ELパネルのグレア処理された画面でコントラストの高い映像を楽しんでいるか、ノングレア処理(つや消し)された画面で超正確な映像を4Kモニターしているか、という違い。
音楽ファンの方に、これは超オススメです。当店店頭では展示をしていませんが、ソニーストア店舗にて本日、4月11日から発売前先行体験・展示をしていますので、そちらで機会がありましたら是非、お試しになってみてください。
業務向けモニターヘッドホンではありますが、ソニーストアではワイド保証などの長期保証が利用できるのと、My SonyのAV商品10%オフクーポンを使うコトもできますよ。
モニターヘッドホン MDR-MV1 |
ソニーストア価格: 59,400円 税込 |
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発売日 | 2023年5月12日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:6,600円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:3,300円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
24回分割手数料【0%】 ソニー提携カード決済で3%オフ |
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★ソニーニュースリリース「優れた空間表現で、立体音響などの制作に適したクリエイター向け背面開放型モニターヘッドホン『MDR-MV1』発売 」