11月8日(火)18時すぎから天体イベント『皆既月食 & 天王星食』

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11月1日の“α7R V”の予約開始イベントが終わったら、次のカメライベントは11月8日(火)の「皆既月食」です。今回は長時間の月食でたっぷり時間をかけて楽しむことができそうです。

 

こんにちは、店員佐藤です。

来週の話になりますが、全国で楽しめる大きな天体イベントがあります。11月8日の火曜日の夕方から月が地球の影にすっぽりと隠れる「皆既月食」があります。

普段は明るすぎて建物などと組み合わせて撮影しても月面の模様などは白く飛んでしまうところですが、影に入っているときは地球の大気の影響もあって、薄暗い赤色の月になります。数少ない地球上の景色と月の姿を一緒に撮影できるチャンス!


☆国立天文台『皆既月食・天王星食(2022年11月)』

今回の皆既月食はかなり長時間楽しめます。東京の空であれば、18時9分に部分食がはじまり、19時16分に完全に隠れる「皆既月食」になります。皆既月食が終わるのは20時42分で、21時49分に部分月食が終了するという、全工程で3時間40分の天体ショーになります。

割と高いところで月食になるので、あまり条件を考えなくても皆既月食がみられるかと思います。

なお、月の高さは10度、20度という数字で表示されていますが、これは腕を思い切り伸ばしてこぶしを作って、それ1個で10度です。20度だとこぶし2個分くらいの高さになります。

こぶしの高さで大体の月の位置の目安がつけられるので、これでロケハンをされると良いかと思います。

ちなみに、タイムラプス撮影で皆既月食を撮影するとどんな感じになるのか、というのを2018年にアクションカムで試したことがあります。

このときは部分月食でそれほど時間も長くありませんでしたが、それでもかなり月の光量が変わるのがわかるかと思います。

今回はもっと長い時間、長い行程で月の満ち欠けが見られると思います。

仕組みとしては太陽光を受けている地球の影に月がすっぽりと入るラインを通過するために起こる現象です。

以前、ポータブル赤道儀を使って、大体の月の位置を追従しながら写真撮影をして、地球の影に入ったときの動きに合わせて合成した画像を作ったことがあります。


α6500+SEL70300G 多重露出&合成 2018年1月31日撮影

こうして時間ごとに見える月の姿を撮影して、あとから合成することで地球の影の形もわかる、ということができます。

このときはポータブル赤道儀を使って撮影しているのですが、背景になる星の動きと月の動きは一緒ではないため月の位置はドンドン変わってしまいます。月を追尾する機能がついていないポータブル赤道儀の場合は逐次画角を調整しなくてはいけないのですが、あとから見よう見まねで位置合わせをすると、こんな写真にすることができます。

 

  

さらに今回は月の影に天王星が入るという「天王星食」が同時に起こるという珍しい現象が起こります。前回あったのは1999年で23年ぶり。次にこれが起こるのは213年後という貴重なイベントになります。

国立天文台ではこれらの現象についてYouTube動画で解説をしてくれています。

晴れていれば日本全国で見られることができる皆既月食です。こうした資料をみて撮影場所の作戦を立てておくと良いかと思います。


☆アストロアーツ「皆既月食 同時に起こる天王星食も注目!」

アストロアーツさんでも皆既月食の特集ページを公開しています。こちらにも詳しい解説がありますのでご参考になさってください。

 

さて、望遠レンズを買って撮ってみるとすごく感動する月の写真。なんせ一番身近な「宇宙」の写真が撮れますからね。

ですが、何度か挑戦してみて、どうも上手く撮れない、月が真っ白にしか撮れない、という方はちょっとしたコツで月の表面の模様は撮れるようになります。難しい知識はなにも必要なくてカメラについている「測光モード」を変更するだけです。

“α”についているFnボタン(ファンクションボタン)を押すと、画面にファンクションメニューが表示されますが、それのどこかに「測光モード」というのがあるかと思います。普段はあまり操作することはなく「マルチ」のままでお使いだと思いますが、これを変更します。

「マルチ」というのは画面全体の明るさを測定して適正な露出にして撮影をするモードなのですが、これを「スポット」にします。

これはスポット測光にしたときの画面です。この真ん中にある円の部分の明るさだけで露出を決めるモードになり、ここの円の中に入れたものに適切な明るさにコントロールをしてくれます。

本番ではこんなに大きく月は見えないと思いますが、これで撮ってみると月の表面も、そして皆既月食になっているときの「赤い月」も撮れるかと思います。

 

上記はYahoo!天気予報ですが、火曜日の予報はまずまず。ド晴天でなくても月は天体の中ではもっとも明るい星になりますから、多少の薄曇りくらいでも見られます。

 

あとはフルサイズセンサー搭載カメラをお使いの方は「APS-C」モードに切り替えて撮影されると月が1.5倍のサイズで大きく撮れます。フルサイズで撮影してもどうせ真っ暗な背景にしかならないので、望遠撮影するならAPS-Cで割り切って撮影するとデータが小さくなってよいかと。

撮影設定をマニュアルで撮られる際は「Mモード」にしてシャッター速度1/125前後、絞りF8~F11、ISO100~400にすると上手く撮れるはず。ファインダーで確認して必要に応じてシャッタースピードを速くしたり、ISO感度を上げたり下げたりして撮ってみてください。

望遠レンズをお持ちでない方は、この機会に是非!

 

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