プロに求められる音質・遮音性を実現したイヤモニタイプのイヤホン『IER-M9』総まとめレビュー!
アーティストがステージで必要とする音質・遮音性・装着性を実現したプロ仕様のイヤホン「IER-M9」に関する当店の記事をまとめたページになります。機能や実機の様子などをご覧いただけます。
■「IER-M9」の主な特徴
- 新しいマルチBAシステムを搭載
- ペンタ・バランスド・アーマチュア・ドライバーユニット
- マグネシウム振動板採用BAドライバーユニット
- 音の透明度を高めるマグネシウムインナーハウジング
- 自然な高音をそのまま聞くことができるオプティマイズドサウンドパス構造
- 銀コートOFC線を採用
- 非磁性体金メッキプラグ採用
- さまざまな機器と接続して高音質を楽しめるΦ4.4mmバランス標準プラグ採用
- ケーブルを使い分けられる着脱式
- 高音質ネットワーク回路・高音質はんだタッチノイズを軽減するシルク編組採用
- 進化したノイズブロック構造
- 軽量高剛性を実現するマグネシウムハウジング
- 新開発プリフォームドイヤーハンガー
- 合計13種類のイヤーピースを付属
- 信頼できるハードケース
- 独自設計のシリコン製ケーブルホルダー付属
■『IER-M9』、『IER-M7』の詳細
「IER-M9」「IER-M7」はアーティストがステージで必要とする音質、遮音性、装着性を実現したプロ使用のイヤホンでアーティストやミュージシャンがステージ上で演奏時に装着したり、PAエンジニアがステージ音響を確認したりするためのモニタータイプのイヤホンとなっています。
バランスド・アーマチュアドライバーを使ったイヤホンはこれまでいくつものモデルがありましたが、それらと大きく凌駕するモデルになっています。
◆ 新開発のマルチBAシステム採用
新しいマルチBAシステムでは、搭載する全てのBAドライバーユニットがそれぞれの役割を持ち、補完し合うことで、IEMとして求められる音質を高いレベルで実現しています。
インナーハウジング素材には高剛性と高内部損失のマグネシウム合金を使用することで、BAドライバーユニットを堅牢に固定しつつ、不要な振動をおさえ音の透明度を高めます。
M9ではバランスド・アーマチュア・ドライバーを5基(フルレンジ×2+ウーファー+トゥイーター+スーパートゥイーター)、M7ではバランスド・アーマチュア・ドライバーを4基(フルレンジ×2+ウーファー+トゥイーター)搭載。
さらに、M9は端子部に金メッキを施すことで導電性を向上しています。
これらによって、ボーカルや各楽器のバランス、リズムの立ち上がりを正確に把握できる再生能力と高い遮音性を備え、ライブステージにおけるモニターに最適な音質を実現しています。
◆オプティマイズドサウンドパス構造
各BAドライバーユニットから再生された音は最適化された経路を通ることで、ロスすることなく耳に伝わります。これによりBAドライバーユニットの持つ自然な高音をそのまま聞くことができます。
◆進化したノイズブロック構造
遮音性を徹底追及した新しい筺体構造により、周囲の騒音を抑制。また同時に音漏れも低減します。背面空間と外気が繋がる経路を、高遮音の観点で最適設計。また、他の箇所が外気に繋がらないよう完全なシーリングが施されています。
M9ではハウジングに超軽量金属であるマグネシウム合金が採用されており、軽量かつ剛性が高くなっています。そのため、ハードな使用が想定される環境でも、ハウジングの破損を防ぎます。
■「IER-M9」実機開梱レポート
こちらが「IER-M9」「IER-M7」のパッケージになります。大きな箱を開くと中からはイヤーピースと、4.4mm標準プラグと3.5mmステレオミニの2種類のケーブル、キャリングケースなどが登場します。
イヤーピースは芯とスカートの部分で異素材を使っているハイブリッドイヤーピースがLL~SSまで7種類。スカート部分にシリコンが充填されているトリプルコンフォートイヤーピースが6種類付属。トリプルコンフォートイヤーピースは従来L、M、Sの3サイズしかなかったかと思うのですが、ML、MS、SSという新しいサイズのものが揃っています。
今までのヘッドホンではビニール袋にこれらが詰められているだけだったのですが、こうしてパッケージにズラッとならんでいると、最初のサイズ合わせがとても楽しくなりそうです。
キャリングケースも今までにない新しいデザインのものとなっています。写真左がIER-M7のもので写真右がIER-M9のものです。色が違っているのは光の反射のせいで、質はSONYロゴのデザインが違っています。IER-M7(写真左)のものは彫り込みで凹になっているのですが、IER-M9(写真右)のSONYロゴは凸で突起したものになっているんです。
言われないと気づかない様なちょっとした違いになります。
そのホルダーをキャリングケースの中に入れて持ち歩く、というわけです。ヘッドホンケーブルを断線させてしまう原因のひとつがウォークマン本体に巻き付けたりして角に当たる部分に力が加わって断線ししまう、ということが多そうですが、これならケーブルのどこにも負担がかかりませんので断線はしにくいと思います。
ちなみにケーブルもM9とM7では違っています。写真左のケーブルの色が濃い方が「IER-M7」のものでやや明るい色に見えるのが「IER-M9」のものになります。
ケーブル自体は同じモノなんですがプラグの端子が違っていて「IER-M9」のケーブル(写真右)は非磁性体めっきプラグを採用しているそうです。
イヤホン本体の違いもみていきたいと思います。ピカピカに黒光りしているのは「IER-M7」(写真左)で、艶のないマットなキャビネットの方が「IER-M9」(写真右)になります。
IER-M7には4つのBAドライバーが内蔵されておりIER-M9には5つのBAドライバーが内蔵されています。ソニーから初めてBAドライバーを搭載したモデルとして「XBA-4SL」というモデルがあり、かなり大きなキャビネットに見えましたがIER-M9もM7もあそこまで大きくは見えません。これはデザインの力に因るところなのかも。
搭載されているBAドライバーですが、M7ではフルレンジ×2+ウーファー+トゥイーターの4基、M9ではスーパートゥイーターを加えた5基のドライバーを内蔵しています。
説明カットによると金メッキされた端子のドライバーがひとつありますが、これがスーパートゥイーターになります。伝導性をこれで向上しています。
バランスド・アーマチュアドライバーのメリットはダイナミックドライバーと違って振動板がユニットの中に入っているため負圧を抜いたりする必要がなく、密閉した空間で音が出せること。
ハウジングを見ても圧を抜くための通気口などはなく、外界と通じているのは音抜け孔だけになっています。これにより密閉性が高まり遮音性も高いヘッドホンにすることができるわけです。
ノイズキャンセリング機能などがなくても、これだけでかなり遮音性があがります。バランスド・アーマチュアヘッドホンは登場時から私も大好きで気に入って使わせてもらっていますが、こうした遮音性も大きな魅力のひとつです。
音抜け孔が金メッキされているIER-M7(写真左)の方が音質が良さそうに見えますが、音抜け孔までマグネシウムハウジングになっているIER-M9の方が剛性的にも高いはずです。
超軽量金属であるマグネシウムをハウジングに使うことで、剛性も高まっており破損にも強くなっています。価格が倍近く変わる両モデルですが、こうして耐久性も考えられているのがIER-M9ということになるかもしれません。
■イヤホンやケーブルでの音の違いは?!
「IER-M9」「IER-M7」との比較用に「XBA-N3」や「XBA-300」を用意しました。個人的な感想としては音の傾向が大きく違うというか、こんなにはっきりとした音が聞こえるの?という印象。
液晶ポリマーフィルム振動板を使ったヘッドホンを初めて聞いたときも共鳴している周波数がない感じで素直な本当の音が聞こえた気がしましたが「IER-M9」と「IER-M7」も同様に全部の音をちゃんと鳴らしきっている感じがします。
BAドライバーとダイナミックドライバーのハイブリッドスタイルの「XBA-N3」は確かに響きを加えている盛った感じの音質で特に低域の音がモコっと盛り上がっているようになります。写真には映っていませんが「XBA-Z5」もそれに通ずる印象で、よりフラットな音になっていますが、やはり響きを加えた感じになっています。
BAドライバーを3つ搭載した「XBA-300」はよりモニターっぽいというか、ドンがなくシャリが強めのヘッドホンでハイレゾ音源を聴くのにはわかりやすい音作りなんですけど、かなり作られた音の感じがしました。
ついでにヘッドホンケーブルの音の違いも試してみます。イヤホンに「IER-M9」を固定しておいて、IER-M9とXBA-N3BPとXBA-300の付属ケーブルと、キンバーケーブルの「MUC-M12SB1」の4タイプで聞き比べをします。
こうしたケーブルを替えて音の違いが本当にわかるのか、と言われるとちょっと微妙だったりしたのですが、今回ははっきりと違いがわかります。
イヤホンの質がここまで高いとケーブルの違いによる音質の変化も聞き分けられますね。イヤホンの鳴りもビックリでしたが、ケーブルの音の違いがわかるのも驚きです。
音質的にやはり良かったのはキンバーケーブルの「MUC-M12SB1」で、これだけ猛烈に音の抜けが良いというか、スカッと音が通ってくる感じがします。
XBA-N3BPとXBA-300の付属ヘッドホンは抜けが悪くちょっと詰まった感じがします。IER-M9付属のケーブルについては、これも抜けが良くキンバーケーブルに近い聞こえ方がします。それを考えるとIER-M9のケーブルもかなり良い物を使っているのがわかりました。
こういうのをはっきりと聞き分けられるヘッドホンは今までなかったので、二重に感激してしまいました。
確かにスタジオモニターとして、低域の音がやや物足りなく感じるかもしれませんが、鳴りが悪いわけでもなんでもなく、音の立ち上がりも良いし輪郭もはっきりしているし、イコライザーで調整して好みの音にすれば良いだけの話に思えます。
ちなみにIER-M9とIER-M7の音質の差なんですが、インピーダンスがIER-M7の方が高い(24Ωです。M9は20Ωです)ので、ボリュームをそのままで聴き比べてしまうとIER-M9の方が鳴りが良いように聞こえてしまうんですが、音圧が同じくらいに聞こえるようにボリュームを調整すると、その違いはわずかに聞こえます。
ソニーストアのスタイリストさんに話を聞くと、M9とM7の音を聞き分けられる方が多く、やはりM9の方が豊かな音がする、という方が多いそうです。
BAユニットがひとつ多いのと、マグネシウムハウジングによる筐体の堅牢性の高さなどにもお金がかかっていそうなので、音質面の違いをコストパフォーマンスで考えるとIER-M7の方もお得なものになっているのかも。
■『IER-M9』、『IER-M7』比較表
IER-M9 | IER-M7 | |
ストア価格 | 129,880円 |
74,880円
|
発売日 | 2018.10.6 | 2018.10.6 |
形式 | 密閉ペンタ・バランスド・アーマチュア | 密閉クアッド・バランスド・アーマチュア |
ドライバーユニット | Penta Balanced Armature | quad Balanced Armature |
感度 | 103dB/mW | 103dB/mW |
再生周波数帯域 | 5Hz- 40,000Hz | 5Hz- 40,000Hz |
インピーダンス | 20Ω(1kHzにて) | 24Ω(1kHzにて) |
最大入力 | 100mW(IEC) | 100mW(IEC) |
コード長 | ヘッドホンケーブル ・約1.2m ・銀コートOFC線 ・イヤーハンガー ・非磁性体金メッキL型ステレオミニプラグ バランス接続ケーブル ・約1.2m ・銀コートOFC線 ・イヤーハンガー ・非磁性体金メッキL型バランス標準プラグ |
ヘッドホンケーブル ・約1.2m ・銀コートOFC線 ・イヤーハンガー ・金メッキL型ステレオミニプラグ バランス接続ケーブル ・約1.2m ・銀コートOFC線 ・イヤーハンガー ・金メッキL型バランス標準プラグ |
重量 | 11g | 9g |
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バランスド・アーマチュアドライバーを5つ搭載しているIER-M9とIER-M7ですが違いは端子に金メッキをしたスーパートゥイーターの有無、そしてキャビネット素材、あとは付属ケーブルの非磁性体メッキの有無となります。これらの違いで価格が倍ほどの差になるので、耐久性を重視するプロの現場ではM9、一般のオーディオユーザーにはM7がオススメ、という捉え方になりそうです。
実際に試聴してみましたが、今までのバランスド・アーマチュアドライバー搭載イヤホンとは段違いの音質で、まるでオーバーヘッドタイプのヘッドホンを聴いているような音でした。
XBA-Z5やXBA-N3といった、ダイナミックドライバーとBAユニットのモデルと違ってスタジオモニターとして音質や響きを盛る、ということをしていないダイレクトなサウンドが高次元で楽しめるヘッドホンになっています。
付属するケーブルも従来のものとは違い、キンバーケーブル「MUC-M12SB1」に近い音を実現しています。インナーイヤホンとしては従来モデルを超える価格にはなっていますが、コストパフォーマンスは高いかと思います。
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発売日 | 2018年10月7日 |
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発売日 | 2018年10月7日 |
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