【レビュー】ソニーワイヤレスヘッドホンの『LE Audio』接続を「WF-1000XM5」「WH-1000XM6」で試してみました

1週間前に公開になったソニーのワイヤレスヘッドホン「WF-1000XM5」と「WH-1000XM6」の最新アップデートでLE Audioなどの機能がアップ。デジタルアシスタントやFind Hub、「Gemini Live」「Audio Sharing with Fast Pair」などなどの機能追加があったそうですが、うーん、それってどういうの!?ということですぐには理解ができませんでした。
1週間かかってしまいましたが、それらの機能を検証してみましたので、アップデート内容がよくわからないなー、という方向けに新機能について紹介したいと思います。
ヘッドホンのアップデートなのか、Android OSのアップデートなのか、わりと「Auracast」という同時に2つのヘッドホンを使う設定が簡単になっているので、使い方を覚えておくと便利だと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
先週、ソニーさんのサイトにWF-1000XM5のVer.6.0.0と、WH-1000XM6のVer.3.0.0というナンバリングが大きく変わるメジャーアップデートがありました。大きな機能進化のときに、こうしたアップデートがあるんですが、WF-1000XM5のアップデート内容は下記の通りです。
- [1] LE Audio接続中でも、以下の機能が使えるようになりました。
– デジタルアシスタント
– Head Tracking
– Find Hub - [2] Gemini Liveに対応しました。
- [3] Audio Sharing with Fast Pairに対応しました。
- [4] 本体ソフトウェアのセキュリティを強化しました。
いやー、これ、なんのことだか、私にはよくわかりません。w ヘッドホン側の機能のアップデートというよりは、接続するAndroidスマートフォンの機能対応が増えたということで、Androidのことを調べないと、これは理解できないですね。
2年前に登場したものの、使い方がよくわからない「LE Audio」について機能が3点追加されたみたいですが、これもどういう感じなんでしょうね?
ということで、ここ1週間ほど、通勤時にヘッドホンの接続をLE Audioに切り替えていろいろ試してきたので、私に理解ができたところまで紹介したいと思います。
■LE Audioの切替操作
まず「LE Audio」なんですが、これは次世代のBluetooth規格です。従来のBluetooth規格を「Classic Audio」と呼んで区別しているのですが、従来は電話に搭載する無線伝送規格ということで、通話音声の品質を考えて策定された規格と言われています。本来は音楽伝送などを前提に設計していなかったので、現在の様に音楽信号の伝送にはあまり向いていなかったんですね。そこでもっと高音質の伝送ができること、また複数の機器と同時接続できるように最新技術で規格されたものが「LE Audio」となっています。
2023年から対応機器が登場し始めているんですが、使ってみるとBluetoothの上位互換とかではなく、別物の通信規格になっている感じ。

接続の際には従来の「Classic Audio」で繋がっているヘッドホンを、設定でヘッドホン側をまずLE Audioに切り替えて、スマートフォンのBluetooth接続設定を一度削除。そしてLE Audio機器として再接続して使うという流れ。LE AudioからClassic Audioに戻す際も同様で、ヘッドホンの設定を切り替えて置いて、スマートフォンの接続設定を削除し、もう一度Classic Audioで接続登録をしなおす、ということをしていました。
これでLE Audioで得られるメリットが「低遅延」だけなので、ほとんどの方は使われていないんじゃないかと。。。
ところが、今回「WH-1000XM6」と「WF-1000XM5」で試してみたところ、一度、LE Audioで接続してしまえばClassic Audioに戻すのに、接続設定を削除しなくてもよくなっていて、スイッチひとつで切替ができるようになっていました。

これがWH-1000XM6のLE Audio切替の様子なんですが、LDACで接続されているものを、デバイスの設定を呼び出して「LE Audio」のスイッチを入れるだけで、LE Audio接続に切り替えられるんです。一度、接続自体は切れるんですが、自動ですぐに接続されます。
格段に簡単になりました。
デバイスの詳細も、「設定」>「機器接続」>「デバイスの設定」を開くことなく、アプリの「Bluetooth接続品質」で切替をするとデバイスの設定を開く案内が出るので、頻繁に切り替えるという方でもなんとか我慢できる範囲の煩雑さかと思います。
もっと一発で切替ができるようになってほしいところですが、それは次の段階になってからですかね。
■LE Audio接続時の新機能 デジタルアシスタントとは
そしてLE Audio接続中でも、次の3つの機能が使えるようになりました。
– デジタルアシスタント
– Head Tracking
– Find Hub
Find Hubは、以前は「デバイスを探す」というアプリだったものです。LE Audioモードにしてしまうと場所の特定ができなくなっていたものが、できるようになり、ヘッドトラッキング機能も対応するようになったとのことです。
デジタルアシスタントが使える様になったというと、すごいことのように見えるんですが要は「OK Google」に対応した、という話です。

これはソニーのアプリ「Sound Connect」から設定を行います。「デバイス設定」>「システム」の中にある「音声アシスタント」の項目のところに「デジタルアシスタント」があるので、ここから設定します。この先はAndroid OSのAIアシスタントの設定になるんですが、Geminiを使えるように設定すれば準備OKです。

なにが出来るのかというと、「OK Google」でGeminiのテキストボックスが開くので、その後に「明日の天気を教えて」とか「3分経ったら教えて」とか「次の曲にして」などの音声入力ができるようになります。
スマートフォンのホームボタン長押しでも同じ事はできるんですが、それが音声コマンドだけでできるというのが今回のアップデートになります。
■Gemini Liveに対応しました

「Gemini Liveに対応しました。」というのは、テキスト主体で受け答えするGeminiではなく、会話のやりとりができるお話しモードが使えるというもの。「Live」という単語がついていますが、サラウンドになるとかそういうものではありません。(^^)
ちなみに、こちらはLE Audioには対応していません。Classic Audioに戻して使う必要があります。
Classic Audioに戻してから「OK Google 話そう」と言えばGemini Liveが起動します。こうしたAIでの音声コマンドですが、音声入力で検索をするのとは違って、言い間違えてもそのまま続けて言い直して検索をかけられるというのがすごい便利です。
「肉じゃがの作り方を教えて。。。もらおうと思ったけど、やっぱり今日はチンジャオロースがいいな、材料から教えて」という言い方が可能です。AI、すごいなー。
■Audio Sharing with Fast Pairってなんのこと?

さて、これが今回の目玉です。「Audio Sharing with Fast Pair」に対応したそうです。「Audio Sharing with Fast Pair」ってなんのこと?というところですが、これは機器接続のFast Pairのことと、音声の共有機能の2つをまとめた言葉のようです。

Fast Pariはご存じの方も多いと思います。従来は機器接続の際には接続したデバイスをペアリングモードにして、スマートフォンの機器接続から「新しい機器とペア設定する」というコマンドを選んで設定していましたが、今はペアリングしたいデバイスが近くにあると、自動で接続画面が出てきて、そのまますぐに設定できます。これがFast Pairです。
こうして2台のワイヤレスヘッドホンを接続したときに使えるのが「Audio Sharing」です。画面上では「音声の共有」となっています。

画面の左は、WF-1000XM5とINZONE Budsの2台をLE Audioでbluetooth接続したところです。ここから接続の詳細設定に移って「音声の共有」をオンにすると、1台のスマートフォンの音声を2台のヘッドホンで同時に聴くことができるようになります。

これはClassic Audioは対応できなくて、2台ともLE Audioで接続する必要があります。INZONE BudsはLE Audio以外のBluetooth接続ができないので、こういう使い方にはもってこいですね。

それぞれ別々の音量で調整も可能になっています。
先日、東京2025世界陸上の観戦に行ってきましたが、場内アナウンスでも盛り上げてくれていましたが、やはり織田裕二さんの応援メッセージを聞きたいんですよね、そういうときに、TVerなりでテレビ音声をスマートフォンで流しながら試合観戦したいわけですが、連れと一緒にテレビの解説音声を聴くとかいうのに使えるんじゃないかと思います。
旅先で一緒に同じ音楽を聴くというのも、今までできそうでできなかったことだったわけですが、そういうときにLE Audio対応のヘッドホンを2セット持っていくとこういうことができます。
ちなみに3セット同時にというのはできなくて、最大接続台数は2台までとなっています。規格上は最大20台までとされているので、これはソニー製ヘッドホンとして制限がかかっている可能性があります。将来的には増えるかもしれないですね。
■左右それぞれのヘッドセットに対して、「Find Hub」機能を使うことができるように。。。

さて、これは未確認です。「左右それぞれのヘッドセットに対して、「Find Hub」機能を使うことができるようになりました。」とあるんですが、今のところ、私の手元の機器ではそれはできませんでした。Xperiaではダメで、Google Pixelならできるのかと、Pixel 7でも試したのですが、Xperiaと一緒でした。
近いうちにFind Hubが対応するようになって実現する機能なのかな?という結論でいます。デバイスの詳細をみると、左右別々のデバイスとして認識しているしバッテリー容量とかも表示しているので、できそうなものなんですけどね。

こちらは「WH-1000XM6」ですが、アップデート内容は同じです。LE Audio接続でデジタルアシスタントが使えたり、Find Hubが使えたり、ヘッドトラッキングも使えたりします。
ヘッドトラッキング機能については、使えるシーンが少ないので、あまり利用できないんですがYouTubeで音声を5.1chで配信していると利用ができます。
ご興味ある方はチャレンジしてみてください。

そして最後にLE Audio対応のワイヤレスヘッドホンと言えば「LinkBuds Fit」や「LinkBuds S」「LinkBuds Open」なども対応しています。
LinkBuds Fitも、先ほどのLE Auidoのスイッチ切替に対応していて、簡単にClassic Audioとの行き来ができます。ですが、デジタルアシスタントにはまだ対応していないのと、Bluetoothの接続品質のところにLE Audioは登場していなくてワンタッチ切替はまだ出来ない様子。こちらも近日中にアップデートがあると良いですね。

ということで、当店では数回にわたりLE Auidoの接続設定をレビューしてきているんですが、その都度、方法が違ってしまっていて過去の記事は参考にならなくなっていくんですよね。今回もまだ過渡期の感が拭えないのですが、音声の共有機能は、かなりわかりやすくなってきています。
LE Audioの対応機器を複数お持ちでしたら、試してみてください。
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