【プレスリリース】フラッグシップモデル第二幕“α1 II”をどこよりも簡単に詳しく解説
11月19日23時30分にソニーからデジタル一眼“α”の新型フラッグシップモデル“α1 II”が正式に発表になりました。「孤高の第二幕」ということで、その性能をいかんなくアピール。
市場推定売価は99万円前後ということで、現行の”α1”と同じ価格設定となっています。11月26日(火)10時よりソニーストアにて予約販売が開始され12月13日(金)より出荷がスタートします。
モデルの詳細をご案内いたします。
こんにちは、店員佐藤です。
今回は23時から海外での発表があり23時30分より日本国内向けにプレスリリースがありました。海外での発表はすべて英語で、まーなんとかカメラ用語なので字幕を見ながらなら理解できる内容なんですが、その直後に、ちゃんと日本語の解説動画も公開されていて、最初からこっちを見ればよかった状態ではあります。(^^;)
ですが、せっかく英語のYouTube配信を見ながらキャプチャしたので、それを元に紹介していきたいと思います。
さて、まずは一気に“α1 II”について理解すべく、先行するI型の“α1”と、最新モデルの“α”になる”α9 III”とのスペック、機能比較からご覧ください。
ボディは“α9 III”と同じモノを採用しているのですが、その中身はかなり変わってきています。発売時期が1年違っていると、これだけ進化してくるのか、という内容になっていると思います。
α1 |
α1 II |
α9 III |
|
ストア価格 | 990,000円 | 約99万円前後 | 935,000円 |
発売日 | 2021.3.19 | 2024.12.13 | 2024.1.26 |
イメージセンサー | 裏面照射積層型 5010万画素センサー |
裏面照射積層型 5010万画素センサー |
グローバルシャッター 2460万画素センサー |
AIプロセッシング ユニット |
非搭載 | 搭載 | 搭載 |
オートフォーカス | リアルタイム瞳AF (人物、動物、鳥) |
リアルタイム認識AF (オート、人物、動物、鳥 昆虫、車、列車、飛行機) |
リアルタイム認識AF (人物、動物、鳥、昆虫、車、 列車、飛行機) |
連続撮影速度 | 最高30コマ/秒 | 最高30コマ/秒 | 最高120コマ/秒 |
連写ブースト | 非搭載 | 連写ブースト対応 (C5ボタン搭載) |
連写ブースト対応 (C5ボタン搭載) |
プリ撮影 | 非搭載 | プリ撮影対応 0.03~1秒 |
プリ撮影対応 0.005~1秒 |
コンポジットRAW撮影 | ピクセルシフトマルチ | ピクセルシフトマルチ/ ノイズ低減撮影 |
ノイズ低減撮影 |
ボディ内手振れ補正 | 5.5段 ※動画時 アクティブモード |
中央8.5段 周辺7段 ※動画時 ダイナミックアクティブ +フレーミング+レンズ協調補正 |
8.0段 ※動画時 ダイナミックアクティブ +レンズ協調補正 |
動画記録方式 | 8K30p / 4K120p | 8K30p / 4K120p | 4K120p |
動画撮影時 オートフォーカス |
リアルタイム瞳AF (人物) |
リアルタイム認識AF (オート、人物、動物、鳥 昆虫、車、列車、飛行機) |
リアルタイム認識AF (人物、動物、鳥、昆虫、車 列車、飛行機) |
動画撮影時補助機能 | ブリージング補正 | オートフレーミング/AFアシスト フォーカスマップ/ブリージング補正 |
オートフレーミング/AFアシスト フォーカスマップ/ブリージング補正 |
ピクチャープロファイル | HLG / S-Cinetone | HLG / S-Cinetone / PPLUT | HLG / S-Cinetone / PPLUT |
Log撮影 | S-Log2 / S-Log 3 | S-Log 3 / LUTインポート | S-Log 3 / LUTインポート |
液晶モニター | チルト | 4軸マルチアングル | 4軸マルチアングル |
イーサネット端子 | 1000BASE-T | 2.5GBASE-T | 1000BASE-T |
アイピースカップ | FDA-EP19 | FDA-EP19+FDA-EP21 | FDA-EP19 |
付属充電器 | BC-QZ1 | BC-ZD1 | BC-QZ1 |
本体質量 | 737g | 743g | 703g |
.
ピンク色についている枠はソニー“α”の最新機能になる部分です。“α9 III”と同等の機能については“α9 III”の枠にも色を付けましたが、そこから進化している部分をピックアップしても、これだけ、“α1 II”に最新機能が搭載されているというわけです。
ソニーのフラッグシップモデルは、最新機能を満載しているというよりはシリーズすべての機能を網羅した最上位モデルという位置づけになっていますが、まさにその通りのモデルがII型として登場しました。
詳しい情報はメーカーさんサイトでご覧いただくとして、簡単に注目機能をピックアップして紹介していきます。
AIプロセッシングユニットの搭載
ついに被写体認識専用AIプロセッシングユニットを搭載しました。“α7R V”に搭載された最初の頃は被写体を正確に認識してくれるということだけで私も喜んでいましたが、一番のメリットはトラッキングAFを使っている時の追従性が格段に良くなること。ロックオンAFでは不安でここぞというときに使えなかったモノが、今は条件さえ合えばガッツリ頼ることができます。
AIプロセッシングユニットを搭載していない機種は今やα1と、α7 IVだけになっていて、どっちが先にAIプロセッシングユニットを搭載してモデルチェンジするか競争は“α1”に軍配があがった感じです。
被写体の指定は人物、動物、鳥に加えて昆虫、車/列車、飛行機に対応。自分の瞳認識ではα1比で約30%向上。動物全体の認識性能も約30%向上、鳥においては約50%の向上となります。
そして“α”シリーズとして初めて認識対象に「オート」が追加されます。被写体を手動で切り替える事無くカメラに自動で認識させることが可能。認識する被写体も「動物、鳥、昆虫」の3つだけに絞るとか「車/列車、飛行機」だけに絞るとか、選択した被写体だけオートで認識させる事が可能。“α”初の機能になります。
旅行の時などは「人物、車/列車」とかにしておくと旅先での撮影が便利になるかも。
なお「人物」と「動物」に設定しておき、画角に人と動物が一緒にいるときはどちらにフォーカスがいくかというと、被写体の大きさや距離から判断して、被写体と認識した方へフォーカスを合わせるようになっていて、どちらを優先して探すということはしていないとのことです。
動画撮影時には従来のα1では人物瞳AFしか動作していなかったものが、AIプロセッシングユニットのおかげで動画撮影時に動物、鳥などの被写体でのトラッキングAFが使える様になります。動画撮影時の恩恵も大きいはずです。
50.1メガピクセル✕ブラックフリー連写が可能な5010万画素積層型CMOSイメージセンサー搭載
今でも忘れないんですが、先代のα1が発売になったときに多くのお客様から「5010万画素も必要ない」というお声をいただいていました。そのたびに「だったら使わなければよくて、画像をMサイズで撮影すれば2600万画素カメラとして使えますよ」という説明をしていました。
その後、グローバルシャッターを採用したα9 IIIが発表になったんですが、そのときにα1ユーザーさんのほとんどが「2400万画素では足りない、トリミング時に有利に使えるしやっぱり5010万画素あった方が有利」ということで3年で見事に画素数に対する考え方が変わってしまったのを実感しています。
センサーについては“α1”と同じモノを搭載していますが、後処理についてはロジックを改良していて、例えばですがJPEG記録の際にISO6400以上の高感度撮影時に低ノイズ化しているとのこと。画像のディティールを損なわない効果的なノイズリダクションを実現しています。(RAW撮影では変化はありません)
また、AIプロセッシングユニットを搭載することにより、BIONZ XRと組み合わせたAIアルゴリズムが進化しており、露出制御の精度・安定性をさらに向上。
またAIプロセッシングユニットを搭載したα7R V以降のモデルではオートホワイトバランスの精度も向上しています。従来はイメージセンサー+可視光+赤外線センサーを使ってホワイトバランスを取っていましたが、AIプロセッシングユニットも活用することで、特に日影シーンでより正確なホワイトバランスが取れるように進化しています。
5010万画素ならではの機能としてはピクセルシフトマルチ撮影機能を搭載しているのも特徴で、この機能が使えるのはα7Rシリーズとα1シリーズのみとなります。16回の撮影で7億9626万画素分のデータを取得し1億9900万画素の画像を生成。17280✕11520ドットの199メガピクセルの画像を生成できます。
さらにα9 IIIに搭載された「コンポジットRAW撮影(ノイズ低減用撮影設定)」も搭載しています。この2つの機能を同時搭載するのはソニー“α”初の機種になります。コンポジットRAW撮影はマルチショットISOの様な感じで手持ち撮影でRAWの連続撮影を行い、あとからImaging Edge Desktopを使ってコンポジット合成を行うのですが、そこからRAW形式の画像出力も可能です。
ピクセルシフトマルチは三脚固定するのが前提ですが、ノイズ低減のコンポジットRAW撮影は手持ちでいけるし、動体撮影にも使えます。こうした機能も5010万画素の積層型CMOSセンサーのおかげです。
少し掘ったところにある機能ですが、α1の完成度をさらに高めたモデルがα1 IIと言えるかと思います。
プリ撮影機能搭載
最高30コマ/秒での撮影が可能。設定により0.03秒~1.0秒までさかのぼって撮影記録が可能でRAWでの撮影も可能。(α9 IIIは最高120コマ/秒 0.005秒~1.0秒)
説明の必要もないくらい、この機能は劇的に便利でスポーツ撮影や野生動物の撮影など、予測のつかない動きものを撮影するときにはなくてはならない機能だと思います。
ただ、α9 III以前のカメラではこの機能は搭載されていなかったので、使い始めは慣れるまで大変かもしれませんが、仕組みがわかれば最強のアイテムになると思います。
連写速度ブースト
C5ボタンに割り当てられていて、慣れないと操作が難しいんですが、逆転の発想で連写スピードが遅いものを割り当てておくと、普通に撮影した時が高速連写、ブーストをかけると低速連写することが可能。
連写モードで連写速度を設定した上で、連写速度ブーストの設定を別途行い利用します。
なお、ドライブモードの設定ですがドライブモードダイヤルに「*」が加わっています。ここにダイヤルを合わせておくと、カメラのメニュー画面からドライブモードの変更ができるようになります。頻繁にドライブモードを変更される方でカメラメニューから操作できればファインダーから目を離さなくて済むのに、という方にはありがたい機能追加になるかと思います。
αシリーズ史上初の中央8.5段、周辺7.0段の手振れ補正を実現
α7R Vからジャイロセンサーの進化があり一気に8.0段分の手振れ補正を実現しましたが、α1 IIでは機能のさらなる最適化を進め、シリーズ史上最高になる中央8.5段、周辺で7段の手振れ補正性能を実現しています。
中央と、周辺で手振れ補正の段数が違う表記になるのはCIPA規格の変更によるものでロール補正性能も記載することになったためと聞いています。なので、測定方法が変わったとか基準が甘くなったとかではなく、α1 IIの進化により手振れ補正性能がアップしたと、受け止めてよいそうです。
ボディはα9 IIIと同じデザインのものに変更されていてグリップ形状が変更されています。丸みを増したフィット感の向上が得られるグリップになっています。
そのため、縦位置グリップはα1で使っていた「VG-C4EM」は利用ができず、α1 IIではα9 IIIと同じ「VG-C5」が利用されます。「VG-C5」はバッテリーを同時に2本から並列供給されることにより、より長時間の撮影が可能になっているそうです。
ファインダーは解像度944万ドット 0.64型のOLEDデバイスを搭載しているのでα1と同様の高い視認性を確保。
グリッドラインに「黄金分割」という新しい4つめのグリッドラインが搭載されたのはソニーα初です。
その他、イーサネット端子がHigh-speed 2.5GBASE-Tを搭載。これもソニー“α”では初の仕様になります。
そしてアイピースカップに新製品の深いタイプの「FDA-EP21」が登場。従来の「FDA-EP19」と2つ同梱されていて、好きなタイプのものを装着して利用することになります。「FDA-EP21 」はα7S III、α7 IV、α7R V、α9 IIIでも利用するコトができます。各モデルで使える様になっていますが、このアイピースカップが付属するのもソニー初です。
付属するバッテリーチャージャーも「BC-QZ1」から、新発売のバッテリーチャージャー「BC-ZD1」に変更されます。これもソニー初です。
「BC-ZD1」はバッテリーNP-FZ100を同時に2本充電可能な充電器で電源にはUSB Type CのPD対応30WのACアダプターが別途必要になりますのでご注意を。また充電器は2本同時充電が可能ですがα1 IIに付属するNP-FZ100は1本だけですので、こちらもご注意ください。(^^)
以上、駆け足ですが“α1 II”のプレスリリースをざっとご案内させていただきました。搭載されているセンサーがそのままなので、小規模なモデルチェンジに見えるかもしれませんが、さすが3年経っているだけ合って、全面的なアップデートがあるのと「ソニーα初」のものがこれだけたくさんあるというモデルになっています。
さすがソニーのフラッグシップモデルだけあって、AIプロセッシングユニットが登場してからのαシリーズの全部載せカメラになっています。飛び道具は今回はありませんでしたが、完成度の高いカメラになっていることと思います。
★ソニー「 」のご案内はこちらから
“α1 II”の発売記念キャンペーンも日本国内向けに発表されました。“α1”、“α1 II”、“α9 III”の3機種を対象にカメラと対象レンズの同時購入で最大3万円のキャッシュバックが行われます。
対象のレンズがこれまたスゴいコトになっていて、SEL300F28GMが3万円のキャッシュバックになります。
その他、SEL70200GM2をはじめとするII型レンズが対象になり、これらは1万円のキャッシュバックになります。
同時開催で“α”ウインターキャッシュバックキャンペーンが開催されていますが、こうしたII型の人気レンズは対象外になっています。スペシャルモデルだけのスペシャルキャンペーンになっています。
“α1 II”の発売前先行展示ですが、明日、20日、21日に東京ビッグサイトで開催されるイベントで初公開になりますが、週末の11月23日(土)からはソニーストア店舗での実機展示もスタートします。
予約販売開始は11月26日(火)の10時からで、当店もこの日は9時30分より特別早朝営業を行い、予約申込みを店頭にて行います。当店店頭からソニーストアへ予約オーダーいただいた方には特別なおもてなしをご用意していますので、是非、ご利用ください。また、今週土曜日の11月23日は祝日で本来は当店の定休日になるところなのですが、今週末は特別営業を行います。店頭にて“α1 II”の特別セミナーを開催する予定ですので、ご興味のある方は是非、ご参加ください。
“α1 II”の市場想定売価は990,000円前後となっていますが、現行モデルの“α1”が同じ価格で販売されていますので、そのままの価格がソニーストアの販売価格になるかと思います。
明日は東京ビッグサイトでのスペシャルイベントがありますが、そちらの情報も明日以降、当店blogにてレポートいたします。一番新しい“α”の新機能を是非、ご覧になってみてください。
デジタル一眼カメラ α1 II ILCE-1M2 |
市場推定価格: 990,000円前後 税込 |
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11月26日(火)10時より予約販売開始 |
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発売日 | 2024年12月13日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:-円 3年ワイド/5年ベーシック:-円 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
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昨夜発表になった新型デジタル一眼カメラ フラッグシップモデル“α1 II”とズームレンズ「SEL2870GM」について、朝から多数のお問い合わせをいただいています。注目度の高さはここ数年で一番になりそうな製品ですね。 発 […]
ミラーレス一眼『α1 II』いよいよ本日23時発表! キーワードは『Unrivaled』! 他に並ぶもののない脅威のボディが登場?!
本日11月19日23時よりライブ配信が行われ、そこで『α1 II』が正式に発表になります。 YouTubeでは予告編が公開され、『Unrivaled』というキーワードが公開になっています。
『α SPECIAL EVENT 2024』予約受付開始 申込は先着順で開催会場は東京ビッグサイト
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muk
2024年11月20日 @ AM 10:16
すばらしいです。23時からの発表を見ていましたが、英語だけで日本語字幕が出せなかったので、途中からαホビー部を見ていました。費用捻出を考えないといけませんが、グリップがα9M3と同じになっただけでも買い換える価値があると思っています。長時間の撮影時の疲労感が軽減されます。今までα9M3ばかり使っていましたが、α1M2が出てこちらがメインでカワセミ撮影やスポーツ撮影を楽しみたいと思います。α9M3はフラッシュ撮影が中心になりそうです。
tecstaff
2024年11月20日 @ AM 10:32
“α1 II”は2024年時点でのソニー“α”の集大成になっているモデルです。
AIプロセッシングユニット登場以降の機能をほぼ全て網羅している「無敵」のカメラになっているかと思います。
価格がそれなりですが当初予想していた120~130万円などの円安を加味された価格ではなかったという見方もできるかもしれません。
是非、ご検討ください。