DSC-RX100M3で撮る『世界遺産・富岡製糸場』
今年のゴールデンウイークにテレビニュースでやたらと混んでいるとやっていた、世界遺産に内定した「富岡製糸場」。6月15日からのユネスコの会議で正式確定するそうで正式決定してからだとまたまた混むんでしょうね。夏休みは大変なことになりそうな気配ですが、その前に空いているウチに行ってみよう! ということで思い立って、今日、電車を使って行ってきました。
旅のお供はもちろん新発売のサイバーショット「DSC-RX100M3」です。デジタル一眼“α”は持って行かずに、本当にサイバーショット1台だけで行ってきました。今回は全部撮って出しです。PlayMemories Homeでリサイズしただけの写真を全部掲載しました。
さて、富岡製糸場って一体どこにあるんでしょう? 最寄りの駅が上信電鉄の上州富岡駅というところで、ジョルダンで調べて見ると高崎駅から40分くらいのところなんだそうです。
埼玉県の大宮駅から高崎線で90分。そこからさらに40分ということで、自宅からだと3時間近くかかるんですが、のんびりと行ってきました。
いや、のんびりと行くつもりだったんですが、月曜日の早朝だと普通に通勤・通学の時間で下り方向とは言え、かなりのギュウギュウ状態だったんです。道中寝られるどころではなく、結構体力を消耗しながら高崎駅へまずは到着。
JR高崎駅からまずは一度外に出て、また別の入口から駅に入り直す形で上信電鉄の入口へ。
上信電鉄の乗車券ですが富岡製糸場の入場券がセットになったものがあり、往復の乗車券とセットで買うと440円ほどお得になります。
券売機でこれを買って乗車。
これが上信電鉄さんの列車。2両編成で田舎道をすっ飛んでいくんですが、この列車、ものすごく揺れます。今まで乗ったどの列車よりも揺れました。上下に落ちたり急カーブしたりすることはありませんが、直線の線路でビッグサンダーマウンテン気分が味わえます。
走行中に車内を歩くのはかなり苦難の技だと思います。
車内は絵手紙特集をしていて、ほのぼの。時間が許せば一番後ろから一番前までゆっくりと見ながら乗ってたかったんですが、ま、こんな電車も面白いかも。
40分で上州富岡駅に到着します。
こちらが上州富岡駅です。途中駅は無人駅ばかりでかなり田舎感があったんですが、ここの駅だけは立派。。。な壁があります。
駅自体はどうということはないんですが、すごい立派なレンが造りの壁があって見た目がすごく豪華になっています。このときはなんとも思っていなかったんですが、あとから見てみると、ここの煉瓦の積み方はフランス式になっていて、ちゃんと富岡製糸場のレンガ造りと同じ積み方をしていました。
世界遺産が確定してから作ったわけではないでしょうから、町おこしでこんなに力を入れているんですかね?
駅の改札で富岡製糸場までの地図をいただきました。帰りの列車の時刻表も記載されていて、これが助かります。
歩きの時間がいろいろ書いてありますがあまりアテになりません。私の足で富岡製糸場まで7分でした。普通に歩いても10~15分程度かな。
駅前のロータリーの反対側はこんな状態で整地中。駐車場になるのかな?
駅員さんから地図をもらっているので、それを見ながら歩いていますが、よく見ると道路にもこうして富岡製糸場までの道しるべがあちこちにあります。地図がなくてもこれならたどり着けそう。
商店街のあちこちに「祝 富岡製糸場 世界遺産・内定」の文字が見つかります。まぁ、これで人生が変わる、まではいきませんが人の数は相当増えるでしょうからね。この夏は大変なことになるんだろうなぁ。
田舎の町なのにどうも似つかわしくないというか、駐車場があちこちにあるのが不思議なところ。大駐車場はなく、こうした小さな駐車場があちこちに点在している感じです。駅の方には無料駐車場もあるらしいのですが、富岡製糸場に近いところになるとお金がかかるという感じかも。
歩いて5′程度のところで20分100円。
富岡製糸場のすぐ近くだと1回500円、という相場になっています。いずれも駐められる台数は多くないので混雑時は電車で来た方がよさそうです。
フラフラと歩いて、9時半過ぎに到着。ここが世界遺産・富岡製糸場の正門からの眺めです。
見学料は大人一人で500円。特に時間制限もなく今日のところは食事をしてきて再入場をすることとかもできました。
ボランティアガイドさんによるツアーガイドが30分ごとに行われると言うことで、これをまずは目当てにやってきました。10時からのツアーガイドに参加しようと思います。
ちなみにホームページをみると6月は今日2日と明後日4日をのぞいては全部「混」マークがついていて、空いているのはこの2日しかない!と、思っていたんですが、それでも今日も結構な人の数。
ボランティアガイドツアーですが、人数が多かったので2班に分けて案内されることになりました。
このガイドツアーが肝でした。いきなり「いかがですか? 富岡製糸場を見て感動しました? しないでしょう? だって普通にレンガ造りの倉庫があるだけで大きさも100mちょっとだから極端に大きいわけではないですし、なんにも思わないでしょう?」という話からスタート。
ずいぶんぶっちゃけちゃうなぁ、と思って話を聞いていたんですが、では、なぜ、それがこんな重要文化財、そして世界遺産になろうとしているのか説明します。という話が始まり、ここが作られた明治4年というのがどういう時代なのか説明されて、そこからあとは引き込まれまくりでした。
ここの世界遺産見学はガイドツアーさん無しでは成り立ちません。まるでディズニーランドのジャングルクルーズみたいです。
ただ、人数が多いと、そのガイドさんの話が聞き取りづらく、話が聞けないと結局何のことか理解ができなくなります。まず最初にガイドさんに近い場所をいかにキープするかが勝負かも。
40分のツアーはあっという間に終了してしまいました。
ツアーが終わると11時ちょっと前です。自宅を6時半に出てきているのでかなり空腹です。やや早めですが混んでしまう前にお昼にしたいと思います。
係員の方に断って途中退場してあとから再入場できることを確認してから出発。
富岡製糸場の正門の前には、あの有名な「おぎのや」さんがあり、ここで「峠の釜めし」をいただくこともできます。釜飯だけなら1000円。定食にしたりすることもできて、いろいろなコースも用意してくれているし、ソフトクリームなどもあります。
ここは繁盛しそう。
私は、そこを通り過ぎてもうちょっと離れたところにある「富士屋」さんというお店に行ってきました。建物がものすごく雰囲気のあるところ。
店内も昭和のお店、そのもの。ちなみに価格も昭和価格ですごく安いんです。中華ソバ500円、焼きそば500円、カレーライス700円だったかな。
私がお願いしたのはタンメン550円。これでもか!というくらい麺がこんがらがった状態でツメツメで入っていて野菜もてんこ盛り。
朝から今日はかなり暑くて汗をかきまくったところに、この濃いめの味はうまい!
そして自家製のあずきアイス200円。おおきく2玉いれてくれてボリューム感満点。
そうそう、こういうのを期待していたんですよ。超満足です。私の写真遠足にはあまりグルメネタは登場しないんですけど、下調べしてからくるとやっぱ打率が上がるなぁ。
おお、こんな紹介のメッセージボードもあるんですが、やはりアズキアイスはイチオシですか。「自家製」っていいですよね。クッキーも自家製だと特別美味しい味がしますがアイスも自家製はひと味違うんですよね。
ちなみに、この富士屋さんですが、ソニーの無料アプリ「スポット便利帳」でチェックをしていました。
この話はこの話でまた後日。
食事が終わって再入場です。無料のガイドツアーですが11時半を最後に、次は13時までボランティアガイドさんが休憩になります。なので、12~13時の間はガイドツアーがないため、比較的空いている状態で中を見学できます。
これを狙って、早めの昼食にしていたわけです。(結果的にそうなったって話ではあるんですが。)
ガイドツアーに参加しない場合は、まず最初に東繭倉庫の中にあるガイダンス展示を見るのが得策です。ここの展示を読めばガイドツアーさんが話していた内容の基本的な部分を理解することができます。奥には20分のガイドムービーの上映もあるので、それを見るのも手。
富岡製糸場の重要な建物についてはこのミニチュアで大体説明がつきます。先ほどから見ているレンガ造りのやたら窓が多い建物はコの字の手前の建物で東繭倉庫。一番奥にあるのは西繭倉庫で、この二つは通年を通して製糸することができるだけの繭を保存しておくための倉庫になっているだけなんです。左奥のコの字の中央部分が操糸工場で、ここに女工さんが詰めて、生糸を作っていた、というわけです。
このガイダンス展示でソニー製品を発見。これはソニーのデジタルフォトフレームですがX1000とかX800とかいう型番の一番グレードの高いモデルじゃないですかね。
これがふんだんに使われています。
蚕も展示されていました。
富岡製糸場では昭和62年まで実際に操業をしていたそうですが、現在は製糸業はしていません。そのほとんどを海外からの輸入に頼っているそうで、ここの蚕は説明用に飼われているだけのようです。
サッカーグランド7面分という広さの敷地を散策。こちらは西繭倉庫です。倉庫なのにやたらと窓があることに気がつくでしょうか? これは明治4年に作られた建物。江戸時代からまだ4年しか経っていない時期なのでまだ電灯などはなく、倉庫の中で作業をするには外からの明かりが必要になるため、それで採光用に窓がたくさんついているんだそうです。
こちらは東繭倉庫。全長100m以上あるのですが、今見てもなんとも思わないですよね。ですが、これが明治4年の段階ではこんな建造物は他になかったそうで、今で言う東京スカイツリー的なインパクトのあった建物だったのかも。
木筋レンガ造りという手法を取っていて、木の梁だけで屋根などの荷重を支えており、レンガ部分は単に壁としての役割をもたせているだけで、強度面では荷重をかけていないんだそうです。こうすることで強度が保たれているんだとか。
このレンガの積み方はフランス式のもので特に強度面で有利なものではないらしいんですが、すべての建物がこの積み方になっています。先ほどの上州富岡駅のレンガもよく見るとこれと同じ積み方をしています。
こうして縦と横のレンガを交互に並べるそうなんですが、なるほど、こういうのは言われないとわかりませんね。
19世紀にはこうした製糸工場が世界各国で建てられていたそうですが、日本が官製で運営していた富岡製糸工場は世界最大の工場だったらしく、その当時の工場がこうして現存しているのもここだけなんだそうです。それが世界遺産登録になるだけの価値になるんだとか。
こうした角度で見ても普通に建物の一部としか見ませんが、当時としては珍しくガラスを使っているというのも大変なことだったんだとか。
よく見ると、普通に平坦なガラスばかりではあるんですが、うねっていてとても平坦になっていないガラスも見つかります。これは割れずに補修されることもなく当時のままのガラスが残っているところなんだとか。
そういう話を聞くと、目に入るガラスで波打っているものをついつい探してしまいます。
こうした蝶番も明治当時のもの。ネジを通し直した跡がありますが、いろいろ不具合があってその都度、調整をして使っていたんでしょうね。
こういう電気スイッチも見かけることないし、なるほど、こうして気がつき始めると、ここは被写体だらけです。
東繭倉庫にあるキーストーン。ここには「明治5年」と書かれていて、建物が完成した年を記しているんでしょう。なるほど、ここのキーストーンがいろいろなシーンで使われていますが、意味のある数字だったわけです。
こちらは操糸場の中になります。両側にずらっと機械がありますが、これは昭和62年まで操業していた機械がそのまま残っているそうです。
富岡製糸場が開業したばかりの明治の時代には当然、こんな近代的な機械は入っていなくて、これは昭和になってからオートメーション化された後のものになります。
明治初期にやっていたのはこうした女工さんの半手作業。フランスから技術者を呼び寄せて、ここで女工さんに技術を教え、ここで技術を身につけた女工さんが全国に散らばって行って、全国で製糸業を発展させていったんだとか。
創業当初は製糸業での利益は採算度外視されて、日本の貿易輸出品としての製糸業の立ち上げが主目的だったんだとか。坂本龍馬さんも日本が植民地化されないように頑張ってくれていましたが、ここで働いていた女工さん達も同じ思いで、こうして海外の列強と戦っていたんですね。
こちらは最初の3年ほどいたというフランスの技師の邸宅。相当な待遇だったんでしょうけど、彼のおかげで日本の近代工業化がうまくいったのかも。
製糸業で出来た糸を作って機織りをする機械などはトヨタ、日産、スズキなどの自動車メーカーになっていく会社が作っていたそうで、そういう意味では日本の現在の産業基盤を作り始めたきっかけとも言えます。
そこまで聞くと、さすが世界遺産、という気になってきます。というか、日本ってすごいなぁ。軒並み植民地化されていっていた時代に、こういうこともあって打ち勝ってしまうんですからね。
こちらは女工さんが住んでいたという宿舎。ですが、ここは見学コースになっていないところを見ると、昭和などの新しい時代に立て直されたものなんでしょう。明治時代に作られたものが多く残っていますが、それを実際に昭和62年まで。。。なんと平成になる2年前まで実際に稼働させていたというところもすごいなぁ。
こちらは乾燥場。と呼ばれる施設。建物が全壊しているように見えますが、これは2月の大雪で半壊した状態なんだそうです。世界遺産登録がかかっているからなのかどうかわかりませんが、これを半壊と言い切って、近日中に復元しますと言い切るところに気合いを感じます。
ということで、午前はガイドツアー、午後は写真遠足をしてきて、これで富岡製糸場を後にします。
世界遺産候補になっているのは富岡製糸場だけではなく、関連する絹産業遺産が3つ含まれるそうですが、これらは車がないと移動が難しそうです。
富岡製糸場だけでも、こうして全力で見学すると半日かかるので1泊2日くらいで来ないと全部は回りきれないかな。
13時過ぎにおぎのやさんへ行ったら、釜めしは完売していました。それほど混んではいないはずの月曜日でもこれです。土日は大変なことになってそうです。
帰り道は駅員さんからもらった順路ではなく細い路地に入ってブラブラと歩いてきました。普通のお肉屋さんでも「工女さんが好きだったコロッケ」とかあります。そうか60年も営業しているから昭和の時代の富岡製糸場の女工さんの口に入っているんですね。
ソニーの看板も発見。富岡製糸場の女工さんが使っていたウォークマンとかありそう。
ということで、帰りも40分の上信電鉄、90分の高崎線の旅を経て帰ってまいりました。日光よりも近いし富士山よりも行きやすいし、関東から一番近い世界遺産が間もなく登場です。
まだ、急ピッチで観光客の受け入れ体制を作っている最中という感じで、すれた観光地にはなっていません。早めに行くと初々しい?世界遺産見学ができるかも。混雑の程度がわからないんですが、今日くらいだったら車で行ってもよさそうですけど、土日はどれくらい混み合うでしょうね。
今回はサイバーショット「DSC-RX100M3」で遊びに行ってきました。ここぞというところではファインダーを覗いて、いろいろ調整をしているんですが、気軽にスナップを撮るときは絞り開放、ズームテレ端で短焦点70mmみたいな使い方をしていたのと、それとたった4mmではあるんですが広角が28mm→24mmに広がっているじゃないですか。
こういう建物撮影の時は、デジタル一眼“α”だと超広角ワイドレンズを持ち歩く必要があるんですが、DSC-RX100M3があると、超ワイドレンズがなくてもなんとかなってしまいます。
4mmの差は大きいなぁ。と、感じた富岡製糸場でした。
探すと明治時代に使われていた四角いボルトとかも見つけられるそうです。そういう珍しい昔のものを探しにいく写真旅も良いかも。
富岡製糸場は6月21日に世界遺産に正式登録される見込みだそうです。正式決定の折には是非、カメラを持って昔探しの写真旅へ出かけてみてください。
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ソニーストア価格: 74,880円+税 |
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発売日 | 2014年5月30日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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当店blogエントリーを参考に旅に出られたkozyさんのblog紹介です。α7Rを持って私ももう一度行きたいです!
☆kozyさんblog 14.6.8「α7Rで見る世界遺産前・富岡製糸場」