Cinema Camera『FX3』『FX30』本体ソフトウェアの大型アップデート DCI 4K(4096×2160)と24.00P、デスクイーズ機能などを新搭載

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Cinema Camera『FX30』と『FX3』に大型の本体ソフトウェアアップデートがありました。

間もなく出荷になる『ZV-E1』などのVlogcamシリーズの親玉とも言える「FX30」と「FX3」にはソニーの最先端の機能装備があります。今回のソフトウェアアップデートでどんな機能が搭載されたのか動画撮影を楽しまれている方には興味があると思いますので、店頭実機を使ってアップデートされた機能の詳細をご案内したいと思います。

 

こんにちは、店員佐藤です。

Vlogcam「ZV-E1」が4月21日発売で出荷まであと1週間というところまで来ました。ファインダーが搭載されていないので写真撮影を主にしている方は「こんなの買わないよー」という話をされることが多いのですが、1210万画素の「α7S III」と、AI被写体認識搭載の「α7R V」と、USERLUTが使える「FX3」がひとつになって「α7C」よりもコンパクトになったカメラが従来よりも3割安くなっている、というのは気になり、いろいろ店頭でご相談(というか、私も勉強させてもらっていますが)をいただいています。

なんだかんだ言っても、やはり動画撮影が写真撮影の延長線上にあって楽しそう、やってみたい、というのが本音で、今まで動画撮影は興味がなかった、という方もいろいろ話をこっそりと聴きに来られている感があります。(^^)

私も元々知識があるわけではないので、情報交換みたいな形で勉強させていただいています。店頭には、ちょっと背伸びをして「FX30」も実機展示していて、店頭でいろいろお試しをいただいていたりもします。

今回はFX30のソフトウェアアップデートがありましたので、その内容をひとつずつ私も確認してみたいと思います。

さて、FX30の本体ソフトウェアアップデートですが、α7 IVやα7R Vと同様にメモリーカードにアップデートファイルを書き込んで、それを使って本体にソフトウェアをインストールする、ということをしています。

今回でFX30は2回目のアップデートになると思いますが、先にVer.1.05にしておかないと今回のVer.2.00はインストールができません。まだアップデートをしていない方は先にVer.1.05をインストールしてから最新バージョンのVer.2.00にします。インストール自体は5分もかからないくらいでできるかと思います。

 

さて、今回のアップデート内容は下記の項目になります。

  1. Creators’ Appに対応しました。
  2. Creators’ AppやImaging Edge Desktopからのリモート撮影や画像転送の接続時に、よりセキュリティを向上する機能を追加しました。
  3. DCI 4K(4096×2160)と24.00p記録に対応しました。
  4. 動画撮影時または動画再生時、アナモフィックレンズの撮影比率で圧縮された映像を、シネマスコープの画角に補正(デスクイーズ)してモニターに表示する機能を追加しました。
  5. スロー&クイックモードと動画モードがカスタムキーで切り替えられるようになりました。
  6. 動画のファイル名がLong File Name形式に対応しました。
  7. 動作安定性を改善しました。

おっと、よく分からない単語、初めてみる単語がズラッと並んでいますね。これらのアップデートは業務用機だからこその機能かもしれませんが、ZV-E1などのアマチュア向けのカメラでも、こうしたプロ機からの機能が降りて来ることが多々あるので、どれか、そのうち、ソニー”α”シリーズに使われる機能もあるかもしれません。

ひとつひとつ、確認していきます。

 

まずは「Creators’ App」の対応です。従来モデルでは「Imagine Edge mobile」アプリを使ってカメラとスマートフォンの間でデータ転送をしていましたが、より安定した通信ができる「Creators’ App」が登場。現在は「ZV-1F」と”α7 IV”と”α7R V”の3機種が対応していたのですが、これで「FX30」と「FX3」も対応するようになります。4月21日の発売日になると「ZV-E1」も対応するはずなので、これで6機種のカメラが「Creators’ App」の対応カメラになります。

徐々に対応カメラが増えてきました。

このアプリはカメラとスマートフォンがBluetoothで常時接続している感覚で使えます。今まで、位置情報をスマートフォンとカメラで連携させてカメラ側で撮影場所の位置情報を記録するのにスマートフォンとBluetooth通信がなかなか上手くいかなかったり、設定が面倒で位置情報を記録したいのに諦めてしまったり、というシーンがあったかと思うのですが「Creators’ App」だとすぐにつながる感じ。スマートフォンとの接続が切れたときもすぐに復旧させることができます。

FX30もこれで今日から「Creators’ App」で運用することができます。撮影したデータの転送時にもセキュリティー機能が働くようになったそうで、業務利用している方にはこれはとても重要な話になるんじゃないかと思います。

 

「DCI 4K(4096×2160)と24.00p記録に対応」というのがありますが、動画の記録方式に新たに1項目増えて「XAVC S-I DCI 4K」というものが追加されています。

Intraでの撮影になるので、もっとも高画質な撮影モード(データ量も多い)の部類に入ります。

設定するとフレームレートは24.00pに固定され、設定後、カメラ本体を再起動するという案内が出ます。

こちらは「XAVC S-I DCI 4K」に変更したあとの記録フレームレートですが、どうやらこの「24.00p」を使うために再起動が必要なようで、その他の記録フレームレートに変更する際も再起動が必要になります。

ちなみに、こちらは「XAVC S-I DCI 4K」以外のモードでの記録フレームレートの選択です。

なんで「24.00p」と「23.98p」で再起動が必要なほどの違いになるのかですが、この小数点以下の数字があるのはテレビ用のフレームレートになっています。私も詳しい事は知らないのですがテレビ用のフレームレートでは正確に24Pとか30P、60Pにはなっていなくて、時計に合わせてフレームが合うように特定の時間のコマだけ間引きして時間が合うようになっていると聴いています。

それと比較して映画では正確な24p撮影をしているそうで、映画とテレビでは、こうしたフレームレートが微妙に違っているそうです。これはカメラの話だけではなく、DVDやBDソフトでも同様で記録されるフレームレートが違っているそうです。

あまり私たちが意識することはありませんが、業務用のカメラ撮影の世界では必要なものなんでしょうね。再起動が必要な切替ということはカメラ本体内の動作するクロック自体も変更されているんだと思います。

なお、こうしたフレームレートだけではなく記録設定も4:2:2 10bitに固定されています。59.94pでは600Mbps、24.00pでは240Mbpsになります。

DCI 4K(4096×2160)自体が業務用カメラの世界でしか使われていないフォーマットなので、プロ向けの設定になるんだと思います。

 

そして、次にあるのが『動画撮影時または動画再生時、アナモフィックレンズの撮影比率で圧縮された映像を、シネマスコープの画角に補正(デスクイーズ)してモニターに表示する機能を追加しました。』です。

またまたよく分からない単語の連続なんですが、これは映画のシネマスコープ撮影のための機能になるようです。

シネマスコープというのは2.35:1のあの超横長の画面で、私たちがシネマティックVlogとかやるときは16:9で撮影した画像の上下を切って2.35:1の映像を作りますが、映画の世界では横方向を圧縮して縦長の映像にしたものを記録してそれを再生時の伸長して元に戻すということをしています。

映画をみていて点光源の玉ボケが妙に縦長になっていることがあると思うんですが、あれがシネマスコープでの撮影で「アナモフィックレンズ」というのを使っているのが原因。

ソニー純正でアナモフィックレンズは販売されていませんがamazonで検索してみるとEマウント用のレンズがいくつか見つかります。

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これらのレンズは前玉が特徴的で長方形の枠があって、その中で縦長にすべくレンズが昔のトリニトロン管の表面みたいに湾曲しているのがわかります。

デスクイーズ表示を試してみます。ちなみに、この「デスクイーズ表示」を使うためにはLog撮影モードにしないと、この項目はグレーアウトしていて使えなくなっています。Log撮影前提の機能になっています。

これは「デスクイーズ表示」切りの状態で普通に16:9の映像として記録されています。

「デスクイーズ表示」を2倍に設定しました。映像がすごい横長のものになっていますが、アナモフィックレンズを使って縦長の映像としてレンズを通して入ってくるとちょうど良い感じになるんでしょうね。

単に上下に黒みを付けるだけではなく全画素を使ってシネマスコープ映像が記録できるので画質的には有利になるはず。うわー、そんなにレンズが高いわけでもないので、やってみたくなりますね。

なお「デスクイーズ表示」に設定するとフォーカスは自動で「MF」固定になるようです。

「XAVC S-I DCI 4K」を使って24.00pにして、それでアナモフィックレンズを使うと、本当の映画と同じフォーマットでの撮影ができるんですかねー。後からの編集作業まで含めて対処しないといけないと思うんですが「FX30」がまた1歩、先に進んだ感じです。

 

「スロー&クイックモードと動画モードがカスタムキーで切り替えられるようになりました。」とありますが、これは説明の通りです。

FX30は初期設定で機能を割り振られていないボタンが多数あるので、どこかのカスタムボタンに割り付けるとボタン一つで通常の動画撮影とS&Qが切り替えられます。切り替わるとS&Qでは音声収録がないのでマイクが使われていませんアイコンが表示されます。これで見分けが付きやすくなるかも。

 

「動画のファイル名がLong File Name形式に対応しました」というのがあります。

ググってみると「ロングファイルネームとは、Windowsにおけるファイル名やディレクトリ名の命名形式の一つで、12文字以上の長い名前を付けられるようにしたもの。」とありました。

そういえば、Windows 95が登場する前のWindows 3.1ではファイル名は「8文字.拡張子3文字」というルールがありました。それもロングファイルネームなんだとか。

FX30ではカメラID、タイトル、アングルなどを分けて記録設定するファイルネームなどが使えるそうで、見ての通り16文字とかのファイル名を使える様になっています。

またタイトル名設定でタイトルを入力することもできるのですが、アルファベット、数字、記号を使って37文字まで入力ができるようになっているそうです。(ヘルプガイドより)

 

以上、「FX30」のVer.2.00のアップデート内容でした。S&Qの切替機能くらいは他の”α”機種にも転載されてくると良いですねー。

 

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